経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

 ようこそ「経済ニュースゼミ」へ。当ブログにアクセスして頂き、ありがとうございます。私は2004年以降、一般の方々に経済ニュースを分かりやすく解説する仕事をしております。経済のニュースは難しいことが多いですし、それに誤解を呼びそうな報道も多いからです。皆様が、このブログをお読みになって、ご自分で考えることができるようになることを望んでおります。当方へのご連絡先は、次のとおりです。seiji+cj9.so-net.ne.jp (+を@にして下さい)

 先日、橋下知事がNHKを罵倒していました。

 よっぽどNHKのアナウンサーの対応が頭に来たのでしょうか。

 でも、処理すべき問題が山積しています。そんなちっぽけなことで頭に
来ていると、身が持ちませんよ、と言いたいですね。


 まあ、私は、そのテレビ番組をみていたわけではないので、どっちに
否があるかはこれ以上突っ込みませんが‥




 大阪府は、破産状態だ。民間なら考えられない。だから、給料も下げ
る。府債を発行することもしない。歳入の範囲でしか歳出は認めない。


 まあ、それほど間違っているとも思えません。

 これまでのダレ切った大阪府の現状から考えると、それくらいのショッ
ク療法が必要かもしれない、とつい思ってしまいます。


 役人や議員たちに厳しいリーダーが現れ、大鉈をふるってもらいたい
と。


 そう望む気持ちはよーく分かります。

 また、そうとでも言わないと人気は出ませんから、知事に選ばれること
もなかったでしょう。



 でも、ひと言いっておきたいことがあります。

 それは、経済にショック療法は禁物だということです。個々の企業が
立ち直るためには、荒療治が必要なこともあります。個人の場合にはな
おさらでしょう。

 しかし、ミクロ的に適切なことが、マクロ的にはマイナスになってしまう
ことが多いのも経済の世界です。

 何も、このまま無駄遣いを続けろとか、野放図な財政運営を続けてい
いと言っているのではありません。でも、急ブレーキをかけすぎると思わ
ぬ副作用が表れるのです。


 皆さん、あのバブル時代を思い出して下さい。1980年代の後半から
1990年頃にかけて。

 地上げ屋が日本中に横行しました。

 札束で人のほっぺをひっぱたくようなやり方で、下町から住民を追い
たて、土地開発が進みました。どんなにお金を支払っても、土地の値段
がそれ以上に上がるので、気前良くお金を払う人がいたのです。

 しかし、そういう光景に対し苦々しく思っていた人々は決して少なくあ
りませんでした。日増しに地上げ屋に対する批判は高まり、また不動産
融資に積極的な銀行は非難の的になりました。

 で、とうとう、政府は、バブル退治に着手せざるを得なくなります。

 でも、やり方があまりにもプリミティブだったのですよね。

 もう少し、どのような結果が起ころうとしているか、シミュレーションす
べきだったのです。でも、マスコミから毎日のようにやんや言われる政
府は、それなら銀行の不動産融資をストップさせるから‥、というような
ことをやってしまったのです。

 何で急ブレーキをかけたのか、と聞かれても、「マスコミや国民がそれ
を望んだからではないか」というだけでした。


 民主主義の世の中ですから、国民の声に耳を傾けるべきは当然で
す。でも、国民が望んだことをそのまま実行したからといって、いつもい
い結果が出るとは限らないのです。


 大阪府は、5兆円も借金がある。けしからん、もう借金はするな!

 このような府民の要求には、どのように対処すべきでしょうか。


 確かに無駄を省くような努力が必要です。

 府知事が、ご自分の給料を引き下げたいのであれば、それはそれで
結構でしょう。

 でも、役人の給料を一律に大幅カットするようなことは如何でしょう。

 大阪府は、ある意味大企業です。その大企業の従業員の給与が大幅
にカットされれば、当然消費は沈滞し、大阪の景気は落ち込んでしまい
ます。

 
 まあ、大阪府の府民が、それでもいいよというのであれば、そうした選
択肢もあるでしょう。

 でも、これ以上景気が落ち込むようなことになると、「大阪を元気にし
てくれるはずではなかったのか」との批判が起きるのは必死です。

 それに、一般の職員のなかには、一生懸命仕事に励んできた人もい
るはずです。そうした人が、何故一律に、他の非効率な職員と同じよう
に、給料が引き下げられなければいけないのでしょう。


 そんなことをしていると、本当に経済だけではなく、役所自体が暗くな
ってしまいます。

 そうではなく、職員にインセンティブを与えることが必要なのです。一
律に給料を下げるようなことをするのではなく、無駄な仕事をなくした
り、無駄な支出を削減することができた職員や部局には、むしろボーナ
スをはずむようなことをして役所としての仕事の効率を上げることを考
えるべきです。


 5兆円も借金があるから、もう借金はしない。

 それは、素人にはとても分かりやすい考え方です。

 でも、経済学的に考えると、それは必ずしも合理的な考えとは言えま
せん。

 というのは、仮にさらに借金をしても、それによって行ったプロジェクト
が大きな利益を生むことがあれば、税収が増え、借金をむしろ減らすこ
とにつながることもあり得るからです。

 ただ、現実の問題としては、そのような利益が挙がるプロジェクトが身
近なところにころがっていないということと、役所の見積もりがいつも大
甘であるということです。

 ですから、基本的には借金は増やさない方向で対処することが望まし
いのですが、でも、一気に借金を減らそうなどとは考えない方がいいの
です。

 少しずつ着実に、そして計画的に借金を減らすようにして下さい。

 
 マスコミの受け狙いということを考えると、借金をがーんと減すことが
必要だと思ってしまうかもしれませんが‥、経済のことを考えると、派手
なことは極力避けることが必要だと思います。


 目立つことが大好きな橋下さんには、大変なお願いかもしれません
が、真に地域のことを考えると、進むべき道は明らかであると思いま
す。

 

 
 でも、橋下知事が、ガンガンやってくれると面白いと思う方は、クリック
をお願いします。
 ↓↓↓
人気blogランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

 みなさん、お元気ですか。

 最近、「名ばかり管理職」という言い方が流行っています。

 店長といっても名前だけで、実際にはこき使われるだけだと。しかし、
管理職だから残業手当はあげないよと。


 まあ、この表現と似たのに、「名のみ」というのがあります。

 春は名のみの風の寒さや

 

 今日も寒いですね。既に立春は迎えているのですが、この時期よく言
われる言い方が、春は名のみの‥です。

 でも、来週の19日には、雨水になり、雪が融け雨になるといいますし、
3月の上旬には啓蟄を迎え、土の中の虫たちが行動を開始しだします。


 寒さがもう暫く続くでしょうが、春はそこまで来ているのです。

 ところで、先週末、G7が東京で開催され、世界経済についての議論が
行われました。

 日本は、何でも、公的資金の投入を薦めたが、米国は公的資金の投
入は適当ではないとの反応を示したとか。

 そうですよね。

 サブプライムローンの焦げ付きで職を辞した銀行や証券会社のトップ
たちが、何十億円もの退職金をもらってやめる国ですから、とても公的
資金の投入など認められるものではありません。

