2008年02月06日

ラスト、コーション

ラスト、コーション

【映画的カリスマ指数】★★★★☆

 幾多もの偽り、一糸まとわぬ唯一のリアル

 

監督:アン・リー
出演:トニー・レオン,タン・ウェイ,ワン・リーホン,ジョアン・チェン,トゥオ・ツォンホァ
製作年・国:2007/アメリカ・中国・台湾・香港
鑑賞日:2008/2/5:新宿バルト9
系統:ラブサスペンス
配給:ワイズポリシー
翻訳:松浦美奈

ストーリー:1942年日本占領下の上海。仲間と共に抗日運動に身を投じるワンは、敵対する特殊機関のリーダー・イー暗殺の命を受け、女スパイとなって彼に近づく。イーを誘惑することに成功したワンだったが、イーとの濃密な関係を重ねるうちにしだいにそれは禁断の愛へと変化していくのだが・・・・。


評:『グリーンデスティニー』、『ハルク』、『ブロークバック・マウンテン』などのアン・リー監督の最新作。
この作品は、2007年ヴェネチア国際映画祭にて金獅子賞(グランプリ)及びオッゼラ賞(撮影賞)のW受賞をした作品である。

映画製作のベースメントのほとんどをアメリカで築き上げたとはいえ、台湾出身生粋のアジア人であるアン・リー監督が、アジアを舞台にアジア人役者を起用した映画を撮ったのは『グリーン・デスティニー』以来実に7年ぶりのことだ。


『中国映画史を塗り変える極限の性描写』と謳われる本作に挑んだのは、アジアが誇る名俳優トニー・レオン、そして1万人のオーディションから選ばれたという新鋭タン・ウェイ。
日本占領下の上海と抗日運動家たちの様を背景に、ズッシリとしたテーマ性を携えながら、敵対する男女間の狂おしいまでに濃密な”愛”を描いた作品。


工作員(スパイ)と敵対者との禁断の愛などという物語は、今までもいくつか目にしている。代表的なのはやはり『シュリ』だろうし、最近では『ブラック・ブック』もそうだった。
言ってしまえば、ありがちな設定であるはずなのに・・・本作品はその完成度の高さ、感情への揺さぶりかけ、そして受け手をつかんで離さない吸引力など、他の作品を寄せ付けない別格のクオリティを放っている。


    なんというか・・・アン・リーは『空気感で魅せる』のが非常に秀逸だ。

       物語を必要以上の台詞や派手な演出で凝り固めることをせず、
            ”空気”で世界観を創造し、それを巧みに操る。

    その空気を一度まとうと、深い深い余韻からなかなか逃れられなくなる。

           本作品もやはり・・・まったくそのような映画だった。


マイ夫人という偽りの姿を演じるワンと、一切の隙を見せず本質に立ち入ることを許さないイー。2人の間に交わされる探り合うような視線に緊張感をあおられ、まさぐるような距離感に気持ちが昂ぶる。
 
               命がけの使命と、見せかけの恋愛。

    『ウソ』で固められた世界観で・・・・2人にとっての唯一の『リアル』は
        暴力にも似た、激しく狂おしいまでの性愛だったに違いない。

まるで、悲痛と泣き顔がないまぜになったような表情で果てるイー。
イーの腕の中で強く抱きすくめられ、少女のような表情のワン。

取り繕った愛の言葉よりも、図ったような優しさよりも・・・それは紛れもなく、偽りも使命も脱ぎ捨てた彼らの”真実”そのものだ。

私は・・・これほどまでに赤裸々で生々しく、しかし同時に、あまりに胸に苦しいラブシーンを観たことがない。
一糸まとわぬ生身が、全てを吐き出し、確かめ合うように愛欲のままにぶつかり合う様は、エロスを通り越して痛々しさとなって胸を突く。

体を重ねるごとに、わずかずつバリアを解いていくイーの佇まいと、純真可憐な表情から”女”としての美しさを募らせていくワンの変化が、まるで手に取るように伝わってくるのだ。

