経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

 ようこそ「経済ニュースゼミ」へ。当ブログにアクセスして頂き、ありがとうございます。私は2004年以降、一般の方々に経済ニュースを分かりやすく解説する仕事をしております。経済のニュースは難しいことが多いですし、それに誤解を呼びそうな報道も多いからです。皆様が、このブログをお読みになって、ご自分で考えることができるようになることを望んでおります。当方へのご連絡先は、次のとおりです。seiji+cj9.so-net.ne.jp (+を@にして下さい)

 アメリカはリセッションに陥ってしまうかもしれない‥、そんな恐怖から
逃れたいためか、もはや景気対策を打つことが当然視される雰囲気に
なっています。

 日本の株価も落ち続けるばかりですから、「早くやってくれ!」という声
が聞こえてきそうなのです。

 でも、言っときますが、アメリカの昨年7−9月期の実質経済成長率
は、4.9%という高い伸びを示しています。

 10−12月期の成長率(速報値が今月内に分かります)は、相当にスピ
ードダウンしていると予想されていますが、それでも1%台の成長は示
すのでは‥と予想する向きが多いことを忘れないで下さいね。

 現に、大幅な利下げの必要があると言明しているバナンキ議長でさ
え、米国経済がリセッションに入っているとは認めていないのです。

 リセッション、簡単にいうと、マイナス成長ということですが‥、あくまで
もマイナス成長に陥らないようにするために、バナンキ議長としては、
大幅な利下げが必要であり、財政刺激策も適当であろうとしているので
す。

 でも、財政刺激策といってもいろんな種類が考えられますが、みなさん
は、どのような措置が適当だと思いますか?


 これが10年以上前の日本だったら、文句なく大型公共投資が登場し
たところでしょうが、アメリカでは、そうした意見は殆ど見かけません。

 一番ポピュラーなのは、減税のようです。

 ただ、減税にしてもいろいろあります。

 個人を相手にしたものか、法人を相手にしたものかで分かれますし、
また、個人を相手にした減税でも、高所得者にメリットが及ぶものと中
低所得者に焦点を当てたものがあります。


 バナンキ議長は、公聴会で聞かれ、中低所得者向けの減税が適当で
あろうと述べています。

 何故か?

 バナンキ議長が、貧しい人の味方だからか?

 そういうことではないようです。仮に所得税の減税(戻し減税)をした場
合、対象が中低所得者の場合の方が、戻ってきたお金をより多く使って
くれることを知っているからです。高所得者の場合には、税金が還付さ
れても、すぐにそれを使うか分からないと。

 ということで、バナンキ議長は、減税は減税でも、ブッシュ大統領が行
った減税措置を恒久化することは、支持していないようなのです。

 今、1人当り500ドルほどの戻し減税を行うという案が上がっているよう
ですが、仮に財政刺激策の規模が1000億ドル程度だとすれば、その戻
し減税を実施するだけで、お金を使い果たしてしまいそうです。

 それから、バナンキ議長の発言で注意すべきことがありますので、紹
介しておきますね。

 それは、今回の財政刺激策は、あくまでも臨時の措置にすることが必
要で、実施のタイミングや内容も十分配慮することが必要だと注意を
発していることです。

 「どういうこと?」

 バナンキ議長は、タイミングを失して財政政策を実施すれば、ひょっと
したら景気が回復しかけているときに財政政策の効果が生じることにな
り、却って経済を混乱させることになると言っているのです。

 それに、もし今回のような減税が長く続くようであれば、財政赤字の拡
大に繋がりかねず、問題を複雑化させてしまうと考えているようです。

 ちなみに、サマーズ元財務長官は、金融政策だけに頼れば、ドルの
暴落を招きかねないので、財政政策を採用すべきで、その規模も1500
億ドル程度必要でないかと述べています。

 そうですね。いずれにしても、何かを行えば、副作用も生じるというこ
とです。

 景気が悪い、だから、金利を下げる、そうするとどうしてもドル安が加
速されることになりますが、急激なドル安は、資本の逃避を招き、米国
経済を混乱に陥れることになりかねません。

 では、景気が悪いことに対して減税で対応しよう。特に中低所得者を
対象にしたような戻し減税を行えば消費の下支えが可能で、リセッショ
ンに陥ることを回避できるでしょう。でも、そうした景気刺激策は、これま
での利下げの効果と相俟って、インフレをより加速することに繋がりか
ねません。

 「インフレのことなんか今考えなくていいのでは?」

 確かに、景気の減速が深刻であるのであれば、そうなのでしょうが‥

 
 しかし、ここまできたら、何らかの思い切った対策を打たないと、却って
市場の失望を大きくさせることになってしまい、そうなると、更なる株価
の下落が‥

 でも、だからといって、大型の景気刺激策を打つと、相当に副作用が
出てくるような気もします。


 いずれにしても、ブッシュ大統領は、戻し減税を実施するであろう、と
思う方は、クリックをお願いします。
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 シー・シェパードの活動家2人が、日本の捕鯨船に乗り込んできたと
か。

 シー・シェパードというのは、グリーンピースと同じように反捕鯨を世界
に訴えている環境団体ですが、かなり過激な行動に出ることで知られて
います。

 シー・シェパード側は、日本が2人を人質にとっているというようなこと
を言っていますが、2人が船の上でくつろいでいる様子がビデオで紹介
されていました。

 まあ、そういうことで、日本側が一方的に悪く言われる恐れは少ない
と思うのですが、それにしても日本側のイメージは悪くなるばかりです。

 ということで、本日は、捕鯨をキーワードとして、外交問題を考えてみ
たいと思います。

 


 その前に、このお正月に鯨のベーコンを食べた人は、どのくらいいま
すか?

 我々が小学生のころは、最も安い蛋白源でした。そのため、学校給食
にも鯨のカツなどがよく出てきたものです。

 従って、あまり上等でない食べ物だという意識が強かったのですが、
ある時を境にして鯨をとってはいけないという時代になってしまいまし
た。

 鯨の肉はたちまち高級品となり、日本の食卓に姿を見せることは極め
て稀になってしまいました。

 それに高いだけではなく、なかなか品数も少なかった時代が続いたと
思います。

 

 でもですね。最近、鯨のベーコンに出会うことが増えたと思いません
か?

 特に、年末は、結構鯨のベーコンが出回っていましたよね。

 確かに、一塊5千円もするように相変わらず高いものもあるのですが、
それでも、いつになく量は豊富になり、手ごろな値段のものが出回って
いたような気がしました。

 ひょっとしたら、鯨肉の在庫が溜まっているのではないかと。

 

 ところで、皆さんは、この国際的な反捕鯨の動きをどう評価しますか?

