「めざせ イグ・ノーベル賞 傾向と対策」と題した本(久我羅内 著)が発売されたそうです。私はまだ入手していませんが、asahi.comの書評を読みました。本家のノーベル賞では、今年は日本人がまとめて4人(日本国籍は3人)も受賞が決まったということで話題になっていますが、イグ・ノーベル賞の方も日本人が受賞したそうなので、「アベック受賞(笑)」になりますね! どちらも客観的な授与基準があるわけではなく、狙って取れるようなものではないとも言われていますが、一人の日本人として、どちらの受賞もうれしいニュースだと思ったので紹介しておきます。
ちなみに、イグ・ノーベル賞の「認知科学賞」(中垣俊之 北海道大学准教授ら6人)の対象となったのは、単細胞生物である粘菌に迷路の最短ルートを見つける能力があるという驚くべき発見でした。何カ月か前、NHK教育テレビ「サイエンスゼロ」でその映像を見たのですが、にゅるにゅるとした黄色い粘菌が、迷路の入口と出口に置いたエサ(砂糖?)に向かって体を伸ばし、エサ場を見つけたら、エサに関係ない場所から体を縮めはじめるので、結果として「迷路を解いた」ことになるわけです。行き止まりのルートから体を引っ込めるのはまあ当然と思えますが、エサ場を結ぶのに長いルートと短いルートとがある場合にも一定時間後には長い方のルートから撤退を始めるということなので、「なかなかの賢者」と呼んでもおおげさではありませんよね。
では、また。
吉村じゅん
ちなみに、イグ・ノーベル賞の「認知科学賞」(中垣俊之 北海道大学准教授ら6人)の対象となったのは、単細胞生物である粘菌に迷路の最短ルートを見つける能力があるという驚くべき発見でした。何カ月か前、NHK教育テレビ「サイエンスゼロ」でその映像を見たのですが、にゅるにゅるとした黄色い粘菌が、迷路の入口と出口に置いたエサ(砂糖?)に向かって体を伸ばし、エサ場を見つけたら、エサに関係ない場所から体を縮めはじめるので、結果として「迷路を解いた」ことになるわけです。行き止まりのルートから体を引っ込めるのはまあ当然と思えますが、エサ場を結ぶのに長いルートと短いルートとがある場合にも一定時間後には長い方のルートから撤退を始めるということなので、「なかなかの賢者」と呼んでもおおげさではありませんよね。
では、また。
吉村じゅん
お久しぶりです.ポズナンには行かれますか?
どうでもいいことですが,粘菌の話は,物理学で言うところの「経路積分」の概念に似ています.Path Integral ですね.
光が最短距離を通るというのも,経路積分で計算できますし,懸垂線の形状なんかも計算できます.量子力学や場の量子論でも頻繁に使います.
わたしはもっと物理学の手法が気候の科学にも応用できると思っています.相転移の繰り込み群などもきっと応用できるのでは?
ちょっと立ち寄ったものですから.
それでは,再見!
N.M.