経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

 ようこそ「経済ニュースゼミ」へ。当ブログにアクセスして頂き、ありがとうございます。私は2004年以降、一般の方々に経済ニュースを分かりやすく解説する仕事をしております。経済のニュースは難しいことが多いですし、それに誤解を呼びそうな報道も多いからです。皆様が、このブログをお読みになって、ご自分で考えることができるようになることを望んでおります。当方へのご連絡先は、次のとおりです。seiji+cj9.so-net.ne.jp (+を@にして下さい)

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 本日(5月7日)に殖産銀行と山形しあわせ銀行が合併し、きらやか銀行が発足
したとか。

 きらやか‥、ですか。あまり使わない日本語ですね。

 煌びやかならば、分かりますが。きらやか‥ね。

 ネーミングからして、何となく不自然な感じが漂ってくるのですが、業況はいい
のでしょうか。

 

 今回の合併に関する記者発表を見ても、いたって簡潔なものとなっています。
というよりも殆ど中身がない。どうしてか?

 というのも、業況が良くないからです。

 何でも、07年3月の決算予想(最終連結損益)は、当初の2億8千万円の黒字か
ら93億円の赤字になる見込みだということが以前日経に掲載されていました。

 最初から荒波の中の船出なのですね。というよりも、何もしないというわけにも
いかないので、苦肉の策ということでしょうか。

 まあ、当事者の方々は一生懸命努力しているのでしょうが、合併しか生き延び
の方策が見出せないような状態にも関わらず金融庁が合併を認めるのはどのよ
うな意図なのでしょうか。

 相変わらず金融庁という役所は「先送り」しか思いつかないのでしょうか。

 

 ところで、東北地方以上に合併のブームが起きているのが九州地区です。

 福銀の生え抜きのトップと、西日本シティの官僚出身トップが競い合っているの
ですが、今回福銀フィナンシャルグループは、長崎の九州親和フィナンシャルグ
ループと経営統合する方向で調整に入ったとあります。

 福銀は、熊本ファミリー銀行を傘下においたばかりなのに、今度は、九州親和
を呑み込もうとしています。

 でも、どうして、そういうことが次々に起こるのでしょう。

 本来、銀行の経営者たるもの、自分の城を守り抜きたいはずですよね。でも、
破産寸前になると、合併してもらって地位と体面を守ろうとするのです。ということ
は、吸収される方の財務内容は良いはずがありません。

 では、どうしてそのような銀行を呑み込もうとするところがあるのでしょうか。本
来であれば、そのようなところを吸収してもいいことはありません。しかし、地銀
業界1位の座が目指せるのであれば、話は別なのでしょう。

 今までは、ワン オブ ゼム だったのが、これからは、トップであり、代表にな
れるからです。

 

 九州銀行と親和銀行は、ともに内容が良くなくて合併という途に逃げ込みまし
た。そして、今回また、吸収合併されるという途を選ぼうとしています。

 恐らく大きく膨れ上がった不良債権を処理するためには、合併が必要不可欠と
判断したのでしょう。

 

 でも、合併という途を認めると、これまでの経営の失敗の責任が追及されるこ
となく終わってしまうのですよね。そして、今回の合併を金融庁が認めるというこ
とは、金融庁自身も責任を不問にしたことになります。

 

 こうして、植木等さんが亡くなった後も、日本の無責任時代は続いていくのでし
ょう。

  図体だけ大きくなって、どうするのだ、と思う方はクリックをお願いします。

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 ゴールデンウイーク真っ只中、みなさん、如何お過ごしでしょうか。

 とはいっても、本日は働いている人も大勢いるかもしれません。

 さて、国際金融の世界では、最近スキャンダル続きですね。ちょっと挙げてみま
しょう。

 

 高級売春クラブ利用で米国務省局長が辞任…DCマダム事件(読売新聞

 問題の局長さんは、外国援助局長兼国際開発庁(USAID)長官だということで
す。それにしても、よりによって貧しい人々を助けるべき人が、そんなことを。

 コールガールが貧しく思えたのでしょうか。

 

 世銀総裁、名誉ある撤退も 米紙(産経新聞)

 ウルフォウィッツ総裁は、なかなか辞めそうではありませんね。ブッシュ大統領
も今のところ首を切るつもりはなさそうです。なんだか、安倍首相と松岡大臣の
関係に似ています。

 

 スキャンダルとはいえないかもしれませんが‥

 英国の“原罪は”奴隷貿易 200年前の謝罪求められる(FACTA)

