自分かるた その2表裏一体 

2018年12月24日

坊やのお陰


 

クリスマスイブの今日の担当は北村和夫です

 

私は毎月持病の診察に田園都市線の駒沢大学駅に出かけています。

先月の通院の帰りに乗り変えた小田急線が、相互乗り入れをしている地下鉄の故障で間引き運転されて到着した急行電車は、ものすごく混んでいました。

 

この相互乗り入れというシステムは、途中乗換えしないで便利ですよと、盛んに鉄道会社は宣伝しているが、利用者にとって便利なのは順調に運行されている時のみで、ひとたびどこかで故障すると、とんでもない事態になる。

 

全く関係ない場所でのトラブルも、相互乗り入れなるが故に関係する全ての駅に影響がある。私が良く利用する東海道線は高崎線と相互乗り入れをしているため、群馬県の全く知らない場所でのトラブルが、関係する全部の駅に影響するのである。

また、東海道線はもともと15両の電車で、高崎線は10両であるが、相互乗り入れのために長さが異なる電車が不規則にくるため、電車が来るたびにホームをうろうろしている。

 

当日は病院近くの薬やで沢山もらった薬をぶら下げ、電車に乗ろうと思ったが、相互乗り入れの関係で、大幅に遅れるとのアナウンスがあり、超満員電車は年寄りには酷なので、次を待とうと思った。

 

しかし、来た電車に乗らないと次の電車は30分後とのアナウンス。

どうしようかと考えたが、超満員電車は20年間乗っていないので、怪我でもしたら損だなと思ったが、列の後ろの人に押され体が勝手に突撃体制となり、体が勝手に電車に突進した。

 

電車の中は想像通り物凄い混み方で、足が地に着かず、あちこちで悲鳴が上がっており

まさに修羅場であった。ところが、ところがである。旧約聖書に出てくるモーゼの十戒のように私の前に空間と空席が現れたのである。

私は周りに年寄り(私も年寄りであるが元気なので)が居ないか?子供は居ないか?と探したが、見つからずそのまま座ってしまった。一寸心苦しかったが。

 

しばらくして、回りの混雑に目が慣れてきたか、大人たちの足の間から小さい男の子が見えた。連れとは離れてしまったようだ。しかし、ほっておくと危ないと思いとっさに「僕

いらっしゃい!」と手を伸ばすと、こちらに歩いてきた。

顔が見えるように抱っこすると、2歳ぐらいの男の子で活発そうな坊やだ。

「僕、いくつかな?お名前は?」といろいろ聞いてみたが、応えてくれなかった。

私には孫は居ないので、抱いていてどうすれば良いのか分からず、そのまま抱っこを継続。

坊やはじっと私の顔を見ている。私が笑い掛けてもノーレスポンスである。

 

ところが、いきなり私のヒゲを触り始めた。昔、電車の中で子供にサンタクロースと間違われたことはあるが。鼻の下のヒゲに続いてアゴのヒゲ、ここは結構濃いので手が痛いのではないかと心配した。そして、今度は引っ張り始めた。そこで周りの人たちが笑い始め、

坊やは私の顔を見ながら、興味深げにせっせと引っ張っている。

この坊やの行動で周りの大人たちは、笑いに包まれ超満員の電車の中は皆さんの笑顔が、終点の藤沢まで続いていた。

 

終点で「どうもすみません」と言ってお父さんが現れた。女の子を抱いていたので坊やの妹なんでしょう。「坊やのお蔭様で満員電車の中でも、皆さんが笑顔で我慢できました。坊やのおかげです」とお父さんにお礼を言って、すがすがしい気分で坊やにバイバイしました。

 

 

 

 



mozart1301 at 05:00│Comments(0)北村 和夫 

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