2018年11月17日

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1 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2016/07/01(金) 19:13:30 ID:1bfcR2jI0

うにゅほと過ごす毎日を日記形式で綴っていきます 


ヤシロヤ──「うにゅほとの生活」保管庫
http://neargarden.web.fc2.com/



913 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:13:06 ID:8CGmpYGM0

2018年11月1日(木)

「──……あふ」
「おはよう」
「わ」
起床したうにゅほに挨拶する。
「ずっとおきてたの……?」
「寝たよ。三時間くらいだけど」
「ねぶそく」
「寝不足だけど、いくつか確信できたことがある」
「どんなこと?」
「まず、このクラスのPCで、たかだか数時間前への復元に一晩かかるはずがない」
「かかってる……」
「その時点でおかしいんだ」
「そなの?」
「次に、PCから駆動音がしない。ファイルの復元中とは表示されてるけど、内部的にはなんの作業もしていない」
「なんで……?」
「たぶん、復元に必要な何かが破損してる」
「……ふくげんできない?」
「できない」
「──…………」
うにゅほの表情が、いたわしげなものに変わる。
「ぱそこん、こわれたんだ……」
「そうなる」
ハードウェアは壊れていないので、正確には「Windowsが起動しなくなった」と言うべきだろう。
「××、悪いけど、あとで付き合ってくれ。ショップに持ってく」
「わかった」
WindowsUpdateを行っただけで、とんだ災難である。
不幸中の幸いなのは、データの入っているDドライブには一切の破損がないことだ。
Cドライブに指定しているSSDにWindowsを入れ直すだけで事足りる。
ツクモに持って行くと一週間かかると言われたので、その場でドスパラに電話をすると、二日でできるとの答えが返ってきた。
選択肢があるのは本当にありがたい。
ドスパラにPCを預けて帰宅し、ベッドに身を投げ出す。
「……疲れた」
「おつかれさま」
「寝る」
「おやすみなさい」
二時間ほど寝て、今日の仕事を済ませ、風呂から上がると電話があった。
ドスパラから、作業が終了したとの内容だった。
「はや!」
「ツクモの一週間はなんだったんだ……」
まあ、ツクモにはツクモのやり方があるのだろう。
PCは明日取りに行くことにした。
明日は明日で復旧作業に明け暮れることになりそうだ。
いまから憂鬱である。








914 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:13:46 ID:8CGmpYGM0

2018年11月2日(金)

「──…………」
ずうん。
ふらふらと左右に揺れながら、肩を落とす。
PC環境の復旧が終わらない。
それだけならまだしも、
「文章データが……」
たとえば、お気に入りの絵師のイラストなら、また保存し直せばいい。
だが、自分で書いた文章データは、どこからダウンロードすればいいのだ。
「……今度からDropboxに保存しようかなあ」
それならダウンロードできますねって、やかましいわ。
そんなつまらないセルフツッコミを行うくらい疲弊しているのである。
「○○、だいじょぶ……?」
「大丈夫、大丈夫……」
「ほんと?」
「いちおう、致命的なデータの損失は免れてるんだ。こまめにバックアップしてたから」
「そなんだ」
「ただ、致命的ではないけど思い入れのあるデータがな……」
「あー……」
あったところでなんの役に立つわけでもない。
人に見せるわけでも、何かの賞に送るわけでもない。
それでも、たまに自分で見返して悦に入るようなたぐいのデータを、幾つか紛失してしまったのだ。
気くらい滅入ろうというものである。
「げんきだして……」
「ありがとな。でも、大丈夫」
「──…………」
「実を言うと、悪いことばかりじゃないんだ」
「?」
うにゅほが小首をかしげる。
「たぶん、傍からじゃわからないと思うけど──」
マウスを動かし、適当な画像や動画ファイルを開く。
「PCが爆速になりました」
「おー」
「OS入れ直したおかげだろうな。当初の目的だったPCの復調自体は、これで果たせたわけだ」
「よかった……、の?」
「よかったと思うことにする。いずれにしても、データは戻らないし」
「そか……」
やるべきことは、まだまだある。
明日は休日。
なんとか明日で終わらせよう。







915 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:14:28 ID:8CGmpYGM0

2018年11月3日(土)