 英国で奴隷貿易廃止法が成立して200周年を迎えたのですか。知りませんでし
たね。やっぱり、悪いことをするといつまでも恨まれます。でも、イギリス人にした
ら、蛙のつらにしょんべんみたいな気が‥

 

 英BPのCEO辞任 同性愛報道めぐる混乱を回避(朝日新聞)

 こちらは国際石油資本、所謂メジャーの話です。59歳のおじさんのお話です。

 

 それから、スキャンダルではありませんが、

 米国の富裕層、支出傾向は中流階級並に慎重=調査(ロイター)

 米国の富裕層の多くが、定価で買うのではなく掘り出し物が好きだとか‥、意
外と関西っぽいのですね。で、その訳は? 何、育ちが関係している?

 ということは、成金が多いということですか。だから、アメリカは、カネカネと言っ
ているのか。

 

 ゴールデンウイークといっても、インターネットを見ている人、きっといいこともあ
りますよ。

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 ユーロ高、ドル安そして円安という構図が鮮明になっているといいます。本日の
日経では、それを「主要通貨1強2弱」と表現しています。

 1強、即ち、ユーロが強いということです。

 では、何故ユーロが強いのか?

 それは、ヨーロッパの景気がいいからで、金利引き上げ観測が強まっているか
らです。6月には、政策金利が4%へ引き上げられるのではないかと予想されてい
ます。

 2弱は、ドルと円です。

 ドルは、住宅市場の減速などがあり、先行きが不透明になっています。それに
先日発表になった1−3月期のGDP速報値も前期比年率1.3%と低い水準にとど
まっています。

 円は、3月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)が前年同月比0.3%も低下する
など物価上昇の勢いが衰えていることから、利上げのペースが遅れるのではな
いかと予想され、円安が加速しているのです。それに、先ごろ行われたG7でも円
安問題は素通りされました。

 

 そして1強2弱は、この3極間における資金の流れの変化によって裏付けられて
います。

 具体的に言いますと、01年に日本からユーロ圏に流れた資金は94億ドルだっ
たのが、06年にはその約7倍の666億ドルに急増しています。また、ユーロ圏から
米国への資金の流れは、01年の646億ドルから06年の382億ドルと減少している
のです。

 

 また、2弱のドルと円の関係をみると、ドル高円安が進んでいるので、結局円が
一番安くなっていると言えるでしょう。

 円安が進んでいるお陰で、我が国の景気は拡大しているわけですが、その一
方で、世界の外貨準備高に占める円の地位が、かつての3位から4位へと後退し
ているそうです。円は、ポンドに3位の座を譲り、外貨準備全体に占める円の割
合は、3.2%となっているとのことです。

 

 輸出関連企業は、円安さまさまでしょうが、一般人からすると、あまり円安が進
むのもさびしい気がします。

 もうしばらく円安が続くと思う方は、クリックをお願いします。

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 関連の記事は、次をどうぞ。

 「円続落、119円台半ば」

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070501-00000072-jij-bus_all

 「対ユーロで初、163円台」

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070501-00000050-mai-bus_all

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 ゴールデンウィーク中ですので、記事も簡単めにします。

 ドルが、ユーロに対して最安値を更新しているようですが、アメリカのキミット米
財務副長官は、記者会見で「ドルについて発言できる人間は1人だけだ」と答え
たとされます。その一人とは、もちろん、ポールソン財務長官のことですが、なん
かアメリカらしくないような応答振りですね。

 それだけ、ポールソン長官に忠誠を尽くしているということなのでしょうか。それ
ともどのように答えていいか分らなかったのでしょうか。

 

 ひょっとしたら、どのように答えていいか分らなかったと思う方は、クリックをお
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 関連のニュースは、次で見れますよ。

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 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070430-00000867-reu-bus_all

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 NYダウが、25日、1万3千ドル台を突破した。

 NYダウとは、NYダウ工業株30種平均のことである。通常、テレビなどが伝え
るときには、「NY株が1万3千ドルを突破した」などというような表現をするので、
いかにも多くの銘柄が含まれているかの印象を持つが、実は僅か30種の株価の
平均に過ぎない。まあ、そうはいっても超一流の30社であるが。

 それに、工業株という言い方をするので、対象は全て製造業なのかと思いがち
であるが、金融や保険も含まれている。

 AIG、アメリカン・エキスプレス、シティグループ、JPモルガン・チェースと4つも含
まれている。また、ウォルマートやマクドナルドなども含まれているので、業種に
関わらず、米国を代表する超一流企業30社が選ばれていると考えるべきだ。