もうそれだけで、2人の間には『見せかけ』と『偽り』を超越した激情が存在していることを理解できてしまう。

        だからこそ、観終わったあとのあまりに濃厚な切なさに・・・
            私は見事に打ちひしがれてしまったのだろう。


巷ではやたらとこの過激な性描写がクローズアップされているが、それをあえて逆手にとる言い方をすれば・・・。
この作品は、あの性描写があったからこそ高い評価を受けたのだろうと感じる。タブーに挑戦したという話題性以前に、この物語を描くのに当然必要な描写であったと確信できるからだ。



アン・リーの監督としての手腕はさることながら・・・。
やはりトニー・レオンの絶大なる存在感と演技力、そしてタン・ウェイの新人とは思えぬ堂々たる女優魂に賞賛を贈りたい1作。

  余すことなく魅せつける158分は、決して冗長を感じさせない濃密度であった。

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20. 映画「ラスト、コーション」  [ 茸茶の想い ∞ ??祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり?? ]   2008年03月02日 12:09
原題:Lust,Caution/色・戒 どうしても思ってしまうのが、題名の意味だよね、最後の注意事項みたいな意味ありげなことを想像するけど、実は色欲に注意しなさいということなのね・・ マージャンのポンチー合戦の見所はよく分からなかったが、R18となったベッド...
21. ラスト、コーション  [ 八ちゃんの日常空間 ]   2008年03月02日 20:44
さすが、日本のリーチマージャンとは違い、世間話しながらも「ポン」・「チー」とよく鳴きます。
22. '08-013 『ラスト、コーション』  [ 闇に歌えば Singin' In The Dark ]   2008年03月05日 11:23
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24. ●「ラスト、コーション」  [ 月影の舞 ]   2008年03月24日 15:59
“官能的”だよと薦められていた 「ラスト、コーション」を観る。   タイトルの意味は「色欲と戒め」。 日本軍占領下の1942年の上海で、 香港大学の学生だったワンが、 抗日に燃える演劇仲間たちと 政府のスパイのトップであるイーの 暗殺計画を企て...
25. mini review 08328「ラスト、コーション」★★★★★★★★☆☆  [ サーカスな日々 ]   2008年09月22日 00:21
付けているが

この記事へのコメント

1. Posted by ジョニー・D・グッド   2008年02月07日 06:42
睦月さんおはようございます
この映画見たかったんですよ
やっぱりよかったか・・・
でも私は田舎に住んでいるので
上映がいまのところありません
田舎は流行ってる映画は
並ばなくても見られるんだけど
本数が少なすぎるっていうより
上映できる映画館が少ない・・・・
こういうときは東京っていいなって思っちゃいます
2. Posted by きらら   2008年02月07日 06:55
睦月さん、おはよーございます!

わわわー☆睦月さんの評価もかなり高いですね!私も、、、この作品の雰囲気にすっかりやられてしまいました。

>『ウソ』で固められた世界観で・・・・2人にとっての唯一の『リアル』

そうでしたよねー!
なのであの激しいシーンもとても悲しく思えてきちゃって。。。
ボカシ入っているのは気になりましたが、あれはなくてなならないシーンだったかと。。。
とても心に残る切なくて悲しい作品でした。


それではー!今日も満員電車で通勤してきます!
3. Posted by 由香   2008年02月07日 08:13
睦月さん、こんにちは!
睦月さんも評価が高いですね〜
私はイマイチだったのでコメントがし難いです(汗)
二人の気持ちがよく伝わってこなくって・・・サッパリ入り込めませんでした

今日はこれからトッドを観に行こうと思っています。
もう1日の上映回数が減ってきているようなので、慌てて行こうかと。
R15なので、田舎だとあっという間に夜だけ上映になりそう・・・(泣)
4. Posted by ri   2008年02月07日 13:26
ジョニー・D・グッドさんに、全く同感!