 多くの人は、「何を食べるかを他国からとやかく言われたくない」と答
えるかもしれませんね。

 でも、だからと言って、鯨とかイルカのことを嫌いというわけではないで
すよね。むしろ、圧倒的多数の人が鯨やイルカを好きだと思います。

 また、鯨が絶滅することがないように、取りすぎてはいけないことも承
知です。。


 私も、全くそうです。

 イルカは大好きです。

 実際、九州では、島原半島と天草の間にイルカが沢山棲息しており、
イルカ・ウォッチングの船まで出ています。そして、イルカさんは、観光
客のことを知っているのか、ちゃんとサービスして優雅にそして楽しそう
に泳ぐ姿を見せてくれます。

 鯨ももちろん好きです。

 だから、反捕鯨の気持ちも分かります。


 ただ、鯨さんには悪いですが、鯨のベーコンも好きです。

 子供の頃から無意識に食べていたので‥。

 結局、少しくらいならと思うのですが、ただ、日本政府の態度にも何か
納得行かない点があるのです。


  何故、調査捕鯨の名目で鯨を取らないといけないのかと。

  調査だけして、取られた鯨が食卓に並ばないのであれば分かります
が、ちゃんと調査をしたからといっても、結局それが日本の食卓に並ぶ
のをみると、実質商業捕鯨ではないかと言われてもしようがないような
気がします。


 ノルウェーのように堂々と商業捕鯨をする方が、まだ男らしいとも感じ
ていました。但し、取りすぎは駄目ですよ。

 


 でも、どうして、日本が科学的調査の目的で鯨を取る途を選んだのか
を調べると、いろんなことが見えてくるのです。


 先ず、反捕鯨の動きが最初に出てきたのは、1972年にストックホルム
で開かれたあの有名な国連の人間環境会議です。その時、捕鯨を停止
を求める決議が採択されました。そして、それから10年後の1982年に、
国際捕鯨委員会で全ての商業捕鯨を1986年に終わらせる決議がなさ
れたのです。

 

 でも、ノルウェーは商業捕鯨を続けていますよね。

 どうしてか?

 それは、国際捕鯨委員会の決議が行われても、それに異議を申し立
てた国は、決議に従わなくてもよいという取り決めがあったからです。

 そして、日本もノルウェーとともに異議を申し出たのですが‥


 「異議を申し出たのなら、決議に従う必要はないのね?」

 でも、日本は、その異議を撤回してしまったのです。

 「どうして?」

 その当時、日本はアメリカの領海で漁業を営んでいましたが、撤回し
ないと日本の船が漁業をすることを認めてもらえないと思ったからです。

 「そうなんだ。じゃあ、しようがないね」

 でも、その後アメリカの漁業関係者の圧力が強くなって、日本のアメリ
カ領海での漁獲枠は結局ゼロになってしまったのです。

 「もう、魚を取っては駄目ということ?」

 そういうことですね。

 

 「約束が反故になったのだったら‥」

 でも、異議は撤回してしまっているので、ノルウェーのように例外扱い
はされないのです。

 「分かった。だから、調査捕鯨なのか」

 日本の政府関係者は、調査のために必要な捕鯨であるということを
主張していますが、まあ、事の経緯を考えると、そしてまた、取った鯨が
多量に食卓に並ぶ現実を考えると‥

 

 「話は跳ぶけど、農水省がそうだから偽装も起きるのよね。でも、アメ
リカも汚い!」

 そのとおりです。

 でも、アメリカは昔のことなどお構いなしに、反捕鯨を唱えます。

 アメリカ以外にも、イギリスやオーストラリアなども日本に対する非難
の声を大きくしていますね。イギリスのブラウン首相は、捕鯨は野蛮な
行為だと表明していますし、オーストラリアも子供向けの反捕鯨のビデ
オを作製したりして。しかも、環境大臣自らが日本を非難している‥


 「大体、自分たちだけが動物をかわいがるように思っているのが間違
いよ」

 そうですよね。

 だからなのか知りませんが、日本側も、オーストラリアでカンガルーが
虐待されていることを糾弾するような過激なビデオを作って、今大騒ぎ
になっています。見ました?


 「日本が、海外とそこまで争うのも珍しいですよね」

 売られた喧嘩ということなのでしょうか。

 「でも、アメリカとは喧嘩しないよね」

 それは、そうかも。

 やっぱり、オーストラリアというと人口が少ないから、少しくらいはモノ
を言ってもいいのかなと思ったのかも知れません。それに喧嘩を売って
来たのは、向こうの方ですから。


 「でも、オーストラリアというと、日本からの観光客を呼ぶために‥」

 そう、以前は日本語の学習熱も結構強い時代がありました。それに、
新婚旅行の行く先でもナンバーワンだったり‥

 「では、どうしてそんなオーストラリアが?」

 やっぱり、日本の経済力が落ちたせいもあるかもしれません。

 日本から多くの観光客がやってきてオーストラリアを豊かにしてくれる
から、また、日本から投資をしてもらうことができたから‥、というあくま
でも経済上のメリットに注目して日本を大切にしてきたのではないでしょ
うか。


 それが、今や円の価値は下がり、また、観光客も少なくなって、日本に
魅力を感じなくなっているのかもしれません。

 そして、同じようなことは英国にも当てはまりそうです。

 軍事力も弱く、経済力も低下し、しかも、精神面でも尊敬すべきところ
が少なく‥

 「偽装ばっかしだから?」

 そうです。だから、今やオーストラリアを含め、欧米諸国が日本を無視
するような行動に出ているのでしょうね。

 

 それに、反捕鯨の動きの裏には、どうしても政治的な思惑が見え隠れ
します。

 それは、アメリカの態度を見ても明らかです。アメリカ人が反捕鯨を持
ち出したのは、1980年代頃。のし上がって来た日本を叩くための手段
と、他の環境問題から世間の目を遠ざける役割があったのではないか
と想像されます。


 枯葉剤、有害化学物質、遺伝子操作作物、地球温暖化‥

 あまり触れて欲しくないものがいくつもあります。

 環境をとやかくいう国民には「反捕鯨」というテーマを与えておけば、
それ以外のことには気が回ることも少なかろうと考えているのではない
でしょうか。

 

 それにしても、狩が好きなアングロサクソンの人々が、日本だけを野
蛮呼ばわりするのを聞くと、「あんたには言われたくない‥」という気が
しますね。どうしても、人種差別の臭いがしてきます。


 但し、言っておきますが、オーストラリアやイギリスには、いろんな意見
を持った人がいますから‥。当然、日本の人が好きな人や、理解を示し
てくれる人もいる筈です。

 ただ、日本は苛めやすいのですよね。

 どうしてか?

 自分たちよりも弱そうにみえるからです。

 


 どうも諸外国の日本に対する態度に変化が生じているのではない
か、と感じている方、クリックをお願いします。
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 昨日は、株価が少し戻していると書きましたところ、その後どーんと下
げ、2年2ヶ月ぶりに1万4千円台を割ってしまいました。

 そして、本日は、どうなるかと思っていたところ、更に下がって始まった
ようですが‥

 サブプライムローン関連証券の損失が拡大し、米大手金融機関の財
務内容の悪化が嫌気されているのですね。

 昨年の秋ごろまでは、サブプライムローン関連証券の損失を計上す
ると、これであく抜けができたとマーケットは歓迎したものですが、その
後も損失計上が留まるところを知らないようです。

 アメリカの大手金融機関としては、このままでは資本不足に陥る恐れ
も心配しなくてはいけないので、海外に資金支援を仰いでいるというわ
けです。

 ここに来てやっと日本勢も名乗りを上げているようですが。

 

 ところで、昨日、米国において景気対策が大統領予備選の争点として
浮かび上がってきたと書きました。

 アメリカの資本主義の象徴ともいえるマネーセンターバンクが、このよ
うに海外に支援を仰がざるを得なくなって、そのためにリストラも厳しく
なってきています。つまり、首切りということです。

 11月の失業率は、ついに5%台の乗ってしまい、雇用市場の悪化もあ
りリセッションに突入することが心配されているのですね。


 まあ、日本の関係者にしても、ここは思い切ってアメリカに景気対策を
打ってもらいたいと考えている人も多いかと思います。そうなれば、日本
へもいい影響があると考えられるからですね。


