写真の奥の間には、お薬師さんがまつってあります。

手前が本堂の外陣(げじん)。ここは畳が敷いてあるだけです。

外陣と薬師如来の間の、畳の線がズレてますね。分かります?

薬師の間の畳の区切りは、部屋の中心です。

外陣の畳と一直線なら、どんなにスッキリするだろうと思います。

 2600213

畳屋さんはこのズレが気になります。

ぼくは今回指摘されて、初めて気付きました。

見る目がないというのはまさにこういうことです。

 

薬師の間は部屋の中心ですから、合わせようとすれば、手前の外陣の畳を細工するしかありません。

しかしこれには特注の畳が必要。

そこまでして合わせる必要があるのか。

むろん、ありません。

器(建物)はメートル法、畳はいまも尺貫法の世界なので、こういうことが起こりがちです。

日曜日は、鳴門でも珍しく吹雪きました。

先代の法事に集まって一泊した親戚が、帰れるだろうかと狼狽えました。

明けると雨樋の水が凍っていました。

淡い朝日を浴びて、なかなかフォトジェニックです。

 260211

樋に集まった雨水を流す、これは「鎖樋(くさりどい)」と呼ぶらしいです。

円筒状のパイプの場合が多いですが、うちのはこういうスタイル。

最近あまり見かけませんが、寺だからこういうものにしたんでしょうかね、設計士さんは。

軒樋から流れ込むコネクション部分に、よく枯葉なんかが詰まります。

梯子を使わないと掃除できないのが困りもの。

 

雨水が流れ落ちるのが見えるわけで、アートと言えないこともない。

凍ったのは初めてです。

総選挙は、目を覆うばかりの結果になりました。

衆議院の2/3を制した政党は、憲法さえ変えられる力を持ちました。

しかしその政党に票を投じたのは、投票した人の4割にも満たないようです。6割以上は、別の政党を選んだわけです。

有権者全体では2割です。

2割の有権者が投じた票で、衆議院の2/3の議席を得るという、現行の選挙制度のマジック。

一部の国民しか望まない未来がやってきます。

 

選挙期間中は、どの政党も、消費税減税をアピールしていましたが、多くの国民の反対に耳を貸さずに消費税を始めたのは、他でもないあの政党です。

その反省はないわけです。

きのうは先住(先代住職)の七回忌。

ようやくまともな法事ができました。

 

遷化(せんげ 僧侶の死去のことです)は202029日。

横浜港のダイアモンド・プリンセス号でコロナの感染者が確認された4日後のことです。もう少し長らえていたら、まともな葬式もできないところでした。

満中陰(四十九日のこと)が328日で、その10日後の47日に緊急事態宣言が出て、学校も閉鎖されます。

ちなみにこの宣言では、「発出」という耳慣れない言葉が使われました。

満中陰も1周忌も3回忌も、身内さえ集まれず、リモートで法事をしました。

 

この6年間の前半はパンデミック、半ばころロシアの侵略戦争が始まり、連鎖し、今日の事態に至ります。

朝ドラでは「日に日に世界が悪くなる」と歌われます。

しかし真相は、世界が悪くなるのではありません。人間が、ぼくらが、世界を悪くしているだけです。

悪くなっているのは、むろん世界だけでなく、日本も同じ。日本は世界の一部ですから。

きょうでまた、日本を「悪くする」ことに弾みがつきそうで、ぼくはとても怖い。

寺裏の擁壁の上の、鉄柵の塗装が始まっています。

柵は、塗装は剥げ、錆が広がっています。なにしろ柵が作られてもうじき半世紀。

柵の下部は腐ってしまっている箇所もある。

実は、ここまで傷んでいることに気付きもしませんでした。錆びた柵は、風景に過ぎなかった。

柵に覆いかぶさっていた樹木を伐採してくれている青年が、気になるからと、塗装を申し出てくれました。

 260203

錆止めを塗ってから、塗装をします。

鮮やかな深緑色ですが、もともとはこんな色だったはずです。

半世紀たてば、これだけ色褪せ、錆びるわけです。

 

コンクリートの擁壁の上は、ギリギリ歩けるだけの幅しかありません。

かつてはぼくも、掃除のために行き来していましたが、今はもうとても無理。

本来は足場を構えての作業になりますが、足場は経費がバカにならないからと、塗装青年は笑っています。

多少経費がかかっても、安全な環境で作業してくれる方が、こちらとしては安心するのですが。

 

塗装青年は、伐採プロジェクトの延長で、もう1年以上もかかわってくれています。

伐採でも土木工事でも、塗装でも、なんでもこなします。

うちの寺は、つくづく人に恵まれています。

棟札を書いてくれというリクエスト。

写真では分かりにくいでしょうが、なんとアルミの板です。

 260201

棟木が鉄骨なので、棟札は木ではなく金属にしたいということらしいですが、鉄骨でも「棟木」と呼ぶのかなあ。

いずれにしろ、金属の棟札なんて、きっと前代未聞です。

ぼくだって、初めて。

まあ、棟札を書く機会も、そうあることではありません。

 

棟札は、新築や改築の際に、棟木に取り付ける板のことで、工事の年や願意が記してあります。

天井裏にあるわけですから、ふだん目にすることはありません。

解体や、次の改築の時にだけ現れる。

 

使ってくれと、墨と筆ではなく、ラッカーと絵筆を持って来られました。

絵筆では文字は書きにくいですね。毛筆にラッカーで書きました。

西洋の画家は、サインも絵筆なんでしょう。日本画は毛筆かな。

洋画と日本画では、絵の具だけでなく、描く筆も異なるんでしょうね。

世には「コンビニ本」なるジャンルがあるみたいですね。

コンビニで本を買ったことはありません。雑誌なら、まああるかな。

Wikiには「コンビニコミック」という項目があり、「すで単行本になっている作品を、まとめて簡素な装丁などで安価に再出版した漫画」、「コンビニで弁当と飲み物と一緒に買っても1000円に収まる価格帯」とあります

260130「コンビニ本」は、コンビニを中心に売られる廉価なオカルト本、と説明されている場合もあります。

写真はそのコンビニ本。たしかにオカルト関係。

コンビニではなく、ネットで買いました。

 

隣の、山本弘『BISビブリオバトル部2 幽霊なんて怖くない』で、部長の安土聡が薦めるのがこの『死ぬほど怖い噂 100の真相』なるコンビニ本。

定価は550円です。お弁当、買えますね。

 

高校の、ビブリオバトル部の部長が推薦するような質と内容の本ではないのですが、作者の山本弘は「トンデモ本」を研究する「と学会」の初代会長。よくある心霊写真や映像を、真相の暴露とともに笑い飛ばす本を、小説の登場人物に託して紹介したかったのでしょうか。

 

ちなみに「BIS」は、美心国際学園のことです。むろん、架空の学園。

ビブリオバトルとは、参加者たちがそれぞれこれぞと思う本を推薦し、「もっとも読みたくなった本」を競い合うゲームで、実際に行われているものです。

↑このページのトップヘ