この作品は、かろうじて上映館がありますが、
やってない作品がなんと多いことか。
今週末公開の、『潜水服は蝶の夢を見る』も楽しみにしているのに、
公開日は3月になってるの!(涙)

なんせ、以前は作品が公開されても前売券を売っていたので、
「劇場に行く時に前売券を買うんだよ。」って、
都会から引っ越してきた友達に言ったら、
それじゃ前売券の意味がないと言われました。
確かに!と、その時初めて納得。(爆)

今週は、久々に映画に復帰してます。
週末はこちらか、『アメリカン・ギャングスター』、
どちらを観にいこうか、激しく迷ってます。

昨日は、『天国の口終りの楽園』をレンタルしてきましたが、
うっかり吹替えのビデオをレンタルしてしまい、
ガエル君の声が、むちゃくちゃおっさんくさかったので、
ショックでショックで。。。

5. Posted by ジョニー・D・グッド様へ   2008年02月08日 16:26
■ジョニー・D・グッド様へ
コメントありがとうございます。

私も岩手の田舎で生まれ育っているので、地方の映画環境の悪さにずっと苦しめられてきました。特に昔のジョニーの映画なんか、ほとんどが単館ものだったので、岩手まで全然来ないんですよねえ。

ジョニーフレンズの佐藤友紀さんは山形出身なんですが、「田舎にいるからこそ映画に対して貪欲になれる」とおっしゃっていたそうです。たしかに思えば私、岩手いたときの方が映画に対する思い入れがすごかったなあって。新作に追いつけない分、とにかく旧作からマニアックなものまでレンタルしまくって鑑賞してました。

ところで。
私、アン・リー作品とすごく相性がいいんですよ。だからこの作品もかなり好きでした。上映がないのはすごく残念だけれど、DVDで観ても十分に価値のある作品だと思いますよ♪
6. Posted by きらら様へ   2008年02月08日 16:35
■きらら様へ
コメントありがとうございます。

この作品って意外に世間の評判が悪いですよねえ・・・(涙)。
私は文句なしに素晴らしいと思ったんですよお。若干長尺が気になりましたけど(苦笑)。

あのボカシとか・・邪魔でした。
なんかあれがあるせいで、逆にこの作品の質が低俗になってしまっているようにみえたんです。

ラストにイーがみせた涙に胸がとっても苦しくなりました・・・・。
7. Posted by 由香様へ   2008年02月08日 16:46
■由香様へ
コメントありがとうございます。

≫二人の気持ちがよく伝わってこなくって・・・サッパリ入り込めませんでした

さまざまな想いや感情を、あまり多くの言葉で綴る物語ではなかったですもんね。
記事中にも書きましたが、アン・リー作品ってやっぱり空気で見せる描写が多いので、伝わりにくさってのはたしかにあるかもしれません。

そういえば私も3回目のST観にいきたいなあって思ってるんですよ。でもなかなか時間がなくて、ついつい新作に足を運んでしまう(苦)。R指定がついている作品なので上映終了も早いかもしれませんよね。私も急がないと!!
8. Posted by 悠雅   2008年02月08日 20:02
こんばんは、睦月さん。
睦月さんの感想、お待ちしてましたよ!
この時代や国に翻弄された、明日の命も知れない女と男の痛々しい愛のかたち。
ホントに、痛々しいって言葉がぴったりでした。
冒頭の麻雀の女の闘いから、一気に引き込んで離さない、
流石、アン・リー監督。職人技だとひたすら感服です。

一方、性愛の度合いが取り沙汰されることが残念至極。
わたしも、あの激しさがあってこそ、の作品だと思うし、
ボカシを入れてことで、そこだけ低俗な感じを与えてしまったと思う1人です。
特別、珍しいものじゃないから、観たいというのではないけど、
あれはやっぱり不自然だったわ。。。

観た直後よりも、時間が経つにつれて、この作品に対する思いが強くなります。
9. Posted by ri様へ   2008年02月09日 11:04
■ri様へ
コメントありがとうございます!

『潜水服〜』、riさんのとこで上映あるんですね!!良かった!!公開開始は多少遅れたとしても、スクリーンで確実に見れるというのはホントに嬉しいことですよね。

前売り券事情に関しては、東京もおかしなことになってます。とりあえず、金券ショップでは在庫がある限りずっと売り続けてますからね(笑)。だから劇場に行く前にお店に寄って格安で購入してから観るってことも可能です。人気のない作品だ500円以下とかで買えちゃうのでお得なときもありますわ。

riさん、今週観る作品はチョイスできたかしら?アメギャンも本作もかなり世間の賛否が激しい作品なので、あとは好みと気分しだいってところかなあ・・・。私はどちらもかなり面白く観れたけれど・・・。

