【書き下ろし】

仮設住宅の問題点は様々指摘されている。改めて僕が書く必要はないかもしれないが、あらため論点を自分なりに経済面中心に整理して簡単に書いてみたい。

仮設住宅は本当に必要か? 民間・公営とも空き部屋多数の現状


 今回の災害で必要となる住宅は、約10~20万戸とみられている。そして、仮設住宅の価格は災害救助法に基づいて1戸あたり238万 7000円と定められており、現在各メーカーが建設している。民主党の玄葉光一郎政調会長は18日、当初7万戸としていた被災地の仮設住宅経費を2万戸増 やし、22年度予備費で建設する1万戸と合わせ計10万戸に拡大すると明らかにした。


 一方、民間の賃貸住宅の家主らでつくる全国賃貸住宅経営協会は、3月21日にいち早く東日本大震災で自宅を失った被災者のために、80万戸を超える空き部屋の情報をまとめ、ホームページ上で公開を開始していた。


避難生活を今も余儀なくされている人は13万人以上もいるという。そして、その多くの人々が仮設住宅の供給を待っているのではないかと想像される。

一方で、上記のように全国で80万戸を超える空き家があり、情報はすでにHP上に公開されているという。避難所におられる方々がそのような情報に容易にア クセスできる状態であるかと聞かれるとおそらくそうではないだろう。早く避難所から出たいと思いながらもそのような情報を詳しく知らされていない人々も多いので はないだろうか?

なぜかわからないが、民主党政権はこの仮設住宅にこだわっているという。利権がやはり絡んでいるのだろうか。。。もしくは、単細胞だから物事を柔軟に考えられないのだろうと思う。

仮設住宅にこだわることは以下の点で問題があると僕は考える。

まず、仮設住宅の供給に過度にこだわることは建材価格の上昇・人的資本を食うことなどを伴って、他の早急に回復されるべきインフラの復興を遅らせる可能性がある。

また、当然ながら、仮設住宅はいずれは取り壊されるものである。一戸あたり238万円の建築費は無駄になる。その上取り壊し費用もかかる。
もし、仮に20万戸必要といわれている仮設住宅がその3分の2で住めば2000億弱のお金が浮く、半分で住めば2400億弱のお金が浮く。取り壊し費用がいくらかはわからないが、仮に50万円としたら、それぞれ約2400億、3000億程度になるのではないだろうか?

これらが節約できれば、その分のお金を使って他の必要とされている分野にお金を回すことも可能だ。

より早急ですみやかな復興のために仮設住宅にこだわりすぎることは妨げになる可能性は高い。

もちろん、仮設住宅のメリットを否定はしない。

やはり、生まれ故郷を離れたくないという気持ちが強い被災者の人々は多い。見知らぬ土地に行って住むことには不安はあるはずだ。特に高齢者の方ほどその思 いは強いだろう。また、雇用がそこにある人もあるだろうから、容易に(仮に一時的としても)移住することは難しい人も多いだろう。

しかし、情報元を忘れてしまったのだが、同時に被災者の中にはこれを機に移住してもよいと考えている方々も一定程度の割合でいたと僕は記憶している。

また、誤解を恐れず言えば、つらいかもしれないが一時的に生まれた土地を離れて住んでもらうことを求める勇気も必要かもしれない。今は移住したくないと思っている人でも、新しい土地に移住して住んでみたら、意外と住めば都というものでこのままでもいいかなと思う人は意外と多いのではないかとも推測する。また、日本人の暖かさ。周囲の人も新しく移り住んできた被災者の方々をきっとサポートしてくれるだろう。

ここでネックになっているのは仮設住宅の場合は家賃は払わなくていいことだろう。しかし、上記のコストや問題を考えるならば、仮設住宅以外に移住する場合にもたとえば現状の仮設住宅と同じ2年間の家賃を全額(もしくは大半を)国や自治体が補助するという制度を作ればいいのではないだろうか?

たとえば、家賃が5万円だったとすると2年で120万だから、仮設住宅を設置・撤去するよりもはるかに安いはずだ。

それ以上に大切なことは、仮設住宅の設置数が減ることで、その節約分の各種資本を必要なインフラの復旧に早急にあてることができることだ。

と思っていたら、岩手県はその方向で取り組むようである。
東日本大震災:被災者の自力入居も家賃負担 仮設住宅扱い--岩手県(毎日新聞より)

中央政府主導で仮設住宅を無理矢理、作るよりも今ある住宅を利用する。自治体主導・民間主導での復興支援を大切にするほうがいいことは言うまでもない。そして、それが早期の復興につながるはずである。

柔軟性を持った対応を民主党政権は自治体と話し合ってすべきだろう。

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