「──よし!」
PC環境のリセットを契機に、軽く模様替えをした。
主にキャビネットの位置を変えただけなのだが、それでも気分は新しくなるものだ。
「どうよ、××」
「うん、こっちのがいい」
テーマは"最適化"である。
家具がぴたりと隙間に嵌まれば、ただそれだけで気持ちがいい。
「今回の模様替えのもっとも革新的な点が、こちらになります」
慇懃にキャビネットの上を指し示す。
「コンセント?」
「はい」
「コンセント、うえもってきたんだ」
「俺、よく飲み物こぼすからな」
「……あー」
「コンセントの延長コードが床になければ、漏電の心配はありません」
「なるほど」
うにゅほが、うんうんと頷く。
「でも、こぼさないよう、きーつけたらいいんじゃ……」
「ヒューマンエラーは必ず起きるものとして対策を講じたほうがいい」
「ひゅーまんえらー」
「"起きないよう気をつける"じゃなくて、"起きても問題ない"にしたほうが、結果的に被害は少なくて済むってこと」
「そなんだ……」
「簡単に言うと、"自分を信じるな"ってことだ」
「じぶん、しんじないの?」
「全面的にはな」
「わたし、○○のこと、しんじるよ」
「──…………」
「──……」
「……そういうことじゃないんだけど、まあ、うん、ありがとう」
なんか照れる。
「がんばって、ペットボトル、たおさないでね」
「はい……」
まあ、漏電の心配がなくなったとは言え、こぼさないに越したことはないからな。
信用には応えねばなるまい。
 






916 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:15:05 ID:8CGmpYGM0

2018年11月4日(日)

壁掛け時計を見上げながら、呟く。
「──二時半、だよなあ」
「うん、にじはん」
「まだ二時半なのに、太陽の光が夕方の色してる……」
「ひーみじかくなったねえ」
「晩秋なんだよな。11月もなかばを過ぎれば、もう冬だ」
「あき、みじかい」
「9月中旬から、11月の中旬まで。秋はだいたい二ヶ月かな」
「ふゆは?」
「11月の中旬から、3月の中旬くらいまで」
「うーと……」
うにゅほが指折り数える。
「よんかげつ?」
「四ヶ月」
「あきのばいだ……」
「一年のうち、三分の一を占めるんだから、そりゃ長いはずだよな」
「うん」
冬の定義は諸説あるだろうが、今回は、初積雪から雪解けまでの期間とした。
そう的外れではないだろう。
「冬至、いつだっけ」
「とうじって、ひる、いちばんみじかいひ?」
「そう」
「クリスマスのまえだよ」
「そんな遅かったっけ」
「うん」
「じゃあ、これからまだ日が短くなっていくのか……」
「そだねえ」
毎年のことなのに、毎年驚いてしまう。
「南極圏や北極圏だと、極夜なんてのもあるから、まだまだ常識的な範疇なのかもしれないけど」
うにゅほが小首をかしげる。
「きょくや?」
「白夜はわかる?」
「ずっとひるのやつ?」
「その反対で、ずっと夜の日があるんだってさ」
「へえー」
うんうんと頷く。
「おもしろいね」
「ちょっと体験してみたいけど、ノルウェーとかまで行かないとなあ……」
さすがに遠い。
北欧に限らず、うにゅほと一緒に海外旅行へ行く機会は、果たして訪れるのだろうか。
訪れない気がする。







917 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:15:47 ID:8CGmpYGM0

2018年11月5日(月)

──バキッ!