 株式

 因みに、このNYダウは、1896年にスタートしたという
から100年以上の歴史を持つ。

 そして、1906年1月に100ドルを突破し、1万ドルを突
破したのは、1999年の3月であるから、100年近くかけ
て株価が100倍になったことになる。

 まあ、その間に物価の上昇が起きているから、あくまでも名目での話である
が。

 ところで、今、株価が上昇しているのはどのような理由によるものだろうか。

 これはずばり、企業の業績がいいためである。では、景気も力強いのか。そん
なことはない。景気はやはり減速気味なのだ。

 

 米景気の減速  →→→ ドルの下落(対円の関係ではなく、主要通貨全体に
対して)  →→→ 米企業の国際競争力の回復  →→→ 株高

 

 以上のような図式で、今回の株高は理解されているようだ。

 しかし、最近のアメリカ経済は、猫の目のようにくるくる変わる。

 2月上旬頃は、ゴールディロックスの経済ともてはやしていたと思えば、2月の終
わりには世界連鎖株安になってしまった。その後もしばらくはぐずぐずしていた
が、4月に入るとほぼ一本調子で伸びている。

 ということは、1ヶ月先のことも分からないと考えた方がよさそうである。

 なお、ドルが主要通貨に対して安くなっているといったが、ドルの実効為替レー
トは、1973年を100とすると、4月25日には78.99と最安値を更新している。

 我々日本人は、つい円との関係で考えがちであるが、ポンドやユーロなどとの
関係では急速なドル安が進んでいるのである。

 円安で日本の輸出が伸びていると思ったら、米国もドル安により欧州への輸出
を伸ばしているのである。

 

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 非鉄金属の価格がまた上がってきています。

 昨年5月頃に高値をつけていたことが思い出されますが、どの程度まで戻って
きたのでしょうか。

非鉄金属

 

銅の価格のグラフが描
かれていますが、昨年
年5月にピークをつけた
後、しばらく下がり続け
ていたのが、今年に入
ってまた急ピッチで上が
ってきています。

 

理由は、何と言っても中
国が今年に入り再び大
量に輸入をし始めたこと
が大きいようです。

また、金やプラチナなど
の貴金属価格も上がっ
ています。

 

 

 こうして非鉄金属などの価格が高騰すると、いずれ家電製品などの製品価格
にも波及することが予想されます。

 ところで、ここで問題です。

 金、銀、銅の価格はどのくらいか、大体でいいから分かりますか?

 まあ、難しいですよね。キャベツや大根の値段だったら分かるかも知れません
が、普段の生活で、金や銀、或いは銅をそのまま買うことも少ないでしょうから。

 では、質問を代えて、金、銀、銅の価格は、どのような関係にあるか分かります
か。1gの金は、同じ1gの銀や銅と比べて、どの程度の価格になっているか、次か
ら選んで下さい。

(1)金は銀の10倍であり、銀は銅の10倍

(2)金は銀の5倍であり、銀は銅の10倍

(3)金は銀の50倍であり、銀は銅の50倍

 

 さあ、どれでしょうね。

 金の価格は、トロイオンス単位で表示されることが多いですが、g単位でも表示
されます。

 で、金1gは、幾らしているのでしょうか。

 4月24日の価格ですが、2600円程度になっています。

 では、銀はどうでしょうか。

 銀は、通常キロ単位で表示されており、1キロ56000円程度です。

 最後に、銅はどうでしょうか。

 銅は、通常トン単位で表示されており、1トン99万円程度となっています。

 

 ここで、計算を簡単にするために、数字を丸めてみます。

 金は、1g当たり2500円としましょう。

 銀は、1キロ50000円として、そうなると1g50円。

 銅は、1トン100万円として、そうなると1g1円です。

 ですから、銀は、銅の価値の50倍あり、金は銀の価値の50倍あることになりま
す。そして、金は、銅の2500倍の価値を有するということになります。

 分かりました?

