2009年02月18日

銀座本店限定、フランスの素朴な地方焼き菓子が勢ぞろいしています@アンリ・シャルパンティエ銀座本店3

箱の中

なにやらアンリ・シャルパンティ銀座本店にしかないお菓子があるとのことで、ちょっと立ち寄ってみました。

銀座本店とありますが、もともと発祥の地は神戸で、東京での拠点がこちらの銀座本店となっています。かなりリッチな造りなのですが、落ち着いていて、中はアメリカン・モダンな感じの内装です。

<過去の食歴>
“テニシア”の衝撃@アンリ・シャルパンティエ

【いちおしスウィーツ】[アンリ・シャルパンティエ]プティ・ガトー・アソルティ(81108-0337/286)

アンリ・シャルパンティエの世界

アンリ・シャルパンティエ タルト・アンサンブル



たると

たると側面

ということで、店内の中央部にある、通常商品とは別に置かれている、ショーケースの中に別に並んでいるフランス地方焼き菓子の数々を全部種類買ってみました。

●ミルリトン@180:ノルマンディ地方のルーアンで親しまれているタルト状の焼き菓子。

たると断面

土台は本来ならばパートフイユテかブリゼ・・・なのですが、こちらはパートシュクレっぽいです。中のアパレイユには卵風味がしっかりとしたアーモンドクリーム(砕いた焼き菓子の屑を入れるところもあります)やオレンジ花の水で香りを付けたり、南仏だと胡桃やナッツを入れたりりますが、こちらは杏が入っていました。表面は粉砂糖がかかっていました。

かなりホロホロっとした素朴な味わい。しかし、生地がパートシュクレっぽいので、中身と食感の対比があまりありません。杏の甘酸っぱさとねっとりとした食感はなかなか良かったですが、杏が入ったミルリトンは初めてでした。

やはり、最強のミルリトンはラ・ヴィエイユ・フランスかな・・・。

コンベルサシオンコンベルサシオン表面

●コンベルサシオン@180:イル・ド・フランス(首都圏)で造られている、所謂カンヴァセーション=会話、という焼き菓子です。名前の由来は諸説あり、食べるときに音が沢山するから騒がしい・・・とか、表面にバッテン模様になっている生地がジェスチャーの会話に似ているからなどなど。

こんべるさしおんの側面コンベルサシオン断面

パート・フイユテの土台のアオアレイユにクレームダマンド・・・なのですが、こちらはクレームパティシエールでした。フルーツが入っていたのですが、パイナップルだったかな・・・。その上にまたパート・フイユテをのせ、グラス・ロワイヤルを塗り、表面に再び細切りにしたパート・フイユテをのせ、斜め格子模様にします。

こちらも素朴なお菓子で、とてもパリパリっとした食感が全体を覆っており、中のねっとりとしたクレームとの食感の対比、また表面のパリンとはじけそうなグラス・ロワイヤルが繊細な食感と甘さに一押しを与えていました。ちょっと焼き込みが浅すぎるかなと思いました。

ポンヌフポンヌフ側面

●ポン・ヌフ@200:直訳すると新橋という名前のお菓子です。セーヌ川かかかる最古の橋の名前で、すぐそばにはラ・サマリテンンヌ(La Samaritaine)という百貨店があります。1604年に架橋されて、最古の橋なのに新橋という名前なのが不思議です。したがってこちらもやはり、イル・ド・フランス地区で親しまれている焼き菓子です。

ポンヌフ断面

ポン・ヌフは表面にクロスされたパイ生地、他の生地はシテ島を表現していると言われています。

土台はパートフイユテで丸い底をしています。中のアパレイユにはクレームパティシエールと何かフルーツが入っていました(黄桃かな?)。また表面をパート・フイユテで多い、表面に木苺のコンフィチュールと粉砂糖、棒状の生地で模様をつけています。

表面に木苺のジャムがいい味を出していて、コンヴェルサシオンと構成が似ていますが、前者は食感を楽しむもので、こちらの方がメリハリのある味わい。見た目も色鮮やかで、見ているだけでも楽しい焼き菓子です。

ガトーバスクガトーバスク断面

●ガトー・バスク@200:名前の通り、フランス南西部、スペイン国境近く、バスク地方のお菓子です。ソフトなガレットの中に特産のスリーズ・ノワールを入れたり、クレームパティシエールを入れて焼き上げたものです。大きく焼いたものを切り分けて販売するところもありますが、こちらは小型です。