 でも、本当にアメリカはリセッションに突入しようとしているのでしょう
か。本当に財政出動が必要なのか、考えて見ましょう。
 
 初めに、海外のマスコミがどのような意見を述べているかみてみま
す。

 ニューヨーク・タイムズ(10日):大統領と議会が短期的な景気刺激策
の討議を開始すべき。恒久減税は、効果がない。金融政策が効果を持
たない場合に備えるべきだ。

 直ぐに財政政策を発動すべきだとは言っていませんが、金融政策だ
けでは効果に限度があるという考え方のようですね。まあまあ、穏当
ご意見のようです。

 次は、ウォールストリート・ジャーナル

 ウォールストリート・ジャーナル(11日):本当の財政刺激策が必要。そ
れによって個人や企業のマインドを活性化すべき。

 うーん、これは相当に積極的なご意見ですね。でも、コメントする前に
他の意見もみてみましょう。

 ワシントン・ポスト(11日):まだ、2・四半期連続のマイナス成長という
景気後退が確認されたわけではない。刺激策は、景気後退が確認され
たときまで待つ必要がある。

 これは、かなり慎重がご意見のようです。

 フィナンシャル・タイムズ(11日):財政刺激策は、景気の後退に対し
あまり効果があるとは思われないが、それでも悪くはない。金融政策の

効果にが限界があるので、そのときの保険になる。

 これは、微妙なご意見です。


 こうして、以上の4社のご意見を比べると、積極的な順に

 1位:ウォールストリート・ジャーナル(財政出動が必要)
 2位:ニューヨーク・タイムズ及びフィナンシャルタイムズ(金融政策の
    効果が限られる場合の保険が必要)
 3位:ワシントン・ポスト(景気後退が確認された訳ではない)
 
 
 と並びますね。

 皆さんは、どの考え方に近いですか?


 恐らく、相当積極的な意見をお持ちの方も多いと思います。

 何故か?

 それは新聞を見れば明らかですよね。

 本日の日経新聞には、

 「米消費、減速感強まる 小売売上高12月 0.4%減 6ヶ月ぶり減少」
となっております。

 こういう見出しをみると、アメリカの消費も相当に落ちてきているのだ
なと感じていしまいます。

 でも、

 Wait a minite!

 確かに、米商務省が15日に発表した12月の小売売上高(季節調整済
み)は、前月、つまり11月に比べ0.4%減ったとあります。

 しかも、6ヶ月ぶりの減少だと。

 「売り上げが多いはずの12月が、11月と比べて売り上げが落ちるとい
うのは相当に深刻じゃないの?」

 落ち着いて下さい。

 この数字は、季節調整済みの計数なのです。

 「何、季節調整って?」

 12月は、いつもの月よりもよく売れるでしょ。例えば、12月がクリスマス
商戦のためなどの理由で、いつもの月よりも通常3割程度多く売れると
すれば、その3割分を調整して売上高を観察するということですね。

 だから、実際の売上高が11月に比べ、減ったということではないので
すよ。

 「でも、いずれにしても売上高は落ちたのでしょ?」

 確かにそのとおりです。でも、6ヶ月ぶりだということは、それまでは、
ずーっと伸びていたわけですから、売上高が落ちたのはまだ一時的な
現象の可能性もあるのです。

 それにですね。前年同月比でみると、小売売上高は、4.1%伸びてい
ますし、2007年暦年でみても、前年に比べると4.2%伸びています。

 ということで、まだ本当に消費が落ち込んでいるかどうかは不確かな
面があるのです。決して結論を急いではいけません。

 年末商戦なども5年ぶりの低い伸びなどと言われていますが、前年比
3.0%と、一応伸びている訳ですから。


 「ははー、そういうことを言うということは、ワシントン・ポストに近い
のね?」

 そう言われれば、そうかも。

 「でも、FRBのバナンキ議長は、大幅な利下げを示唆しているのでし
ょ?ということは、それだけ経済が深刻だということではないの?」

 深刻は深刻なのでしょう。でも、深刻というのは、経済活動が大きく減
速しているというのではなく、大手の銀行の財務内容が一気に悪化し、
海外に資金支援を仰がないと不安が解消しないことに最大の理由があ
るのです。

 ということで、やっぱり、ワシントン・ポストがいうように、実体経済の
動きを慎重に判断すべきということです。

 それに何故今のような状況に陥ったのかということの原因分析が必
要です。

 確かに、今米国では銀行が融資に慎重な姿勢を示すようになり、その
ことによって消費や投資活動にブレーキがかかっていると言われます。

 でも、それは、サブプライムローンが象徴するように、それまで余りに
野放図な融資態度をとり続けた反省にたっていることであり、その意味
で今調整プロセスに入っているということです。

 まずいことをしたら、反省がなくてはいけません。それを、政府が過保
護になり、「反省はしなくていいから‥」というような甘い態度をとると、
経済全体がより脆弱な体質になることが懸念されるのですね。

 
 もっとも、本当に景気が後退し、失業者が街に溢れるようになっても何
にもしないというのではいけないと思うのですが‥

 

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 本日は、我が国でも、少し株価が反転していますが‥

 アメリカの企業業績が予想よりもいいからという理由で、米国の株価
も少し上げたのですが。

 景気について探る前に、昨日の問題の答えをお示しします。

 
 問1 温暖化を食い止めるために太陽光発電装置を屋根に乗っけると
すると幾らくらいかかるのでしょうか。ちゃんと元が取れるのでしょうか。


 問2 水素を原料とする水素カーは、二酸化炭素を排出しないので、ク
リーンエネルギーと考えられているが、水素は、単独のガス状態として
は自然界には殆ど存在しない。もし、水素を水の電気分解などの方法
で得ようとすると、多量のエネルギー(石油など)を必要とするので、水
素カーが普及しても、温室効果ガスを削減することは出来ない。この議
論は間違っているかどうか。

 

 第1問は、太陽光発電装置をつけるのに、どのくらいお金がかかる
か、という問題でした。実際に設置している人にとっては、易しい問題と
いうか、「結構、いいよ」とか「まだ、元がとれていないよ」とか仰りたいと
ころでしょうね。

 実は、太陽光発電システムの平均価格は、1キロワット当たり68万円
ほどかかるそうですが‥

 「意外と安いのね」

 慌てないで下さいね。一般家庭で使用する平均的な電気容量は、約4
キロワットですので、68万円×4となり、270万円ほどかかることになりま
す。

 「それは、少し高いね」

 そうですね、仮に年間15万円ほど電気代がかかっていたとして、270
万円を回収するには、18年かかることになりますよね。

 但し、これまでに太陽光発電装置をつけた人は、国や地方自治体か
ら補助金をもらっています。

 「幾らくらい?」

 地域によって違うと思いますが、70万円程度だとか。

 「ということは、実質的な負担は、200万円ということか」

 でも、国の補助金制度は2005年で終了したとか‥

 「あのね、じれったいよ」

 はい、仰るとおりです。

 エネルギーの節約に努めましょうといっている国自体が、補助金制度
をどうして止めてしまったのでしょうね。


 次は、問2です。

 水素エネルギーは、本当にクリーンな理想的なエネルギーに見えま
す。

 でも、地球上には、水素そのものとしては、殆ど存在していないのです
よね。

 水素を得るためには、例えば、理科の実験でやった水の分解などに
よる必要があります。そうです、水に電気を通すのですよね。

 でも、考えてみたら、エネルギー(電気)を手に入れたいために水素を
手にしようとしたら、そのためにエネルギーが必要だと。

 簡単に言えば、クリーンエネルギーである水素を手に入れるために、
石油を燃やして電気を起こさないといけないということのようですね。

 これでは、二酸化炭素の排出量を削減できないのでは‥

 確かにそうです。

 でも、安心してください。水素と酸素を反応させて発電する燃料電池
は、ガソリン車などに比べてエネルギー効率が高く、二酸化炭素の排出
量を1/3程度に低下させることが可能なのです。