 では、ここで問題をもう一つ。

 アルミニウムの価格は1gあたり幾らくらいでしょう。

(1)3円程度

(2)1円程度

(3)1円より相当安い

 

 答えは、1円より相当安いです。アルミニウムも1トン当たりで表示されているよ
うですが、1トン38万円程度だということですから、1g当たり0.38円というところでし
ょうか。

 そうですよね、1円玉は1gですから、もし、アルミニウムが1g1円以上もすれば、
皆1円玉を鎔かして売れば大もうけできますから。でも、1円玉を作るには、加工
賃がかかり、1円以上かかっているといいます。

 

 金貨が欲しくなったという人はクリックをお願いします。

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女性2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 昨日、キャンベラで日豪経済連携協定(EPA)の交渉が始まったようです。

 日本とオーストラリア側の代表が一堂に会している模様が映し出されていまし
た。

 EPAといえば、経済企画庁とか米国の環境保護局を思い出してしまうのです
が、それでは年代が分かってしまいますね。

 ところで、経済連携協定というと何か難しい雰囲気が漂います。

 経済連携協定について調べてみると、英語では Economic Partnership
Agreement (EPA)といい、自由貿易協定(FTA)とは違うとあります。FTAよりももっ
と広範な内容を含み、さまざまな経済領域で連携強化や協力の促進等を含むと
なっています。

 自由貿易協定の締結でさえなかなか難しいのに、そのEPAとかいう経済連携
協定が結べるのでしょうか。しかも、相手は農業国であり資源国の豪州と。

 

 因みに、日本がこれまでにEPAを結んだ相手を調べると

 シンガポール、メキシコ、マレーシア、フィリピン、チリ、タイとなっています。

 

 それに大筋合意した国として、

 インドネシアとブルネイがあるようです。

 

 そして、現在交渉中の国が、

 韓国、ASEAN、インド、ベトナム、オーストラリアとなっています。

 

 昨日の報道によれば、日本側は最初から農産物は対象外にするといい、それ
に対しオーストラリア側は、最初から外してしまうのは受け入れられないというよ
うなことを言っていました。

 私は、経済連携協定の交渉を行うということは、てっきり両国が譲り合うことに
合意しているものと理解していたのですが、どうもそうではないようですね。

 安倍首相も「守るべきものはしっかり守る」と国内農業保護の立場を強調して
いるそうです。

 では、一体、何のための経済連携なのでしょう。そういう疑問が湧いてきます。
(とはいっても、私とて、何も農産物の完全自由化を主張する立場ではありませ
ん。特に日本の水田は最後まで守らなければいけません)。

 

 ただ、それはそうと、農産物にどの程度の関税がかかっているかみると、

<農産物>

 牛肉 38.5%、乳製品 218%、小麦 252%、砂糖 379%

<工業製品>

 乗用車 10%、自動車部品 10%、フォークリフト 5%、 ビデオカメラ 5%

 

 久しぶりに関税率というのに再会しましたが、とんでもない水準ですね。

 これだと、オーストラリア側が、少しは下げてくださいと言いたくなるのも分かる
気がします。

 でも、その一方で、農産物の関税が撤廃されると、国内の農家が立ち行かなく
なるのも理解できます。

 これは、やっぱり難問です。

 簡単に結論が出る問題ではないでしょう。でも、全ての農産物を守ることはでき
ないでしょうから、どうしても守るものを絞る必要があるのではないでしょうか。

 

女性1

 

 この女性は、
EPAとは関係が
ないかもしれませ
ん。

 

 

 

 

 

 

 EPAやFTAの交渉は大変だと思う方は、クリックをお願いします。

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 米国の貿易赤字が減らない理由(わけ)は何だと思いますか。

 私は、かねてからこの問題を重視しているのですが、一般の人と経済学者とで
は、基本的な考え方が大きく違います。

ドル

<一般の人の考え方>

 ・米国の産業の国際競争力が落ちてきている。

     ↑↑↑

  自動車や家電製品などは、品質及び価格の面で劣

 

<経済学者の考え方>

 ・米国の貯蓄率が低すぎる。

     ↑↑↑

  貯蓄率が低すぎるということは、消費性向が高いということを意味する。

  Y=C+I+G+(X−M)で表される国民所得勘定の恒等式で、貿易赤字が発
生するということは(X−M)がマイナスになることを意味します。何故ならば、Xが
輸出であり、Mが輸入であるからです。そうすると、(Y−C−機G)もマイナスに
なりますが、Cは消費、Iは投資、Gは政府の支出ですから、国内で生産したもの
Yに対しC、I、Gで表される国内の消費や投資が大きければ大きいほど、、(Y−
C−機G)もマイナスになる可能性が大きくなるということなのです。

 