「あ」
トイレ掃除をしていたところ、派手な音を立ててブラシの柄が折れてしまった。
「やっちゃった……」
「○○?」
物音を聞きつけたのか、うにゅほが自室から顔を覗かせる。
「……こんなんなってしまいました」
「まっぷたつ……」
「力、込めすぎたみたい」
「ぷらっちっくだからねえ」
うにゅほは、"プラスチック"を"ぷらっちっく"と発音する。
「どうしようかな。短くなって取り回しはよくなったけど、このまま使い続けるのも貧乏くさい気がするし」
「そだねえ……」
我が家で使っているのは、ブラシ部分が着脱式の、流せるトイレブラシだ。
柄が古くなっても、衛生的には問題ない。
「まあ、そのうち買ってこよう。それまでこのまま使うことにする」
「そか」
ブラシ部分を弾みで便器に落としてしまったので、未使用のものを取り出して装着する。
「○○、といれそうじとくい?」
「トイレ掃除に得意とか苦手って、そんなにないと思うけど……」
「わたしすると、くろいのとれない」
「便器の黒ずみか」
「うん」
「あれ、なんなんだろうなあ……」
「さあー」
よくわからないが、たしかに、流せるトイレブラシでは上手く落とせない。
「俺は、手でスポンジ持って擦ってるよ」
「とれる?」
「というか、そうしないと取れない」
「そなんだ」
「棚にゴム手袋あるから、今度からそれ使うといい」
「はーい」
素手だと、感染症の危険があるからな。
自分たちの使うトイレを綺麗に保つのは、それほど悪い気分ではない。
ピカピカにまでする必要はないが、今後も適度に掃除していこう。







918 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:16:27 ID:8CGmpYGM0

2018年11月6日(火)

Office2003の互換機能パックが期限切れのためダウンロードできなくなっていたので、会社の経費でOffice2016を購入した。
「──……重い」
マウスホイールをくるくる回しながら、そう呟く。
「ぱそこん、あたらしくしたのに、おもいの?」
「重い──とは、すこし違うかも」
「?」
うにゅほが小首をかしげる。
「見比べればわかる」
メインディスプレイにWordファイル、サブディスプレイに適当なテキストファイルを開く。
「まず、テキストファイル」
ホイールを回すと、テキストが上へ下へと移動する。
「どう思う?」
「うーと……」
しばし思案し、うにゅほが答える。
「どうもおもわない」
だろうな。
「では、こちらだ」
今度はWordの上でマウスホイールを回す。
「あ!」
「わかる?」
「すーごいきれい!」
「そう、スクロールが滑らかなんだ」
「へえー」
「文字入力も鮮やかだぞ」
適当に"あいうえお"と入力すると、文字が美しく立ち現れた。
「すごいね!」
「うん。すごいけど、こんな機能いらない」
うにゅほが目をまるくする。
「いらないの?」
「重い原因って、これなんだよ。不必要に綺麗にしようとして、入力した文字が反映されるのにタイムラグがあるんだ」
「あー……」
「文字入力のタイムラグは、そのままストレスに直結する。だから、余計な機能のない2003が好きだったんだ」
「そなんだ……」
「幸い、アニメーション機能はオフにできるから、全部切ります」
「なんか、もったいないね」
「わからんでもないけど、こればっかりはな」
余計な機能に金を払っていると思うと腹が立つが、経費なので我慢する。
Microsoftめ。







919 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:17:07 ID:8CGmpYGM0

2018年11月7日(水)

「××、綿棒取って」
「はーい」
うにゅほから綿棒を受け取り、消毒用エタノールを染み込ませる。
そして、コードを外したキーボードの隙間に押し込んだ。
「そうじ?」
「掃除。白いから汚れが目立つんだよな」
「あれしないの?」
「どれ?」
「これ」
うにゅほが、何かを引っ張るようなジェスチャーを行う。
「ああ、キートップを引き抜いて掃除ってことか」
「うん」
「そこまでは必要ないんじゃないかな。まだ新しいし」
「そか」
「とは言え──」
改めてキーボードに向き直る。
「よくよく見てみると、けっこう薄汚いな……」
キートップを外すほどではないが、さまざまな汚れが付着している。
適当に動かしてやるだけで、綿棒の両端があっという間に黒く染まった。
「一本じゃ足りない。容器ごと取ってくれるか」
「はーい」
綿棒をエタノールに浸し、隙間をなぞる。
綿棒をエタノールに浸し、隙間をなぞる。
それを繰り返していると、
「……○○」
「ん?」
「やってみたい……」
「あー」
うにゅほの興味を刺激したらしい。
「じゃあ、頼むな」
「うん!」
こういった細かい作業は、俺よりうにゅほのほうがずっと得意だ。
「──おわり!」
たっぷり十分ほどかけて磨き上げられたキーボードは、まさに新品同様。
ホコリひとつない仕上がりだった。
「おー、すごい綺麗だ」
「うへー」
「ありがとな」
「うん!」
「今度掃除するときも、頼むかも」
「まかせて」
うにゅほが控えめな胸を張る。
キーボード沼に鼻先まで浸かった俺は、幾つもキーボードを持っている。
他のもお願いしよっと。







