6月初めのことだが、映画「サバービコン 仮面を被った街」を見に行った。

「1957年に起きた人種差別暴動をモチーフに、アメリカン・ドリームのような理想の街で起きる騒動を描く、ジョージ・クルーニー監督によるクライム・サスペンス」(https://movie.walkerplus.com/mv63779/)である。

「オーシャンズ」シリーズなどで何かとジョージ・クルーニーと一緒のマット・デイモンが主演。ズルくて弱くて嫌な大人を、地味ながら数十年前からこんな人間だったと感じさせるかのように演じている。この映画の特徴であるジワジワとした薄気味悪さに何気なくつながっていて、さすがだ(^^)。

舞台は1950年代であることが強調されているが(服装から生活ぶりまで)、人種差別に排他主義、集団心理や事なかれ主義など、今の世界にも現実にあって目を背けがちなことがらをこれでもかこれでもかと突きつけてくる。「黒人の方を差別してはいけない。でも私たちは白人だけの街で暮らしたい」旨のセリフが出てくるが、人種や民族問題に限らず、似たもの同士で固まって他を排除というのは程度に差はあれ誰にとっても他人事ではないだろう。

とはいえ、正義感がある人も凜とした人もいる。差別を受けた家族の父親が息子に言った言葉は「何も見せるな」。恐れも不安も憎しみも見せず、堂々としていなさいとの意のようだ。かっこいい父ちゃんだ。

結末に派手さはなく、その判断は観客に任されている感があるが、かえって心に残り、ジョージ・クルーニー監督ってすごいなと感じるものがあった。

そろそろ上映終了かもしれませんが(笑)、お勧めです。