 日本の関係者、そのことが分かっているのでしょうか。

 それに、アメリカの銀行が資本不足に陥ったまま、手を拱いているな
らともかく、中東やアジア勢からの資本支援を仰いでいるわけですか
ら、別に公的資金が登場しなくても何の問題もないのです。

 

 それはそれとして、G7の議論について気になった点がありました。

 G7がOPECに対し、石油の増産を訴えかけていることです。

 不思議な気がしますね。

 二酸化炭素の排出量をなんとか削減しないといけないということで、
世界中が必死になっているときに、増産を要請しているのです。

 ということで、G7の共同声明を直接確認することにしました。

 それも含め、気になった表現を幾つか拾い上げてみますね。


1.challenging とは

 2月10日の日経新聞の社説を読むと、「昨年10月のG7会合に比べ、
世界はよりチャレンジング(挑戦的)で不確実な環境に直面している」
と、議長声明で認めたとあります。

 不確実な環境というのは、なんとなく意味が分かりますが、挑戦的な
環境に直面していると言われて、皆さんは、それが何を意味しているか
分かりますか。

 分かるよ、という人もいるかもしれませんが、分かったような分からな
いような、という人の方が多いのではないでしょうか。

 挑戦的ね‥、確かに間違いではないのですが。

 原文を見てみましょう。

 
The world confronts a more challenging and

uncertain environment than when we met in

last October, though its fundamentals as a whole

remain solid.

 出てきましたね。

 昨年10月に会ったときよりも、世界は、もっとチャレンジングで不確か
な環境に直面している。もっとも、ファンダメンタルズは、概して堅固で
あるが。

 これ、難しい環境に直面している、ということなのですね。

 世界経済は、難しい状況になり、そして不確かさを増しているというこ
とです。

 

2.個別に或いは共同して

 次に、経済の安定と成長を確保するために、G7諸国は、個別に或い
は共同して適切な行動をとる、とされています。

 これ、単に「協調して行動する」なら分かりやすいですよね。皆で協力
するというと、効果もありそうです。

 でも、「個別に」とも言っています。

 原文を見てみましょう。


In the United States, output and employment

growth have slowed considerably and risks

have become more skewed to the downside,

but long-term fundamentals remain sound and

we expect growth to continue in 2008.

 米国では、経済成長と雇用が相当に減速し、経済の下振れリスクが
大きくなっている。しかし、ファンダメンタルズは健全で、2008年も成長を
続けると予想している。

In all our economies, to varying degrees,

growth is expected to slow somewhat in the

short-term, reflecting wider global economic

and financial developments.

 G7全体の経済としては、程度の差はあるが、世界経済と金融面での
変化を反映し、短期的には成長のスピードはやや減速すると見られる。

Emerging market economies (EMEs) are forecast

to continue robust, if slower, growth.

 新興経済は、減速することがあっても力強い成長が予想されている。

 

 We note that downside risks still persist,

which include further deterioration of the U.S.

residential housing markets; tighter credit

conditions from prolonged difficulties in the

financial markets; high oil and commodity prices;

and heightened inflation expectations in some

countries.

 下振れリスクは相変わらず存在する。それらのリスクとは、米国の住
宅市場のさらなる悪化、金融市場における信用引き締め、原油や一次
産品価格の高騰、そして、幾つかの国におけるインフレ予想である。

 Each of us has taken actions, appropriate to

our domestic circumstances, in the areas of

liquidity provision, monetary policy, and

fiscal policy.

 各国は、国内状況に応じて、流動性の供給、金融政策、財政政策の
面で対策を講じてきた。

 We also remain committed to strengthening our

efforts to enhance growth through necessary

reforms.

 また、我々は、必要な改革を通じ経済成長を高めるための努力を強
化することを確約している。


Going forward, we will continue to watch

developments closely and will continue to take

appropriate actions, individually and collectively,

in order to secure stability and growth in our

economies.

 

 やっと出てきました。「個別に或いは協調して」が。

 今後、我々は事態の進展を注意深く見守り、世界経済の安定と成長
を確かなものにするために、個別に或いは協調して、引き続き適切な行
動を取る。

 考えてみたら、アメリカは大幅な利下げを行っていますが、我が国は、
金利が異常に低い水準にあり、利下げの余地は殆どありませんし、ま
た、ECBも、インフレを恐れ、利下げには相当慎重な態度をとっていま
す。

 ということで、協調して行動するとは、どうしても言いにくいのですね。

 その結果が、この表現です。


3.石油増産の訴え

 一番、気になる石油増産の訴えは、一体本当なのでしょうか。


Elevated oil prices largely reflect rising

world demand, but other elements such as

geopolitical concerns also play the role.

 石油価格の上昇は、基本的には世界の石油需要の増加を反映して
いるが、地政学的な懸念などの要因も反映している。

 

We encourage OPEC and other oil-producing

countries to raise production, and reiterate

the need to enhance refinery capacity and

improve energy efficiency.

 ああ、出てきました。石油を増産してくれというのが。

 我々は、OPEC及びそれ以外の石油生産国に対し、生産量を増加さ
せることを奨励するとともに、精製設備の能力を拡充することが必要で
あり、またエネルギー効率を高めることも必要であることを繰り返し言明
したい。


 でも、次のようなことも言っています。


It should be avoided to artificially lower

domestic energy prices through fiscal measures,

as it works against market-based adjustment of

energy demand, and raises gas emissions.

 財政措置を通じ人為的に国内のエネルギー価格を引き下げることは
避けなければいけない。それは、エネルギー需要を市場メカニズムによ
って調整することに逆行するものであり、また、ガスの排出を増加させ
るものであるからである。

 
 G7の財務長官たちは、一体どう考えているのでしょう。

 石油を増産してくれと言いつつも、石油の国内価格を下げるような政
策は望ましくないと。

 これ、石油の価格が相対的に安い米国に対し言っているのでしょう
か。それとも、日本のガソリン国会の議論が反映しているのでしょうか。

 

 二酸化炭素排出削減と叫びつつも、「削減は、名のみの‥」という
気がしますね。

 

 やっぱり、具体的なことは何も決まらなかったなと思う方は、クリックを
お願いします。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

 アメリカの大統領予備選ですが、ヒラリー・クリントン氏が、5億円ほど
選挙資金としてお金を借りたとか報じられています。

 日本だったら、絶対そんなこと報じられることはないですよね。

 でも、アメリカは以外に率直です。

 選挙にお金がかかるのは当たり前。むしろ、お金を集めることができ
ないのは支持者が少ない証拠だと。

 それは、そうとしてヒラリーさんのこと好きですか?

