神奈川県の真鶴に残る廃線跡。
レールはとうの昔に撤去されていますが、3つの隧道と架線柱は今もひっそりと残っています。
東海道本線の根府川駅~真鶴駅間は、現在、真鶴隧道で結ばれていますが、1972年(昭和47)まではもう少し海寄り(R135の崖の上あたり)を走っていました。
この旧線区間には、1926年(大正15)に開通した赤沢隧道・八本松隧道・長坂山隧道の3つのトンネルがあり、50年近く利用されてきましたが強度的な問題で廃止されてしまいました。
箱根登山バスの石名坂バス停横の林道を下り、さらに畑へ入る道へ。
数分で八本松隧道、100m弱の短い隧道です。
赤錆びた架線柱がいい味。碍子も残ってますね。
隧道に入って振り返ってみると、複線だったので横幅が広いことに気づきます。
度重なる災害によって補修したり繋げたり…
短いながらも、歴史を感じる隧道です。
八本松隧道・北口には銘板が残っていました。
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蔦が絡まった架線柱が続いています…ここから赤沢隧道までの雰囲気が、廃線跡だということ実感できる場所かもしれません。
やっぱりトトロが出てきそう…
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赤沢隧道が見えてきました。
錆びたオレンジ鋼板は橋梁…ここからの眺めはたしかに素晴らしい。
赤沢隧道。
相模湾の断崖にあって、せっかくの眺望を楽しんでもらう為に、わざわざ多数の大窓を開いた隧道。
通称、海の見えるトンネル…というか覆道ですね。
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実は陽の光が射し込む廃覆道って大好きです。
北海道の栗山トンネルや、
▶︎http://blog.livedoor.jp/club007/archives/17421832.html
廃覆道ではありませんが、隧道に興味を持つきっかけとなった新潟の東赤谷隧道とか。
▶︎http://blog.livedoor.jp/club007/archives/3549231.html
覆道は、やっぱり空気が澱んでないし、陽の射し込み具合によってはアートになります。
でもここの廃線跡は複線なので広い…神殿のようで圧倒されてしまう。
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コメント
コメント一覧 (2)
確かに大きな窓が神殿に続く回廊のように見えますね
映像の撮影場所としても最適のようですが、移動が大変そう。しかしこんな場所にもすでに芸術の犠牲と言って良いものか... 訪れる度に増えないことを願うしかないですね。
その通りなんです…
ここは、廃墟ではないし、かと言って守られているわけでもありませんし…複雑な気持ちでいっぱいです。
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