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【旅】          楠 ふき子(高校2年生)

 

「おい、今年の夏休みは大阪まで旅行しようか。」

この父の言葉を聞くと、私はいつも少なからずの期待を持つ。『旅行』その響きは私に、まだ見ぬ土地への強い憧れをまず抱かせる。例え、そこが大阪や高知などすでに何回か出掛けたことのある場所であってもだ。私はこの『旅』という言葉にとても魅力を感じ、何かしら遠い所への想いをはせる。私だけではない。父も母も旅行の準備をしている時は、うきうきしているようだった。旅を趣味としている旅行愛好家もいるし、様々な名所の観光ガイドなど旅行雑誌も数多く出版されている。旅先では仕事を忘れ、ゆっくりと思う存分くつろいで旅行を楽しみたいという気持ちがあるのだろう。それに私は旅に出て散歩したり、買い物をしたりするのも好きである。それは都会とは違う風を受けて、別の文化に触れ合うことができるからである。

私の家の近くに小学校があり、その裏にちょっとした林があり、一応人が歩けるようになっているが、ほとんど森のような所である。週末になると、たまに母が「ねえ、少し学校の裏に行ってみようか。」ということがある。私はそこを散歩することも好きなので、一も二もなく賛成する。なぜ、こんな広場もない遊具もない単なる林にひかれるのだろうか。それにはいくつか理由があってまず空気がおいしいこと。林には、木や葉っぱの新鮮な香り、光合成によって作られた真新しい酸素がいっぱいに詰まっている。それらを吸っていると、私は『生きている』ことを実感する。そして、足から伝わってくる落ち葉を踏む感触。これによって、私は今、自然と関わりを持っているということを感じる。これは、固いコンクリートの上を歩いているのと違って、なぜか温かい感じがする。それに、木の間から見える青空も、何とも言えず美しい。葉っぱの緑と吸い込まれそうな青空が程よくマッチしている。何も電車や車に乗って遠くへ行かなくても、近所の林でも私は小さな旅を充分に楽しんでいる訳である。

そして、私達の身近にあって一番手軽に楽しめる旅は、本である。本を読んでいると、自分が主人公だったらこうするのになあと思ったり、ああ、こんな考え方もあるのかと感心したり、推理小説で一緒にどきどきしたりする。『本は心の旅路』というフレーズがあるが、正にその通りだと思う。本はページをめくるたびに、別な展開を見せてくれる。旅行も先に何があるか分からず、意外な方へ事が進むことがよくある。正に、読者の心が旅しているのである。

画家であり、詩人である星野富弘さんは、口で花の絵を描いてその下にその時の気持ちを素直に表現した、短い詩を書いている。彼は絵を描いている時、旅をしているようだと述べている。私は最初、絵を描くのに旅のようだとは仰々しいなと感じた。しかし、後になってよく考えてみると、私にもなるほどと納得のいくものであることが分かった。彼は花びらの裏、がくのつき方、葉っぱの生え方や茎の太さ等を丹念に観察した後、花の絵を描いていき、そしてその後、描いた花や葉っぱの色と同じ色を作るために様々な色を混ぜ合わす。そのことは彼の絵の中では、絵の具の中にある一色で塗られているのではなく、同じ黄色でも濃淡とは別に、微妙な色の変化が見られることから分かる。花を念入りに観察する、そしてそれを一寸の狂いもなく、スケッチブックに写す。苦心して作った色でそれを塗る。そう考えてみるとこれも立派な旅であると思った。心の中で花びらの形や色、色の濃淡などいろいろなことを考え、少しずつ少しずつ地道に絵を完成させていく。その姿勢は旅に似ている。

心の持ち方次第で、いろいろな所へ出掛けることができる。旅は私たちの周りに沢山あるものだと思った。  

 

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ふきちゃんへの日記がご無沙汰のまま2か月を経過、
「旅」も書きかけのままのあわただしい日々を過ごしているのを
そちらの国から笑ってご覧になっていたのでしょうね。
このような昔のお手紙で
あなたはカーチの誕生日を祝ってくれましたし・・・。 
FukikoKusuお手紙

懐かしの通学路からの風景だよ、
IMG_3355  
どこだかわかるかな?

満月の夜です。
IMG_2822meigetu

秋の虫が鳴いています。

ふきちゃんが『ロマンチックだね~』といっているかもしれません。

ベランダからの虫の音はサツマイモのグリーンカーテンの中からです。


カーテンの葉っぱの水玉のように穴をあけて

夜は力いっぱい音色を奏でている虫の正体は、

アオマツムシ。

やっぱり、写真を撮りたくて

アオマツムシIMG_2861
フラッシュ撮影してしまいました。

IMG_2866あおまつむし

アオマツムシさん、驚かして、ごめんなさい。


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【愛するあなたへ】  楠 ふき子(16歳)

 あなたはまるで風のように突然私の前に現れたね。とはいっても、いつも学校で会っていたんだから語弊があるかもしれない。だから正確には、「突然私の心の中に現れた。」と言うべきなんだ。その時までは何とも思わなかったクラスメイトだったのに、私がその優しさに触れたことによって、私の心の中に時々現れるようになった。何かつらいこと、難しい問題に直面したら、いつもあなたのことを考えた。そうしたらまるで暖かい春風に包まれたように心が広がっていく、気付いた時は、嫌な事は全て私の心から消えていて、あなたの笑顔だけが残った。その時気付いた。私の心を慰めてくれているのはあなたなんだって事に。目の前にあなたの姿はないけれど、あなたの事を考えるだけで、がんばろうって気持ちにしてくれる。そんなあなたに出会えた運命に乾杯!ところで、今のあなたはどうしてる?私の推測によると、社会が得意だったあなたは、日本史なんかを勉強していることでしょう。今度いつかどこかで会おうね。そして言うのさ、アイラブユーって。

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【ある女子高生の一日】  楠 ふき子(
16歳)

ある女子高生の朝は彼女が起き出して始まる。

顔を洗って制服を着てパンを食べてルーズソックスはいて慌ただしく学校へ。

学び舎の中での一番の楽しみは友達とおしゃべりすること。授業中はそわそわそわそわ。

ある女子高生の正午は学校で過ごす。

お昼ごはんは教室で友達と一緒に。今日のお弁当は何かな。

午後の授業は、お腹いっぱいになったばかりなので眠い。

その後、部活をしに部室へ行く。

ある女子高生の夕方。

学校から帰ってプリンを一つ、いただきます。

ああ。今日も疲れたな…そう思っているうちに眠くなってきたぞ。ちょっと遅い昼寝になったけどいいや。

ある女子高生の夜はお昼寝から覚めてから始まる。

気が付いたらおかあさんが夕食を作っている。

夕飯食べ終わっておふろに入って、さあ宿題をやらないと。あっ明日は小テストもあるんだ。

時計を見たら、もう二時だ。そろそろ寝なくちゃ。

今日も一日御苦労様。

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橋がほしかったでん三郎p3

勉強は好きではないけれどもお弁当の時間は大好きです。

いろんな友達がいます。

(絵本『橋がほしかったでん三郎』より)

「ぴょんたとタマじろうとでん三郎は、
こじま小学校の
5年生です」

から始まるお話のワンシーン。

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