 好きな人は好き、嫌いな人は嫌いと、はっきりしているようですね。

 よく喋ります。マシンガンみたいですよね。


 で、どっちかといえば、敬遠したいのですが、それでも政策面で支持
したいことがあります。

 それは、健康保険の制度をユニバーサルなものにしようとしているこ
とです。国民皆保険といった方がいいでしょうか。

 でも、そうした考えに共和党は反対のようです。

 いくらアメリカンドリームが実現できようと、健康保険が適用されない
国民が多く存在するなんて‥


 そうしたことの弊害を報じる番組がありました。


 米国のABCです。

 The study found that heart attack patients

in 1997 waited on average 8 minutes for treatment.

In 2004, the waits soared to 20 minutes.


 心臓発作の患者の待ち時間が、1997年には平均8分だったのが、
2004年20分に急増したというのです。


 救急患者の数が、増えているというのですね。


 どうして救急患者が増えているのか?

 

 More patients are coming to emergency departments

for many reasons.

 They can't get health care elsewhere.

 Many people are uninsured.

 They're coming to emergency rooms and some

emergency 
rooms are closed because they can't

afford to
provide uncompensated care.


 救急患者だと、保険がなくても取り敢えずお医者さんに診てもらえる
からという理由のようです。

 でも、今度は逆に病院の方が、緊急診察を廃止して‥


 病んでいますね。


 いくらフリー・マーケットの経済がいいといっても‥


 日本にもいいところがあるのだなと思った方、クリックをお願いします。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

 週末に東京で開かれるG7、主要先進国7カ国の財務相・中央銀行総
裁会議で、日本側は、バブル崩壊後の不良債権処理にまつわる経験を
説明すると、報じられています。

 でも、それってどういう意味を持つのでしょうか。

 日本の無策振りを欧米に披露し、「まだ日本よりましだな」と思ってもら
うことにより少しは安心してもらうのが狙いなのでしょうか。

 それとも、本当に日本のやり方がお手本になると信じているのでしょう
か。

 
<大臣>
 東京でG7が開かれるとなると、少し張り切っちゃうね。
<事務方>
 それに、株価がまた下げていますし、アメリカの景気後退入りはほぼ
確実なようです‥

<大臣>
 でも、なんだね、日本パッシングとか言われていたけど、こうして日本
がお手本を示すことができるなんて‥

<事務方>
 会議における発言要領が出来上がっています。
<大臣>
 そうか、そうか。えーと、日本も1990年代にバブルが崩壊して、銀行や
証券会社の経営が破綻したということを強調するわけだ。
 で、一番大切な部分は、どうやってその難局を脱出したかという処方
箋だね。
 まあ、こうして読んでいても雰囲気が出ないから、君、質問してくれ。

<事務方>
 では、大臣、私を、外国の大臣だと思って下さいね。
<大臣>
 オーケー

<事務方>
 日本は、どのようにしてバブル崩壊を乗り切ったのか。
<大臣>
 そうだね。株価がピークをつけたのは、今から20年近く前のことだけ

ど‥、ああ、もうそんなに時間がたっちゃたんだね。あの頃ね、日経平

均が38915円にも達していたんだよ。とにかく、あの頃は勢いが違った。
なんたってね、タクシーが拾えないくらい景気がよかったんだよ。タクシ
ーの運転手なんかも強気になっちゃって、1万円以上の距離じゃないと
乗せないなんていってね。
 だけど、英国も、地下鉄の料金が千円もするというから、景気いいん
だね。

<事務方>
 で、それだけ調子のよかった日本経済が、どうして落ち込んで、どの
ようにして回復したのか。
<大臣>
 それがね、1991年頃かな、不動産屋の挨拶が、「まだ払っている
の?」ということになったんだよ。
<事務方>
 何を払う?
<大臣>
 だからね、土地の価格が下落しだしてね、不動産屋の経営が苦しくな
ったのだよ。で、まだ、銀行に返済を続けているのか、というのが合言
葉になったんだね。だから、そのころから、銀行の土地関連の融資が不
良債権化したわけだよ。

<事務方>
 それは、今のサブプライムローンの問題と似ているな。
 で、どーやって問題を解決したのか。思い切ったことをしたのか?
<大臣>
 そうだね、あのころは、大蔵省に銀行局とか証券局があってね、経営
内容をよくみていたようだよ。
<事務方>
 なかなかじらすな。日本は何をやったのか。

<大臣>
 だから、フェルドシュタイン教授も言っているように、bite the bulletだ
ね。
 えへん、ここ、格好いいだろう?


<事務方>
 どういうことだ。
<大臣>
 まあ、ここは歯を食いしばって耐えていこうではないかと。
 辛抱は大事だよ。

<事務方>
 どんな風に辛抱したのか。
<大臣>
 だから、銀行が赤字にならないように、皆で知恵を出したり‥
<事務方>
 赤字にならない方法があるのか?
<大臣>
 だからね、証券会社から利息を先払いするような金融商品を買ったり
してね
<事務方>
 そうすると、どうなるというのだ?
<大臣>
 2年先、3年先の利息分も、初年度に先払いしてもらうと、収益が増え
るだろう。
<事務方>
 そういうことをして、乗り切ったのか?
<大臣>
 でもね、流石にバブル崩壊の影響は大きく、それだけではなかなか‥
 赤字は避けられない銀行も出てきたね。

<事務方>
 それでは、ディスクロージャーを徹底したのか?
<大臣>
 いや、そんなことをして銀行が赤字になることが世の中に知れ渡る
と、取り付け騒ぎが起こるだろう。
 だから、勝手にディスクロージャーをしないように目を光らせたんだ
ね。

<事務方>
 何か景気が回復するようなことはしなかったのか?
<大臣>
 そうそう、大事なことを思い出した。
 随分補正予算を組んで、公共事業をやったもんだ。それに株価を買い
支えるようなこともした。
<事務方>
 効果はどうだった?
<大臣>
 株価は上がらなかったな。
 で、不況が長引くものだから、大銀行の中にも段々体力を消耗して、
赤字決算を打つところも出てきたね。
 バブルが崩壊したことがはっきりしてから、4−5年は我慢したというこ
とかな。
 ところで、アメリカの銀行は、既に赤字を発表しているようですな。
<事務方>
 損失は早く処理した方がいいからね‥
<大臣>
 日本は、4−5年も辛抱したんだぞ。

<事務方>
 不良債権の処理は、どのようにして進めたのかな?
<大臣>
 だからね、土地の価格の低下がとまらないものだから、どれだけ処理
しても次から次に出てくるのよね。
<事務方>
 そうすると銀行の資本が大きく毀損されたのでは?