920 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:18:01 ID:8CGmpYGM0

2018年11月8日(木)

ヘッドホンを外し、トイレに向かおうとしたときのことだった。
「──おっ、と」
何かに足を取られる。
振り返ると、ヘッドホンのコードだった。
当然、コードに引っ張られたヘッドホンは、デスクから滑り落ち──
「ほうッ!」
慌てて伸ばした右足の爪先が、ヘッドホンをなんとか引っ掛けた。
「ふー……」
危なかった。
このヘッドホンは、うにゅほが誕生日にくれた大切なものだ。
それを足で受け止めることの是非はどうあれ、落として壊すよりはずっとましだろう。
「危なかったな、××──」
そう言いながら振り返ると、
「──……すう」
うにゅほが座椅子で寝落ちしていた。
「見てなかったか……」
すこし残念だが、仕方ない。
カービィのブランケットを広げ、うにゅほの膝に掛けてやる。
すると、
「……ん」
薄く目蓋を開いたうにゅほが、くしくしと目元をこすった。
「起こしちゃったか」
「ねてた……」
「眠いなら、あったかくしてベッドで寝たほうがいいぞ」
「だいじょぶ」
あふ、と小さくあくびをする。
「どうでもいい話、していい?」
「うん」
「××が寝てるとき、ヘッドホンのコードを足に引っ掛けて──」
と、先程の出来事の一部始終を語る。
「あし、よくまにあったねえ」
目をまるくしながら、うにゅほがそう返した。
「自分でもそう思う」
「ちょっとみたかった……」
「こればっかりはな」
わざと落として再現するわけにもいかないし。
「そう考えると、ハプニング映像ってすごいよな。全部、たまたま、カメラの前で起こってるんだから」
「カメラないとき、もっとすごいこと、たくさんおきてるのかな」
「そうなんだろうなあ」
「なんか、もったいないきーする」
「わかる」
世界はきっと、奇跡で満ちている。
俺たちが目にできるものは、思いのほか少ないのだろう。







921 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:18:34 ID:8CGmpYGM0

2018年11月9日(金)

風が強い。
家がぎしぎしと軋む音が、目蓋の裏の暗闇に響いていた。
寝返りを打ち、目を薄く開く。
低気圧のためか、体調がすこぶる悪かった。
「◯◯ぃ……」
ベッドの傍にうずくまったうにゅほが、俺の袖を遠慮がちに引く。
あまりの家鳴りの激しさに、九月の台風を思い起こしているのかもしれない。
うにゅほの頭を撫でてやりながら、呟く。
「──……だるい」
「だいじょぶ……?」
「あんまりだいじょばない……」
「してほしいの、ある?」
「……あー」
特にはないのだが、
「手、握ってて……」
そうしておけば、うにゅほもすこしは安心できるだろう。
「わかった」
ぎゅ。
小さな両手が、俺の手のひらを包み込む。
「……仕事、これ、夜やらないとなあ」
「そだね……」
とてもじゃないが、机に向かえる体調ではなかった。
在宅ワークゆえ時間の融通はきくものの、仮に休んだとしても、代わりに仕事をしてくれる人はいない。
インフルエンザだろうと、入院していようと、課されたノルマはこなさねばらならないのだ。
「まあ、ひと眠りすればよくなるだろ……」
「ねる?」
「寝ようかな」
「……てーつないでていい?」
「体勢、つらくない?」
「ちょっと」
「──…………」
ベッドの隣を、すこし空ける。
「座ってな」
「ありがと」
「寝ててもいいぞ」
「……いいの?」
「なんか、だるくて、どうでもいい……」
「うへー……」
うにゅほが布団に入り込む。
ベッドの端に座ったまま手を繋いでいるより、幾分か楽だろう。
そのまま寝入り、復調したのは、午後五時を過ぎたころのことだった。
仕事はさっき終わった。
疲れた。







922 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:19:02 ID:8CGmpYGM0

2018年11月10日(土)

