斉藤幹男【別府→金沢/石川県】その1 kapo

10月の終わりに札幌から沖縄へ飛び立ち、そこから北上して大分県別府市、そしてさらに石川県金沢市にたどり着いたのは、11月20日のことでした。

金沢でのレジデンス受け入れ先となっているkapo(kanazawa art port)の代表、齋藤雅宏さんとは札幌で会っていて、(齋藤さんも今回の巡回型アーティスト・イン・レジデンスプログラムの参加作家)札幌でのアーティストトークのときに、kapoのことも聞いていたので、なんとなくのイメージは持っていました。

kapo

金沢に到着して、kapoの近くにある宿泊先「まちやゲストハウス」へと向かいました。案内してくれたのは、管理しているCAAK(Center for Art & Architecture, Kanazawa)の野田直希さん。「まちやゲストハウス」は、2008年に「金沢アートプラットホーム2008」という金沢21世紀美術館が行った、金沢の街を舞台にしたプロジェクト型の展覧会で、「アトリエ・ワン」の「いきいきまちやプロジェクト」にて改修、再生されたもので、旅館ではなく、住居として活用し、知人を招いて町家の空間を体験してもらうために使われているそうです。

CAAK(カーク)

野田さんの所属している「アトリエ・ワン」が2007年に金沢の町家を調査してマップにしたもの。
アトリエ・ワンと歩く金沢、町家、新陳代謝

金沢アートプラットホーム2008

アトリエ・ワン「いきいきまちやプロジェクト

まちやゲストハウス

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玄関をくぐると奥行きのある空間

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1階の畳部屋

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2階へ続く階段

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寝室

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こたつ部屋

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1階の奥には水回りが集められている

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大きな鏡が、外の庭を映し込む。鏡の裏がトイレになっている。

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家の中には至る所にアート作品が。

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トイレの照明

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夜の町家はとても暗いです。

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到着した日は、kapo1階の「Cafe Mojo」でアーティストトークを行いました。

Cafe Mojo


カフェの壁を借りて映写の準備。

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トーク後は、そのままカフェで懇親会。kapoにスタジオを持つアーティストの方や、近くに住んでいるアーティストの方々。金沢美術工芸大学の学生。また、1週間後にレジデンスの成果発表として、この会場でライブを一緒にすることになった、「たいようのおなら」さんとも初対面しました。

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kapoの2階は、スタジオとギャラリースペースに分かれていて、ギャラリーではちょうど山本悠生くんの個展「断片」が開催されていました。
山本くんは金沢美術工芸大学の学生で、出身は兵庫県。

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黒く背景が塗られたキャンバスがモノリスのように列を成して浮かんでいる、その表裏に人物や動物の日常的な仕草が不完全な感じで描かれていて、それはまるで現像液に浸けた印画紙に像が完全に浮かび上がる途中で引き上げたようにも見えるし、現像に失敗したネガフィルムを両面から見ているような感じでもありました。

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こちらは、スタジオ。現在、4組のアーティストでシェアされています。

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齋藤雅宏さんのスペース。

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松本佳子さんのスペースには、シルクスクリーンをする環境が。

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息子のよしひろ君の描いた絵をプリントしたTシャツを、おみやげに頂きました。

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他、ダンサーの方だったり、北欧のことを広める活動をされている方々のスペースも。

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そして、こちらはミュージシャンのASUNAくんのスペース。北米ツアー前だったので、荷物を
まとめてるところでした。

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ASUNAくんは、別府で共演したINNER SCIENCE(インナー・サイエンス)の別名儀「PORTRAL」と同じく、HEADZからもCDをリリースしています。

HEADZ

今回のツアーでのライブ映像。すごい楽しそう。これは、その場で見てみたい。
映像のラストで、口に含んだのは「笛ラムネ」。「意外と売っていなくて探した」と、幾つも買い込んでいました。

ASUNA(アスナ)くん主宰のレーベル、aotoao

3inchミニCD専門で、中でも様々なアーティストのカシオトーンで作曲されたものを集めた「Casiotone Compilation」シリーズは4作目まで発売されています。

また、解体されたリードオルガンによるインスタレーション作品「EACH ORGAN」の展示が12月に神戸の「space eauuu」にて開催。ここでも、ライブパフォーマンスがあるみたいです。

kapoのメンバー、伊藤幸久さんは東京出身、金沢美術工芸大卒の彫刻家で、陶を素材に人物彫刻を制作しています。実物の陶作品を見ることはできませんでしたが、写真ファイルを見てぜひ一度見てみたいなと思いました。

こちらの作品は、彫刻の床に近接している面が彫り抜かれていて、中から電球の灯りが溢れています。

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この子供の彫刻も、背面から光が浮かび上がっています。

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この二人の女の子は、別の場所に置かれていて、お互い電話で話している設定。ブログには、作品のストーリーが書かれていて、面白かったです。

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