役者&登場人物紹介の第八弾。残すところお二人となりました。
今回はハチ(義)役の石原嵩志さんをご紹介させていただきます!

石原














第11回公演「巌窟に眠る」から連続出演の石原さん。
クロクロ外でもご一緒する機会が多く、とても信頼を寄せている役者さんです。

今回はハチ(義)を演じていただきます。

(義)が付く役は人型であることを表しています。
他にもニイミ(義)、アザラシ(義)がいますが、それぞれ対となるニイミ、アザラシがいます。

ハチ(義)は対となるハチが存在せず、人型のみ。
ただの人形、器である人型が、持ち主を失った後も彷徨っている。そんな都市伝説のような雰囲気を持った役です。

今回のお話の中心には、ニイミがハチの人型を作ってしまったというエピソードがあります。
人型のみが幽霊のように彷徨っているという、捉えどころが難しい役であり、お話の中核を担う存在でもあることから、石原さんに配役させていただきました。
希薄であり、かつ圧倒的な存在感の中にゆらいで生まれる熱は、今までのクロクロでも、石原さんの芝居でも見たことがなく、演出家としても楽しませていただいています。

自分の脚本執筆は稽古を行いながら、役者さんが持ち込んでくれたアイデアを元に書き進めるという方法を取っています。
配役が決まってから、石原さんが持ち込んでくれたアイデアや、作り上げた関係性を元に後半のシーンを書いていきました。
その結果、ハチ(義)がどこへ辿り着くかは脚本の構想段階から大きく変わりました。

毎回そうですが、今回の脚本は特に、石原さんはじめ今回の関係者が揃わないとできないものになりました。
そうしてできた台本の上で、更にたくさんのアイデアを盛り込んで公演という形を作っていきます。
最終的にお客さまに見ていただくことでお客さまそれぞれの中に生じる体験が演劇だと思っています。

是非劇場、配信でご覧いただけましたら幸いです。