ところで『天国の口〜』、大親友のディエゴくんとガエルくんの共演作品ですね(笑)。あれもなかなか素敵な作品だったわ〜。でもオッサンガエルくんはかなりイヤ(苦笑)。
10. Posted by 悠雅様へ   2008年02月09日 11:10
■悠雅様へ
コメントありがとうございます。

アン・リーという名前を聞くことすらしんどくて、しかも同じワイズポリシー配給ということであのさびれたギターの音色に、絶対にあの山を思い出してしまうだろうことを思ったら・・・どうしても覚悟がなくて初日では観れなかった作品でした。

でも、観てよかった。
巷ではなにかと性描写ばかりが取り上げられているのがつらいし、どうも評判も芳しくないようではありますが・・・でも、やっぱりアン・リーの素晴らしさが最大限に発揮された至極の1作だったと思うのです。

≫あれはやっぱり不自然だったわ。。。

ね?やっぱりあのボカシはいらないよ(苦)。なんかうまく言えないけれど・・・すごく悔しい気がしました。こんなに高尚な作品なのに・・って。
11. Posted by マリー   2008年02月09日 21:21
こんばんは〜〜
睦月さんもお気に召しましたか〜?
私は何故かとても惹かれてしまって・・・

全編通しての、痛いほどの感情が〜心に直接刺さってきたカンジです。
ワンの表情が痛い。イーの表情も痛い。。。
そして、クァンも仲間も、イー夫人もその取り巻きたちも・・・みんなみんな 痛々しいのです。
最期まで苦しかった。

哀しい哀しいストーリーに音楽もとても合ってました。

“ボカシ”は絶対いらないと思う。
“ドリーマーズ”なんて、ほとんどボカシなしだったよね。。。って国が違うか・・・
12. Posted by cinema_61   2008年02月09日 22:44
こんばんは睦月さん。
お若いのにこの映画のよさを的確に表現なさっていて感心しました。
確かに「ブラック・ブック」と設定は似てるけど、アジア人特有の感情を忍ばせて遷ろう男女の心情を見事に描いていると思います。
勿論、筋肉を鍛えて望んだトニー・レオンのあのシーンも圧巻でしたが、ストーリーのなかに見事に溶け込んでいて・・・・・・・。
やはりヴェネチアのグランプリ作品!という感じでした。
ただ、私の好みとしてはアン・リー監督作品の中では「ブロークバック・マウンテン」のほうが、トニー・レオンの作品としては「花様年華」のほうが好きです。
13. Posted by WAKA   2008年02月10日 00:48
こんばんは〜睦月さん♪

目は口ほどにものを言う・・・
といいますが。。

一瞬の視線の先を見逃してしまうと何を考えているのか何を語ろうとしているのか解らなくなってしまいそうな映画でしたね〜

イーもワンも孤独だったんですね。心のより所が欲しかった。そんな二人が惹かれあうのは自然の流れでしょうが、所詮は睦月さんの言う通り見せかけの恋愛でしかない。愛しい気持は嘘ではないけどでも現実は自分の身が一番可愛いだけの男イー。最後に逃がした女ワンの情の方が深かった。哀れな女と無様な男が何でこんなにも美しく切ない余韻を残すのか・・・参りました。。

私マージャンのシーンが気に入りました♪
日本では男が囲むのに中国では女が囲んでお互いの腹を探りあうみたいな・・もちろんここでも視線が飛び交いましたね〜

14. Posted by マリー様へ   2008年02月11日 19:12
■マリー様へ
コメントありがとうございます。

この作品は私もすごくハマりました。
やっぱりアン・リーの作品はとっても相性がいいみたいです。

≫全編通しての、痛いほどの感情が〜心に直接刺さってきたカンジです。

そうでしたよね。官能とかそういうことではなくて、痛々しさが胸に残る物語でした。それを視線や表情で見事に表現したトニーとタンの存在感もホントに素晴らしかったなあ・・・。

≫“ボカシ”は絶対いらないと思う。

ホントホント!!ボカシのせいでこの作品の品位が逆におちてしまった気がして非常に残念でした。
15. Posted by cinema_61様へ   2008年02月11日 19:16
■cinema_61様へ
コメントありがとうございます。