 ということで、やっぱり水素カーというのは、地球温暖化対策として有
用だということのようです。


 昨日の問題の解説は以上。


 では、本日は、アメリカの景気対策について考えて見ましょうね。

 ご承知のように、大統領候補の予備選挙が始まってますが、ここにき
て景気対策が最大の争点に浮上してきた感があります。

 日経新聞には、「民主は財政出動」、「共和は税制改革」と書いていま
す。

 各候補者の意見を簡単にみてみましょう。


クリントン氏: 住宅差し押さえ回避のための緊急基金創設で700億ド
ル。必要に応じて400億ドルの戻し減税。

オバマ氏: 中所得者向け減税。ブッシュ減税は、廃止。

エドワーズ氏: 雇用対策のために1000億ドルの財政出動。

マケイン氏: ブッシュ減税の恒久化。

ロム二ー氏: 中所得者への減税。

ハッカビー氏: 所得税の廃止、消費税に一本化。

ジュリアーニ氏: 法人税率の引き下げ。


 うーむ。いろんな意見が出揃いました。百家争鳴ですね。

 お金持ち優遇という批判があるブッシュ減税に、反対する人もいれ
ば、それを支持する人もいます。所得税の廃止などという過激な意見も
あります。法人税率の引き下げというのは、それほど過激だとは思いま
せんが、それでも他国の税制度に影響を与えることが懸念されますね。

 まあ、いずれにしても、共和党の候補者の景気対策は、一言でいえば
減税に限られているということが出来るかもしれません。それに対し、
民主党の候補者は、もっと積極的に政府が手を差し伸べるべきだと。

 なかでも、クリントン氏とエドワーズ氏は、はっきりとサブプライムロー
ン対策のために基金を創設することに言及しているのですね。


 でも、どうなのでしょうか。

 仮に、政府には、不況に陥らないようにするために適切な政策を採る
責務があるとして、どのような内容の政策を採用するかは、どうして今
のような状況に陥ったかという原因をよく踏まえたものでなくてはなりま
せんし、また、採用しようとする対策が有効であるのか、また、副作用
がないのかをよく考えなければいけません。

 そうしないと、単なるバラまきだとの謗りを免れないばかりか、却って
国の経済を混乱に巻き込まないとも限らないからです。


 クリントン氏が主張する住宅差し押さえ回避策、如何でしょうか。

 筋論からいえば、差し押さえされるのは、ローンの返済を滞った債務
者に主な責任があるので、致し方ないとも言えます。

 でも、そうした債務者の多くは、悪質なローン業者等に騙されたともい
います。全て債務者側に責任があるとは思えません。それにそうした債
務者が沢山存在し、大きな社会問題にまで発展してしまっているので
す。また、だからこそ、ブッシュ政権も、そうした債務者を救うために、サ
ブプライムローンにかかる金利のリセット(金利引き上げ)を5年間停止
させたのです(形式的には、民間ベースの自主的措置ですが)。

 クリントン氏の提案は、そうした措置のさらに先をいくものです。

 確かに地元自治体が延滞を起こした住宅を買い上げ、それを改めて
債務者の賃貸住居として提供するとすれば、債務者は、住宅からの立
ち退きという、最悪の事態を回避することができ、しかも、住宅価格の
低下も食い止めることができ、さらには、住宅ローン担保債券等の価格
回復も期待することができるかもしれません。そうなると、住宅ローン業
者や銀行、証券会社の資産内容も一気に回復するかもですね。

 でも、それでは少しやりすぎですよね。そんなことをすれば、まさにモ
ラルハザードの発生で、将来また同じような失態が起こる可能性が大
きくなるばかりです。

 それに、地方自治体が、そう簡単にそうした対策に乗り出すとは思え
ません。アメリカの社会は、それほど貧しいものの見方をする社会とは
思えないからです。

 では、国には全く責任はなかったのでしょうか。

 実は、おおありなのですね。


 「どういうこと?」

 アメリカでは、日本とは比べ物にならない数の金融検査官がいるとい
います。

 通貨監督庁とFRBが中心となって金融機関の監督や検査を行ってい
るのですが、そうした専門家は、どうしてサブプライムローン問題を見
抜けなかったかということです。

 或いは、問題を事前に認識していたのでしょうか。

 そして、認識していたけれども、形式的には違法な行いを見つけるこ
とができなかったから、サブプライムローンのような不合理と思えるロー
ンを漫然と見逃してきたのでしょうか。

 日本で、かつて大いに議論になったことがありますよね。

 事前チェック型と、事後チェック型の検査は、どちらが優れているか
と。

 箸の上げ下ろしまで役人が口を出すのは適当ではない、という論調
が勢いを増し、おバカな日本の金融庁は、事後チェック型がいいのだと
宣言してしまいましたよね。

 でも、事後チェック型が常に正しいなどとは、とても言えないのです。

 確かに箸の上げ下ろしまでというのはやりすぎにしても、役所が問題
を把握したら、それなりに指導するのが必要なのではないでしょうか。

 何でも事後に厳しく処分すればいいという考え方をすると、後々、とん
でもない事態に遭遇しかねないからです。しかし、問題が大きくなりすぎ
ると、理屈どおりの処分は行えなくなりますし、もし、それでも筋を通そう
とすると経済に与えるインパクトが途方もなく大きくなってしまいます。


 日本の不良債権問題が火を噴いていたころ、欧米の金融監督システ
ムが輝いて見えたことがあったのですが‥


 英国でも、昨年夏以来政府が支援を続けていたノーザン・ロックが、
国営化されるかもしれないと報道されていますよね。

 金融機関の監督のあり方を、世界的に今一度点検しなおす必要があ
るのではないでしょうか。

 難しい数学を利用しないと理解できないようなリスク管理を行っていて
も、あの単純なサブプライムローンの本質が見抜けなかったのですか
ら。

 念のために入っておきますが、バナンキ議長も先日の講演で、サブプ
ライムーンは、住宅価格が上昇し続けることを前提としていたが、それ
自体がおかしなことだと述べています。


 日本もアメリカも、ばら撒き型の政治が復活しそうな雰囲気になってい
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 皆さんのところは、冷えてますか?

 東北地方では、なんと零下20度を下回っているところがあるといいま
す。

 面白いものですよね。温暖化、温暖化と大議論になっているのに、マ
イナス20度という大寒波の襲来ですから。


 ところで、1週間ほど前のことになりますが、サンデープロジェクトで地
球温暖化問題を取り上げていました。

 ご覧になりましたか?


