ご無沙汰してます。主宰の千頭和です。
先日、池袋演劇祭の表彰式に参加してきました。
残念ながら賞をいただくことはできませんでしたが、多種多様な団体、審査員、関係者の方々がいらっしゃる演劇祭なのだなと改めて思いました。
改めまして、ご来場いただいた方々、関係者の方々、メンバーのみなさん、本当にありがとうございました。
応援してくださった方々、ご期待に沿えず申し訳ありません。
賞という結果は得られませんでしたが、審査員の方々をはじめ、クロクロを初めて観たお客様から、本当に観にきてよかったというお言葉をいただけたました。
そのお気持ちは、自分にとっても、関係者全員にとっても大きな財産となります。
そういった意味では、確実に次に繋がる公演だったと思っております。
あまりうまく書ける気がしないですが、思ったことをつらつらと書いていきます。
池袋演劇祭では、公募で集められた100名の審査員の方が、担当の劇団を観劇し点数をつけ、その点数の大小で受賞作品が決まります。
今回は200名の応募があり、年齢、性別、その他諸々を考慮して均等に100名の審査員を選出したそうです。
受賞作品の発表前に、審査員の方々のコメントの抜粋が発表されていたのですが、そのコメントを聞いていて、現在の一般のお客様に選ばれた賞なのだなというのを強く感じました。
受賞作品の上位はコメントを聞く限りコメディ、エンタメ色が強い作品だったように思います。前回の池袋演劇祭の受賞作品もその傾向が強いと聞きました。
演劇に限らず、現代の日本ではエンターテイメントの需要が高いと思います。
エンターテイメントという言葉は広すぎるので、自分が感じている範囲で狭めてみます。
・わかりやすい
・楽しい
・その場で消費される
若干否定的に捉えられてしまうかもしれませんが、こんな感じの作品が求められ、また作られているように思えます。
今回の受賞作品へのコメントにも上記に関わる評価が多く出ていました。
エンターテイメントは、必要なものだと思います。
日本語に直すと「娯楽」に当たるかと思いますが、娯楽のない世界はつまらないし、捉えようによっては全ての物事は娯楽だと言えるかもしれません。
自分も娯楽を求めることは多々あります。
ただ、そうしている自分のことはあまり好きではないです。止まっている気がするからです。
生きる上では止まることも必要、ということは生きていく中で理解はしたのですが、だからといって止まることを肯定することはできませんでした。
今の世の中が娯楽を求めている、ということはクロクロを立ち上げた時によくわかっていましたし、それに逆行していることをしている、とも思っていました。
でも、そんな世の中じゃまずいんじゃないか、娯楽だけになってしまった社会に先はあるのか、とか小難しいことを考えて芝居を続けてきました。
自分達の活動によって、社会とか世界とか周囲だとか、ちょっとでも変えることができればと思ってきました。
今回の表彰式に参加して、改めて自分のしていることは無力なんだなと思ってしまいました。
わかっちゃいますよ。それでもやってないとしんどいから続けてるだけです。
無力だろうと、やり続けてしまうと思います。
それに、徐々にですが、呼応してくれる仲間や、観たいと思ってくださるお客様が増えてきました。
正直ものすごく落ち込んでますし、もうやりたくないとも思っていますが(毎公演思ってますが)、どうせやってしまうと思います。
次回公演、2020年12月に行う予定です。徐々にですが動き出しています。
また詳細が決まり次第ご報告させていただきます!