2006年03月16日

卵の番人

卵の番人
1995年 ノルウェー
監督:ベント・ハーメル
出演:スヴェレ・ハンセン
   ヒェル・ストルモーン

卵の番人【字幕版】
卵の番人【字幕版】



雪深い森の奥の一軒家で暮らす二人の老人。
兄のファーと弟のモーだ。
彼らはのんびりと日々を満喫している。
カード占いをし、クリスマスにはツリーを飾りつけ、ラジオに耳を傾けながらゆったりと眠りに落ちる。
そんな彼らの生活に変化が起こる。
ファーの隠し子コンラードが母親が倒れたためそこにやって来たのだ。

車椅子生活のコンラード。
彼は雄鳥の鳴きまねをし、いつも卵のコレクションを大事そうに抱えている。
ファーはそんな息子のために好物のミルクセーキを作ってやる。
モーは少し複雑な心境のようだ。
やがて、コンラードの母親が死亡してしまう…。

ユーモアラスで淡々とした作風。
出てくるのはほとんど老人ばかりなのに、その所作やちょっとした会話がくすりと笑わせてくれて、なかなか味わい深い映画となっている。

そんな中でちょっぴりせつない寂寥感がまたアクセントに。

この土地から出たことがないと思われるモー。
でも兄はよその土地に行って子供までこさえてきた。
そこから弟の中で何かが芽生えたのかもしれない。

コンラードがこの家に定住することが決まり、モーはそこを出て行く。
それは自分の居場所がなくなったというわけでもないだろうけど、彼は旅立つことを決めた。
そう、コンラードが大切にしている卵から孵化したヒナのように。
もちろんその卵からヒナが孵った描写はない。
でもその“卵の番人”をしていたコンラードは結果的にモーを孵化させた。そんな気がする。

モーが帆船の絵を見つめてから家を出て行くのが印象的だ。

なかなかの拾い物映画かも。


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1. No.29 卵の番人  [ ムゥビィパンフ 90's !! ]   2006年12月05日 12:22
「卵の番人」 1995年(ノルウェー) 一行あらすじ: 極めて規則正しい生活を送る二人兄弟の家に、卵を持った甥が転がり込んでくる話。 ダ,1

この記事へのコメント

1. Posted by みき   2006年03月19日 15:17
ああ、やっぱりリュカさんの映画の好みは似ている…。
こういうマイナーなものを観ているところ、大好きですよ!!
これ、すごく気になった作品。
でも録画(たしかwowow)に失敗して見られなかった。
今度こそぜひ、観てみます。
気になる、気になる〜。
2. Posted by リュカ   2006年03月20日 18:15
みきさん、コメントいっぱいありがとうです〜^-^
この作品の存在を知ってるなんてそれだけでうれしい!
図書館のAVコーナーでこのビデオパッケージを見て、タイトルとともに何か魅かれるものを感じて借りたらすごくよかったです。
録画失敗だったのは残念…。
でもまた機会があってかかるといいですね。
ラストがどうなったのかちょっと意見の分かれる作品(レビューを見ていたら色々でした…)なので、みきさんがどう感じたか知りたいです。
3. Posted by やすあき   2006年12月05日 12:18
毎度お世話になります。
コメント&トラバさせて頂きます。

図書館に置いてあるって、
どんな図書館でしょう?w
うらやましい図書館です。
普通、置いてあるんでしょうか。

この映画、シナリオがバッチリ書いてあるんですが、
毎度のように全く覚えてません(汗
リュカさんや他の方のコメントを読むと、
ますます観たくなりますよ。いいなぁ・・・。

それでは。
4. Posted by リュカ   2006年12月05日 22:45
やすあきさん、こちらこそいつも記事を紹介していただいてありがとうございます。
わたしもこちらに越してきて初めて大きな図書館を見つけたので歓喜しています。なかなかビデオ貸し出しの所ってないですよね?

シナリオ収録のパンフなんていいですね〜。
でも思い出せないときは本当に思い出せないものですよね(笑)。
テレビ放映が万が一あったら是非また見てほしいです。

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