You complete me...

本当に夜明け前が一番暗いのか? しかし、バットポッド、カッコええでんなぁ評判通り、いや、評判以上の作品でした。

愛する人を失った復讐心を昇華して、ようやく生まれ変わったダーク・ヒーローに、それ以上の、想像を絶する試練が待ち受けていようとは。。。

それにしても、亡きヒース・レジャーの見事な悪役ぶり。 鬼気迫る演技は、あの「ブラックレイン」の松田優作を彷彿させる。。。


ジョーカーは、偽善を軽蔑し、社会に鏡を向けて、僕らの偽善的な道徳心を嘲笑うアナーキスト。 ゲームとしての絶対悪。 決して、どこかで手を緩めたり、妥協したりしない、しかも、殴れば殴るほど彼は満足してしまう。 さらに厄介なのは、彼が対峙するバットマンの存在を必要としていること。。。

映画の主役はジョーカーとヒースだったのかも?一方のバットマンは、自警の限界に悩み、悪人を殺すことを潔しとしない。 ゴードン警部補(ゲーリー・ゴールドマン)や「白馬の騎士」こと、ハーヴェイ・デント検事(アーロン・エッカート)と協力し、腐敗を打ち砕き、合法的な正義による市民の平和を心底願う。

だが、彼が直面するのは「いつか悪が恐れる仮面を脱げる時」を約束した恋人さえも離れていく悲哀、守りきれない苦痛。。。

それでも、自分を苦境に陥れることすら平気な市民たちによる正義の実現を最後まで信じる壮絶な自己犠牲。。。 市民が妄信できる偶像を残し、「闇の騎士」として、沈黙の警護者として生きる決意をして去るダーク・ヒーローへ、ゴードンの息子の言葉は「救い」なのか? その決意は正しかったのか???

エンタメとしても2時間半、まったく息を抜かせない超一級の仕上がりです。 ガジェット的な兵器の登場(今回はやっぱり、モービルから脱出のバットポッド!)も相変わらずの嬉しさ!

ブルース・ウェイン「バットマン」(クリスチャン・ベイル)の二人の父親と言える存在、執事アルフレッド(マイケル・キーン)やフォックス社長(モーガン・フリーマン)とのウィットに富んだ会話が緊張の連続の中の唯一のオアシスのような。。。 まぁ、そのオアシスにも、正義を大義名分にする危うさへの教訓があったり、とチットモ甘くないのですが。。。

公開時は、スーパーヒーローものにしては「ダーク」と言われたティム・バートン、マイケル・キートンによる名作「バットマン」すら、コミックの世界に置き去りにしてしまう本作の強烈なメッセージ性。。。 ジャック・ニコルソンのジョーカーが愛しくさえ思えてしまう。。。

幼児には「ポニョ」も良いけど、、コミック原作の設定やアメリカ社会への多少の知識が必要だけれど、、分別があると信じている、先のない大人じゃなく、インテリジェントな子供たちにこそ見て欲しい、夏休み一押しの作品ですっ。

ええ、パピもTOHOシネマズさんの無料サービス使って、もう一度、観にいきますよ! 鷹の爪〜、笑