 私、あまり期待はしていなかったのですが、地球温暖化問題について
と新聞のテレビ欄に出ていましたので‥

 やっぱり、期待した内容ではなかったですね。

 地球温暖化問題というよりも、むしろ外交の裏舞台を紹介したような
中身になっていて、それ自体がつまらないというわけではないのです
が、なんか問題を矮小化する結果になっていました。


 確かに、EUは、それまでエネルギー効率のよくなかった東ヨーロッパ
を含んでいるので、EU全体では温室効果ガス削減は容易であるとか、
米国もエネルギー効率が悪いので削減が容易であるという議論は理解
できます。

 日本は、他国に先駆けてエネルギーの効率化に努めてきたので、「乾
いた雑巾」なのだ、という議論もわかります。

 それゆえ、90年度実績をベースにした削減目標値は、日本にとって不
利だということも分かります。

 しかし、しかし‥


 どこの国がどれだけ削減するかは別にしても、何もしないでこの地球
温暖化問題をやり過ごせることはできないのです。

 なんとかしないと、本当に我々人類の毎日の生活さえ、大変なことに
なってしまいそうなのです。


 でも、我が国政府関係者の発言ときたら‥

 官房長官は、「EUが数値目標ばかりを重視するのはおかしい」と仰っ
ています。

 しかし、「じゃあ、どうするの?」


 そんなフラストレーションを感じながら、昨日の日経新聞をみると、「世
界に通じぬご都合主義 内向き環境大国は影薄く」というタイトルの時
評が掲載されていました。


 「地球温暖化防止の国際交渉は、ことし胸突き八丁にさしかかる。交
渉の行方を左右する主要国首脳会議(サミット)の議長国日本、その動
きには世界の耳目が集まるはずだが、国際社会はなぜか素っ気ない」

 そうですよね。それが、我々がテレビ等を通じ感じている国際社会の
反応ですよ。

 いくら安倍前総理が、2050年までに温室効果ガスの排出量を半減し
ようと提唱しても、具体的な中身を何も述べていないのですから。

 否、それどころか、米国と一緒になってブレーキをかけるような言動を
しているのですから。

 この記事を書いた論説委員さん、次のようなことも述べています。

 「最近まるで慣用句のように使われているのが、「産業は排出が減っ
ていて、増えている家庭と業務(オフィスや店舗)の削減が急務」という
論である」


 確かに、先ほど述べたサンデープロジェクトでも、出演者がそのような
ことを述べていました。

 まるで、このテレビを見ているあなた方、家庭が原因なのですよと言
いたいかのように。

 しかし、この論説委員さん、それはおかしな議論だといいます。

 というのは、日本では、火力発電所が出すCO2を電力会社ではなく、
電力を使う家庭やオフィスに割り当てていると。もし、そうした間接排出
を除き、直接排出だけで考えると、家庭や業務の直接排出は全体の
14%ほどにしかならず、しかも、家庭だけに限ると全体の6%に過ぎな
いと。

 そうですよね。だって、家庭の一戸当りの温室効果ガスの排出量は、
日本は、北米や北欧の1/3以下に過ぎないのですから。


 さらに論説委員さんは言います。


 「日本経団連は、政府による枠の設定を拒否し、排出権取引にも反対
し、自主行動計画を主張する。しかし、業界団体ごとに基準のはっきり
しない目標が作られていく様は、政府による枠の設定よりずっと不透明
で不合理に映る」


 確かに!

 でも、もっといいのは、日本における1年間の石油・石炭の使用量を制
限してしまうことなのですが。

 「それは、配給制ということ?」

 とんでもない。市場原理に基づいて、自由に取引される制度です。


 「でも、そうれだと、石油の値段が今以上に上がるのでは?」

 そうなるかもしれませんが、温暖化の進行を食い止めるには、どうし
ても避けられない措置なのです。

 「石油の値段が上がると、中小企業の経営は今以上に苦しくなるでは
ないか」

 そこは、必要に応じて政府の対策が必要になるかもしれませんが、1
年間における石油の使用量を制限する線は、譲ることができません。

 

 ここで、問題を2つ

問1 温暖化を食い止めるために太陽光発電装置を屋根に乗っけると
すると幾らくらいかかるのでしょうか。ちゃんと元が取れるのでしょうか。


問2 水素を原料とする水素カーは、二酸化炭素を排出しないので、クリ
ーンエネルギーと考えられているが、水素は、単独のガス状態として
は、自然界には殆ど存在しない。もし、水素を水の電気分解などの方法
で得ようとすると、多量のエネルギー(石油など)を必要とするので、水
素カーが普及しても、温室効果ガスを削減することは出来ない。この議
論は間違っているかどうか。

 

 地球温暖化の議論を少し勉強したいと今思った方は、クリックをお願
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 なにやらあのタレントの橋下弁護士が、神妙な顔で話をしています。

 そう、大阪府知事選の候補者が、テレビに出て自らの意見を述べてい
るのです。

 この人、弁護士ということになっていますが、弁護士というよりも、弁護
士の資格を持ったタレントというのが適当な気がします。


 で、皆さんもご存知のとおり、橋下ちゃんは、「2000%出馬はあり得な
い!」と言っていたわけですが、

 「そんなの関係ない! そんなの関係ない!」

 という乗りで今や府知事候補として名乗りを上げているのです。


 やっぱり、橋下ちゃんは、政治家の素質がおおありなのです。

 本当のことは言わない、これこそが現代の政治家の最大の特徴と言
えるからです。

 それに、人間、心変わりもあるでしょうから、前言を翻しても、その人
の自由でしょう。


 こんなことをいうと、私が橋下ちゃんを悪く言っているように聞こえるの
で、
橋下ちゃんには、「融通無碍」(ゆうづうむげ)と言う言葉を贈ってお
きましょうね。

 融通無碍、これは、自民党のことを表現するときによく用いられる言
葉です。


 さて、人気を二分すると思われる、その橋下ちゃんと民主が推薦する
熊谷氏を比較すると、どうも妙な感じがするのですよね。


 どういうことか分かりますか?

 「それは、二人の雰囲気?」

 それもあります。熊谷氏は、何となく落ち着いた感じで、それに対し橋
下ちゃんにはまだ大人になりきっていないところが感じられます。

 しかし、雰囲気だけではありません。

 それは、二人の発言内容です。


 橋下ちゃんは、言います。

 「中小企業はそんなことは望んでいない」


 社会資本の整備ばかりを優先する今までの行政のあり方を非難して
いるのです。

 それに対し、熊谷氏は、

 「交通渋滞のために、どれだけ中小企業の経営に損害が発生してい
ると思うか」
 と仰います。

  与党が熊谷氏を担ぎ、橋下ちゃんを担ぐのが野党であれば分かり
やすい、そんな気がします。

 でも、そこは橋下ちゃん。

 与党からの推薦を得ていた方が、何かと有利であると計算しているの
でしょうか。

 しかし、自民党大阪府連の推薦は得ているものの、自民党本部の推
薦は得られていないのですよね。


 橋下ちゃんは、若さがあり、エネルギッシュでいいとも思うのです。

 何と言っても、子供を7人も作り、少子高齢化に一人で、モトイ、奥様と
二人で立ち向かっていらっしゃるわけですから。

 ただ、いかんせん、行政や経済に関する知識と経験不足は否めませ
んよね。

 一方の熊谷氏は、現在、大阪府の一人当たりの府民所得は303万
円、全国7位ですが、それを4か年でこれを全国第2位、平均50万円アッ
プの360万円まで引き上げます、と断言しています。


 そんなことが府知事が交代した程度で可能であれば、誰も苦労はしな
いとは思うのですが‥

 熊谷氏は、「そのために、府内総生産を現在のレベルから10%、約4
兆円アップさせます。産官学のあらゆる知恵と技術と力を結集して、大
企業だけでなく中小企業の売り上げを増やすことが何より重要です。さ
らに、物流の効率化を進めてあらゆる産業の浮上を図るため、各種施
策を実行します」

 と述べてはいますが。


 いずれにしても行政の舵取りはむずかしいですよね。

 このお二人が、どれだけ頑張って、自分の思いを遂げようとしても、い
ろんな障害が立ちはだかっているからです。

 恐らく、革新的なことを成し遂げようとすれば、既得権益との衝突が予
想されますし、そうでなくても、さまざまな法律的な障害にも遭遇するで
しょう。

 それに、大阪府程度の自治体になると、もはやモンスターというべき
存在になっており、役所の体質が簡単に変わるとは思えないからです。

 その点、小さな市や町であるのであれば、ひょっとしたら‥、という淡
い期待があります。


 本日のサンデープロジェクトで、「合併しない」宣言の矢祭町が取り上
げられていました。

 町役場の幹部の給料が何割もカットされたり、一人で何役もこなした
り、土日も休まないことにしたり、トイレ掃除も自分たちでしたり‥、そし
て、本日は、図書購入を一切しないで、図書館を開設した話を紹介して
いました。

 全国から40万冊もの本が、送料自前で送付されたといいます。

 何とも感動的な話でした。

 どうしてか?