<大臣>
 アメリカの銀行は、中東や中国から資本の支援を仰いでいるようです
な。
<事務方>
 日本は、どうしたのか。
<大臣>
 公的資金だったな。
<事務方>
 でも、今イギリスでも問題になっているが、公的資金を注入するという
ことは危ないことの証明になってしまう。だから、米国では、公定歩合に
よる連銀の融資が実際上機能していないのだが‥
<大臣>
 知っているよ、アメリカの、入札金利方式の直接融資。やっと、日本の
ことを見習ってくれたね。
<事務方>
 別に見習ったのではない。入札金利方式の直接融資は、米国独自
の‥
<大臣>
 そんなこと言ったって‥、結局、皆で渡れば怖くないという方式だろ
う。

<事務方>
 で、結局、日本がやったことは、公的資金の注入ということなのか。
<大臣>
 いや、思い出したけど‥、預金保険というのがあったな。
<事務方>
 預金保険といえば、アメリカが本場だが‥。
<大臣>
 で、預金保険の原則どおりに処理すると、預金が1000万円までしか保
護されないものだから‥
<事務方>
 どうしたのだ?

<大臣>
 イギリスも、昨年から苦労しているでしょ?
<事務方>
 ノーザンロックの件か?
<大臣>
 そうそう。どうもね、杓子定規にやるといかんね。融通無碍にやらない
と‥。

<事務方>
 そういう対策で、景気は回復したのか。
<大臣>
 バカ言っちゃいかん、日本の苦労は、そんな生やししいものではなか
ったんだよ。
<事務方>
 はあ。
<大臣>
 デフレになっちゃったしね‥、それに小泉首相が登場して、財政政策
は発動できなくなってしまった。30兆円以上は、国債を発行しないとか
言ってね。
 だから、金融政策しかなくなった。
 で、アンフォーチュネットリーに、その頃頑固な人が日銀総裁をやって
いて、なかなか言うことを聞かないんだね。

<事務方>
 そういえば、日本は、ゼロ金利政策とか量的緩和措置を採用していた
のだな。この件は、日銀総裁に質問した方がいいのか?
<大臣>
 いやいや私が答えよう。
 財政政策が使えないなら、金融政策しかない。なのに、日銀総裁は、
そんなことをしても効果がないとか消極的だったな。
 やっぱりね、根性が大切だね、政策を実行するには‥。

<事務方>
 でも、金利をゼロにしてしまったら、それ以上金融の緩和はできない
のでは?
<大臣>
 だから、そういう理屈を言ったらいけないのだな。
 世の中にお金がじゃぶじゃぶ溢れるようになったら、景気がよくならな
い筈はないだろう?
<事務方>
 景気は回復したのか?
<大臣>
 直ぐにとはいかなかったが、少しずつな。

<事務方>
 お金をジャブジャブ市場に投入することによって、消費が回復したの
か、それとも設備投資が‥
<大臣>
 やっぱり、円安になったのが効いたのではないかなと思う。輸出が伸
びたから企業業績が回復し‥
<事務方>
 それでは、アメリカもドル安にするといいということか?
<大臣>
 まあ、そうだね。でも、ユーロに対してドル安になるだけでいい。円に
対してはドル安になってはいけない。
<事務方>
 でも、その円安の影響もあって、日本の1人当たりGDPは、世界の18
位まで落ちてしまったのではなかったのか。

 

 日本が欧米に対し日本の経験談を話すとすれば、自分たちが如何に
素早く行動しているかが分かると思います。

 「そんな恥ずかしいことまで話をしてくれて、日本は、何ていい奴だ」
と思うか、「やっぱ、日本は無視しておこう」と思われるか、

 いずれかではないでしょうか。


 週末のG7で、何か有益な議論が行われるとは期待できないと思う人
は、クリックをお願いします。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

 アメリカでは、スーパー・デューパー・チューズデーなどといって、民
主・共和の大統領候補を絞る作業が進んでいますが‥、株価は大変な
下げを示しています。

 早朝発表された米サプライマネジメント協会の1月の非製造業景況感
指数が予想を大幅に下回り、景気後退の懸念が強まったからとありま
す。

 マーケットの関心は、もはやリセッションに陥るかどうかではなく、リセ
ッションがどの程度続くかだといいます。

 でも、2008年の第一四半期は、半分も過ぎていません。それなのに、
そんな先のことが分かるのでしょうか。

 ところで、週末には、東京でG7が開かれることになっており、久しぶり
にG7の動向が注目されています。

 サブプライムローン問題を発端とした信用不安と世界的な景気減速
懸念に対し、如何なる処方箋を書くかと。


 でも、どうなのでしょう。
 主要7カ国の財務相と中央銀行総裁が集まったからといって、有効な
政策が打ち出せるというのでしょうか。

 もう、やるべきことややってしまったのではないでしょうか。

 「国によって随分対応振りが違うのでは?」

 どういうことでしょう。

 「まあ、アメリカが一番必死で、なりふり構わずというとこだけど、ヨー
ロッパ勢はそこそこにとどまっていて、日本は、全然でしょ」

 はい。

 「アメリカは、公定歩合による融資を放り出して、入札金利方式の直接
融資を始めたでしょ」

 TAFとかいうやつですね。

 「あのお陰で、どんな金融機関も風評を気にすることなく、連銀から
融資を仰ぐことができるわけなのよ」

 ヨーロッパはどうなのでしょう?

 「ヨーロッパ勢も、市場に資金を大量投入しているわ」

 じゃあ、ヨーロッパも、なりふり構わずではないでしょうか。

 「でも、FRBは、9月以来、政策金利を2.25%も下げたけど、ヨーロッパ
勢は、インフレ懸念があるからということで、利下げに消極的なのよ」

 確かにそうですね。では、日本は?

 「日本も、利下げの可能性は小さいでしょ」


 そうですね。

 「それに、アメリカは、大統領選の年だということも影響して、景気対策
のための財政出動まで決定しているでしょ」

 個人減税や企業減税のことですね。

 


 まあ、それにしても、サブプライムローン問題が深く絡む経済問題に
ついて、金融担当の大臣が参加しない会議なんて意味があるのか、な
んて思ったりもするのですが‥

 本日の日経新聞には、最近のこうした各国の対応振りについて2人の
専門家が意見を述べていますので、引用させてもらいます。


・フェルドシュタイン・ハーバード大教授

 「私がG7声明の筆者ならば、嫌な状況に敢然と立ち向かえと書く。ド
ル安を容認し、各国が国内需要を刺激して、日欧や中国で米国の穴を
埋めると腹をくくった方がいい」

 ドル安容認ということですか。でも、急激なドル安が起こり、資本が逃
避するようなことになったらどうするのでしょう。


・ウィレム・ビューター教授(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)

 「米国は株価対策を最優先し金融・財政政策を総動員したが、これは
パニック的な過剰反応で望ましくない。将来のインフレ懸念は強まった
し、消費を抑え貯蓄率を高めるという必要な構造調整の流れに逆行し
ている」

