2017年06月19日
奥多摩 越沢バットレス セルフレスキュー訓練 / 奥多摩 日原 岳嶺岩 セルフレスキュー訓練
梅雨入りした最初の週末は、土日それぞれ別のグループが実施するセルフレスキュー訓練に参加した。
土曜日は所属する山岳会の行事として、越沢バットレスにおいて10人ほどで行った。
日曜日はMR田さんの企画で、日原(にっぱら)にある岳嶺岩において13人で行った。
■6/10(Sat) 奥多摩
越沢バットレス セルフレスキュー訓練
土曜日朝、JR青梅線の鳩ノ巣駅の裏手にある駐車場は満車状態。
ちょうど出る車がいたおかげで何とか駐車できた。
駅前で、本日参加する所属山岳会のメンバーが集合。
越沢バットレスへと歩く。
以前は鳩ノ巣ガーデンキャンプ場のそばを通る谷筋のアプローチで岩場に行ったと思うが、最近は対岸の林道が整備されて、その林道から閉鎖しているらしい越沢バットレスキャンプ場を抜けて、少し上流側から戻る感じのアプローチに変わったようだ。
この日、都内も暑かったようだが、ここ越沢バットレスも蒸し暑かった。
バットレスの岩壁の右側基部にロープを張って訓練を行うことにする。
数人に分かれて、あれこれと練習してみる。
山でのレスキュー技術が大切なのは分かってはいるものの、複雑なロープワークなど普段なかなか練習することはない。
フォローで登ってくる人を上でセカンドビレイしている際に、フォロー者が落ちて宙吊りになるなどして、フォロー者をロワーダウンさせる方法の練習もやった。
ルベルソやATCガイドなどは、フォロー者のロープにテンションがかかった際にロックする機能があるが、そのロックを解除する方法だ。
確保器の下側の穴にカラビナなどをかけて上にあげればロックが解除されロープが流れるようになる。
フォローが登っていて、対象ロープを弛めてほしい場面などはそれでも良いのだろうが、宙吊りなどまともに荷重がかかっている場合に、単にロックを解除してしまうと一気にロープが流れてしまう。
そこでフォロー側のロープにマッシャー等をセットして制動をコントロールする。
また、確保器を上にあげる際も、下側の穴にスリングを通して支点で折り返して下向きに引くようにすると制御しやすい。
覚えておいて当然の技術の一つなのだろうが、普段実戦で使うことがないので、こういう機会でもないとやることがない。
なお、この場合、私も普段使っているDMMのピボットは上側の大穴が軸で回転するようになっているので解除しやすい。
同様にフォロー者が負傷して動けなくなった場合に、上でセカンドビレイしていた者が負傷者のところに来て、負傷者とともに懸垂下降する方法も練習した。
これはとても複雑で、一つ一つの動作をここに書き切れないし、正直訓練で一度やっただけでは全てを理解しきれなかった。
2本あるロープの1本に荷重を移し、残りの1本で懸垂下降して負傷者に接近。
接近後、スリングで負傷者と自分を連結し、救助者側のロープに2人がぶら下がるようにして、もう1本のロープを切るなり、あるいは荷重を抜いてほどく方法がある。
そうしてから、負傷者を抱える方法は壁の傾斜などに応じていくつかあるのだが、負傷者とともに懸垂下降する。
ロープワークも含め、蓋段使うことのない技術について時間をみて改めてちょっとやってみよう。
下山して、何人かで奥多摩駅の近くにあるもえぎの湯という温泉施設へ。
混雑していて、入場するのに少し待たされた。
この日は鳩ノ巣バンガローに泊まる。
■6/11(日) 奥多摩 日原 岳嶺岩 セルフレスキュー訓練
バンガローの外にいたグループが夜通し騒がしかったりと、熟睡できずに寝不足気味。
この日はMR田さん達との訓練なので、だるい身体をひきずって集合場所へ。
バンガローで前夜遅くまで飲んでいたIS原さんもいる。
総勢13人が集まった。
初めて会う人達もいる。
車を乗り合わせて、日原(にっぱら)方面に向かう。
日原鍾乳洞という洞窟があるのは知っていたが、私は日原に来るのが初めてだ。
日原では登山者の姿を多く見た。
鷹ノ巣山などに登りに行くのだろうか。
鍾乳洞にほど近いところに岳嶺岩という岩場がある。
道路脇から日原川の河原に降りる。
河原沿いに少し歩くと石灰岩の岩塔がいくつか並んだところがある。
岳嶺岩だ。
岩は、特に基部付近にはたくさんのボルトが打たれている。
ボルト打ちの練習でさんざん穴が開けられたようだ。
フリーのルートもあるようだが、アブミを使った人工登攀の練習や我々のように訓練をするために専ら訪れる人が今は多いのかもしれない。
基本的な結び方などから始める。
その中でシートベントという結び方は知らなかったのだが、これは結び方もシンプルだし沢登りなどで使えそうだ。
スリングを使った簡易ハーネスなどもいくつかパターンがある。
その他、スリングや登高器を使ってロープを登り返したりと、事故でなくても使う場面のある練習も。
練習した項目が多かったので省略するけれど、今までうろ覚えだった技術も、やってみるとそれほど複雑ではないものも多い。
セルフレスキューの場面でなくとも普段から使えそうだ。
夕方、岩場を離れ車道にあがると、昆虫採集に来ていた若者がいた。
捕まえたミヤマカラスアゲハなどを見せてもらった。
↑ミヤマカラスアゲハ
青梅市内にある中華料理店で皆で夕食を済ませてから解散。
クライミングはしなかったけれど、2日間こうして訓練できた。