2016年12月

2016年12月31日

前へ、前へと。

#22


こんばんは、水城です。


押し迫って参りましたね。
年末のギリギリまで、今年はホントにいろいろありましたね。


こちらも、昨年末と今年の夏に にゃんの夾と楽羅を亡くしておりまして。
哀しい出来事もありましたが、天真と明衣が傍にいてくれますので、笑っていられました。
でも まだまだ泣いちゃいますけどね。
今も二匹 揃ってあっしの傍にしてくれるから泣けちゃいました。

なかなか お話も書き進められてなくて、こちらを覗いて下さる方々には申し訳ない、の
一言に尽きます。
今も お話が もう一歩で書き上がっていなくて。
明日には出せるかと思います。
年末年始は アリ×オスだけを書いてますので、いろいろ出せるかと思います。

アンジェの世界は、なかなか爆発的には盛り上がらなかった、って感じですが、
この乙女ゲーム系が、もしかしたら限界か転換期に入っているのかもしれませんね。
そもそもアンジェは乙女ゲームの草分け。
今の お年頃なユーザーには世代的に合わなくなってる、のでしょうかね。

ま、自分の勝手な想像ですが。
コーエー様には頑張って欲しいです。アンジェ世界を繋げていって欲しいものです。

でも完全に彼らを好きな方が消えてしまったわけではなくて。
少数でも彼らを愛している方々がいらっしゃるなら、どこまでも行きたいと思って
おります。
そもそも自分が彼らを愛してますから、きっとここは無くなりません。

でも 更新して行かなきゃ話になりませんよね。が、頑張ります!

今年は Makizzo 様と云う、ありがたい方とも お知り合いになれましたし、もっと
前へ前へと進んで行きたいな、と思ってます。
だから、思うだけじゃダメじゃん!、と。精進精進。

もうすぐ新しい年がやって来ますね。

皆様、良いお年を。
来年もよろしくお願いいたします。


水城








cloudy_garden at 18:01|PermalinkComments(0)雑記 

2016年12月21日

滑り込みセーフ!

#21 Hearing the voice



こんばんは、水城です。

やっと、やっと来れた~(>_<)

お久しぶりでございます。

もう、マジデ忙しくて忙しくて!
会社で残業+休日出勤+自宅で仕事しても おっつきゃしない!

それでも ちまちまちまちま書いてて、今日のこの日に滑りこめたのは本当に
ようございました。

アリオスの お誕生日は ちゃんと出来なかったから せめてオスカー様だけでも、と
思ってましたので。

オスカー、お誕生日 おめでとう~
正直、お誕生日話とか 書けばいいのでしょうか~とも思うんですが、ちょっと
書くには元気というかパワーが足りてません。

今回もパワー不足が如実に現れてるなあ、と思いつつ書いてました。
しばらく こちらに集中して書くつもりですので年末年始あたりで巻き返して行こうと
思っております。

あ、そうそう。
M様に教えて頂いたオス誕イベントに参加させて頂こうとも思っておりますので
書けましたら こちらでご報告させて頂きますです。
M様、教えて頂いてありがとうございました(^O^)

では、 Hearing the voice 。まだまだ中盤。
よろしかったら お付きあい下さいませえ。





□ Hearing the voice 4 □



そんなつもりはなかった
自分が 何でも出来ると、どんなことがあっても しくじることはないと
それが出来ていれば苦労はしないと分かっているのに

だが いつの間にか思っていたのかもしれない


自分に出来ないことはない、と



「…お、い…ア、リオス……ッ、…待、て…んン…ッ…」

自分と さして体格の変わらない男に上から体重をかけて のし掛かられては さしもの
オスカーも抗えるものではない。
さっきまで不機嫌さをあらわにしていた男だ。
まさか急に その気になるとは思っていなかったオスカーは、完全に油断していた。

色の違う眼が射るように自分を見つめている。
そのことに身体の芯が熱くなることに舌打ちしたくなる。

アリオスに強く釘を刺したのは 彼が その気になってしまえば自分も引きずられてしまうと
分かっていたからだ。
身体を合わせれば抱かれてしまう立場だとしても、オスカーは女のように受け入れるだけに
なる気は毛頭ない。
アリオスに愛されるなら自分も同じように愛したい。
それが互いを慣れさせず、常に対等である証だとオスカーは思っていた。
アリオスが その気になってしまったなら結局は逃れられないのだ。

明らかに火の付いた眼差しで 忙しなく角度を変えながら唇を押しつけてくる恋人に、
無意識にキスを返してしまったのがまずかった。
重なる唇が にやりと笑んだのが分かって、オスカーの頬に カッと朱がさす。

「…ッ!…お、前、離れろ…アリ、オス…!…ッ…おい…ッ…!」
「………暴れんなって。疲れるだけだぜ」
何とかアリオスの下から逃れようと、オスカーは身を捩るがほとんど自由にならない。
アリオスの魔導の力には鍛えられた身体を持つオスカーでさえ逃れるすべは無いよう
だった。

黒い皮張りのソファにオスカーを跨ぐように押さえつけると、アリオスは極上のディナーを
楽しむようにオスカーの服を剥いでいく。
さっきまで不機嫌極まりなかったくせに、今は鼻唄すら出そうな恋人に、オスカーは内心
呆れてしまうが じゃあどうぞと言えるはずはなかった。

「…アリオス、離せ…!エルンストに連絡……ッ、んン…ッ、ア…リオス…!」
尚も抵抗を止めないオスカーに我関せずと手を動かしていたアリオスだったが、エルンストの
名が出たことで一変した。
オスカーは普段から堅物で知られるエルンストと妙に気が合うらしく、研究院では何くれとなく
話しているらしい。
恋人の口から愛想のない研究員の名が出ることが大いに不満なアリオスは、オスカーの上で
つけつけと文句を言い出した。