≫お若いのにこの映画のよさを的確に表現なさっていて感心しました。

いえいえ・・・(照)。

≫アジア人特有の感情を忍ばせて遷ろう男女の心情を見事に描いていると思います。

そうですよね。『ブラックブック』と明らかに違うのはアジア人独特の繊細な佇まいとムード・・・これは欧米人には決してない情緒と趣といった感じがします。

でも、私もアン・リー作品ならBBMの方が好きですね。
トニー作品で花様年華はまだ未見なので今度チェックしてみようと思っています♪
16. Posted by WAKA様へ   2008年02月11日 19:21
■WAKA様へ
コメントありがとうございます。

≫一瞬の視線の先を見逃してしまうと何を考えているのか何を語ろうとしているのか解らなくなってしまいそうな映画でしたね〜

そうそう!!まさにそんな風に感じる作品でした。その繊細な描写の中に、あらゆる感情や思考が含まれているようで、一時も目を離せずにかたずを呑んで物語を追っていた気がします。

≫哀れな女と無様な男が何でこんなにも美しく切ない余韻を残すのか・・・参りました。。

うん。暗殺の事実を知って猛烈な勢いで車に飛び込むイーの姿を、ワンはどんな気持ちで見ていたのか・・・そしてラストに見せたイーの涙にはどんな思いが含まれていたのか・・そんなことを深読みすればするほどに濃厚な切なさに襲われる作品だったと思います。

あのマージャンシーン、私もお気に入りです。ただマージャンをしているだけなのに・・なんか官能的でエロティックなんだよなあ・・・(照)
17. Posted by 夏つばき   2008年02月11日 23:01
こんばんWA〜睦月さん
私もやっと観てきました。

≫空気感で魅せる
  まさに・・・

不条理な悲恋は心が折れてしまいます。
ワンはスパイとしてプロではないから、用心深く冷徹なイーの警戒心を解き心を惑わしてゆく。
結末が分かってるからワンの行動が命がけであり、時代の目を釘付けにするその佇まいに圧倒されました。
素晴しい女性像に出逢いました。いや〜誰よりも男前でした。(苦)
あのダイヤの指輪の美しい光がワンの燐とした輝きと重なり・・・涙が。
かなり、ワンに感情移入してしまいました・・・。

監督が「『BBM』とは姉妹のような作品」と言ってます。
確かに・・・戒一色
監督の中国への挑戦もどこかに潜んでないのかと思ってしまいました。

18. Posted by 夏つばき   2008年02月11日 23:31
続いてです〜<m(__)m>
『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』
ロック・ミュージカルのチケットが手に入りました〜(照)
山本耕史主演日本版ですが・・・
『ショート・バス』を観た時DVDで鑑賞済みですが、もう1度見ようと思ってます。
まだ5月公演なんですが・・・(汗)
楽しみにしてます。

それと、2月16日から少し遠い映画館なんだけど、チャップリンの作品を上映します。
『ライフ・アンド・アート』・・・映画館で観てません。
ジョニーのシーンがスクリーンで観れます(涙)
『ライムライト』他、見れるだけ観たい!と思ってます♪
19. Posted by 夏つばき様へ   2008年02月12日 15:54
■夏つばき様へ
コメントありがとうございます。

夏つばきさんの感性と、この短いコメント欄に表現してくれた思いのたけに賞賛の拍手を!

ホントに素晴らしい作品でしたよね。
巷ではすっかり賛否に分かれているようではありますが・・・やはりアン・リー監督の繊細な感性と手腕による賜物といった作品だった気がします。

≫監督が「『BBM』とは姉妹のような作品」と言ってます。

うん。私もね、この作品とBBMが通じる部分があるなあって思いました。
イニスとジャックの唯一の場所があの山だったように・・・イーとワンにとっての唯一のものは性愛だったとでも言いますか・・・。悲しき制限の中で、たった一つの何かに依存せざる負えなかった悲恋が痛々しく胸に迫りますよね。

≫監督の中国への挑戦もどこかに潜んでないのかと思ってしまいました

ウヌヌヌ・・・すごい感受性と思想をお持ちです。私はそこまで感じ取ることが出来なかったけれど、夏つばきさんに言われてみてそういう見方もあるよなあとひどく感心してしまいました。

