惨敗の原因分析
・米国株の暗黒時代・オイルショック・変動為替相場制移行時期が重なる
1969-1978の約10年間にわたりS&P500は株価低迷・ドル円約半分・日本の物価倍以上というトリプルパンチが継続します。
なんと配当込S&P500の円建物価調整後資産価値は10年かけて約3分の1にまで萎んでしまうのです。
毎年取り崩すリタイア生活においては、数ヶ月で半分以下になったリーマンショックよりも10年かけてダラダラ下がるほうが格段に辛いです。米国在住者にとってもこの期間は暗黒時代ではあるのですが、為替変動がない分直近ピークの5割以上の価値は保ってます。
一方、日本株式はこの間に株価は3倍強になり、なんとか物価上昇を吸収できていますので、データを拾うのが困難ですが世界株式に分散した方がマイルドな結果になりそうです。

・日本という国の特殊性
米国在住者は4%ルールを適用すれば8割の年で成功、3%ルールを適用すれば100%成功という結果が得られたことから、株というよりは為替のリスクで破綻したことになります。何故ここまで極端なことになってしまうのか。
これは、この時代の日本という国が特殊すぎるからでしょう。
1950~1990年といえば、総力戦の戦争に敗北して何もかも失い最底辺に転落した国が世界の覇権に挑戦するレベルまで上り詰めた激動の40年間です。
それに伴い、この間は円の評価がほぼ一方通行に上がり続けました。為替レートは短期的には購買力を無視したいろんな思惑で動きますが、超長期的にはその国のレベルにあった水準となりやすいです。実際、現在の世界でも発展途上国の通貨が先進国の通貨より購買力が強くなることってほぼありません。
いくら為替リスクがあるといっても、日本ではなく普通の先進国、例えばフランス人やイタリア人がS&P500ガチホでリタイアするケースなどを検証すれば、もう少しアメリカ在住者に近い結果になるような気がします。データ入手が困難なのでやりませんが。


まとめ
私は5千万円すら構築することができずにセミリタイアしちゃったわけですが、セミリタイアなので不本意ながら労働収入があります。
年間取崩額としては総資産の3%弱程度です。3%なら大丈夫かなと思っていたので、今回の検証で破綻しまくってるのを確認したときはちょっとショックでした。

しかし、米国在住者は皆生き延びているわけで、仮に1970年代のような長期低迷時代が再来したとしても、為替が牙をむかなければ大丈夫ではないでしょうか。今後日本が再び覇権を狙うような国になるわけもなく、衰退期にある国の通貨が長期的に上がり続けるというのも考えにくいので、高度成長期の日本と比べると為替リスクは限定的になると考えてます。物価上昇率が他国より低いので名目値では円高になっていくかもしれませんが、超長期での円の実質実効為替レートは今後もやや右肩下がりのチャートを描くのかなあと。

過去10年間を見れば米国株が最強なわけですが、超長期で見ればいつの時代も米国最強というわけでもないので、今までどおり世界に分散投資を基本方針にしようと思います。
また、リタイアラーにとっての資産運用の目的は期待値を最大化することではなく、リタイア生活の破綻確率をできるだけ引き下げることですので、期待値は低くても債権や無リスク資産も一定割合組み入れる方針です。
要するに今までどおりの方針でいいかってことで。

少ない資産でセミリタイアしてますのでそれでも対処しきれない事態は発生するかもしれませんが、そうなったとき後悔しないように今のうちに楽しんでおくというのも人生のリスク管理の一つですね。