 「欧州各国の対応は今のところ冷静で適切。財政支出拡大に踏み出
すミスと犯していない」


 アメリカの対応は、過剰反応なのですか。まあ、私も、同意したいとこ
ろですが、あまりそんなことを言うと、バッシングに合いかねないので‥



 いずれにしても、米国の株価が大きく下げているということは、実体経
済がどうかということは別にして、市場関係者が、さらなる利下げを催
促している証とみることができます。

 まあ、そうなると、フェルドシュタイン教授がいうように、さらなるドル安
が起こり、米国の輸出産業にとっては恵みの雨となるでしょう。


 週末のG7で画期的なことが発表されるとは思われないと予想する方
は、クリックをお願いします。
 ↓↓↓
人気blogランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

 米国の予算案が明らかになっています。2008年10月からの1年間を対
象とする2009年度予算です。

 歳出総額は、3兆1千億ドル、円換算すると約330兆円というところでし
ょうか。

 日本の一般会計予算の規模が83兆円ですから、少しばかり大きなき
ますね。

 どうしてかというと、GDPや人口数との関係でみれば、2.5倍〜3倍程
度かなという感じがするからです。

 330兆円を83兆円で割ると‥、米国の予算規模は我が国の4倍という
ことになります。

 まあ、予算の規模について本日考えるわけではないのですが、新聞
などは、財政赤字の規模が4070億ドル、約43兆円にも上ると報じてい
ますね。


 ここ数年、米国の財政赤字は縮小傾向を示してきたのですが、再び悪
化が見込まれているのです。

 ブッシュ政権は、2012年までに財政を均衡させる目標を掲げていたの
ですが、このままでは、それも実現不可能に見えてきました。

 では、どうして赤字が拡大するのか?

 米国の経済が不景気になって、税収が伸び悩むからだとされていま
す。それに先日、景気対策のために減税を実施するなどの措置もとる
ことにしましたし‥、それに、国防費もガーんと伸びています。

 一方では、医療関係費などは20兆円規模で削るなどしていますが‥


 ところで、この約4070億ドルの財政赤字の規模ですが、GDPの約
2.7%に相当するとのことですが、では、日本の財政赤字の規模はと考
えると、約25兆円の国債を発行していることからすれば、日本は、何と
約5%にも達しています。

 でも、以前の新発国債の発行額は、30兆円を上回っていたことを考え
ると、少しは数値も下がってきているのですね。

 と考えるよりも、やっぱり、日本の財政赤字の規模は深刻な水準に達
しているということです。


 で、ここからが本日のメインテーマになります。

 借金は、悪なのか?

 まあ、借金といっても、ここでは国の借金に限定します。

 
 さあ、皆さんに質問します。

  国は毎年多額の国債を発行しており、国債の発行残高は、約550兆
円に達しようとしています。

 名目GDPを名目GDPを上回る規模ですね。こんなに国は借金を積み
上げていいのでしょうか?

 「それは駄目じゃないの!」

 そうですね。圧倒的多数の人が、借金はほどほどにしとかないと、と
答えると思います。

 では、借金を減らすために増税を支持しますか、とお聞きすると‥

 「それより政府の無駄を省くのが先よ」

 という答えが多いと思いますが、なかには

 「消費税の引き上げも止むを得ないのかな」という人も少しは増えてき
ているような気がします。

 数十年前の売上税構想に大反対の声が上がったときとは、随分社会
の雰囲気も変わってきました。専門家の中にも消費税の引き上げは止
むを得ないのだというコンセンサスが出来上がりつつあるように見えます。

 私も、どういう形で財政赤字を削減するかという方法論は別にして、
特に以前は借金漬けの財政をどうにかすべきだと思ってきました。

 でも、よ〜く考えてみると、違った見方もできるのですよ。


 「違った見方?」

 はい、そうです。

 皆さん、国が借金をすることは、何故悪いのでしょうか?

 「それ、真面目に聞いているの?」

 はい。

 「借金がでかくなると、破産してしまうじゃないの」

 確かに、そうなった地方自治体はあります。

 でも、国はどうなのでしょうか。破産というのは、お金を貸す人がいなく
なり、やりくりができなくなることですが、国の場合には、相変わらず1%
台の低金利でお金を調達することができているのです。それが永遠に
続くかどうかは別にして、GDPを上回る借金残高になっても、まだ、国
債を買う人が大勢いるということは、当面は国が破産するとは誰も考え
ていないという証です。

 「あのね、国債を多量に発行すると、インフレになるのよ」

 確かに、戦時中などは、戦費調達のために多額の国債を発行したこ
とにより物価の高騰を経験しましたが‥

 今、物価はそれほど上がっていますか?

 「これまでは物価はそれほど上がっていなかったけど、最近はインス
タントラーメンも高くなっているでしょ?」

 それは、国債を多額に発行したために起きているのでしょうか。

 そんなことはありませんね。地球温暖化のせいでオーストラリアなど
で旱魃が起こり、それによって小麦が不作になったりしたことが原因で
すよね。

 仰るとおり、もし、国債を大量に発行していることにより、インフレが
生じつつあるのであれば、財政赤字の削減にもっと真剣に取り組む必
要があるでしょうが、今は少なくてもその恐れは感じられないのですよ
ね。

 「でも、借金をするということは、将来の子供や孫たちにそのつけを回
すということでしょ。かわいそうじゃないの」

 でも、その子や孫の代になっても、借金を全額返済するかどうかは分
かりません。国債の発行残高がゼロになってしまうと、運用先が大幅に
限られ、保険会社や銀行、証券会社は困ってしまうでしょう。

 それに、子や孫たちは、現在の世代から国債という資産を相続する立
場にありますから、国債の元利払いの負担が継承されますが、受け取
りの権利も継承することになります。

 「そうなの?でも、うちのじいちゃん、国債なんてもっていないよ」

 国全体としてみた場合の話です。

 まあ、我が国の国債の大半が海外の投資家によって保有されている
とすれば、子や孫の負担を真剣に考える必要があると思うのですが、
今の日本の借金は、国の内だけで済んでいる問題なのです。

 その意味では、借金の規模よりも、海外から金を借りているかどうか
ということが決定的に重要な意味を持つということです。

 米国の財政赤字の規模は、対GDP比で見る限り日本よりは小さい
わけですが、でも、米国は、かなりの部分を海外に頼っているのです。

 「あのね、国債を多額に発行すると利子の支払いだけでも大変になる
でしょ。そうすると、本当に必要な医療だとか教育に割けるお金が限ら
れてくるでしょ」

 それはそうなのですが、今のところは、長期金利も1%台の水準で済
んでいるので、それほどの心配はいりません。

 というよりも、そもそも必要な資金が確保できなかったから、借金をし
ているわけで‥、借金をすると必要な資金が確保できないというのは、
議論が逆立ちしている面もあります。資金が確保できなければ、また
借金をするだけの話です。

