2016年10月18日

谷川岳 一ノ倉沢本谷下部

2016.10.15(Sat)16(Sun)

谷川岳は一ノ倉沢の本谷下部を遡行してきた。
寡雪の昨冬後、夏に雨が多いと例年残る雪渓が落ちて、まぼろしの滝も現れて登れるようになるそうだ。
同行者はH明さん、MNさん、私の3人。
S
とけんが3人組の別パーティとして後を追ってきた。

翌日16日は西上州の鹿岳に行ったのだが、その記録はつぎの日記で。



本谷の雪渓が融け落ちる条件が揃うのは10年に一度とも、H明さんは言っていた。
2010
年に登ったネットの記録もある。
温暖化が進む現在はもっと頻繁になるのかもしれないけれど、この機会を逃しては次はいつ登れるか分らない。

土日2日間とも快晴に恵まれた。
見事な秋晴れだ。
ここのところずっと毎週末のように雨に見舞われた。
週末が完全に晴れるのは2か月ぶりのことらしい。
その間、私は海外のクライミングに2回出かけたけれど、現地でも結構雨に降られたものだ。

前夜、H明さんと待ち合わせ、私の車で関越道から水上を目指す。
道の駅に到着し、MNさんと合流。
東京よりもずっと気温が低い。
その後、Sとけんパーティも到着。

明けて土曜日。
土合の臨時駐車場は登山客の車ですでにたくさん停まっていた。
谷川岳登山指導センターに登山届を提出し、とっくに明るくなった林道をてくてく歩く。
DSCF1847谷川岳登山指導センター
↑谷川岳登山指導センター

今回、我々は本谷の下部のみを登り、本谷バンドから南稜テラスを経てテールリッジを下降する予定なので、朝早くからそれほど急いではいない。
しかし、本谷バンドから先、4ルンゼを詰め国境稜線まで抜けるとなると暗いうちから行動を開始しないとならないだろう。
実際、我々が登り始めた頃に、本谷のはるか先を行く何人かの姿が見えていた。
彼らは上まで抜けたことだろう。

マチガ沢を経て、駐車場にいくつもテントが張られた一ノ倉沢出合に到着。
ここでギアを身に着け、一ノ倉沢に入って行く。
足回りは沢靴で、クライミングシューズも背負っていく。
右岸のアプローチ道を経て沢床に降りる。
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↑一ノ倉沢出合

やがて、ひょんぐりの滝が現れる。
私は秋の一ノ倉沢を訪れるのは今回が初めてなので、春は雪に埋まったひょんぐりの滝を見るのは初めて。
沢登りをしていれば、いくらでもありそうな普通の滝だ。
水量もずっと少ないようだ。
H
明さんによると、水が多い時は、水流が吹き上がるように落ちるようで、それがひょんぐっているということらしい。
DSCF1856
↑H明さんとMNさん
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↑私
DSCF1858ひょんぐりの滝
↑ひょんぐりの滝

滝通しに登れそうだったので、私が先行して越えて行く。
後続パーティは滝の右岸の巻き道から上がり、テールリッジ末端の対岸で懸垂下降していた。
時間的にはどちらも同じくらいだろうか。
彼らはテールリッジから南稜を登りに行くらしい。
DSCF1860
↑ひょんぐりの滝を登るMNさんとH明さん
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ひょんぐりの滝の先、本谷の左岸側を行くと右から衝立スラブが入り、その向こうにテールリッジの末端がある。
横に固定ロープが張られている支点を使って、沢床に降りる。
テールリッジ末端付近にいくつかの滝が見える。
そこは本谷右岸から巻く。
念のためロープを出して、2ピッチで再び沢床へ。
狭い水流溝状のところでは、両側に足をステミングしたり手をつっぱたりして通過する。
その先で沢が開けてくる。
ここでクライミングシューズに履き替える。
DSCF1865テールリッジ
↑テールリッジ末端
DSCF1867一ノ倉沢本谷
↑一ノ倉沢本谷
DSCF1875右岸を高巻く英明さん
↑高巻くH明さん
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DSCF1891英明さん
↑H明さん
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↑MNさんと私
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↑狭い溝を登るH明さん
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この先の緩傾斜帯は難しくはないのだが、H明さんとMNさんは念のためロープを出す。
私もリードする場面ではロープを引き、それ以外はロープ無し。
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やがて、まぼろしの滝が見えてくる。
滝を下から見上げると、ごく少ないものの水流があって濡れており、さすがにリードで直登する気にはなれない。
定石どおり、左壁にある右上するクラック状をたどることにして、私がリードする。
出だしできめたカムのテスティングの際に、引っ張ったカムが抜けた勢いで左手の指の甲側を岩にぶつけてしまった。
皮がめくれて血がだらだらと出てきた。
せっかく岩は乾いてくれているのに、血が指を伝ってヌメる。
S
とけんPが追い付いてきて、下で待っている。
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↑まぼろしの滝
DSCF1917まぼろしの滝
↑同上
DSCF1920まぼろしの滝を見上げる
↑まぼろしの滝を見上げる