 さあ、皆さん、どちらの考え方がしっくりきますか。

 アメリカの経済学者などは、アメリカの貿易赤字が増大し始めた1980年代頃か
らアメリカの貯蓄率が低いことと日本の貯蓄率が高いことを最大の理由として挙
げて来ました。

 確かに、世界がアメリカと日本の2カ国からなるような単純なモデルを前提にす
れば、日本人が国内で生産する以上の消費を行おうとすれば、それはアメリカ
から輸入する以外に方法はないと考えられ、従って、アメリカの貿易赤字は縮小
するでしょう。

 しかし、日本人が消費を拡大したとして、そのときに国内の生産を増大させるこ
とに成功すれば、アメリカからの輸入にはつながらないのです。

 それに現実の世界は数多くの国からなっており、仮に日本が外国からの輸入
を増加させるようになっても、アメリカの製品に魅力がなければ、アメリカからの
輸入には結びつかないのです。

 このように考えてくると、経済学者のような考え方は、ものの一面だけしか見て
いないことが分かると思います。そして、私は、常々、アメリカ側のそうしたものの
見方を批判しているわけです。

 

 ところで、本日の日経新聞の月曜経済観測では、元米大統領経済諮問委員会
委員長のフェルドシュタイン氏が、米国の経常赤字について次のように語ってい
ます。

 (経常赤字の膨張に歯止めがかかってきたようにも見えますと言われ)

 「そうだとしても、持続可能な水準とはいえない。基本的には1980年代に実現し
たような政策調整が必要だ。米国の貯蓄拡大とドル相場の調整(ドル安)をバラ
ンスよく組み合わせれば、成長に悪影響を及ぼさずに収支を改善することは可
能だ」

 (さらに、ドルの調整はどう進めるべきかと問われ)

 「円が引き続き弱いのは金利水準が低いからだ。円金利が上昇すれば、円を
借りてドルで運用する動きが止まり、為替調整を促す共同声明や為替介入など
は不要となる」

 

 1980年代のドル調整という言葉がでてきたので、プラザ合意のようなものを想
定しているのかと思ったら、そうでもなさそうですね。日本が金利を上げればいい
といっているようです。

 でも、日本の金利が低いのは、経済回復の足取りに自信が持てないからでも
あります。なにしろ、政府はまだデフレ脱却宣言もしていないのですから。

 そうなると日本の金利がどんどん上がることは想定できず、日米金利差が急速
に縮まることも考えられません。従って、円高が急速に進むこともないでしょう。

 であるとすれば、当面、少なくても日米間の貿易の偏りは解消される見通しは
ありません。また、中国の人民元の切り上げペースも極めて緩やかであるので、
中国との関係でも貿易の偏りは解消できないでしょう。

 こうして、結局、アメリカの貿易赤字は増え続けるのです。

 アメリカも、少しは発想を変えてみてはどうでしょうか。

    バスケ

 

 

 でも、いつかはドル安になると思う方はクリックをお願
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 英ポンドが26年ぶりの高値となっています。とはいってもこれはドルに対しての
話です。18日の外為市場で1ポンド=2.0133ドルになったとあります。

 

1ポンドと2ドルが大体同じ価値ということですから、
ポンドの価値がドルの2倍あるということになりま
す。やっぱり本家ということでしょうか。

 では、この4半世紀の間、ポンドとドルの関係が
どうであったかとみてみると、1984年頃の1ポンド
=1.2ドル程度が安値となっており、高値は1ポンド
=1.9ドル程度で、そこに天井があったような感じで
す。総じてみると、この20年間は、ポンドは、1.4〜
1.9ドルの範囲で推移していたということです。

 それがこの1年間程度の間に、1ポンド=1.7ドル
程度の水準から2ドルの水準にまで一本調子で上
がり続けているのです。

 

  まあ、ユーロもドルに対し上がり続けているので、ドルが下げ続けていると見
たほうが良いかもしれませんが、英国ではここにきてインフレ懸念が台頭してき
たので、利上げ観測が強まり、その結果、ポンドを買う動きが強まっているという
のです。

 では、円との関係ではどうでしょうか。、1ポンド=237円程度であり、円との関
係でも、ポンド高となっていますが、26年ぶりの高値という程ではないようです。こ
の20年間程度を概観してみると、1990年の終わりごろには1ポンド=260円程度
であったことがあります。逆に安値は、1994年頃に150円台をつけています。

