2013年06月02日

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命

B00F938ATQプレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 [Blu-ray]
2012年 アメリカ
監督:デレク・シアンフランス
出演:ライアン・ゴズリング
   ブラッドリー・クーパー
   エヴァ・メンデス
   レイ・リオッタ
   ローズ・バーン
   デイン・デハーン
by G-Tools


松林を抜ける時。

ネタバレ有りです。

物語は3部構成。
第1部では、その日暮らしの生活を送っていたルークが、かつての恋人ロミーナと再会し、彼女が自分の子を生んだと知ってその街に留まり、生活費を稼ぐため銀行強盗を働くさまが描かれる。
第2部は、銀行を襲ったルークを追って、彼を射殺する警官エイヴリーが主役。
第3部は、ルークとエイヴリーのそれぞれの息子が15年後に出会い、過去の愛憎を募らせていく。

第1部が抜群に良い。
息子の洗礼時に教会の一番後ろで部外者としてそっと涙を流すシーンで、不器用な父性の萌芽を感じさせられた。
初めてのアイスクリームを与える時、ロミーナと三人で写真を撮る時、破顔するルークの哀しいまでにやさしい瞳がもう既に破滅を語っている。ロミーナのために、息子のために、金を稼がねばならないという十分な決意の表情にほかならないから。

その結果やはりルークは銀行強盗でミスをし、警官に追い詰められ、彼に撃たれて死亡する。
ルークを自分が先に撃ったという事実を隠し、ヒーローとして祭上げられた警官エイヴリー。
彼はその後腐敗した同僚たちの悪事を知り、告発することを決意する。
ここもエイヴリーの苦悩(自分は偽りの中で英雄視されているのに、正義の行いを権力者の父親の助けで成そうとしている)がじっくり描かれて見所はあるものの、ルークの存在感が大きすぎて、そのぽっかりとした穴は埋めがたかった。

でもエイヴリーがルークの子供を抱き上げるシーンは印象的だった。
ルークが初めて会う自分の子供を抱く時と同じく、それぞれの重さをそれぞれ違う立場の男たちが受け止める。

その運命の子供、ジェイソンは、エイヴリーの子供AJと高校で出会いを果たす。
エイヴリーと自分の父親のことを知ったジェイソンは、彼ら親子に銃を向ける。
謝罪するエイヴリー。
ジェイソンはそんな彼を撃つことなく、財布を奪ってその金でライダーだった父親と同じようにバイクを買い、そしてどこかへ走り去っていく。
松林を抜けて。

ルークが銀行強盗に誘われたのも、エイヴリーとジェイソンが入っていったのも松林の中だった。
その松林の向こう側へ抜けていったジェイソンの姿は、すなわち親の因果を断ち切ったと見るべきだろう。
すべての元凶が詰まった場所からの脱却。
ラストも文句のつけようがない。

ルーク役のライアン・ゴズリングの圧倒的な存在感、エイヴリー役のブラッドリー・クーパーのいかにもな青臭さと相反する保身、やがて野心に変わっていく狡さ、レイ・リオッタの邪悪さ等役者さんも見事。
そしてジェイソン役のデイン・デハーンが素晴らしい。『バスケットボール・ダイアリーズ』の頃のレオナルド・ディカプリオと、尖りながらも繊細で美しいリバー・フェニックスを彷彿とさせる容姿と雰囲気がもうスターのきらめきを放っていた。要チェックの役者さん。

そして『ブルーバレンタイン』に負けず劣らずの傑作をまた撮ってくれたデレク・シアンフランス監督、もう絶対追いかけていこうと思う。

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by まかるみ   2013年06月12日 20:58
スタタタ((((((((((/・ω・)ノ 参上!
元気ですか!!ヾ(≧∇≦)
2. Posted by リュカ   2013年06月13日 00:45
まかちゃん!!
元気だよ〜!
来てくれてありがとう。

みんなも元気してるかな?
また話したいねえ♪

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