「…こんな仕事先の お前にまで頼らなきゃならんほど無能なのか、あいつらは。そうやって
お前が甘やかすからだろうが。ほっとけ!」
「…アリオ、ス…!いい加減に、しろ…!この星にいる間は、…待て!アリ…ぅ、く…」
文句を言いつつ手際よく裸に剥かれ、オスカーは きつくアリオスを睨み付けるが ふんと鼻で
笑われ淡く色づく粒を摘まみ上げられる。

女と違って控えめな大きさの それはアリオスの長い指に弄られると壊れてしまいそうだ。
アリオスは容赦なく親指と中指で きゅッとねじるようにひねり出すと、ぺろりと唇をしめらせる。
「………お前、ひねられるの、好きだろ。……硬くなってきてるじゃねえか」
「……ッ、く…バカ、言うな…いいから、どけ……ッあ…!あぅ……ふッ、…アリオ、ス…ッ…!」
アリオスは左手でオスカーの頬を撫でると首筋を辿り胸から脇腹に滑らせながら、自分の
手よりも白い肌に目を細める。
普段から外に出られず陽にあたることのない恋人を、アリオスは憂いているのだ。

「……相変わらず、白いな…」
いたわるような、愛しむような手の動きにオスカーの身体が びくりと震える。
「…アリオス、離せ。まだ やらなきゃ…、ッ!…ぅあッ…」

アリオスはオスカーの長い足を高々と抱え上げると己の身体を割り込ませて 腰を押しつけ
始める。
「…ッふ…離…せ、アリオス…んッ…!」
ごりごりと音がしそうなほどの刺激を受けて、くやしそうに睨み上げる氷蒼色の眼差しが
堪らなく そそるとわかっているのか。
アリオスは引くどころか もう目の前の獲物に食らい付くことしか頭になかった。

「…てめえは、ホンットに……ここで引けっかよ…」
「……んン…ッ…は…ッ、あ…」
上がる息を圧し殺しながら顔を寄せて熱い息のまま唇を合わせる。
すぐさま舌を捩じ込むと 強ばるように身体が震えて、アリオスは 覆い被さるように両手で
赤い髪に指を差し入れる。

合わさる唇は、溶け合って ひとつになってしまったかのように熱くてとろけていく。
恋人であったエリスとだって こんなに熱いキスはしなかった。
無意識に己の欲望で彼女を傷つけないようセーブしていたのだろう、こんな襲いかかるような
ことは した覚えがない。
だが今、腕の中にいる恋人は身体の欲するまま貪り尽くすことを許してくれる。
アリオスの欲望を、想いを、笑って受け止め、同じように返してくれる。

オスカーの口腔いっぱいに舌を入れて掻き回し、その歯で甘咬みして強く吸い上げる。
この男神のように完璧だと讃えられる恋人を、自分のところに引きずり下ろして無茶苦茶に
乱れさせてやる歓びを一度味わってしまったら。
もう理性なんて欠片も残っていない。
むしろ残っていたなら それを奪う為に挑んできそうな この男に、きっと自分は狂ってしまって
いるのだ。

「…ん、ん…この、…離せって、あぅッ…!ン、ぁ…」
ベルトを引き抜き前をくつろげると すでに硬度を持ってしまっているモノを握り込む。
オスカーのモノは、女好きを自称する男のモノとは思えないくらいグロテスクさが無い。
アリオスは何の戸惑いも無く顔を寄せて下から上へ舌を這わせ始める。
冷悧な眼差しが色の薄い睫毛に隠され、いつもの斜に構えた雰囲気が和らいで見える。
銀色の髪が小刻みに揺れるたびに背中を快感が押し寄せて、オスカーは声がもれてしまう。

「…ッふ、…く、ン、あぁ…ッは、…はッ…ア…リオス…ア…リ…」
己を呼ぶ声が だんだんと切なげなものに変わると、アリオスは堪らなくなる。
自身の昂りを取り出しオスカーのモノと一緒に握り込むと悔しげに、だが蕩けたオスカーの
眼差しに笑んでしまう。

覇王を思わせる その笑みに、オスカーは悔しくもあるが愛しさが勝ってしまう。
「……締まりの、ない顔、をするな…おれは怒って…んあッ、あッ!」
「…へーへー、後で文句ぐらい、聞いてやるよ」
「………ッ、え、らそ…に…、ぁあッ、…ぁ、く…ッ…!」

乱暴にすら思える手の激しさと、息すら奪うような口づけに 頭の芯がぶれてしまう。
いつの間にか自由になった腕をアリオスの銀色の頭にまわすと、強く引き寄せ自分からも
舌を絡ませる。

「…ン、くッ…!」
「……は、ッ…!んン…ッ」
ふたり同時に吐き出し、互いに食いつくように口づけ合う。
獣のような息づかいが、洗練された室内にひどく似つかわしくなかった。

「…ッ、この…どけ、アリオス」
「……ベッドに行くぞ」
「…バカか!どけと言っ……」
低く囁くようなアリオスの声に、抵抗するオスカーの声は ふっつりと途切れてしまった。
ソファの上の二人は煙のように消えてしまうと、奥のベットルームから、オスカーの
怒ったような声が途切れ途切れに聞こえてきたが、甘い喘ぎに変わっていく。

しんと静まりかえった部屋の机の上には、オスカーが広げたままの書類が淋しげに
置かれたままだった。