こんばんは、卒業公演・演出の田邉です。
「皆既想蝕」にご来場いただいた方、誠にありがとうございました!
twitterでも告知しております通り、 劇団コギトでは
早くも次回公演「現人神」の稽古が始まっています。
「現人神」の演出を務めるは、私の同期・4年生の増元くんです。

私の持っている写真の中で、一番お気に入りの増元写真。
2年生の秋頃です。ブレてるのは仕様です。
彼は2012年の一橋祭公演「吸血キ譚」、2013年の4月公演「ぼくらがせかいをすくっている」に続き
今回で3度目の演出になります。
吸血鬼、火山活動の研究者が出てくるお話ときて、次はどんな世界を見せてくれるのでしょうか?
今から楽しみですね!
さて、増元くんが「現人神」の脚本を書いているであろう卒業公演準備中の某日、
私は一日お休みをいただいて、京都に行って参りました。
京都はやはり風情ある町並みがたまりませんね。
ということで、古典文学も途中でこじつけながらの
「桜姐さんと行く・京都寺社仏閣巡りの旅」はじまります!
某日―A.M.7:30
京都へは諸用でよく行く私。使うのは新幹線…だったらよかったのですが
学生でお金がない身分のため、新宿からの夜行バス。
薄曇りの古都にバスが着いたのは、早朝でした。
朝食を終え、京都駅八条口から烏丸口へ。
…って言っても、あまり言ったことのない方にはピンと来ないかも知れませんね。
京都はご存知の通り、町が碁盤の目のように区画分けされています。
八条口は南側、洛南高校のある東寺などがある方です。
烏丸口は北側、京都タワーや西本願寺・東本願寺がある方です。
京都を一日かけてうろうろしたい人には、これがオススメです。

京都の街中を走る基本的な路線バスで
基本的な名所に行きたかったら、これ一枚で一日乗り放題の行き放題になります。
価格は一枚500円。お手頃でしょ?
地域によっては対象外になってしまうので、そのへんは気をつけつつ有効活用しましょうね!
A.M.8:30
最初に私が目指したのは、こちら!

映画「陰陽師」で一躍有名になった、安倍晴明が祀られる晴明神社!
最寄りは京都市バス「一条戻橋・晴明神社前」です。
この星の文様なんて、中二心をくすぐりますね。
陰陽師とは、今でいうところの天文学者・占い師・祈祷師あたりを兼任している公務員のことを指しました。
その中でも一番くらいに有名なのが、この安倍晴明。
「大鏡」「今昔物語集」「宇治拾遺物語」「平家物語」と、多くの著名な文献にも登場します。
彼には、多くの伝説が存在します。
一条戻り橋と呼ばれた橋の下に、式神(呪術によって生まれた使い魔)を潜ませておいたとか
母親が狐であったとか…。

メメタァ!
A.M.9:00
次の目的地へ向かおうと、少し歩いていた時でした。
別の神社が、私の目に偶然止まったのです。
その神社は、さらに偶然を重ねて、こんな名前の神社でした。

「また~、どうせ狙って行ったんでしょ~」って言われても仕方がないかもしれませんが
本当に偶然、見つけてしまったんです。
こちら、白峯神宮を。
最寄りは京都市バス「堀川今出川」です。
やさしい古典の第一回でお話したかと思いますが
「皆既想蝕」のキャラクターの名前は、和歌や古典文学から取っています。
詳細は後日、演出後記あたりでお話しますが
登場人物である白峯千信くんの「白峯」は、ここに祀られている人からお名前をいただきました。
さて、その人とは誰でしょう?

ほい!正解はこちら!
上皇になってからが色んな意味で有名ですね、崇徳天皇です。
出生から天皇に即位し、最終的には死ぬまで、なかなかに不遇な人生を送った崇徳天皇。
院制を行っていた時代なので、崇徳院とも呼ばれます。
画像の右からもわかる(?)通り、不当な扱いが拭えないまま死を迎え
最終的には怨霊になって宮中を襲い始めます。まあ怖い。
彼の死後に起こった社会的動乱や、天皇の近親者の死は「崇徳上皇の祟り」とされ
怨霊を鎮めるため、白峯神宮を始めとした各所に祀られることとなりました。
さすが京都、町の中にこっそりと曰くつきのものが建っているんですね!怖いけど楽しいなあ!
A.M.10:00
さて、気を取り直して次の場所へ。
そういえば行ったことないな、と春休み中の京都大学を見物。
最寄りは京都市バス「百万遍」及び「京大正門前」。
校舎の近代建築に喜ぶ私でしたが、ここでは割愛。
少し時間もあるし、と
京都大学のそばにあった吉田神社へふらりと立ち寄ることに。
どうやらこの吉田神社、かつて栄華を誇った藤原氏の氏神様なんだそうな。
これはお参りしなきゃね!
少し大きな神社になると、一つの神社としての境内の中に
何柱(何人)かの神様が一緒に祀られていることもしばしば。
神様も、集合住宅に住むことがあるんですねえ。
すると、何やら目を引くお名前が…

菓祖神社?お菓子関係なの?

どうやらこの菓祖神社、お饅頭の元祖を作った人を祀ってあるらしい。
結構、色んな人が神様として祀られてるんだなあ。
さて、そろそろ午前も終わり…ということで
お昼ごはんを求めて、最後の場所へ。
P.M.2:45

見て、この迫力!
圧倒されちゃうでしょ?くらくらするでしょ?
わたくし、京都に来るなら一度は本場の湯豆腐を食べねばと思い立ち
京都の中でも特に湯豆腐で有名な南禅寺にやって参りました。
最寄りは地下鉄東西線「蹴上」(けあげ)駅です。
上にあげた写真は、南禅寺の中でも重要文化財の「三門」。
歌舞伎「楼門五三桐」(さんもんごさんのきり)では、天下の大泥棒で有名な石川五右衛門が
この三門の上でキセルを吹かし、「絶景かな、絶景かな…」と言うシーンがあります。
写真でしかお伝えすることのできないこの迫力!
悔しいです!もう屋根のダイナミックさも何から何までスケールが違うんです!さすが京都!
…と、 京都を楽しんできた元・演出さんでした!
えっ、まだ3時にもなってないのに終わるのは早過ぎるって?
やだなあ、3時以降はプライベートのお時間だったんです!
何を楽しんできたのかは、ないしょの秘密!
では最後に、おいしい湯豆腐をいただいたお店の
離れ(個室)から見えた素敵なお庭をご紹介しましょう!
何度も言うけど、企画倒れじゃないよ!
やさしい古典「さ行」はcoming soon!
それでは!

コメント
コメント一覧 (1)