阿吽は仏教の呪文の1つで、梵字では、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音だそうだ。そういえば、日本語の50音も、「あ」から始まり「ん」で終わる。このように阿吽とは、始まりから終わりまでを指す言葉らしい。
対となるものを表す言葉にもなったようで(確かに、「あ」と「ん」は最初と最後の対である)、狛犬やシーサーのモチーフともなったらしい。
そういえば、メニューには、対となる仁王像がモチーフに使われていた。

ラーメンの最初とは、どんぶりが目の前に置かれた瞬間だ。最後は、麺を食べて、最後スープをレンゲですくう瞬間だろう(血圧の関係で、僕は完飲することを控えている)。

ということで、

食べたのは、秋刀魚拉麺 790円。 



麺は、ストレートの中太麺。デフォルトで頼んだのだが、コシのあるコリコリした食感の麺が出てくる。小麦の香りも十分で、レベルの高い麺だ。地元信州の小麦を使い、信州の水とも馴染みやすいのかもしれない。

スープは、豚骨を15時間煮込むことで動物系の出汁を採り、秋刀魚節で魚介系の出汁を採る。これを醤油で返す。ファーストコンタクトは、秋刀魚が口の中にグッと広がる。これが「阿」であり、「阿吽」のラーメンを楽しむひと時が始まる。豚骨スープは非常にクリーミーで滑らかだ。余計な油で厭らしさを出すのではなく、余分なものを取り除き、旨味本体で勝負をかけてくる。とても美味しいスープだ。

チャーシューは、肩ロース。とても柔らかく、肉の旨味を活かそうと薄味に仕上げたタイプ。

その他、白髪ねぎ、メンマ、青菜が入る。白髪ねぎは、ちょっと辛みがあるが、美味しい。青菜もシャキシャキしている。

ファーストコンタクトでは、秋刀魚がガツンと来て、その後、豚骨のクリーミーさを楽しむ。途中、青菜のシャキシャキ感や、しっとりしたチャーシューを楽しみ、麺がなくなった後も、もう一口とレンゲが進む。「阿」から「吽」まで楽しめるラーメンだった。