 だって、全国の数千名の寄贈者のお名前のネームプレートが、図書
館に掲げられているのです。

 
 国の進めた合併政策で、どれほどの効果があったか知れませんが、
むしろ、合併を拒否することで自分たちを追い込め、そして真の住民自
治を実現したと言えるのではないでしょうか。

 

 大阪府知事選はどうなるのかなとお思いの方は、クリックを願いしま
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 本日から3連休ですが、みなさん、どのようにお過ごしでしょうか。

 NY株は、また下げていますが‥

 ところで、昨年中は、「まぐまぐ大賞」に推薦やら投票やらして頂き、大変ありが
とうございました。

 結果は、惜しくもといったところでしょうが‥

 昨日、まぐまぐの担当の方から、実際の皆様のコメントがメールで送られてきま
した。

 なんか、お年玉を頂いたような気分です。

 コメントを読むと、また、精進しようという気になります。

 

 コメントを紹介しますね。

 


1.言論の自由を求めて大蔵省を飛び出した元役人が、旬の政治・経済をぶった
切り。ニュースの裏が垣間見れます。めちゃくちゃぶっちゃけた語り口がグー。お
どけたキャラの裏には庶民への愛があるような・・・ 温暖化阻止の秘策も公開
中ですので、もっと多くの人に読んでもらいたいです。

2.経済を少しかじったぐらいで経済の仕組みをまだ理解できていない私にとっ
て、経済の知識やニュース分かり易く、品のあるジョークも交えて届けてくれま
す。1週間に3回配信されるまぐまぐをいつも楽しみにしています。

3.経済や政治のことなどを、面白くわかりやすく解説しているメルマガです。内容
も濃くわかりやすく、ユーモアにも富んでいて読んでて飽きません。

4.経済ニュースを独自のセンスで面白く、分かりやすく解説してくれます。笑いな
がら、経済センスが身につくこと間違いなし!

5.平易な語り口ではあるが、経済学的な知識に裏打ちされた独特の鋭い分析を
提供している。流行の話題が毎日マメにフォローされているのも有難い。


6.政治経済及び社会の時事に対する冷静な分析、ブッシュやバナンキが発して
いる欧米諸国の声明等を原文で紹介し、一方通行垂れ流しの大手マスコミとは
一味も二味も違った解説をして頂き物事の本質迫れる感じがします。また、経済
用語も丁寧に説明を加えて頂き、とても有用でする

7.トピックスの内容を分かりやすく解説してあり、私見も盛り込まれているため、
非常に読みやすい。

8.解りやすく、ユーモアもある。

9.漫才みたいにおもしろい

10.学術性とオリジナリティを兼備している。

11.経済学関連をわかりやすく解説してくれている。大変参考になりありがたい。


12.一年ほど読ませていただいております。大変おもしろくかつ、理解の深まる文
章で届く日には得した気分になります。今の経済現象や社会現象を解説し、経
済という視角から解剖する、このメルマガの特色ですが、これが他にはない部分
です。できれば、もっと多くの読者が増えることを期待しています。同じ情報を他
者も知っているということは、読者としてはあまり嬉しいことではありません。しか
し、SEIJIさんの見解が広がれば社会や経済はもっとよくなる力になるのではない
かと期待しています。それが推薦の理由です。いつもありがとうございます。

13.とても分かりやすい説明で、素人の私にも経済のなにかが良く分かる。

14.新聞などとはまた違った切り口で最新時事を解説しているので、物事を多面
的に考えることができる。また、学生時代に経済の勉強を全く行っていなかった
ので、経済用語も新鮮でおもしろい。

15.内容が濃く、ためになる。しかも平易でユーモアのある語り口でおもしろい。

16.とても高度な内容なのにとてもわかりやすいです。視点がとても多様で感心さ
せられます。

17.グロウバルな経済事情に精通することができるようになり、時代に追いついて
いけるようになった。

18.経済ニュースを、わかりやすくやわらかく解説してくれています。

19.経済の話で今一番Hotな情報を、わかりやすい文書、毎日読みやすい適当な
量で届けてくれるから

20.タイムリーな話題をさまざまな面から見ていく切り口+経済の基本的な見方が
良い。

21.分かりやすく書かれているから。

22.一般紙とは異なった切り口での解説が面白い。

23.目からうろこが…。嫌いなことが好きになりかけている自分がいます。

24.経済の深層を的確に教えてくれる

25.思ったことを率直にね

26.勉強になる。継続して読むことで、蓄積された情報が有用なビジネススキルに
つながっている。

27.interesting! informative! good sense of humour!

28.おもしろくて、わかりやすく、ためになる。

29.マスコミに流れない世界のウラを分析していて素晴らしい。

30.株式投資の参考にさせて頂いています。大変参考になります。

31.解説がわかりやすい。

32.いつもながら、経済を易しく解説してくれています。毎日色々と考えさせるいい
メールです。第3者に紹介しても、恥をかくことはナイト考えています。

33.単なる事象でなく、その裏側にある国家戦略や欺瞞等を明かして頂きとても
ためになります。また、環境破壊を憂慮され、人として何が幸せなのか、足るを
知る、氏の考え方にも賛同しております

34.時事問題を分かりやすく解説しているから。

35.このメールマガジンを読んでいると、世界の経済は様々なところでつながって
いるんだなと感心させられ、経済が面白くなります。また、経済に詳しくなくてもわ
かりやすく解説していただけるので、非常に読みやすいメールマガジンです。

36.一寸ひねくれた視点からのコメントだが、個人的に共感できる部分が多い時
事を含めてなる程というコメントがあり、楽しく読ませてもらっている。

37.素人にも解る経済ニュース。 テレビ・新聞に載らないが重要な経済ニュース
のKEYを紹介してくれる。

38.そのおりおりの話題を巧みに解説されている。またblogもすばらしい!