 円は、昨日、上海株の下落で買い戻されまた1ドル=117円台になっりました
が、、本日は、また118円台に戻っています。

 先般のG7会合で、すっかり円安基調が定着した感もあるのですが、次に円高
に振れるとしたら何が原因になるのでしょうか。

 それは、恐らく米国やヨーロッパの経済が減速し、金融を緩和する動きが強ま
ったときだと思うのですが、今のところその可能性は小さく見えます。

 ポンドは、もう少し強くなると思う人は、クリックをお願
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 ウルフォウィッツ世銀総裁の恋人厚遇問題との絡みもあり、我が国としては、
世銀やIMFの運営に口を出すべきではないかと述べました。

 我が国は、IMFや世銀に多額の資金を出資しているからです。

 出資の大きさからいえば、ともに米国に次いで2位です。しかし、こんなに多額
のお金を提供しても、我が国は、世銀やIMFのトップにはなれない慣例になって
います。何故かといえば、米国とヨーロッパ勢が暗黙の協定を結んでいるからで
す。米国が世銀の総裁を出し、ヨーロッパ勢がIMFのトップである専務理事を出
すということです。従って、イギリスやフランス、ドイツは、待っていればいつかトッ
プを送ることができます。それに対し、日本は、出資の大きさから言えば2位なの
ですが、いつまで待ってもトップを送ることはできないのです。

 まあ、トップを送ることができなくても、米国やヨーロッパ勢が、立派にその職責
を果たしているのであれば、よしとしましょう。しかし、IMFにしても世銀にしてもと
ても満足できる運営は行われていないのです。特に、今回のウルフォウィッツ世
銀総裁のスキャンダルについては、世銀の理事会ですら世銀の信用問題に関
わる極めてゆゆしき事態だとしているのです。

 こういうことで、私は、日本がもっと世銀やIMFの運営に関しモノ申すことが必
要だと思うのですが、本日の日経は、「IMF・世銀もさあ改革」と題する社説を掲
載しています。ただ、読んでもらえば分かるのですが、具体的な内容は盛り込ま
れていません。「IMF、世銀ともに日本の出資額は米国に次ぎ2位だ。出資の元
手は我々の税金なのだから、正しく使われるようもっと目を光らせたい」と言って
いるに過ぎません。

 やっぱり、海外の話だから一般の日本人にとっては、親しみが湧かないのです
ね。

 でも、今回は、恋人厚遇というマスコミが跳びつきそうなネタが絡んでいるので
日本でも、もう少し報道されるかと思っていたのですが‥。

 

 ところで、昨日衛星放送で、ジムレーラーのニューズアワーを見ていたら、ウル
フォウィッツ世銀総裁の問題を扱っていました。公共放送らしく、逢引の模様など
は出てこないのですが、問題を本質に迫っていたので少し紹介しましょう。

 結論からいえば、今回恋人厚遇のスキャンダルを理由に辞職を迫られていま
すが、真の原因は他にありそうなのです。

 元々ウルフォウィッツ氏は、ネオコンの一員でイラク戦争を推進した人であるの
で、世銀内には反発する者がいたのは事実のようですが、ウルフォウィッツ世銀
総裁自身がまいた種もあるといいます。

 どういうことかといえば、近年世銀は、融資先の開発途上国側の腐敗問題を根
絶しようと努力しているのですが、ウルフォウィッツ世銀総裁は、どこの国が腐敗
していているかどうかを明確な基準ではなく、自分の裁量で行ったために反発を
買っていたというのです。また、それ以外では、世銀総裁に就任する際、取り巻
きの連中を一緒に連れてきたのですが、ウルフォウィッツ氏は、そうした者の意
見だけを聞き、古参の職員の意見を聞くことがなかったといいます。そういうこと
で、世界銀行という大きな組織の中で浮いたような存在になっており、今回のス
キャンダルをきっかけに批判が高まったということのようなのです。

 今のところ、ブッシュ政権はウルフォウィッツ世銀総裁を支持する姿勢のようで
すが、ヨーロッパ勢は、辞めさせたいとの意向が強いといわれています。そうなる
と、新しい総裁を選ぶ必要が出てくるわけですが、今までのように依然として米
国から選出するやり方でいいのかが議論されるべきだとしています。

 

 米国の内部においてさえ、そのような意見があるのですから、日本は、この際
総裁候補に立候補したらどうでしょう。

 

 ブッシュ大統領も安倍総理も、スキャンダラスな人を解任しない点では一致して
いると思う方はクリックをお願いします。

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