表情筋の位置と作用
表情筋は皮膚を動かして表情をつくる筋で、その表情によって喜怒哀楽の感情や辛酸苦痛の表情を第三者に伝えることができる。いわゆるボディランゲージの役割をする。
フェイスケアにおいては、普段よく使う表情筋は心地よくほぐし、あまり使われていない表情筋は適度に刺激をあたえ活性化させることは、むくみ、シワ、歪み、たるみに対してもプラスの効果が期待できる。そして、表情筋のメカニズムを正しく理解することは、内面から表れる豊かな表情づくりにも繋がる。
(最後に表情筋の画像あり)

前頭筋(ぜんとうきん)
額にシワを寄せ、眉を持ち上げる
<位置> 
眉の辺りを起点(筋頭)として髪の生え際を終点(筋尾)としている。
<作用> 
額に横シワをつくり、眉を吊り上げる働きをする。
<表情> 
注意や緊張を表現し、驚き、恐れ、威嚇、苦痛など激しい表情をつくる。
<美容的な観点> 
筋の緊張状態が低下すると額の皮膚は弛緩し、額に横ジワを刻み、眉毛下睡(垂れ下がること)や、たるみを引き起こす。

皺眉筋(しゅうびきん)
眉間に縦ジワをつくる
<位置> 
鼻の上部(眉頭)から眉の中央に向かって走っている小筋。
<作用> 
この筋は眉間に縦ジワをつくるとともに、眉を中央に引き寄せて隆起させる。
<表情>
眉をひそめるこの表情は、俗に「額に八の字をよせた」と表現させるもので、苦痛・苦悩や感動の高まりを表現する。
<美容的な観点> 
日常的に不快の感情が多くなると、眉間にシワがだんだんと刻み込まれていく。

眼輪筋(がんりんきん)
まばたきや目を閉じる働きをする
<位置> 
目の周りを幾重にも取り巻いている平たい筋。
<作用>
目を閉じる働きをする。上瞼部のみの眼輪筋が働くときは、前頭筋と反対の作用をする。額はシワが消えて伸びて、目は半ば 閉じられる。
<表情>
物事を深く考え込むしぐさ、記憶を呼び戻そうとする時などにみられる表情である。
<美容的な観点> 
薄い筋肉なのですばやく動くことが可能で、そのためシワにもなりやすい。

口輪筋(こうりんきん)
口を閉じたり、尖らせたりする
<位置> 
口の周りを取り巻く筋。
<作用>
口をすぼめる、閉じるといった働きをする。幼児はこの筋と舌を巧みに使って乳を飲む。
<表情> 
この筋が強く働くと、口を堅く閉じ、唇を後ろに引いて、歯に押し付けたような、口を横一文字にした形になる。
これは緊張または怒った様子の表情になる。口を尖らせると、ふてくされた表情になる。
<美容的な観点>
この筋が衰えると口の周りのたるみ、二重あごが起こる。

笑筋(しょうきん)
笑った時にエクボをつくる
<位置> 
口角を横へ伸ばした方向に走っている筋で、その方向に口角を引く筋である。
<作用・表情> 
笑う表情には欠かせない筋肉で笑った時に口角付近にエクボをつくるので、別名エクボ筋といわれている。ただし、エクボがこの筋によってのみできるとは限らず、この筋のある部分に多いということ。
<美容的な観点>  
エクボは皮膚が柔らかく、顔面の皮下脂肪が厚い状態にある子供や女性にできやすく、チャーミング
に見せる。

大頬骨筋(だいきょうこつきん)
にっこりと大きな笑顔をつくる
<位置> 
頬骨筋は大頬骨筋と小頬骨筋から成り立つが、大頬骨筋はこめかみの辺り(頬骨弓の中央)から口角に向かって斜めに走っている。
<作用> 
口角を外上方向に引き上げて笑いの表情を作るときに主に働く筋。この筋が働くと鼻唇溝まで左右に引いて、鼻唇溝がはっきり見える。
<表情> 
浮き浮きした嬉しさやにっこりと大きな笑顔をつくるなど快さを表す。
<美容的な観点> 
この筋の衰えにより皮膚のたるみなどが起こり、口角が下がる。