ところで、ヘドウィック、ミュージカル観にいくんですか!?いいなあ!私も行こうと思ってて結局チケットが取れませんでした(涙)。日本版も評判がいいみたいなのでぜひぜひ感想をお聞かせくださいませね。
それと、チャンプリン。
東京でもまだ上映中です。ジョニーのゲスト出演も気になるところですが、映画自体が非常に興味深いですね♪私はたぶん劇場では観ないとは思いますが、DVDになったらぜひ観たい1作です。チャンプリンの名作も一緒に振り返りたいなあ・・・。
20. Posted by 健太郎   2008年02月12日 18:16
4 こんばんは。

この映画って、
「偽りの愛と真実の愛」
の狭間で揺れる様を描いた作品じゃないんでしょうか?
だけど私には露骨且つ執拗なベッドシーンのせいで、
「愛欲に溺れた」
様に感じてしまいました。

見方が間違ってるんですかね?
アン・リー監督は初めてなもので何とも。
21. Posted by 健太郎様へ   2008年02月13日 10:10
■健太郎様へ
コメントありがとうございます。

≫「偽りの愛と真実の愛」
の狭間で揺れる様を描いた作品じゃないんでしょうか?

それはごもっともだと思いますよ。
こういったスパイと敵対者の恋物語はこれまでもたくさんありましたけれど、その全てに共通するテーマはそこだと思います。ただ、アン・リー監督はその部分をもっとえぐり返したような描き方をしていて、ググっと伝わってくるものが多々ありました。

映画なのでいろんな見方があって当然で・・・現にこの作品も、金獅子賞を獲ったわりにはかなり世間の評判は悪いようですし(苦笑)。
感受性に間違いとかはないと思いますけれど・・・もしお時間があればアン・リーのブロークバックマウンテンもご覧になってみてください。・・まあ、アン・リー作品は合う合わないが極端に出ますからね(苦笑)
22. Posted by 健太郎   2008年02月19日 18:15
2 遅くなってしまいましたが、TB&コメントありがとうございました。

自分の趣味の映画だけを観ていると偏るので、思い切って鑑賞して、結果玉砕でした。
作品の本質は解りかねましたが、アン・リー監督との相性は解ってので、次はこんな事は無いと思います。
23. Posted by kenko   2008年02月19日 20:44
こんばんは!

空気感で魅せる・・・ほんとですね〜
見事に魅せられました♡
ワン役のタン・ウェイは、観る前はあんまり好みじゃないなと思ってたんですけど、
物語に引き込まれて見入っているうちに
すっかり彼女の魅力のトリコになりました。

話題のベッドシーンでは、思ったほどエロスは感じなかったかわりに、
二人の心の痛みがガンガン伝わってきましたです。
24. Posted by ノラネコ   2008年02月20日 00:33
こんばんは。
アン・リーの意味深さが上手く機能した秀作だったと思います。
個人的にはかなり好きな作品ですね。
もしかしたら「ブロークバック」よりも好きかも。
しかし、激しいのはともかくとして、何であんな虫みたいな変な体位ばっかりだったのかは謎です(笑
25. Posted by 健太郎様へ   2008年02月20日 10:23
■健太郎様へ
コメントありがとうございます。

≫思い切って鑑賞して、結果玉砕でした。

でも、好みの分野とはちがうタイプの映画にトライするってのは大切なことだなあって思います。
私もヨーロッパ映画なんか退屈ってずっと思ってたけれど・・・いざ観てみたら逆にハマってしまったという経験もありますし。

たしかに監督との相性ってのはありますよね。私はデヴィット・フィンチャー、テリー・ギリアム、ダニー・ボイルあたりと相性があまりよくありません・・・でもなぜか観にいっちゃうんですよねえ。
26. Posted by kenko様へ   2008年02月20日 10:27
■kenko様へ
コメントありがとうございます。

≫ワン役のタン・ウェイは、観る前はあんまり好みじゃないなと思ってたんですけど、物語に引き込まれて見入っているうちにすっかり彼女の魅力のトリコになりました。

うんうん、分かる分かる!
少女のときと女のときと全く魅力も見え方も違うんですよねえ。あれ、トニーに抱かれたおかげでリアルに綺麗になってったんだろうなあって思います(笑)。

