I want my son back!

アンジーが演じたのは、美しく強く、せつない母チェンジリング」を観てきました。 また、監督クリント・イーストウッドがやってくれましたっ。 最後に残ったのは、残酷な「希望」。。。

世界恐慌前夜の時代には珍しかったであろう、シングル・マザーのクリスティーン・コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)は、電話局の優秀な交換手スーパーバイザー。 一人息子のウォルターと出かける約束をしていた当日、突然の交代出勤の要請が。。。 帰宅すると、息子はいなくなっていた。。。

5ヶ月後、突然の朗報。 ウォルターが発見されたと。。。 駅へ急ぐクリスティーンの前に現れたのは、見ず知らずの男の子。。。 混乱する彼女に、その男の子がウォルターであると説き伏せる警察官ジョーンズ。。。

改めて、抗議と再捜索を依頼するクリスティーンの前に現れたのは、ジョーンズの手配した精神病院のスタッフだった。。。

映画の前半は、警察の怠慢、理不尽さに怒り心頭、早くアンジーに救いの手が差し伸べられないのか、イライラが募る。

そして、さらにショッキングな事実の発覚。 ウォルターは連続誘拐殺人事件の犠牲者の一人なのか?

どこまでも「母」を演じるアンジーが堪りません。 唯一の違和感は、朝ベッドで目覚めたアンジーがうっすら化粧してることくらいか?笑

彼女を応援するマルコビッチ演じる神父も、彼が演じることで、偽善の匂いがあって、インチキっぽくて良し。 最後の最後まで情けなくあがく、連続誘拐殺人犯ゴードン役のジェイソン・バトラー・ハーナーも良い。 そして、どこまでも権力の正当さを楯に取るLA市警の悪徳警部ジョーンズをいやらしく演じたジェフリー・ドノヴァンが更に良い。 精神病院でクリスティーンを応援するキャロル(エイミー・ライアン)の強烈なセリフも良かったですなぁ。。。

そして、いつものイーストウッド自作の静かなBGMも、これまた良し。。。

社会の不正、言われない差別と闘う姿、無償の愛を捧げる母性の強さ、そして、このストーリーが「事実」を基にしていること。。。 

素晴らしい作品となった理由は沢山あるのでしょうが、パピめには「ミリオンダラー・ベイビー」の時と同じような無常感、せつなさが心に残りましたなぁ。。。

ずっとクリスティーンを見守ってくれた電話局の冴えない上司の誘い、、アカデミー賞の予想次第で食事に行くことを約束するクリスティーン。 ようやく、前を向いて新しく生きる決心をしたかのような彼女にもたらされるニュース。。。

そして、残酷な「希望」が残された。 きっと、クリスティーンにとっては、本当の『希望』だったのでしょうが。。。

自身が出演する次作「グラン・トリノ」も必見かなぁ?