小頬骨筋(しょうきょうこつきん)
上唇を引き上げ、鼻唇溝をつくる
<位置> 
頬骨の前面から出て、上唇の中心付近に向かって斜めに走っている。
<作用> 
眼角筋や眼窩下筋などと協力して、上唇を上後方に引き上げる。
<表情> 
前歯だけが見える、つくり笑いの表情をつくる。
<美容的な観点> 
大頬骨筋とともに笑顔づくりに大切な表情筋だが、衰えによりほうれい線(鼻唇溝)をつくる。

頬筋(きょうきん)
口角を引き上げ、唇を横に伸ばす
<位置> 
口の側面、頬を構成する筋で、上下の顎の関節から口角まで伸びている。
<作用> 
口角を水平に後ろ方向に引く働きをする。また、物を口の中へ吸い込むとき、または、口の外へ吹き出す時に働く筋である。
<表情> 
泣いたり笑ったりする時に口輪筋と協力して働く。
<美容的な観点> 
衰えると、口角の下がりや口元のたるみを起こす。

下唇下制筋(かしんかせいきん)
下唇を引き下げ、嫌悪感を表現
<位置> 
下顎から下唇へ走っている斜方形(菱形のこと)の筋で、下唇方形筋ともいう。
<作用> 
口角下制筋と協力的に働いて、口角を斜め下に引き下げる。下唇下制筋が働けば、広頸筋も
一緒に働く。
<表情> 
不平、泣くしぐさ、苦味・渋味にたえられない時につくる表情で使われる。
<美容的な観点> 
二重あごの原因となる筋である。

口角下制筋(こうかくかせいきん)
口角を下げて、悲しい表情をつくる
<位置> 
下顎骨下縁(下顎骨の下部)から口角に走っている筋。オトガイ三角筋ともいう。
<作用> 
口角と上唇を外下方に引き下げる筋で、口元が「への字」になる。
<表情> 
口を「への字」に曲げる表情は、顔をしかめる・不快な表現に使われ、軽蔑、悲しみ、嫌悪感を表す。
<美容的な観点> 
この筋が衰えると、口角から下顎にかけて縦ジワができる。

上唇鼻翼挙筋(じょうしんびよくきょきん)
感情表現に深く関わっている筋
<位置> 
上顎突起前面にある内眼角(目頭)を起点とし鼻筋に沿って走っている口筋である。
<作用> 
鼻にシワを寄せたり、鼻孔を動かしたり、小鼻と上唇を引き上げたりする。
<表情> 
威嚇的で人を寄せ付けない表情をつくる。また、上唇挙筋とともに泣く時の表情をつくるときに働く。
<美容的な観点> 
皮膚の衰えにより、ゆがみ、たるみ、こわばりなどを引き起こす。

オトガイ筋
下顎に小さなくぼみをつくる
<位置> 
オトガイは下顎のことをいい、下顎の皮膚の深部にある。
<作用> 
下唇を上に持ち上げる働きをする。皮膚に対して直角方向に走っているので、この筋が働くと桃の種
のような小さなくぼみがたくさんできる。
<表情> 
一人で迷う表情やぶつぶつ言う表情をつくる。
<美容的な観点> 
衰えると二重あごの原因となる。


広頸筋(こうけいきん)
厳しい表情や悲しい表情を表す
<位置> 
表情に関係している頸部(首) の筋肉。顎から胸と肩まで広がる薄く平らな皮下の浅い層にある筋である。
<作用> 
下顎や下唇を引き下げ、首の皮膚を張る。
<表情> 
首にある筋肉だが顔面神経の支配を受けて、下顎を下げ厳しい表情や悲しい表情を表す。
<美容的な観点> 
衰えると皮膚表面にシワ、たるみとなって現れる。

胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
頭部を上に向けたり、回転させる
<位置> 
頸部の筋で、左右に一対ある。側頭骨の下端(耳の後ろ辺り)にある乳様突起から胸骨と鎖骨まで伸びている。
<作用> 
左右同時に筋が働くと、頭が後ろに引かれて、顔を上に向ける。左右片方だけの場合は、頭を横(反対側)に向ける。
<表情> 
眉の筋肉とともに働くと苦痛に耐えられない表情を表す。
<美容的な観点> 
頭部とバストを支えており、疲れやすい筋肉である。

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