≫二人の心の痛みがガンガン伝わってきましたです。

あんなに痛々しいベッドシーンは初めて観たような気がしました。心にグっと迫るものがありましたです。
27. Posted by ノラネコ様へ   2008年02月20日 10:51
■ノラネコ様へ
コメントありがとうございます。

≫アン・リーの意味深さが上手く機能した秀作だったと思います。

おおお。
ノラネコさんもお気に召したようで安心しました。

≫もしかしたら「ブロークバック」よりも好きかも。

ぬああああ!!

≫何であんな虫みたいな変な体位ばっかりだったのかは謎です(笑

はい。私もそこが謎でした(苦)。
むさぼりあっている様子を強調したかったのかな(苦笑)?

28. Posted by 未来   2008年03月01日 01:34
常に緊張感のある2人の関係・演技・・・
トニー&タンの演技力というものが素晴しかったです。
あの激しいシーンも、甘さなどより激しく戦闘的な分、
嫌らしさではなく、胸を打つんです。
深い余韻を与えるスゴイ作品ですね。
29. Posted by 未来様へ   2008年03月02日 23:36
■未来様へ
コメントありがとうございます。

≫あの激しいシーンも、甘さなどより激しく戦闘的な分、嫌らしさではなく、胸を打つんです。

うん。そうでしたよね。
あのベットシーンがあったからこそ、この作品がますます魅力を増したと思っています。抱き合うことでしか、リアルな想いをぶつけ合えない2人の切なさや熱さが痛烈に伝わってくる描写だったと思います。

私もこの作品を思い出すと、いまだに深い余韻が胸に甦ってきます・・・・。
30. Posted by なな   2008年03月28日 01:08
こんばんは
隣県のミニシアターまで観に行って
泣きながら帰って来た私は,やっぱり今回もアン・リー・マジックにやられたみたいです。
ワンの気持ちも,イーの気持ちも
台詞であえて語らせなかった彼らの心情をおれこれ考えると切なさがこみ上げてきます。

あの過激なベッドシーンは,おっしゃるとおり,観ているうちにあまりの痛々しさに
胸が詰まるような感じがしました。
監督はあのシーンでエロスを表現したかったのではなく
彼らの心を表現したかったのだと感じました。
半端でない余韻は,BBMとまったく同じでした。
31. Posted by なな様へ   2008年03月30日 00:59
■なな様へ
コメントありがとうございます。

私もね、この作品の根底にあるものはBBMと全く同じだなーって感じたんです。

さまざまな障害や壁によって、限定された環境や条件の中で・・・ジャックとイニスはあの山に、ワンとイーはSEXに唯一の愛の居場所を求めた・・・簡単に書き表せることではないけれど、”唯一の”というあまりに繊細でもろい愛情関係を、深く深く、そして言葉ではなく空気で描写するアン・リーの手腕にとにかくため息がもれた作品でした。

私はこの監督の作品がとても好きです。
大変秀逸な1作だったと思います。
32. Posted by kimion20002000   2008年09月27日 16:55
TBありがとう。
>この作品は、あの性描写があったからこそ高い評価を受けたのだろうと感じる。タブーに挑戦したという話題性以前に、この物語を描くのに当然必要な描写であったと確信できるからだ。

僕もその通りだと思います。
そういうトするシーンを7分間もカットする中国の関係者も愚かなら、不自然なボカシを入れる日本の検閲関係者も、馬鹿者です。
33. Posted by kimion20002000様へ   2008年09月28日 23:27
■kimion20002000様へ
コメントありがとうございます。
お返事遅くなってすみません・・・・。

≫そういうトするシーンを7分間もカットする中国の関係者も愚かなら、不自然なボカシを入れる日本の検閲関係者も、馬鹿者です。

本当にそう思います。
作品の中で一体何が大切なのか?ということを、もっと見極める能力をつけてほしいですね。
性的描写があるから有無を言わさずにとりあえず隠す、カットするというのは、作品の良さを全く分かっていない証拠ですね。そういう人たちに映画を審査したりしてほしくないと思ってしまいます。

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