2007年01月10日

会見を終えて

 今回、僕とオリックスとの契約更改交渉に関する報道で、応援してくださっている方々にご心配をおかけしていると思いパソコンに向かいました。この場を借りて本当の胸の内をお話させていただきたいと思います。
 本日、5度目の球団との交渉を終えました。その後の球団関係者の会見で「(07年シーズンの契約を目指しての)慰留を断念する」という内容のことが発表されました。こちらとしては自分から退団を求めたこともありませんので正直、驚きました。自分としては現時点では交渉途中の段階だという認識を持っていました。そういう段階での突然の会見でした。そのため、夜の8時過ぎにマスコミのみなさんに集まっていただいて緊急の会見を開かせてもらったのですが、ファンの方々には自分の口から生の声を聞いていただこうと思いました。
 昨年末に球団と行った下交渉がことの発端です。野球界の取り決めでは選手の了承がなければ認められない年俸の減額を言い渡され、この時点で自分はチームに必要とされていないのかと感じました。球界の常識では大幅な年俸ダウンを受け入れるか、自由契約になるかという選択を迫られたことと同じです。ところが、球団は「主力選手、戦力として必要としている。クリーンアップを打ってもらわないと困る」とのこと。口ではそう言われても、僕にとってその言葉を信じることはできませんでした。命をかけてこのチームのためにプレーしようという気持ちになれないと思いました。
 昨年は左手首の故障もあり、自分でも納得のいく成績を残すことはできませんでした。成績のことを言われるならプロとして言い訳はできません。シーズン中は左手首を痛めましたが、球場に足を運んでくれるファンに申し訳ないとの思いでプレーしてきました。シーズン終了後にすぐ手術を行い、来年こそはという気持ちで契約交渉の席についたつもりでした。ところが、球団からはクビ同然の扱いを受けた形です。故障した体で全力でプレーしてきた結果への評価がこうなるのか。そのときのショックは言葉では言い表せません。体を張ってプレーする選手にとって故障のリスクはつき物であるのに、こういう評価をされてはグラウンドで全力プレーをすることはできないでしょう。悔しい思いを胸にしまって交渉の席についたのは、僕もチームメートも含めての待遇改善を願ってのことです。金額どうこうというのは二の次です。
 ただ、交渉を重ねても球団から改善をしようという意思を感じることはできませんでした。もちろん、自分から退団を申し入れたこともありません。自分のわがままで自由契約を求めているのではという報道もされていますが、僕も野球界のルールはわかっているつもりです。選手の権利は限られているということもわかっていますが、どうしても譲れないことということはあります。
 グラウンドに出てユニホームを着る以上、僕は命を懸けてプレーしています。ただ、そのためには安心してプレーできる環境が必要だとおもいます。オリックスとの
交渉の中ではそういう環境を手に入れるのは難しいと感じました。
 僕たちだけではなく、多くの先輩方の存在があって野球がたくさんのファンに支持されるスポーツとして発展してきました。時代は変わってもグラウンドで全力でプレーする選手の気持ちは今も昔も変わらないと思います。これからも野球がファンのみなさんに喜んでもらえるスポーツであるために、先輩が守ってきた伝統を守るために、選手がプレーしやすい環境を求めることは自然なことだと思います。「義理人情」とかいう言葉を使うと古臭いかもしれませんが、球団も選手も互いを尊重しあえる関係でないといけないと思うんです。思っていることをなかなか口に出せない時代だからこそ、たたかれてもあえて主張したいんです。僕は自分が言ってることを間違っていないと信じています。

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