ところどころカムをきめながら左壁を登っていく。
段状になった感じで、頭上の遠い岩のリップを取りに行くには、先に足をあげてそれから手を伸ばす感じにすると登りやすい。
MN
さんとH明さんがフォローで続く。
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↑まぼろしの滝の左壁を登る私
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↑フォローで続くMNさん
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↑同、H明さん

まぼろしの滝を過ぎると、開けたスラブが広がる。
この長いスラブを延々登っていく。
ロープを出すほどではないが、私が先行する際はロープを引いて行く。
リスにハーケンがよくきまるので、丁寧にビレイ支点を作る。
S
とけんPの姿が後ろに見えない。
まぼろしの滝を越えるのに時間がかかっているのだろうか。

途中、右岸には滝沢第3スラブへの取付きが見える。
出だしの立った壁は水流で黒く濡れている。
冬にはここが凍ってアイスクライミングなるはずだ。
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↑滝沢第3スラブへの取付き部分
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長いスラブを延々登って、やがて本谷バンドに至る。
ここまでが本谷下部で、我々はここで本谷から離れる。
さらに本谷を詰める場合は、この先で2ルンゼや3ルンゼ、一ノ倉岳に突き上げる4ルンゼなどに分かれているようだ。
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↑本谷バンド

本谷バンドを右にたどって、南稜テラスにひょっこり出る。
南稜ルートを見上げる。
この日もいくつかのパーティが取り付いていたはずだ。
DSCF1961南稜を見上げる
↑南稜テラスから南稜を見上げる

南稜テラスからの下降は、昔訪れた時は歩いてものだが、大事を見てちょっと急なところでは懸垂下降した。
下降していると、SとけんPも南稜テラスに現れるのが見えた。
あとで聞くと、やはり滝の通過で時間を要したらしく、その後の長いスラブではロープを出すことなく登ってきたので、我々に追い付いてきたようだ。
途中、南稜フランケや変形チムニーなど各ルートの取付き位置を確認する。
DSCF1977二ノ沢
↑二ノ沢

中央稜の取付きで沢靴に履き替え、テールリッジを降りて行く。
テールリッジ末端から衝立スラブを渡って向かいの固定ロープへ。
固定ロープから、ひょんぐりの滝を懸垂下降2ピッチ。

一ノ倉沢出合に帰着したのは1715分頃。
暗くなる前に降りてくることができた。
出合の駐車場にはさらに多くのテントが張られていた。
学生パーティが多いようだ。

林道を歩いているうちに真っ暗になったけれど、東の山の端から満月直前の月が昇ってきた。
森の中ではその月明かりも乏しいけれど、ヘッ電を点けることなく歩いて行けた。
登山指導センターを経て、臨時駐車場に帰着。
水上の道の駅を経て、明日登る予定の西上州へと向かう。

関越道~上信越道を経て、下仁田に到着。
ビールを飲みつつ、焼き野菜、パスタなどの夕食。



climbing2 at 21:00│Comments(0)

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