引き続き、体調が悪い。
おまけにPCの調子も悪い。
「んー……?」
十日ほど前、不本意な出来事によりWindowsを再インストールする羽目になった。※1
よって、ソフトウェア的にはさほど問題がないはず──
「あ、いらんの入ってた」
ぺいっ、とKB2952664あたりを次々削除する。
「──うん、軽くなった軽くなった」
「あ、ぱそこんなおった?」
「うーん……」
たしかに軽くはなった。
だが、
「なんか、根本的な問題は解決してない気がする」
「そなんだ……」
「まあ、これを見てくれ」
Steamで購入した2Dゲームを起動する。
「あ、かわいい」
「見てのとおり、マシンパワーはさほど必要ないゲームだ」
「うん」
「だけど──」
キャラクターを操作すると、約二秒に一度、引っ掛かるように動きが止まる。
「なんか、かくってする」
「そうなんだよ」
プレイが不可能なレベルではないが、非常にストレスだ。
「この二秒の一度の遅延って、ゲームに限らないらしくてさ」
YouTubeで動画を再生する。
「まあ、普段は気にならないんだけど」
一定の速度でオブジェクトが平行移動するシーンまで飛ばし、画面を指し示す。
「──ほら。同じ周期で一瞬だけ止まるだろ」
「ほんとだ……」
こうなると、ハードウェア自体に何らかの問題があるとしか思えない。
「グラボバリバリ使う3Dゲームは遅延しないから、該当パーツはそれ以外として、怪しいのは電源あたりかなあ」
わからんけど。
「とりあえず、いまより悪くなるようなら相談してみよう」
「おかねかかるね……」
「新しく買うより、ずっとまし」
「そだね」
なるべくなら、パーツの交換だけで解決したいものだ。

※1 2018年11月1日(木)参照







923 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:19:32 ID:8CGmpYGM0

2018年11月11日(日)

「あ」
カレンダーを見て、ふと気づく。
「今日、11月11日か」
「そだよ」
「ポッキーの日だな」
「あ、ほんとだ」
正確には、ポッキー&プリッツの日であるらしい。
「××、ポッキー食べたい?」
「たべたい、けど」
うにゅほが、いたわるように口を開く。
「◯◯、ぐあいわるいし……」
「うん……」
相変わらず、体調の芳しくない俺だった。
「あ、わたし、コンビニいく?」
「それもなあ」
パシらせてるみたいで、気が引ける。
「なに、11月11日はポッキーの日だけじゃない。そっちでお茶を濁そう」
「なんのひ?」
「たしか、きりたんぽの日だったと思う」
「きりたんぽ、もっとない……」
「まあ、待て。調べてみよう」
調べてみた。
「ピーナッツの日」
「ない……」
「鮭の日」
「ない……」
「もやしの日」
「ない……」
「……食べもの以外にしよう」
「うん」
ぞろ目の日だからか、記念日が多い。
「サッカーの日」
「じゅういちにんだから?」
「十一人vs十一人だからだな」
「なるほど」
「箸の日」
「あ、はしにみえる」
「見えるな」
「へえー」
「あとは、靴下の日」
「くつした……」
うにゅほが、自分の足元を見る。
俺も、うにゅほも、屋内で靴下を履くのがあまり好きではない。
「……冷えるし、今日くらいは靴下履こうか」
「うん……」
11月11日は、靴下の日。
読者諸兄も覚えておこう。
 







924 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:19:58 ID:8CGmpYGM0

2018年11月12日(月)

「さむみを感じる」
「さむみ」
「さむみ」
「ねむいの、ねむみ?」
「そう」
「あついの、あつみ」
「……なんか意味が変わってきたな」
「おなかへったの、なんだろ」
「うーん」
「くうふくみ?」
「語呂が悪いな」
「そだね」
「ぺこみにしよう」
「かわいい」
「ぺこみを感じる」
「いたいのは?」
「痛み」
「ふつう」
「患部に痛みを感じる」
「ふつうだ」
「痛みが散るお湯と書いて、痛散湯」
「?」
「なんか、そんなCMがあった」
「へえー」
「──…………」
「──……」
「……寒いな」
「さむみかんじる」
「エアコンつけるか」
「うん」
「あと、××を湯たんぽに任命する」
「はい」
「俺の膝の上で、ぽかぽかするように」
「わかりました」
人肌恋しい季節だ。
くっつく相手がいるのは僥倖である。







