十一粒目 「珈琲発見秘話・・・ホントのところどうなの?!」〜ホット一息コーナー〜5杯目「カフェオレは天使と悪魔がドッキング」

July 15, 2007

十二粒目「感動秘話&甘く危険なエピソード」

意地というか執念というか、
壮絶な人生をおくった一人の人間がいたんで、その人の話を。

 彼の名はクリューさん。フランス人。
1714年にオランダからフランスの政府に一本の珈琲の木がプレゼントされ、
それから9年後、この木の種から育てた苗木をたずさえ、
クリューさんは、カリブの島、マルティニク島に向けて大西洋を渡った。

 嵐は来るし、海賊には遭うし、同乗の者からさえも奪われそうになり、
極めつけは、凪で船が一ヶ月動けない状況になったときなんかは、
自分の飲み水を珈琲の苗木に与えていた、というまさに執念の結果、
中南米や西インド諸島にこの珈琲の苗木は渡ったんだ。

 ちなみに今日でも、世界中で出回っている大部分が、
このクリューさんが死守して持っていった、たった一本の苗木がもとになっているんだ。
スゴイ!クリューさん、お見事!そして脱帽。

 さてそして、今日、全世界の30%以上の豆を生産している
世界最大の珈琲王国ブラジルには、
どのように珈琲が伝わったのか、を話すけど、これまたおもしろい。
 
 1727年、フランス領のギアナってところで、国境争いがあって、
その時、パリエッタ氏(中立の立場にあるポルトガル領ブラジル官吏)が、
「まぁまぁまぁ」と、調停役になった。
このパリエッタ氏、調停役を見事につとめたものの、
彼が最もやりたかったことは、ギアナにたわわに実る珈琲の種子を、
なんとかブラジルに持ってくることだったんだ。
 でもギアナでは珈琲の持ち出しは重罪で、死刑になる。
 パリエッタはどうしたか?
フランス総督の妻と恋に堕ちた。
偶然にせよ計画的にせよ、ともかく不倫である。

 そして、フランス総督主催の別れの晩餐で、
総督の妻から彼に大きな花束が手渡されたんだ。
さてさて、ここからだよビックリするのは。

その豪華な花束の中に、なんと珈琲の苗木が隠されていたのだ!
なんちゅう大胆で華麗なる手口!
総督の妻を味方につけてるからこその成功なんだろうけど・・・。

パリエッタはたいそうなイケメンだったらしい。

もしもクレオパトラの鼻が低かったら・・・
みたいな話と同じで、

もしもパリエッタがイケメンじゃなかったら・・・

そう、ブラジルは世界最大の珈琲王国にはならなかったのかもね。


coffeebunmei at 00:44│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
十一粒目 「珈琲発見秘話・・・ホントのところどうなの?!」〜ホット一息コーナー〜5杯目「カフェオレは天使と悪魔がドッキング」