2007年05月09日

女帝 エンペラー(試写会)

女帝[エンペラー]

【映画的カリスマ指数】★★★☆☆

 女の気持ちはよく分からん・・・

 

監督:フォン・シャオガン
出演:チャン・ツィイー,ダニエル・ウー,グォ・ヨウ,ジョウ・シュン,ホァン・シャオミン,リー・ビンビン
製作年・国:2006/中国・香港
鑑賞日:2007/5/9:よみうりホール
系統:歴史ロマン
配給:ギャガ
その他:2007年6月2日より全国ロードショー ⇒ 公式HP

ストーリー:ストーリー:時は、古代中国の五大十国時代。皇帝だった兄を殺し、王位を奪った弟リーは、王座をおびやかす存在である皇太子をも殺そうとしていた。先帝の妻であったワンは、密やかに想いを寄せていた皇太子を守るためにリーとの結婚を受け入れ、皇后となる。しかし、ワンの心の中は先帝を殺されたことへの復讐心に燃え上がっていたのだが・・・・。


評:『ハッピー・フュー・ネラル』、『イノセントワールド -天下無賊-』などのフォン・シャオガン監督の最新作。
第31回香港国際映画祭「第1回アジアン・フィルム・アワード」最優秀美術指導賞を受賞した作品。

シャイクスピアの『ハムレット』をベースにし、愛と復讐を絢爛豪華に描きだした作品である。


これ。
『アジアの宝石』と呼ばれるチャン・ツィイーが、眉毛を剃り、大胆な官能美を体当たり演技したとかいうことで話題を呼んだ作品らしい。

たしかにチャン・ツィイーは相変わらず美しくて、やたら冷徹非道な皇后様を迫真で演じてくれてはいたけれど・・・・

       この映画、やたら長すぎて途中でウンザリしちゃったわ(苦)。

考えてみれば131分って尺は珍しがるほどの長さではないと思うけれど。
なんだかダラダラととりとめのない物語展開は、受け手を最後まで惹きつけておけるほどの魅力に足らない気がした。


『愛を奪われた女の復讐〜』なんてふれこみで宣伝されている作品だけど・・・。
ぶっちゃけ、これって別に女の復讐物語とは違うでしょ(苦笑)。

   私にしてみれば、
   『野心に駆られ、権力にとりつかれた女の物語』にしか思えなかったな。


権力争いの中で親も子も兄弟も関係なく命を奪い合い、王座を手にするということが平気で行われていた時代というのがこの物語の背景にある。
王座を守りたいもの、王座を狙うものの熾烈な思いが交錯する中で、無慈悲な殺戮が繰り返され、そこに憎悪や復讐心が渦巻くことも十分に納得がいく。

もちろん、王妃ワンのように保身のため愛のためなら・・・意にそぐわぬ状況を受け入れる人間だって多く存在したのも当たり前だとさえ思う。


宮廷におけるそういった独特な体質をスケール感たっぷりに、そして非常に丁寧に描き出していたところは評価すべきだと思うし。

衣装や美術といった視覚的なものについても、あまりにゴージャスであまりに絢爛であまりに美しく・・・大変に素晴らしいと思う。

殺戮シーンにいたっては、お得意のワイヤーアクションを駆使してリアルで生々しすぎるほどの出来栄え。PG−12がつくのも無理はないほどの残虐っぷりだ(苦)。

  でも言ってしまえば、もうワイヤーアクションなんか目新しくもなんともない。

          「あーあ。また無駄にクルクル回ってるよお・・苦」
      
    ・・・と、それ以上に感じるものがなくなってしまったのも事実だ(泣)。


スロー回しが多すぎて、「ああ。この尺の長さの原因はこの無駄なスローのおかげか。」とまで思ってしまった(涙)。

画の作り方は大変上質。これは観る価値があるだろう。
でも、あまりにも『自己陶酔型の映画』というオーラが出すぎていて、肝心の物語がいまいち意味不明。

      主人公ワンが一体何を考えているのか・・・全然伝わってこない。

復讐というにはその動機が不明瞭だし、始皇帝への愛もさほど強いものとは感じられない。
皇帝を憎んでいるようでありつつ、でもホントは愛しているようにも見えるし。
人間的な良心を見せたかと思うと、突然冷酷非道極まりない女に豹変したりして・・・なんだかさっぱり彼女の気持ちが読めないのよねえ。

 まっ・・「それが魔性の女の魅力でしょ」と言われればそれまでですけど(苦笑)



                あのラストも一体なんなんだ?
    結局は、サバイバル的な王位争いの残酷さと厳しさを訴えたかったのか?

