新・基礎講座(4/8)ジャーナルを書く

2018年04月09日

多様な価値基準を持ち、多様な人が活かされる社会を

本日の担当は北村和夫です。

 

昔企業で組織論や人の働き方など、くそ真面目に論じていた私にとって、面白い記事を月刊誌に見つけた。

皆さんは「働きアリ(蟻)」という言葉を聞いたことがあると思います。アリの巣の中で、餌を採取してきたり、卵の世話をしたりと、巣の外や中での様々な仕事をする種類のアリを「働きアリ」と呼びます。

 

「働きアリ」という名前が付いているぐらいなので、さぞかし働き者なのだろうと思いますが、実はアリの巣には働かない「働きアリ」が沢山いるらしい。

7割の「働きアリ」は、目的もなくフラフラしていて、自分の体を舐めている、

動かないなど、働いていないのだ。

また、一ヶ月継続的に観察してもほとんど何もしない「働きアリ」が2割もいるのだ。

極め付きは、生まれてから死ぬまで、ほとんど働かない「働きアリ」もいるそうだ。もはや、さぼりアリですね。

その一方で、9割の時間は働いている「働きアリ」もいるそうです。

 

同じアリにも関わらず、なぜこのような違いが生まれるのであろうか。

アリは思考能力を持たないので、人間のように「バレなさそうだから手を抜いておこう」と考えているわけではないそうです。

たとえば、餌がみつかったなどの特定の刺激に対して、反応しやすい(腰が軽い)、反応しにくい(腰が重い)」、という違いをアリは遺伝的に持っているらしいのです。

 

アリの前に何らかの仕事が現れた時には、まず最も腰が軽いアリが動き、つぎの仕事が現れた時には、次に腰が軽いアリが動くという形で仕事の分担がなされるらしい。そのため一定量以上仕事が増えない限り、腰の重いアリは、いつまでたってもふらふらしたり、自分の体を舐めたりしているということが起きていることになります。

 

しかし、実際にはこのような社会生態を持ったアリが滅びるのではなく、種として生き延びているということは「生存戦略としては、適している」ということになります。

逆に言うと、全員が働き過ぎの働きアリだと、種が存続するのには不都合があるのです。

 

例えば全てのアリの腰が軽かったら、餌が発見されたら一斉にみんな出て行ってしまいます。そして次の餌が発見された時に、誰も対応できなくなります。

その間に、外敵が現れるなんてことがあったら、大変ですよね。

 

それにアリにも「過労死」があると言われています。全員が働きすぎると一気に働き手が死んでしまう可能性だってあります。

また、腰の重いアリも、全ての刺激に反応しにくいわけではなく、「餌の発見」という刺激には反応しにくいアリでも、「敵来襲」という刺激や「巣が壊れた」

「卵が壊れた」といった別の刺激に反応しやすかったりします。

 

つまり、腰の軽さは優劣ではなく個性・個体差であり、多様な個性・個体差があるからこそ、状況や環境の様々な変化に適応し、種として存続する確立を高めることができているのだと思う。

 

このアリの生態を見て、これを計画した存在があるわけではなく、個々の遺伝子レベルでシステムが作られていることを考えると、長い年月を経ながら生物の生態に自然と備わった叡智の偉大さを感じます。

 

以上のアリの生態から、我々の周りでも、一見働かない人がいても「多様性は組織が生き残る確率を高める」ことではないでしょうか。そして

長い間、繁栄を享受したいのであれば、多様な価値基準を持ち、多様な人が活かされる社会にすることが必要ではないでしょうか。

 



mozart1301 at 05:00│Comments(0)北村 和夫 

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