先週までポーランドで開かれていたCOP14では、温室効果ガス排出削減をめぐる交渉は、中期目標(2020年頃)も長期目標(2050年頃)も大して進展がないまま終わってしまったようです。少しでも前進させておけば米国のオバマ次期政権への貴重なメッセージとなり、来年末までの交渉に弾みを付ける大きなステップになったはずなのですが、残念です。
日本は、今回のCOP14期間中だけで合計4回も「本日の化石賞」第1位の栄誉に輝いた(?)そうです。毎年のCOPに参加する世界中の環境NGO関係者が選ぶ化石賞については、日本のマスコミで報道されることも多くなり、すでにご存じの方も多いと思いますが、その日の交渉姿勢が後ろ向きであると見なされた国が受賞するものです。「すぐれた環境技術を持つ日本に、このような不名誉な賞が与えられるのはおかしい!」と不快感を持つ向きもあるようですが、それは単なる誤解で、温暖化対策への取り組み全般を評価するものではありません。あくまで、その日の各国代表団の発言内容等が交渉の進展の妨げになったかどうかが選定基準になっているはずですし、そもそも交渉を前進させてほしいという願望に皮肉を混ぜたジョークにすぎませんので、とりあえず苦笑いしながら楽しむのが「正しい化石賞の味わい方」だと思います。その上で、翌日以降の交渉姿勢を見直すための良いきっかけとしてほしいものです。
今回の会議では、日本をはじめとするいくつかの先進国が、中期目標を具体化することに抵抗する姿勢ばかりが目立っていたようですので、化石賞をつづけて受けることになったのも、まあ当然なのだろうと思います。中国やインドは長期目標の設定に激しく抵抗したそうですが、1人あたり排出量の多い先進国が具体的な中期目標を打ち出していかないことには、中国・インドを説得できそうにもない、と理解すべきでしょう。
日本の斉藤鉄夫環境大臣はCOP14終了直後の記者会見で、来年12月のCOP15での「ポスト京都」合意に向けて、「日本が野心的な中期目標を示すことが、リーダーシップを発揮する第1条件」と述べたそうです(引用は12月13日の時事通信の記事より)。化石賞受賞が「良いきっかけ」になったということでしょうか。
吉村じゅんきち
日本は、今回のCOP14期間中だけで合計4回も「本日の化石賞」第1位の栄誉に輝いた(?)そうです。毎年のCOPに参加する世界中の環境NGO関係者が選ぶ化石賞については、日本のマスコミで報道されることも多くなり、すでにご存じの方も多いと思いますが、その日の交渉姿勢が後ろ向きであると見なされた国が受賞するものです。「すぐれた環境技術を持つ日本に、このような不名誉な賞が与えられるのはおかしい!」と不快感を持つ向きもあるようですが、それは単なる誤解で、温暖化対策への取り組み全般を評価するものではありません。あくまで、その日の各国代表団の発言内容等が交渉の進展の妨げになったかどうかが選定基準になっているはずですし、そもそも交渉を前進させてほしいという願望に皮肉を混ぜたジョークにすぎませんので、とりあえず苦笑いしながら楽しむのが「正しい化石賞の味わい方」だと思います。その上で、翌日以降の交渉姿勢を見直すための良いきっかけとしてほしいものです。
今回の会議では、日本をはじめとするいくつかの先進国が、中期目標を具体化することに抵抗する姿勢ばかりが目立っていたようですので、化石賞をつづけて受けることになったのも、まあ当然なのだろうと思います。中国やインドは長期目標の設定に激しく抵抗したそうですが、1人あたり排出量の多い先進国が具体的な中期目標を打ち出していかないことには、中国・インドを説得できそうにもない、と理解すべきでしょう。
日本の斉藤鉄夫環境大臣はCOP14終了直後の記者会見で、来年12月のCOP15での「ポスト京都」合意に向けて、「日本が野心的な中期目標を示すことが、リーダーシップを発揮する第1条件」と述べたそうです(引用は12月13日の時事通信の記事より)。化石賞受賞が「良いきっかけ」になったということでしょうか。
吉村じゅんきち
http://www.fossil-of-the-day.org/
かなり大げさだったり刺激的なことも書いてあるようですが、あくまでジョークと言うことでお楽しみください。(とくにログマークが笑えます。)