39.時節に適合した内容を分かりやすく解説している

40.時事問題の切り口が鋭く、大変、勉強になることが多い。

41.経済の最新動向を分かりやすい表現で解説してくれています。

42.難しい経済を分かりやすい表現で解説してくれています。

43.素人でも分かる表現で、難しい経済を解説してくれます。

44.めまぐるしく変わる経済 知識の乏しい私には毎日世界で起きている経済を
分かりやすく説明してくださるのでとても勉強になります。(難しい漢字 熟語毎日
ひとつ教えてくださるのが嬉しいです。)これからも長く続けてください。

45.忌憚のない語り口で経済,政治が良く分かる。環境問題への提言もすばらし
い。

46.勉強になるから。

47.的確な論評で大変参考になります。難しい問題を極めて平易に説明されるの
に毎回感心しています。

48.経済に詳しくなれる。

49.とぼけた感じの語り口が面白い。

50.環境問題の記事が良い。

51.世の中がよくなるよう、もっと皆に読んで欲しい。

52.ユニークで分かりやすい。

53.世界の経済の動きを迅速にかつ簡潔丁寧に説明してくれます。

54.問題を表面的にのみとらえるのではなく、その裏側も説明してくれるので、非
常にわかりやすいです。

55.・経済ニュースをわかりやすく独自の視点で解説しているところが参考にな
る。・解説には英語も不断にでてきているほか、経済用語は英語表現もあり、英
語の勉強の参考になる。"

56.解かりやすい文章です・・・必ず読ませて頂いています!楽しみにしています。

57.知識を正確に得られるし内容もしっかりしているしとてもいいです。

58.世界の経済動向をタイムリー且つ平易な解説が大変役に立つ。

59.世界の経済情報について素人にも非常にわかりやすく解説してくれている。

60.ふだん取っ付き難い経済の話をわかりやすくせつめいしてくれるところ

61.国内外の経済の動向ばかりでなく、一般的な情報も書かれており、実に知識
豊富になります。

62.経済ニュースのみならず,世界の政治経済情勢についての適確な情報と意
見が入手できるから。

63.商売の話題に利用させていただいています

64.世界情勢、経済情勢が非常によくわかり、解説が親切である。

65.環境問題と経済をからめられたお話が面白いので。

66.いろいろな切り口の観点から物事を考え、ひじょうに勉強になります。

67.内容がわかりやすい 読みやすい

68.解りやすく楽しく読めるのでいいですね。

69.初心者に大変わかりやすく解説してくれるから。

70.経済の事がよくわかっていつも参考にさせていただいているからです

71.共感できることが多い

72.経済の仕組み・関連性等をわかりやすく解説してくれるメールマガジンとして
活用しています。作者のブログも、その延長線上として拝見していますが、とても
参考になります。

73.難解な経済記事を分かりやすく解説している。

74.内容おもしろいから

75.非常にためになる

76.とっても難しい経済学を、わかりやすく、面白く解説してくれています。

77.経済が身近なところで与える影響なども解説し、勉強にもなるし為にもなりま
す。

78.時事問題のフォローがマメ

79.一言、役立ちます。

80.為になる

81.非常にためになる

82.時宜にかなっており、分かり易い

83.無料のメルマガにもかかわらず、内容が懇切丁寧でかつ、嫌味でもなく、分
かりやすい。

84.具体的な事柄から解説され、非常にわかりやすく、時事解説としても役立ちま
す。

85.非常にためになる

86.毎日勉強になります

87.自分の経済判断を確認するのに、非常にためになる。

88.勉強になるから。

89.地球温暖化を阻止したいと考えているところに共感した

90.面白い

91.仕事に役立っているから。

92.タイムリーな解説で、新聞、ニュースを更に深く理解できてとても役立ってい
る。用語解説もありとてもいい。

93.トピックスへの切り口が良い。

94.経済のことがわかりやすく面白い

95.小金をためようとするとき非常にためになる

96.マスコミの統一した報道は庶民を馬鹿にしているよな間違った報道のような
気がして真実をつかむことの重要性が大事と気づいた。ブログのヒット数をもっと
増やして日本は正しいことをを知りみん

97.テレビなどでは触れられない経済ニュースの仕組みをとても分かりやすく教え
てくれます。

98.質問にも気軽に答えてくれ、ちょっと怪しげな雰囲気のseijiさんは最高です。

99.あ

100.経済に強くなる、経済の動向等、タイムリーな話題が満載。

101.環境問題に積極的だから。もっと広めてみんなで一緒に考えたいメルマガで
す。

102.面白く非常にためになるから

103.地球温暖化を阻止したいと考えているところに共感した

104.非常にためになる

105.ユニークな人だから

106.面白い

107.面白い

108.自分が考えてみたいこと、知りたいこと、広い視野でわかりやすく解説してく
れます。最高だと思います。

109.非常にためになる

110.鋭く面白い経済解説

111.株式をやっているので参考になっている。

112.とっても、頑張っているから。地球温暖化を阻止したいと考えているところに
共感。

113.視点が多様で非常にためになる。本質を良く捉えている。

114.面白い

115.楽しく、知識を得ることができる。

116.人柄がにじみ出ている

117.わかりやすい解説で理解しやすくためになる。

118.毎日丁寧な経済分析をされており、博識ぶりには頭が下がります。

119.分かり易く、面白いから。

120.非常にためになる

121.地球温暖化の阻止に有効な石油・石炭産出権取引を提唱している

 最後のコメントは、私自身のものですが‥

 

 みなさま、本当にありがとうございます。

 

 今年も、ユニークな記事の配信に努めたいと思います。

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バーナンキ議長 今年になって早11日目ですが、マーケットはパ
ーッとしませんね。

 昨年は、株価がどーんと下がっても、またビヨヨ
ーンと跳ね返ったりしていたのですが、今年は、
ちょっと雰囲気が違います。下がりっぱなしで
す。

 


  一体、何が原因なのでしょうか。

 その原因を探る前に、アメリカでは、株価が少し戻しています。

 
どうしてでしょう。

 そう、FRBのバナンキ議長(バーナンキ議長)が、利下げを行う旨の
発言を行ったからです。

 さらなる利下げが行われることが確実となったことを市場が好感した
ようなのです。

 ちょっと、発言内容(1月10日、ワシントン市内)をチェックしましょう。


 Monetary policy has responded proactively to

evolving conditions.

 金融政策は、経済情勢の変化に積極的に対応してきている。


 As you know, the Committee cut its target

for the federal funds rate by 50 basis points

at its September meeting and by 25 basis points

each at the October and December meetings.

 ご存知の通り、公開市場委員会は、FFレートの誘導目標値を
9月の会合時に50べーシスポイント(0.5%ポイント)引き下げ、
そして、その後10月と12月にも25べーシスポイントずつ引き下げ
た。


 In total, therefore, we have brought the funds

rate down by a percentage point from its level

just before financial strains emerged.

 従って、金融不安が起きる前に比べるとFFレートは1%ポイント
引き下げられたことになる。


 The Federal Reserve took these actions to help

offset the restraint imposed by the tightening

of credit conditions and the weakening of the

housing market.

 FRBは、これらの措置を取ることにより、金融市場の
タイト化および住宅市場の減退により引き起こされている
悪影響を鎮めようとした。


  However, in light of recent changes

in the outlook for and the risks to growth,

additional policy easing may well be necessary.

 しかし、経済成長の見通しと経済リスクに関する最近の
変化を考慮するならば、さらなる金融緩和が必要であろう。


 The Committee will, of course, be carefully evaluating

incoming information bearing on the economic outlook.

 公開市場委員会は、もちろん、今後得られる経済見通しに
関するデータを注意深く評価することになる。
 

 Based on that evaluation, and consistent with our dual

mandate, we stand ready to take substantive additional

action as needed to support growth and to provide adequate

insurance against downside risks.

 そして、我々は、経済の下振れリスクを回避し、また経済成長
を下支えするために必要とされるのあれば、そうした評価に基
づき、また、FRBの二つの使命に沿って追加的な措置を取る用
意がある。

 


 以上は、講演内容の最後に登場する文章ですが、バナンキ議長が相
当に神経質になっている様子が窺えますね。それに、はっきりと「さらな
る(追加的)金融緩和が必要であろう」と述べていますし、また、ご丁寧
にFRBが「追加的な措置を取る用意がある」と重ねて述べています。

 この表現を見る限り、今月29日、30日に開催される公開市場委員会
で、FFレートの誘導目標値が、さらに0.5%ポイント下げられ、3.75%に
なることがほぼ確実になってきました。

 もっとも、こうして金利を低下させたからといって、サブプライムローン
問題が片付くわけでもないのですが、とりあえずマーケットにしばしの安
心感を与えることができたというわけでしょう。


 で、日本の株価に戻るわけですが、日本の株価は、

 「そんなの関係ない! そんなの関係ない!」と、まだ下げ続けていま
す。

 どうしてでしょうね。

 本日の日経新聞には、「日経平均1年7ヶ月ぶり安値 個人・外国人
日本株離れ」という見出しが躍っています。

 特に、売買代金のシェアで6割を占めるといわれる外国人が、昨年の
後半あたりから一転して売り越しに転じているのです。

 どうして外国人が?