925 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:20:27 ID:8CGmpYGM0

2018年11月13日(火)

「──わかった!」
「!」
唐突な大声に、うにゅほが目をまるくする。
「パソコンの不調の原因が、やあ──ッと、わかったぞ!」
「おー!」
うにゅほが、読んでいた漫画を閉じ、脇に置く。
「なんだったの?」
「パソコンの問題じゃなかったんだよ」
「?」
「問題は、モニタと──」
ビシッ!
デスクの上のあるものを指差す。
「液晶タブレットだ」
「えーかくやつ?」
「そう」
「あんまかんけいないきーする……」
「一目瞭然だぞ」
うにゅほを手招きし、パソコンチェアに座らせる。
「まず、液晶タブレットを接続した状態で、先日のゲームを起動する」※1
「あ、うさぎのやつだ」
ローディング画面を経たのち、ゲームパッドでキャラクターを操作する。
「やっぱし、かくってするね」
「次に、液タブをグラボから引っこ抜く」
すべての画面が暗転し、数秒後、メインとサブのディスプレイのみが復帰する。
「ほら、動かしてみ」
うにゅほにゲームパッドを手渡す。
「うと、……こう?」
キャラクターが右に動き、穴に落ちる。
「おちた」
「落ちても下のマップに行くだけだから」
「ほんとだ」
「動きはどうだ?」
「あ、かくってしない!」
「だろ」
PC本体の不調とばかり思っていたため、気づくのが遅れた。
原因が液晶タブレットでは、仮に修理に出したところで、症状が再現できずに送り返されるのがオチだったろう。
「でも、えーかくとき、どうするの?」
「絵を描くときだけ繋げればいい」
「あ、そか」
「考えてみれば、ずっと接続してる理由ないしな……」
ともあれ、PCの不調はこれにて解決だ。
よかったよかった。

※1 2018年11月10日(土)参照
 







926 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:20:54 ID:8CGmpYGM0

2018年11月14日(水)

「……なんか、寝違えたみたい」
「くび?」
「いや、右腕」
「うで……」
うにゅほが小首をかしげる。
「うでって、ねちがえるの?」
「寝違えるんじゃないか。現に、腕上げると痛いし……」
右腕を水平に持ち上げると、
「つ」
強くはないが、確かな痛みを感じた。
「むりしないで」
「しない、しない」
俺だって、痛いのは嫌いだ。
「へんなねぞう、してたのかな」
「かもしれない」
「でも、ねぞう、きーつけれないから……」
「ほんとそれだよな」
たとえ寝相が悪くても、どうにかするのは難しい。
徳川慶喜は、枕の両側に剃刀の刃を立てて寝相を矯正したと言うが、まさかそんな真似をするわけにも行かない。
「あ、かたいたいの、あれかも」
「どれ?」
「しじゅうかた」
「──…………」
四十肩。
四十歳ごろに、肩の関節が痛んで腕の動きが悪くなってくること。
「……まだ早くない?」
「そなの?」
あ、この様子だと、よくわからずに言ってるな。
「俺は、四十肩じゃないと思う……」
「そか」
「違う、はず。きっと」
「?」
幸いなことに、肩の痛みは夕刻には取れた。
ほんのすこしだけ、どきりとさせられた一日だった。
 







927 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:21:28 ID:8CGmpYGM0

2018年11月15日(木)

