I Served the King of England

小さなことが幸いして(?)、エチオピア国王から勲章をもらうことに、笑2009年も、あっーという間に1ヵ月が経ちましたぁ。。。 うん、どこかで聞いたような書き出し???

年明け早々に千葉県某所に監禁されてたなど、各種言い訳はありますが、気がつけば日本時間明朝には「スーパーボウル」って。。。

でも、今年初めのエントリーは、2週間前に観た「英国王給仕人に乾杯!」から。
共産体制下、収容された監獄から出所してきた背の低い、初老の男、ヤン・ジーチェ。 ドイツ国境沿いのズデーテン山中にむかうと、そこは廃村。 住んでいるのはヤン同様に処罰を受けて、余生を送るわずかな人だけ。 ヤンが与えられた家も、かつてドイツ人が住んでいた廃屋で、窓の隅にはビア・ジョッキ、そしてビール銘柄の印された鏡が残されていた・・・

過酷な環境下にも拘わらず、ヤンは廃屋の片付けを始めながら、つぶやく、、「幸運(の後)には不運が、不運(の後)には幸運が」と。。。

回想シーンが始まり、時代は一変。 なりは小さくても、百万長者になるという大きな夢を抱く青年、ヤン。

駅のプラットフォームでソーセージ売りでも、ちょっとした才覚で小金を貯め込み、わざとバラまいた小銭を拾うことに争う紳士淑女を笑う彼。

田舎町のホテルでレストランの見習い給仕となったヤンは、順調にステップ・アップを重ねて、いつしかプラハ随一の「ホテル・パリ」で主任給仕となる。 が、隣国ドイツではナチスが台頭、やがてプラハもドイツ占領下となっていく。 そんな中、ズデーデン地方出身のドイツ人女性リーザと出会い、恋に落ちるヤンだったが…

あの「フォレスト・ガンプ」を思わせるような、わらしべ長者を思わせるような、愉快、軽妙なストーリー展開、そして主人公ヤンを演じるイヴァンは、チャップリンを彷彿させる。 ドイツ占領前のチェコの街角のビア・カフェで、金持ち専門の別荘ホテルで、そしてプラハ随一のホテル・レストランで、繰り広げられる自由を謳歌するヤンや周囲の人々の姿の微笑ましさと滑稽さ。

ドイツ占領下の優生研究所でさえ、ヤンの周りで起こる出来事は滑稽そのもの???

その一方で時代に翻弄される人々も。。。 ナチスに抵抗し、最後は秘密警察に連行されてしまう、かって英国王に給仕したという「ホテル・パリ」の給仕長などは、その象徴か。。。

廃屋で鏡に向き合い、金と女だけに振り回されたような人生を振り返る初老ヤンが味わったのは、ホロ苦いビールのような悔恨か? 自分の意志だけではコントロールできない人生の滑稽さか?

どんな時代でもピルスナーの味だけは変わらなかったことに、チェコ人監督の気概を感じる。。。

地元はもちろん、ベルリン映画祭で様々な賞を受賞したもの、当然の佳作であります。

佳作といえば、アカデミー外国語映画賞にノミネートされた「おくりびと」、オスカー獲得すると良いですねぇ。。。