 「でも、そんなことをすると、益々利払い負担が大きくなるでしょ」

 まあ、それはそうなのですが‥


 

 こんなことばかり言うと、私が、もっと借金をしても全然構わないよと主
張しているように思われるかもしれませんが、そうではないのです。

 借金は、やっぱり本来不健全なものと考えた方がいいのです。
 その方が、無責任な政治家も出てこないでしょうし、人々もまともな精
神構造を保つことができるでしょう。

 ただ、余りにも国の借金について誤解が多いので、こんなことを言って
いるのです。

 それに、もし国債の発行が基本的によくないというのであれば、お札
の発行には問題はないのでしょうか。

 「どうしてお金を発行することが問題なの?どこの国でも同じでしょ」

 でも、よく考えて下さい。

 今は、金貨や小判の時代とは違います。また、お札を銀行に持ってい
っても、金と交換してもらうこともできません。

 「でも、お金で、金の延べ棒が買えるでしょ」

 そうですね。紙でできたお札で金の延べ棒が買えます。でも、インフレ
になったら、どれだけ札束を並べても、1gの金も買えなくなってしまう可
能性があります。

 「お札のどこが問題なの?」

 お札は、日本銀行が発行します。でも、日本銀行も、広い意味で国の
組織の一部と考えたら、お札は、国が発行していると考えられますね。
それに、コインの方は、実際に国が発行していますが‥

 そして、日銀は、紙をお金に変身させているだけなのです。でも、単な
る紙切れも、みんなが大事なお金なのだと認めると、お金の役割を果
たすようになるのです。

 結局、皆が国を信用しているから、そのような素晴らしいシステムが
成り立つということになります。

 国の借金、つまり国が国債を発行することが不健全だというのであれ
ば、本来、国(日銀)が不換紙幣を発行することも不健全だということに
ならないでしょうか。

 ただの紙でできたお金など信用できないというのであれば、金貨の発
行を国に求めるべきです。

 でも、もはやそんなことを言う人は皆無ですよね。

 金との交換が保証されていないただの紙でできたお札には絶大なる
信頼を寄せつつも、同じように紙でできた国債は、何故信頼できないと
いうことになるのでしょう。どちらも、広い意味での国が発行するというこ
とでは同じです。


 アメリカの借金は、大変なのだと思った方は、クリックをお願いします。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

 参議院の予算委員会が開かれています。

 最近の国会は、退屈なやり取りが多いと思っていたのですが、本日
は、久しぶりに盛り上がっています。

 参議院の委員会というと、地味な印象があるのですが‥

 誰か、鋭い質問をしています。非常にてきぱきと。中身も充実していま
す。


 この人誰だろうと、よく見てみると、櫻井充議員だとか。

 非常に聡明、切れ味がいい、よく調べてある、初めて聞くような情報
提供もしてくれて、という印象でしょうか。

 この人、実はお医者さんなのですね。お医者さんでありながら、参議
院議員になっとか。

 餃子に殺虫剤が混入した事件が注目されていますが、今、化学物質
が我々人間の体を蝕んでいるといいます。

 そういえば、シックハウス症候群ということもかつてよく言われたこと
がありますが、何と入れ歯による影響もあるというのです。

 どういうことでしょう。

 それは入れ歯の材料に化学物質が使われ、それが中国で作られて
いるというのです。そして、入れ歯の材料は、食べ物でもないし、薬でも
ないので、検査の対象になっていないとか。

 恐ろしいです。

 
 また、話は変わりますが、歯科技工士になる人が激減しているとか。

 厚生労働省や財務省の医療費削減政策によって、歯科技工士の魅
力がなくなっているからとか。

 医療費を増額すべきだという話も、ユニークな議論で、一考に値する
のではないでしょうか。

 次に、質問に立ったのは、あの蓮ホウさん。

 やや力が入りすぎという感もあるのですが、この人もよく調べていまし
た。

 年金の相談業務の民間委託に関して、疑問があると。

 一応形は競争入札方式になっているのですが、実は、社会保険庁
は、総合入札方式という聞き慣れない方式を採用しているらしく、価格
だけでなくサービスの内容、質なども考慮して、総合的に落札業者を決
めるとか。

 その結果、1時間当りの賃金が倍ほども違う業者が選ばれていると。

 どう考えてもおかしい。

 最初から、落札金額と落札業者が決まっているのでは‥という疑いが
持たれます。

 ということで、蓮ホウさんは、総理に詰め寄ります。

 でも、我が、プライム・ミニスターは、一生懸命にやっていますと弁明
に努めるのみ。

 なおも詰め寄られると、

 ついに、プライム・ミニスターは、切れ気味に

 「それなら補正予算を早く通して下さい!」と。

 そうすれば、そうしたチェックに精を出せるからというのです。


 それにしても、社会保険庁、恐るべし!です。

 あれだけ叩かれても、未だにこのような不透明なことをやるとは!

 そして、そうしたことを糺せない政治家も問題です。


 やっぱり、サブ・プライム・ミニスターなのでしょうか。


 でも、総理が気色ばむと議論が面白くなって、いいですね。

 

 福田総理が本音で話すと、議論が面白くなると思う方、クリックをお願
いします。
 ↓↓↓
人気blogランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

 ブッシュ大統領が言ってきた「○○月連続して仕事が増えている」という
台詞もついに52ヶ月でストップしてしまったようです。

 2月1日、米労働省が発表した雇用統計によれば、農業を除く民間部
門の雇用者数は、4年5ヶ月(53ヶ月)振りの減少になり、17000人減少し
たとあります。


 我が国の場合には、雇用状況に景気の影響が及ぶのは相当時間が
かかるように思われますが、米国の場合には簡単にリストラを行うこと
から、景気全体の動きとほぼ一致しているようにも見受けられます。

 とうとう雇用者数が減少に転じ、アメリカの景気減速も相当深刻になっ
ているということでしょうか。

 やっぱり、多くのエコノミストが予想するように、この1−3月期は、マイ
ナス成長になるのでしょうか。

 でも、マイナーな話ですが、ちょっと不思議な現象も起きていますね。

 雇用者数は減少しているのに、失業率の方は、前回5%になったの
が、再び4%台の4.9%に低下しているのですね。

 米国で4%台の失業率というのは、相当に景気がいいときの話なので
すが‥


 ということで、今回発表になった雇用統計をみてみましょう。


 雇用者数(非農業部門)

11月 138,119千人
12月 138,119千人
  1月 138,102千人 17千人減少

 全米の農業を除く民間部門の雇用者数は、12月の138,119千人から1
月には、138,102千人に確かに減っています。

 で、失業率の方はといえば

 失業率

11月  4.7%
12月  5.0%
  1月    4.9%

 4.7%から5.0%に上がり、そして4.9%になっているのですが、その計算
式をみてみたいですね。

    失業者(A) 就業者(B) 民間労働力人口(C)   失業率(A÷C)