仕事用にリースしているオフィス向けの複合機が、Wi-Fiに繋がらなくなった。
「困ったな……」
PCは二階、複合機は一階だ。
有線で繋ぐことも不可能とは言わないが、あまり現実的ではない。
「なんか、さいきん、おおいねえ」
言葉足らずなうにゅほの意図を汲む。
「PC関係のトラブル?」
「うん」
「ほんとな……」
PCの不調が解決したと思ったら、今度は周辺機器である。
いい加減にしてほしい。
「とは言え、複合機に関しては、できることはほとんどないんだよな」
「そなの?」
「さっき、すこしだけいじってみたんだけど、管理者用のパスワードを求められた」
「あー……」
「まあ、借りてるだけだからなあ」
「どうするの?」
「メーカーに問い合わせて、修理に来てもらうしかない」
「そか……」
複合機本体に貼られている電話番号に掛け、修理の日取りを決める。
「──明後日の午後、来てくれるって」
「おかしとか、いる?」
「複合機を見てもらうだけだから、いらないと思う」
「わかった」
応接間に案内されてお菓子を出されても、修理に来た人も困るだろう。
「しかし、何が原因なんだろうなあ……」
「へんなつかいかた、した?」
「印刷しかしてないよ」
「ういるす」
「Wi-Fiに繋いでるわけだから、可能性はゼロではないけど──」
ふと思いつき、複合機の主電源を切る。
「どしたの?」
「再起動したら直るかも」
「なおるかなあ……」
直った。
「なおるんだ……」
「……俺も、直ると思わなかった」
考えてみれば、PCも、スマホも、調子の悪いときはまず再起動だ。
「修理呼ぶ前に試しとけばよかったなあ」
「ね」
複雑な気分で、キャンセルの電話を入れる俺だった。
 







928 :名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2018/11/17(土) 00:23:43 ID:8CGmpYGM0

以上、七年め 前半でした

引き続き、後半をお楽しみください
 



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コメント一覧

  • 1  Name  名無しさん  2018年11月17日 19:40  ID:pHjnTe6Q0
    待ってました!


  • 2  Name  名無しさん  2018年11月17日 19:52  ID:hUMTdmq10
    いつもの


  • 3  Name  名無しさん  2018年11月17日 20:21  ID:aplAe3hg0
    結婚生活みたいで普通に可愛いと思う


  • 4  Name  名無しさん  2018年11月17日 21:11  ID:orpgR20n0
    えっ何?
    やだ・・・・怖い
    ここどこ


  • 5  Name  名無しさん  2018年11月17日 21:19  ID:.ip0iJgr0
    コメントを読むスレ


  • 6  Name  名無しさん  2018年11月17日 21:37  ID:mBwwfh5b0


  • 7  Name  名無しさん  2018年11月17日 22:21  ID:T0.TsDW30
    グーグルドライブ オススメ ダゾ


  • 8  Name  名無しさん  2018年11月17日 23:01  ID:cm4Jyqzs0
    遡ってみたけど2年前からコメの流れ変わってなくて草


  • 9  Name  名無しさん  2018年11月17日 23:55  ID:4Emgs8I80
    そーでもねぇーぞ


  • 10  Name  名無しさん  2018年11月18日 00:23  ID:.bpMBrGv0
    久しぶりに東方に戻ってきたけどまだ続いててやばみ


  • 11  Name  名無しさん  2018年11月18日 01:31  ID:VTfo8a1g0
    コメント読みにくる楽しみさよ


  • 12  Name  名無しさん  2018年11月18日 01:36  ID:AMHXgxNu0
    約7年か...


  • 13  Name  名無しさん  2018年11月18日 05:13  ID:uf5MVsB90
    霊夢
    早苗
    鈴仙
    魔理沙
    恐怖の自機として東方ファンのトラウマとなる
    難易度もさる事ながら日本語、ギャル語、月語、紺魔理と言語が全て異なり意思疎通が不可能
    霊夢はギャル語と月語の勉強をする羽目に


  • 14  Name  名無しさん  2018年11月18日 10:39  ID:Qc8Ajq6Y0
    多分死ぬまで続けるんだろうな


  • 15  Name  名無しさん  2018年11月18日 13:15  ID:Q7cbLCpY0
    毎回見にきてるけど内容は読んでない


  • 16  Name  名無しさん  2018年11月18日 15:20  ID:A.fOHOBu0
    限界を超えろ


  • 17  Name  名無しさん  2018年11月18日 15:40  ID:YeRxSxtY0
    11月4日
    北欧に限らず、うにゅほと一緒に海外旅行へ行く機会は、果たして訪れるのだろうか。
    訪れない気がする。

    ここ何気なく書いてあるけどもの凄く重たいものを感じる


  • 18  Name  名無しさん  2018年11月18日 21:03  ID:Gs1JOqLh0
    頭おかしいしこれ載せる管理人はもっとおかしい


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