「河野談話」正確には「慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話」は、1984年当時の宮沢内閣の官房長官だった河野洋平が、慰安婦問題に対
する日本政府の認識と見解を示すために発表したものです。河野談話は日本政府が公式に慰安婦の存在と日本軍の関与を認めたものとされ、その後のアメリカ下院本会議での慰安婦決議案可決にも、日本を批判する有力な根拠となりました。
一 方で「河野談話」は慰安婦問題でそれを根拠のない不当なものとする側からは、屈辱的で誤ったものであり、ただちに撤回すべきとする意見が強く出されていま す。慰安婦問題を糾弾する方も否定する方も「河野談話」が慰安婦問題の存在を認めたものだという点では意見は一致しています。
一 方で「河野談話」は慰安婦問題でそれを根拠のない不当なものとする側からは、屈辱的で誤ったものであり、ただちに撤回すべきとする意見が強く出されていま す。慰安婦問題を糾弾する方も否定する方も「河野談話」が慰安婦問題の存在を認めたものだという点では意見は一致しています。
しかし、「河野談話」を改めて読むと、そのような理解が正しいとは必ずしも言えないことが判ります。今や慰安婦問題の原点と言える「河野談話」を改めて読み直すのは無駄ではありません。以下は「河野談話」の原文です(読みやすいように、段落の間に業を空けています)。
この文章を読むと日本政府は次のような事実を認めています、
(1)日本軍は慰安所に慰安婦と呼ばれる女性を置いていた
(2)慰安所の設置と管理および慰安婦の移送は軍が直接、間接に自ら行った
(3)慰安婦の募集は軍の要請により業者が行ったが、その際甘言、強要が用いられることがあった
(4)慰安所の生活は強制に基づく悲惨なものだった
(5)慰安婦には朝鮮半島出身の女性が多数いた
(6)朝鮮半島からの慰安婦の募集、管理、移送などは強圧的で本人の意思に反することが多かった
慰 安婦とは、軍に付属して兵士に対し売春を行う女性です。軍が管理する軍専用売春婦と定義して良いでしょう。慰安婦の存在は軍隊経験者だけでなく、広く一般 に認知されています。慰安婦問題の存在を認めない人達も慰安婦そのものが存在しなかったとすることはほとんどありません。
ところで「河野談話」が「慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていた」と断っているように(下線は筆者)、慰安婦の大半は日本人でした。その慰安婦たちはどのような経緯で慰安婦となり、どのような慰安所での生活を送っていたのでしょうか。
現 代ですらソープランドの女性の多くは多額の借金により半ば強制的に働かされています。戦前は「娘を売る」という形で借金のかたや、あるいは金を得るため に、女性が売られるのはごく普通でした。このような女性は逃亡されることを防ぐために厳しく監視されているのも当り前のことでした。
慰安 所の慰安婦は日本人であろうと朝鮮半島出身者であろうと多くは、金銭的な取引の結果本人の意思に反して慰安所で働くことになったということは想像にかたく ありません。あるいは慰安婦になることが「楽して大金を得られる」といった、いわゆる甘言によって勧誘されることも多かったでしょう。
ま して慰安所は軍の施設に隣接しています。サイパン島で日本軍が玉砕した時、沢山の女性がバンザイクリフから飛び降り自ら命を断ちましたが、その多くは慰安 婦でした。軍とともに行動することは、一般の売春宿と比べても危険で苦痛に満ちたものであったことは間違いありません。
つまり「河野談話」で述べられているのは、慰安所というものが「当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」という一般的な事実を述べているのに過ぎません。
そう考えれば「心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる」という言葉は朝鮮半島出身の慰安婦だけでなく、慰安婦の大半を占める日本人を含めた全ての慰安婦だった女性に向けられたものだったということになります。
ところがアメリカ下院で決議された慰安婦問題に対する決議(原文)では日本が「占領地から強制的に若い女性を連行し、「性奴隷」にした「20世紀最大の人身売買事件」」を引き起こしたと強く非難しています。決議文では「連行」された慰安婦の数は20万人も達するとされているのですが、実際にはこのような数字に根拠は全くありません。
アメリカの下院議員たちは朝鮮半島の慰安婦問題とはナチがユダヤ人の強制連行を行ったように、数十万にもおよぶ朝鮮女性を日本軍が組織的に自ら連れ去り日本兵への性の奉仕をさせたと思いこみ、「河野談話」を日本政府が自ら罪を認めた動かぬ証拠と考えたのです。
今 となっては勝手な解釈をされる「河野談話」など取り下げてしまいたいというのが日本政府の本音でしょう(少なくとも事実を正しく認識している人は)。しか し「河野談話」は何の嘘も間違いもなく、談話自身を取り下げる正当な理由はありません。正すべきは「河野談話」を自分の達に都合の良いように解釈している 人達なのです。
とは言っても「河野談話」を書いたのは、事実しか述べずに韓国政府の顔を立て、慰安婦問題に抗議する勢力に一定の姿勢を示すためだったのでしょう。その時は、誤解するのは読む方の勝手で、こちらは預かり知らないことだと言えるとも思ったに違いありません。
し かし、言葉はいったん出ると当人の思いとは別に動き始めるものです。それがどれほどのものかは慰安婦問題を否定する人々が「河野談話のような売国的発言は 直ちに日本政府は取り消せ」と言っていることでもわかります。「河野談話」は取り消すべきことなど何も言っていないのです。
かれらもまた文章を自分流に解釈している、あるいは文章そのものを読んでいないに違いありません。政治の言葉は法律や契約とは違い、何を言ったかより、どのように解釈されるかの方が大きな力を持ってしまうのです。
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いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。
今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設 営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を 受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに 加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。
なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。
いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問 わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。 また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。
われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。
なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。
この文章を読むと日本政府は次のような事実を認めています、
(1)日本軍は慰安所に慰安婦と呼ばれる女性を置いていた
(2)慰安所の設置と管理および慰安婦の移送は軍が直接、間接に自ら行った
(3)慰安婦の募集は軍の要請により業者が行ったが、その際甘言、強要が用いられることがあった
(4)慰安所の生活は強制に基づく悲惨なものだった
(5)慰安婦には朝鮮半島出身の女性が多数いた
(6)朝鮮半島からの慰安婦の募集、管理、移送などは強圧的で本人の意思に反することが多かった
慰 安婦とは、軍に付属して兵士に対し売春を行う女性です。軍が管理する軍専用売春婦と定義して良いでしょう。慰安婦の存在は軍隊経験者だけでなく、広く一般 に認知されています。慰安婦問題の存在を認めない人達も慰安婦そのものが存在しなかったとすることはほとんどありません。
ところで「河野談話」が「慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていた」と断っているように(下線は筆者)、慰安婦の大半は日本人でした。その慰安婦たちはどのような経緯で慰安婦となり、どのような慰安所での生活を送っていたのでしょうか。
現 代ですらソープランドの女性の多くは多額の借金により半ば強制的に働かされています。戦前は「娘を売る」という形で借金のかたや、あるいは金を得るため に、女性が売られるのはごく普通でした。このような女性は逃亡されることを防ぐために厳しく監視されているのも当り前のことでした。
慰安 所の慰安婦は日本人であろうと朝鮮半島出身者であろうと多くは、金銭的な取引の結果本人の意思に反して慰安所で働くことになったということは想像にかたく ありません。あるいは慰安婦になることが「楽して大金を得られる」といった、いわゆる甘言によって勧誘されることも多かったでしょう。
ま して慰安所は軍の施設に隣接しています。サイパン島で日本軍が玉砕した時、沢山の女性がバンザイクリフから飛び降り自ら命を断ちましたが、その多くは慰安 婦でした。軍とともに行動することは、一般の売春宿と比べても危険で苦痛に満ちたものであったことは間違いありません。
つまり「河野談話」で述べられているのは、慰安所というものが「当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」という一般的な事実を述べているのに過ぎません。
そう考えれば「心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる」という言葉は朝鮮半島出身の慰安婦だけでなく、慰安婦の大半を占める日本人を含めた全ての慰安婦だった女性に向けられたものだったということになります。
ところがアメリカ下院で決議された慰安婦問題に対する決議(原文)では日本が「占領地から強制的に若い女性を連行し、「性奴隷」にした「20世紀最大の人身売買事件」」を引き起こしたと強く非難しています。決議文では「連行」された慰安婦の数は20万人も達するとされているのですが、実際にはこのような数字に根拠は全くありません。
アメリカの下院議員たちは朝鮮半島の慰安婦問題とはナチがユダヤ人の強制連行を行ったように、数十万にもおよぶ朝鮮女性を日本軍が組織的に自ら連れ去り日本兵への性の奉仕をさせたと思いこみ、「河野談話」を日本政府が自ら罪を認めた動かぬ証拠と考えたのです。
今 となっては勝手な解釈をされる「河野談話」など取り下げてしまいたいというのが日本政府の本音でしょう(少なくとも事実を正しく認識している人は)。しか し「河野談話」は何の嘘も間違いもなく、談話自身を取り下げる正当な理由はありません。正すべきは「河野談話」を自分の達に都合の良いように解釈している 人達なのです。
とは言っても「河野談話」を書いたのは、事実しか述べずに韓国政府の顔を立て、慰安婦問題に抗議する勢力に一定の姿勢を示すためだったのでしょう。その時は、誤解するのは読む方の勝手で、こちらは預かり知らないことだと言えるとも思ったに違いありません。
し かし、言葉はいったん出ると当人の思いとは別に動き始めるものです。それがどれほどのものかは慰安婦問題を否定する人々が「河野談話のような売国的発言は 直ちに日本政府は取り消せ」と言っていることでもわかります。「河野談話」は取り消すべきことなど何も言っていないのです。
かれらもまた文章を自分流に解釈している、あるいは文章そのものを読んでいないに違いありません。政治の言葉は法律や契約とは違い、何を言ったかより、どのように解釈されるかの方が大きな力を持ってしまうのです。
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当記事は上記ブログよりの転載です。
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これがいけない、取り消せって言われているのですよ。(直接おこなった証拠は存在しません。当時の日本人、日本軍は、今にもまして生真面目です。事実は推して知るべしです)
もし現在、米軍基地の横に日本人がソープランドを作っても、米軍の関与の下にとは言わないでしょう。もしそのソープからの性病患者が増えて、米軍医官がソープランドに立ち入り調査を求めて検査しても、米軍関与の下のソープランドとは言わないでしょう。(これを間接という人も世の中広いのでいるかもしれません)
それから本筋とは関係ありませんが、「現代すらソープ」云々も、その手のドキュメンタリーを読む限りはちょっとずれているようです。当時の状況も、記事の内容は憶測に過ぎず、伝え聞いている内容と異なります。