           それともあのくだりも゛復讐゛の一環でしょうか?
                 

         
         テーマが不確かすぎて、主旨が読めない映画は苦手だ(苦)。

           そして・・・やっぱりアジアンムービーは苦手だ。


              今回は映像のスゴさに★一つおまけっす。

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この記事へのコメント

1. Posted by マリー   2007年05月10日 20:36
こんばんは〜〜

そうなんだぁ〜
一抹の不安は、感じてたんですよ(苦笑)
けれどシャオガン監督だし〜
観ようとは思ってます・・・

PG12かかってるんですね〜知らなかった・・・中国の残虐なシーンって、本当に惨いしね。。。
覚悟して観ます・・・(実は『西太后』の両手両足切られてカメに入れられてたシーンが夢に出て よくうなされた・・・)

アジアの宝石〜拝んできます(公開いつからだったっけかな? 笑)

前回の〜コメントの・・・暴露本の女。
やはり睦月さんも「そういう女」嫌いでしたか〜よかった!
とんでもないですよね〜きっと今売れてないんですよ。。。(一応女優らしい)
2. Posted by マリー様へ   2007年05月11日 10:40
■マリー様へ
コメントありがとうございます!
お返事遅くなってすみません・・・。

これはあくまでも私の個人的な見解なので、あまり先入観を持たないで鑑賞されてくださいね(苦)。

私ね、もともとあまりアジアンムービーは好きなほうではないのです。『グリーンディスティニー』とか『男たちの挽歌』とか『オールド・ボーイ』とかもちろん好きな作品もたくさんあるけれど・・基本的にはあまり好んで観ないんですよねえ。

この作品も残酷シーンはたくさんありますが、西太后に比べたら大したことはありません(笑)。いずれにしたって、とにかく映像としては素晴らしいものがあるので、それは見る価値ありですよ!

それと。
ラウ兄の暴露本の件は・・・私絶対にそういうの許せない!!そういう女大嫌い!酷すぎます・・・(泣)
3. Posted by あっしゅ   2007年06月03日 10:05
>「あーあ。また無駄にクルクル回ってるよお・・苦」・・・と、それ以上に感じるものがなくなってしまったのも事実だ(泣)。

確かに、、、ボクもそう思いましたよ!グルグルグルグル、フワフワ♪
なんだか重力を完璧に無視してますよね、毎回!

>主人公ワンが一体何を考えているのか・・・全然伝わってこない。

ボクもワンが何を考えているのか結局わからずじまいでした!最後のシーンもわからぬまま終わっちゃうし!結局どうしたかったのでしょう!?
内容とは相反してセットはすごく豪華絢爛でしたね!ボクもセットには評価したいと思ってますよ☆あとチャン・ツィイーのオシリも♪
4. Posted by あっしゅ様へ   2007年06月03日 23:18
■あっしゅ様へ
コメントありがとうございます!

もうワイヤーアクションは通用しないのかもしれませんね。
受け手としてはさほど新鮮味も感じなくなってしまったというか・・・(苦笑)。

物語はイマイチパンチが足りなくて、不可解な部分も多かったんですが・・・映像や美術はすごく気合入ってるなあと思いました。

≫あとチャン・ツィイーのオシリも♪

うははは!!さすが、男子が目をつけるところは違うなあ!
女子の私は、チャン・ツィイーの透き通るようなお肌ばかり凝視しておりました(笑)
5. Posted by 由香   2007年06月06日 23:41
こんばんは!
ハムレットを大胆にアレンジした感じだったので、私はレオ君の『ロミオ&ジュリエット』みたいな大胆アレンジだな〜と思って観ていました。
ただ、主役を無理矢理チャン・チィイーにしたためか、物語の主軸がよく分かりませんでしたね。残念!
ワイヤーも飽きてきましたね〜回りすぎだわ(汗)
6. Posted by CINECHAN   2007年06月16日 01:59
「カリスマ映画論」管理人睦月さん、お帰り。すっかりパリと愛し、愛されたようで。

 アジアン・ムービーが苦手だった? それは「デュエリスト」のせいか? 本作も一つ間違えば、そうなってたなぁ。
本作の方がまだ過剰に舞っていたわけではなかったので、飽きることはなかったです。
 この作品観ていて、急に一度王や皇帝なるものになってみたいと思いました(苦笑)。喋ろうとすると、皆が耳を傾け、何かあると「詔を申す!」と叫ぶ。
 一番は贅を尽くした宮殿に住んでみたいなぁということ。

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