孤独であっても、孤立しない (その2)どんなふうに聴かれたい?

2019年02月25日

答えは相手が持っている(その3)


今日の担当は山村です。
前回・前々回からの続きです。(前回のコラムはここから→☆

みなさんは不登校について、どんな印象をお持ちでしたか?

不登校になるなんて情けない…
子育ての失敗…
我慢が足りない…など

保護者の方と話していると、
ネガティブな印象を持たれていることが多いような気がします。

でも私は自信を持って、
「今、立ち止まれる勇気が持てて良かった!」とお伝えしています。
(注:リフレーミングの一つ)

お子さんが
「学校ってどうして〇〇なんだろう」とか
「なぜ勉強ってしなくちゃいけないの」とか
「苦手な人とどうやってうまくやったら良いのだろう」
と考えることは、内面を成長させるきっかけの一つだと思いませんか?

もちろん学校へ行きながら内面を成長させる機会を持てる子どももいます。
でも、一度、立ち止まらないと自分自身と向き合えないほど、
世の中はスピーディーに進んでいるような気がしてなりません。

子どもの1年と大人の1年は時間感覚が違います。
たとえ話ですが、ある長さのゴム紐を両手で左右に引っ張ってみたとします。
この引っ張った長さを一生の長さだと考えてみてください。

もしあなたが45歳ならゴム紐の45分の1があなたの1年の長さ感覚です。
でもお子さんが15歳なら、同じゴム紐の15分の1がお子さんの1年の長さ。
大人の約3倍の長さが子どもたちの1年の時間感覚なのです。

つまり、子どもたちは私たちと比べて、
3倍長い時間感覚を感じているのだと想像してみましょう。
(注:子どもの頃は1年が長かったけど、年をとると1年が早い!そういう感覚のことともいえるかな?笑)


不登校には原因や問題がはっきりわかるものとわからないものがあります。
きっかけが
「先生に叱られた」とか
「友達とトラブルがあった」とか
「宿題が出来なかった」であったとしても、
それが解決されたからといってすんなり登校するようになるのは、
経験上、半分ぐらいかもしれません。

いくつかの要因が絡み合っているケースや原因がはっきりわからないケースは、
少し時間がかかることもあることを知っておいたほうが良さそうです。

先生や相談員さんに「しばらく様子を見ましょう。」と言われることも多いのですが、
どんな目的で様子を見ているのかわからないケースにも時々出会います。
様子を見ている時間が、
例えばお子さんがエネルギーを貯めるための時間だとか、
周りの環境調整のために必要な時間など、
何のためなのか目的をハッキリさせたいですね。

その具体的な方法がうまくいくと、スムーズに復帰につながるようです。
このケースでいうと、Aさんのお母様もとても素晴らしいサポーターでした。

保護者の方だって、
「どうしてうちの子どもが不登校になってしまったんだろう。育て方が悪かったのだろうか。」
などと悩みがちです。
でも、保護者の方だって
「不登校にしようと思って子育てをしてきたわけではない」
のですがら、保護者の方のサポートも必要です。

Aさんのお母様にもこのことを意識して私はお話をうかがっていました。
「Aさんは、今、階段の踊り場にいると想像してみませんか?
Aさんが自分で階段を上り始めることを信じて、
この踊り場を少しでもいごこちよく、楽しい時間にしましょう!」と。

どんなケースで様子を見たら良いのか、
そしてどんな場合に登校を促すようなはたらきかけが必要かは、
やはり専門家の意見を聞いてみることが出来ると、
あまり遠回りせずに登校復帰が出来ているように感じます。
(注:戦略があるかないかの違いだと思います。)

いじめ問題や特性、家庭の事情など、複雑な要因がからんでいたとしても、
私のこれまでの経験では、不登校はほぼ解決しています。
(注:ただし病気などが隠れていた場合は除きます。)

ここで私が考える不登校の解決は、
必ずしも「再登校すること」ではなく、
「自立して生きていけること」です。

アルバイトを始める子どももいますし、
別の学校でやり直すことを選択する子どももいます。

「〇〇をやってみよう」
と自ら具体的に動き出すことが出来ることこそが、
自立して生きていけることの第一歩です。


Aさんが充分にエネルギーをためるために何が出来るかということを目標にして
約3ヶ月間はお母様をサポート(主にコーチングで)していました。

そして、Aさん自身が話にくるようになって、
Aさんをコーチングしたのはほんの1ヶ月でした。

答えは相手が持っているのです。

すべての不登校にコーチングが有効なわけではありません。
コーチングは不登校に活用できる場合もあると考えています。

そのポイントは
「どうしたいのか、答えは子どもが持っている」ということを信じられるか、
それを周りが環境を整えて待っていられるか、
心からサポートできるかどうかにかかっていると感じています。


3回にわたって、不登校のコーチング事例についてお伝えしました。
事例の掲載を許可してくださったAさんとお母様に心よりお礼申し上げます。
(ちなみに文中には出てきていませんが、お父さまにもたくさんご協力いただきました!)
なお、ケースは個人が特定できないように内容を一部改変して記載しています。

※共育コーチング研究会のセミナーは、お子さんにかかわる、
教育にかかわるコーチングの実践事例豊富なコーチが担当しています。
ご興味のおありになる方は、ぜひHPよりお問い合わせください。




schoolcoach at 05:00│Comments(0)山村 真理子 

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