お気に召すまま 8

2018年07月15日

お気に召すまま 9

side nino



俺の身体の上に四つん這いになったリーダーが、
真上から真剣な眼差しで見下ろしてる。
なんともいえない緊張感が漂う。

抵抗しようにしても、
正直身体が金縛りにあったみたいに
硬直して動かないっていう…
ずっと若い頃、軽いおふざけで
ベッドで絡み合ってバカ騒ぎも
したことあるけど、こんなふうに
ガチのラブシーンみたいなリーダーを
見たの初めてだから…
戸惑っちゃったっていうのもある。

小野ちゃんが実は俺だって分かったら
リーダー、ガッカリする?
し、知らないよ。そんなの…
勝手に勘違いしてるリーダーが悪いんだし、
俺が罪悪感感じる必要は何処にもないもの。


そしてリーダーの顔が…
またゆっくりと俺に近付いてくる。
もう、どうにでもなれって
目を閉じた、その時…

智「…んふふふっ。ふはははっ…」

和「えっ…」

智「したいけど、出来ねえ。
  おいら、好きな人がべつに居るもん。」
  
えっ?誰?誰?
リーダーの好きな人って…
そんな話、初めて聞くし。

智「誰だと思う?」

和「え…私の、知ってる人ですか?」

智「んふふ…たぶん。
  でね、おいらはその子と今直ぐ
  チューしたいんだよね。」

何言ってんだ?この人…
女の子を中途半端にあしらっておきながら
この状況で言う事かよ?
ホントに俺が小野ちゃんだったら
激オコで訴えられるレベルだぞ。

和「ま、まさか、その好きな人って…
  二宮…さん…じゃないですよね?」

智「何で分かったの?」

え?マジでこの人言ってるの?
そりゃ、誰がどう考えても分かるだろ。
あの人形作るってこと自体が可笑しな話だもの。

和「だって…お、お人形…」

俺は身体を起こして部屋のソファーに
座らせてある俺そっくりフィギュアを指差した。

和「やっぱりそうだったんだ。
  二宮さんが好き過ぎてあんな物を…
  二宮さんだったら仕方ないかぁ。
  カッコイイし、可愛いし。
  大野さんが好きになるのも無理ないですね。
  分かりました。私、今日はもう帰ります。」

自分で言ってて噴出しそうになる俺。
でも、それくらい言わないと、
小野ちゃんの立場としては
なんかシャクに障るって意味合いも
含んでるから問題ない。

智「あ、待って!駄目ッ!帰さないよ。」

和「ど、どうして?」

智「おいらが言ったこと、聞こえなかったの?」

和「だ、だから何?」

智「おいらは、今直ぐニノとチューしたい。」

和「は?」

何言ってるんだ?
この人、マジで頭やられちゃった?

智「惚けんなよ。さっさとその化粧
  剥いじゃえよ。」

和「え?え?ま、まさか…」

智「ニノは分かり易いよ。
  どんな格好してたって
  おいらは直ぐに見抜けるよ。」

和「お、俺だって知ってたの?
  何時から?」

智「んふふ…チューした時」

俺とキスして俺だって分かるって
どういうことだよ?

和「だったら、どうしてさっき
  言わないんだよ!」

智「ええっ?そりゃおいらを騙そうとした
  お仕置きだよ。」

和「お仕置きって…
  そもそも、あなたがそんなヘンテコな
  フィギュアなんて作るから悪いんでしょ…」

むんぎゅーっ。
俺の小言なんて聞きもしないで
ニッコリ微笑んだリーダーは
そのまま俺を引き寄せ抱き締めた。

智「女装のニノも可愛いけどさ、
  おいらは普段の、そのまんまの
  ニノが好きっ。
  着替え貸すから、風呂入って
  その化粧外してきなよ。」

なんか総じて悔しい、しか浮かばないし
頭に来るけど、俺もなんだかんだ言って
この人のこと好きだから仕方ないんだよね。

俺は決まり悪くて、リーダーのことを
直視出来なかったけど、
リーダーは多分、めちゃめちゃ嬉しそうな
顔してるに違いないって思った。

俺はそのままバスルームに向かい
新人ディレクター小野ちゃんから
いつもの二宮和也に戻った。
鏡に映った自分の体を見て
ハァッと小さく溜息をついた。

なんだかんだ言って
もうちょっとだったのにな…







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つづく





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chobisuke777 at 20:30│Comments(0)お気に召すまま 

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