日本の労働市場は硬直的なんだ!終身雇用や新卒一括採用という制度が日本の労働市場の硬直性を高めて若者を苦しめているんだ!

と叫ぶ人は多い。

それに対して、僕自身は日本の労働市場は一定以上の柔軟性を持っており、また終身雇用などのあり方も合理的かつ一部の企業でしか行われていないと述べてきた。また、同時にむしろ新卒一括採用などの制度は日本の若者にとって有利な制度であるとも主張してきた。(参考記事→日本の労働市場は本当に硬直的か?終身雇用・年功賃金は非合理なのか?若者の失業問題は日本だけじゃない
今日は、「日本は昔から終身雇用の国であった」というのが正しいかどうかをデータで検証したい。

tenshoku

上手く連続するグラフがなかったので、まずはこのグラフから。男性の年代別の転職率である。このグラフにあるように今も昔も転職率に変化はない。そして、15-24歳のレベルでは10%-15%程度の人が転職しているということになる。年齢計が2-4%程度だから、人が30年働くと単純に推計すれば、ほぼ6割程度の人は転職を経験するということになる。

平成15年版 労働経済の分析_1312107280933
次はもう少し古い1964年から2000年までのグラフ。こちらを見るとむしろ1960年代から70年代前半にかけては転職率が非常に高い。そして、70年代を押して低下しているが、80年代に入ってまたじりじりと増えている姿が見える。

一般労働者の6-8%は転職を経験している。これも人が30年働くとすれば・・・。やはりかなりの人が転職を経験する計算になる。

また、むしろ1960年代などは転職がより一般的であったことがわかり、日本が昔から終身雇用の国であったというのが本当でないのがわかる。また、日本には転職市場は存在しなかったというのも明らかにウソである。

そもそも、一般に言われることだが、終身雇用というのは一部の大企業と公務員などだけである。OECDの調査によると日本の労働市場はむしろ柔軟ということにもなっている。

終身雇用や硬直的な労働市場が日本の若者を苦しめているという言説はその前提に問題があるということが簡単にデータをみるだけでわかる。

参考文献
http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpaa200301/b0056.html


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