11月    7,181    146,647             153,828              4.67%
12月   7,655    146,211             153,866              4.98%
  1月      7,576      146,248             153,824              4.93%

 小数点3位を四捨五入すると、12月も実は5%ではなく、4.98%であり、
それが1月に4.93%になっていることが分かります。

 失業者数でみても、7,655千人が7,576千人となり79千人減少している
のですね‥、でも、よく見ると就業者数も37千人増えています。

 実は、農業を除くと就業者数は減っているのに、農業を含む民間全体
での就業者数は増えているのですね。ただ、このベースでみると、12月
に既に減少が始まっていることになります。


 こうして調べていくと、細かいことが分かると結構興味がわくもので
す。

 ついでに、失業率の内訳をみてみましょう。


失業率
          月
全体       4.9%

成人男子    4.4%
成人女子    4.2%
10代       18.0% 

白人       4.4%
黒人       9.2%
ヒスパニック   6.3%



 10代の失業率が高いのですね。それに黒人の失業率の高さも目に付
きます。やっぱり格差問題の大きさをこういう数字にも感じます。

 業種別でみると、製造業や建設業の落ち込みをサービス業が補って
いるような構図です。


 アメリカという国は、経済成長率の数字には敏感であっても、黒人やヒ
スパニック、或いはティーンエージャーの失業問題には鈍感だな、と感
じた方、クリックをお願いします。
 ↓↓↓
人気blogランキングへ  

このエントリーをはてなブックマークに追加

 アメリカでは8日の間に、政策金利が1.25%も引き下げられました。昨
年の9月には5.25%だったのが、今では3%です。

 グリーンスパン議長の時代は、0.25%ずつ小刻みに上げたり下げたり
していたのですが、そんな悠長なことはしていられないというのでしょう
か。

 確かに、小刻みな金利変更になれたマーケットにすれば、これだけ大
胆な変更はサプライズであり、大きな効果を及ぼすかもしれません。


 でも、効果があるというのは、良い意味での効果ではないのです。

 もし、今回の大胆な金利の引き下げによって、サブプライム関連証券
で痛手を受けた米国の金融機関の財務内容の急回復に結びつくので
あれば、短期金融市場の機能麻痺もいっぺんに治癒することでしょう
し、そうなると世の中の金回りがよくなり、自然と景気は回復に向かうで
しょう。

 しかし、政策金利を短期間に大幅に下げたからといって、金融機関の
財務内容が急回復するものでもなく、従って、金融機関相互間の疑心
暗鬼は直ぐには消え去らないのです。


 では、効果があるとはどういう意味でしょうか。

 それは、副作用があるという意味です。

 このところ金価格は高騰を続けていますが、これも背景には米国の急
激な金融緩和がありますし、また、同じように原油価格の高騰の原因に
もなりえます。


 要するに、資産バブルを起こす燃料がせっせと米国経済につぎ込ま
れているということです。


 ここまで政策金利を引き下げても、市場では、2.0%程度までは下がり
続けるとの見方も出ています。

 現在の3%の水準でさえ、物価上昇率を加味すると1%を切る実質金
利になっているといいますから、2%になるということは実質的にはマイ
ナス金利ということになり、借金をすればするほど得をする状態なので
す。


 それだけ金融を緩和しても、ひょっとしたら物価には急激な影響を与
えないかもしれません。それが、常々私が主張している考えです。でも、
株や原油先物、金などの価格には大きな影響を及ぼすでしょう。


 でも、バブルが起きると、また弾けたときのことを心配しないといけなく
なります。

 だから、急激な政策変更は望ましくないのです。

 やるのであれば、少しずつ。これが、ポイントなのです。

 でも、FRBは、市場からの催促を拒むことができず、大盤振る舞いして
いるのです。


 確かに、市場には苦境に陥った人々も多いことでしょうから、そんな人
からすれば副作用など心配している場合か、ということになるのでしょう
が‥


 でも、考えてみると、リセッションに陥らないようにと、こんなに右往左
往しているアメリカの政治家の姿を見ると不思議な気もします。

 本当に心配しないといけないことは、他にいっぱいあるではないかと。

 気候変動の問題についても、本気で取り組む姿勢が見られません
し‥

 しばしば起こる銃の乱射事件についても‥

 健康保険がなく、医者にかかれない貧しい人々も‥

 

 それに百歩譲って、何か対策が必要だとしても‥


 誰でも景気が後退するのは、好ましいとは思いません。

 でも、今回の米国の景気減速の原因は何だったのでしょう。

 そう、サブプライムローン問題ですよね。

 信用力の低い人々に安易にお金を貸し、住宅の取得を助けていたこ
とです。

 別に信用力の低い人にお金を貸すなというのではないのですが、本
来、2年目以降に高くなる金利のことを考えたら‥、どう考えても、先々
焦げ付くのが分かりきったような人々にお金を貸して、どうしてそれ
が‥

 つまり、これまでの米国の経済は、そうした人々への融資によって住
宅投資や消費が水増しされていたのです。


 しかし、土地の価格が下落を始め、そうした融資の前提が崩れ始め
ました。

 つまり、水増しの住宅投資や消費が剥げ落ちます。従って、経済の成
長のスピードも落ち、場合によってはマイナス成長にもならざるを得ま
せん。

 しかし、米国の政治家やFRBは、何が何でもリセッションだけは回避し
ないといけないと躍起になっているのです。


 でも、元々水ぶくれした部分が剥がれるという、謂わば正常化のプロ
セスを阻止しようとするのは、自然に反する行いなのです。

 これまで、100の需要があった。それが、バブルの崩壊で90になった。
 しかし、バブルがなければ、本来需要は90しかなかったはずだ。でも、
100が90になるということは、リセッションを意味する。リセッションは何と
しても回避すべきだ。だから、需要を再度100まで引き上げる必要があ
る。

 でも、本来の需要は90なのです。そこを無理やり100に持ち上げなくて
も‥と思うのですが。

 無理をするとやっぱり副作用が出てしまいます。

 

 昔の人はいいことを言っています。腹八分。腹八分に賛成の方、クリッ
クをお願いします。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ

 

資本開国論超経済

 22日に0.75%ポイントの緊急利下げを行ったばかりのFOMC、公開市
場委員会ですが、30日、改めて0.5%の利下げを行いました。

 「それはよかったね」

 どうして?