ガトーバスク断面1

周りは厚焼きガレットで、中はソフトでほろっとしています。中にはコンフィにしたスリーズ・ノワールが入っていました。

ほろほろっとしていて小麦粉とバターの味わいがストレートに表現されており、中にある甘酸っぱい押しのある味わいのスリーズ・ノワールがプチっとはじけます。もうちょっと、しっかり焼いた方が好みの味でした。

ファーブルトンファーブルトン側面

●ファー・ブルトン@230:その名の通り、ブルターニュ地方のお菓子で、ブルターニュのお粥という意味。昔は卵や砂糖があまりなく、もっと素朴なものだったのですが、現在ではクレープ造りで余った生地などで造るところも多いようです。小さい型で焼くところと、大きな型に入れて焼き、切り分けるところがあります。

ファーブルトン断面

ねっちりとした、卵が効いた生地をしっかり焼き色が付いており、中にはプルーンが一粒入っていました。

これはなかなか、焼き込み具合が良く、表面の焦げ焦げした感じに気合を感じます。歯にくっつきそうだし、ネチネチしてて、独特の食感ですが、生地のうまみと焦げっとした素朴さがよく出ていました。プルーンの滋味深い味わいがガツンと押してきます。

しょっそんおぽんむショッソンオポンム側面

●ショソン・オ・ポム@180:これは地方の焼き菓子というか、一般的にパン屋さんとかパティスリーで販売しているアイテム。

パイ生地の間にトロリとした林檎のピュレが入っているものです。こちらはかなりの小型。

ショッソン断面

焼き込み具合もしっかりとしているし、フイユタージュが少々浮き気味でモッサリとしていましたが、いい塩梅の生地です。しかし・・・中央部分まで食べ進んだのに、なかなか林檎のピュレが出てきません・・・。あれれ?ほんのちょびっとした林檎が入っていないのが、とても残念でした。これはポンムと名乗ることが出来るのかどうか、ちょっと疑問が残ってしまいました。

 

カヌレ1カヌレ

●カヌレ・ド・ボルドー@170:フランスの3大名醸地としても有名なボルドー地方を代表する焼き菓子。修道院で造られていたのが始まりで、名前のカヌレは縦の溝模様のことを指す意味。

一時期フランスでも消滅しかけたそうですが、1830年代から徐々に復活。

カヌレ断面

数年前に日本で大ブームが起こり、むしろ本国よりも日本の方が見つけられる率が高い焼き菓子となってしまいました。

形はもちろん、カヌレ型でクレームパティシエールとほぼ同じような材料で、表面焦げ焦げ、中身ネッチリで卵とラムやヴァニラの風味が身上となっています。型の内側に蜜蝋を塗るのもボルドー式らしいです。

このカヌレはなかなか気合が入った焼き色をしていて、表面の焦げ感がとてもよい具合です。ねっちりとした中身も卵とヴァニラ風味がしっかりとありました。その辺の腰抜けカヌレとは一線を画しています。一番オススメの焼き菓子。

たると1たると2

●タルト・ロレーヌ@200:初めて聴く、お菓子でした。ロレーヌなので、ドイツ国境近くのアルザス地方のお菓子だと思われます。土台はもろくてソフトなパートシュクレっぽいもので、中にはしっとりとした卵黄が多めで、ねっちりとしていないカスタードのアパレイユにスリーズが入っていました。

ちょっと調べてみたら、やはりアルザス特産のミラベルを入れて作るものらしいのですが、ミラベルが高いから?なのか分かりませんが、そういうタルトです。結構食感がホロっとしていて、中のしっとりとした卵風味のアパレイユと相性が良いです。甘酸っぱいスリーズが味のアクセントになっていました。

どれも小さくて、可愛いらしい、素朴な味わいの焼き菓子ばかりでした。全部が全部手放しで美味しい・・・というわけではありませんが、安価だし、8種類も一気に揃うし、箱の詰めてもらったときの可愛らしさはたまりませんね。私はカヌレを一番美味しく頂きました。割と食べ易くアレンジされているので、お茶タイムに、お持たせにも万人ウケしそうな焼き菓子だと思います。フランスの焼き菓子好きはきっと楽しめるシリーズです。

採点:★★★


chiyogoro at 17:12│TrackBack(0)この記事をクリップ!パティスリー 

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