 「だって、アメリカは景気が悪いのでしょ」

 しかし、つい先日0.75%ポイントも引き下げたうえ、またしても0.5%ポ
イントの利下げです。

 0.5%ポイントの下げ幅も、これまでの慣行、つまり、0.25%刻みで下
げたり上げたりするやり方からすれば、本来は異例というべきですが、
そうした慣行は、昨年8月の信用不安の勃発によってふっとんでしまっ
たようです。

 ただ、それはそうとしても、約1週間で、またしても利下げが必要だと
いうことはどういうことでしょうか。この1週間ばかりの間に何か悪い兆
候が明らかになったのでしょうか。

 でも、急には思いつきませんね。

 実体経済の動きとは関係なく、大統領予備選や議会において経済が
最重要課題としてより大きく浮かび上がってきたというだけのことです。


 0.75%プラス0.5%で、合計1.25%の下げです。かつて5.25%あった政
策金利は、これで3%という低水準になりました。

 ITバブルの崩壊によって失速した米国経済を立て直すために、かつ
て1%まで低下させた実績があるので、3%といってもそれほど低いとは
感じないのかもしれませんが、歴史的にみたら相当に低い水準にある
といっていいでしょう。

 物価の上昇率が2%超とすれば、実質金利は1%を切っているともいえ
ます。

 
 「10-12月期のGDPの成長率が低かったことは影響していないの?」

 確かに、米国の10-12月期の実質GDPの成長率は0.6%にとどまり、7-
9月期の4.9%から急激な落ち込みを示したとも言えますが、まだ、マイ
ナスにまではなっていませんし、それに、この程度経済成長率が落ち込
むことは、予想の範囲だったとも言えます。

 FOMCは、利下げを行った理由について、声明文で次のように言って
います。

 Financial markets remain under considerable stress,

and credit has tightened further for some businesses

and households.  Moreover, recent information indicates

a deepening of the housing contraction as well as some

softening in labor markets.

 金融市場の緊張は相変わらず続いており、企業向け及び家計向けと
も、金融は引き締まっている。さらに、最近のデータによれば、住宅市
場のさらなる縮小が雇用市場の軟化とともに示されている。


 Today’s policy action, combined with those taken earlier,
should help to promote moderate growth over time and to
mitigate the risks to economic activity. 

 本日の措置は、先日の措置とも相俟って緩やかな経済成長を促すこ
とに役立ち、また、経済活動へのリスクを和らげる一助となろう。

 
 やっぱり、銀行の経営不安が心配されていることが第一のようです
ね。それに、住宅建設や住宅売り上げが急減していることですか。

 では、GDPの方を見てみましょう。

2007年10-12月期 実質GDP(2000年基準価格、前期比年率)

          金額        伸び率
GDP     11兆6774億ドル   0.6%
個人消費   8兆3427億ドル    2.0%
設備投資   1兆4127億ドル    7.5%
住宅投資       4327億ドル  -23.9%
在庫投資      -5210億ドル    
政府支出   2兆0467億ドル   2.6%
輸出       1兆4550億ドル    3.9%
輸入       1兆9759億ドル    0.3%

GDPデフレータ          2.5%


 さあ、どうでしょうか。

 住宅投資の落ち込みが凄いですね。マイナス23.9%です。

 個人消費は、前期が2.8%伸びていたので、やっぱりペースは落ちて
いますが、それでも一応2.0%はキープです。

 設備投資も、前期は9.3%の伸びだったので、少し落ちていますが、
7.5%と依然高い伸びを示しています。

 輸出も伸びていますし、政府部門の支出も伸びています。

 こうしてみると、住宅投資の伸びが落ちたことだけが理由のように見
えますが‥

 住宅投資の金額は4327億ドルで、GDPが11兆6774億ドルですから、
全体に占める住宅投資の割合は、3.7%になりますね。


 そのおおよそ4%分が24%近く減少するということは、これだけで、全
体を約1%引き下げていると言えます。


 1%も‥と言うべきでしょうか、それとも、たった1%なのか‥というべき
でしょうか。

 住宅市場の減速が個人消費に影響を及ぼすと、事態はもっともっと深
刻になるのでしょうが、単に住宅建設の減速にとどまる限りは、たった
1%程度しか、GDPの成長率を引き下げていないとも言えるのですね。

 個人消費が2.0%伸びて、設備投資が7.5%も伸びて、輸出が3.9%も伸
びて、そして、政府支出が2.5%も伸びている訳ですから、住宅投資の落
ち込みを考慮しても、もう少し、GDPの伸びが高くてもいいような気もし
ますね。

 実は、在庫投資がマイナス5210億円となった影響が結構大きいので
す。

 アメリカのエコノミストは、この在庫投資の落ち込みがなければ、GDP
の伸び率は1.9%程度になったであろうと推測しています。

 では、どうして在庫投資がマイナスになったかといえば‥

 企業が景気の先行きに慎重になって在庫を積み増しに慎重になって
いるからだと言います。

 通常、在庫が減少するのは、売れ行きが好調で、在庫の補充が間に
合わないような景気回復の初期によく見られるような現象ですが、個人
消費自体は、ペースが落ちているので、個人消費の落ち込みのペース
以上に企業が在庫を減らしている様子が窺えます。

 つまり、先行きに対し弱気な見方が支配的になっていると‥

 でも、在庫水準が低くなりつつあるということは、逆に景気が一旦回復
しだすと急に勢いをつける下地にもなりそうです。

 設備投資との兼ね合いはどう理解すべきでしょう。

 設備投資は、7.5%という高い伸びを示しているということは、決して将
来に対し弱気な見方ばかりでないことを示しています。

 設備投資は、かなり先々の景気の見通しを反映したもの、そして、在
庫投資は、短期の見通しを反映したものと理解するならば、仮にリセッ
ション入りになっても、それほど不況は長引かないと見ていることにもな
りますね。


 いずれにしても、以上見てきたように設備投資は勢いを失っているよ
うには見られません。

 それにも拘らず、ブッシュ政権の緊急景気対策には、500億ドルの企
業減税が含まれています。企業減税によって、設備投資を促進すれ
ば、景気が回復するからと。

 しかし、そもそも設備投資は落ち込んではいないのです。少なくても、
現状では‥

 それに、利下げの幅は、昨年夏以来合計で、2.25%ポイントに達して
います。

 これは、借金をする企業や個人にとって、相当恵みの雨になっている
筈です。

 利下げによっても設備投資の促進効果が期待できます。


 落ち込んでもいない設備投資を後押しすることは、インフレに火をつけ
るようなものではないのでしょうか。


 こうした現状にあるにも拘らず、FOMCは、今回0.5%ポイントの利下
げを行ったのです。

 いろいろ総合して考えると、今回の利下げは、ひょっとすると住宅ロー
ンの焦げ付きがこれ以上増えることがないようにするためのものではな
かったのではないでしょうか。

 つまり、大幅な利下げを行うことによって、債務者の金利負担を軽減
してあげるということです。これまでの2.25%もの利下げで、差し押さえ
を免れる債務者も多くいると思われます。


 まあ、でも0.5%ポイントの利下げは、織り込み済みではなかったの
か、と思った方、クリックをお願いします。
 ↓↓↓
人気blogランキングへ

↑このページのトップヘ