 1つは、改革が後退しているというイメージがあるのでしょう。

 それに、対ユーロなどの関係でこれだけ円安が進むと、外貨建てで投
資収益を捉えると、決して旨みのある投資先には思えないからでしょ
う。

 確かに、円安は日本の輸出産業にとって恵みの雨と映るでしょう。従
って、マーケットからすれば、円高は嫌われます。

 しかし、日本の消費者物価指数が殆ど横ばいの状態に長い間あるな
か、ドルに対する円レートが殆ど変わらないということは、アメリカでは
物価の上昇が起こっていることからすれば、実質的には円安が進んで
いるということになります。

 「どういうこと?」

 例えば、5年前に1ドルが100円だったとし、5年経った今も1ドルが100
円だとしましょう。

 そして、その間アメリカでは、毎年3%のインフレが起こり、その一方、
日本はインフレ率がゼロだとしましょう。

 そうなると、アメリカでは、5年前に1ドルだった品物は、現在は1ドル15
セント程度になっていることでしょう。その一方、日本では、5年前に100
円だったものは、今も100円。ということになると、理屈の上では、1ドル
15セント=100円の関係が出来ていないとおかしいことになります。

 でも、実際には今も1ドル=100円だとすれば、それだけ円が弱くなっ
ていることになります。

 ということで、物価が上がることがない日本は、見かけ以上に円の価
値が下がっているということになるのです。

 そうしたことに気がつき始めると、日本株の魅力が色あせて見えてく
るのかもしれません。

 

 

 それにしても、アメリカが利下げをするとまたしても円高を嫌気して、
株価が下がるのだろうかと思った方は、クリックをお願いします。

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 2008年の経済は、大荒れの様相で始まりましたが、今年の1年、どの
ような年になるのでしょう。

 さて、昨日は、

 サブプライム問題のくすぶり
   ↓
 米国の利下げ続行
   ↓
 円高、ドル安
   ↓
 株価の下落 

 というような単純な図式で考えました。でも、これは単なる私の予想で
す。

 そのとおりに展開するかどうかは何とも言えません。それは予想外の
出来事が起こり得るからです。

 では、有名なエコノミストの皆さんは、どのような展開を予想している
のでしょうか。

 「seijiさんは、エコノミストを褒めることはないよね」

 確かに、滅多に褒めませんね。でも、新聞の記事をチェックしていた
ら、立派な分析をしている人に出会いました。

 野口悠紀雄教授です。あの「超整理法」を提唱した人。

 2008年の予想ではないのですが、2007年を的確に分析してるのです
(12月28日、日経新聞「経済教室」)

 野口さんは、「2007年の日本経済は、それまでの超緩和政策で引き
起こされた円安バブルが崩壊し、金融政策の深刻なジレンマが露呈し
た」としています。

 2007年には3回の顕著な株価下落を経験しましたが、気がついてみる
と、NYダウは年初に比べ8%上昇しているのに、日経平均は10%も下
落しているとも。

 株価下落の震源地は米国(サブプライム問題)であるのにも拘らずで
す。

 何故か?

 「この疑問を解く鍵は、為替レートにある」と。

 要するに、野口さんは、現在まで続いている緩やかな景気回復は、
異常なマクロ経済政策(超低金利政策)の賜物、イコール「円安バブル」
なのだと判断しているのです。

 そして、その結果、「金利正常化を強行すべきだ」と主張されているの
ですね。日銀の総裁が聞いたら、涙を流して喜びそうな気がしますが、
金利引き上げを支持する人は、多分少数派でしょうね。

 
 まあ、あの大不況から抜け出すことが出来たのも、冷静に考えたら、
超低金利がもたらした円安のお陰で、輸出産業の国際競争力が回復し
たところによる要素も大きいのは事実ですよね


 でも、でも、よ〜く考えたら、景気は回復しているといっても、日本の経
済力はどんどん低下しているのです。

 2006年の1人当たりGDPは、何とそれまでの世界15位からさらに低下
し、18位になってしまっています。

 それに、世界全体のGDPに占める日本の割合は、かつては17%程度
はあったものが、2006年には9.1%まで低下しています。なんと24年ぶり
に10%の大台を割り込んだと。

 世界の人口が約66億人で、それに対し日本の人口が1億28百万人な
ので、人口から見ると日本は約2%を占めるに過ぎませんので、9.1%
でも、まあまあだとも言えるのですが‥。

 「いや、10%を割るのは寂しい限りだ」

 でも、考えてみて下さい。

 日本やアメリカの占める相対的な地位が低下したということは、それ
だけ貧しい国が発展した結果であるとみることができるのですよね。

 そう考えると、世界全体のためにはいいことかもしれません。

 話は戻りますが、1人当りのGDPでみると日本の地位はがた落ちなの
ですが、それは、ドル建てで比べているから‥、という要素も大きいこと
は言わずもがな、ですよね。

 何故かといえば、もし、もう少し円高になっていたすれば、その分だけ
ドル表示の1人当たりGDPは膨らむからです。

 ということは、円安のお陰で日本企業の業績は回復したが、円安のせ
いで日本経済の相対的地位は低下したということです。


 年を明け、1月3日の日経新聞「経済教室」では、ポール・サミュエルソ
ン博士が寄稿しています。

 経済学の世界では大変権威のある大学者ですよね。昔は、サミュエ
ルソン博士の教科書を皆読んだものです。

 でも、でも‥

 ここで主張されていることは、全て納得できるものばかりではないよう
です。

 「日本には優秀な経営学系の大学院(ビジネススクール)や経験豊か
なケインズ主義経済学者が存在せず、国会や肥大した官僚制も、ポー
ル・クルーグマン氏(米プリンストン大教授)のような学者の助言を聞き
入れなかった。その結果、F・ルーズベルトの米国やヒトラーのドイツが
大恐慌を終わらせるためにしたこと(公共投資拡大策)を迅速かつ精力
的に実行しなかった」

 「日本はもっと以前に外貨準備の運用をドル建て資産から他の通貨に
切り替えておくべきだった。何故ドルが今後も長期間、下落し続けること
に、いつまでも気がつかないのだろうか」

 敢えてコメントしませんが、少し失望です。

 では、もう一人立派な方を登場させましょう。国際通貨研究所理事長
の行天豊雄氏です。

 日経の記事「試練の2008年 日本の針路」(12月28日)ですが、読ん
でいると辛口のコメントが随所に。

 「日本は将来がない国だと世界が思い始めている。バブル崩壊後に
地に落ちた日本の評価は小泉改革などで劇的に好転したが、安倍、福
田両政権では改革が停滞どころか逆戻りした印象がある」


 「安心の政策と与党は言うが、年金も財政も答えがないのに、国民を
安心させられるはずがない。空手形もいいところだ」

 手厳しいですね。


 それはそうと、今年から来年にかけて起ころうとしていることで、経済
に大きな影響を及ぼす要素が幾つかあると思います。

 それは地球温暖化と米国の政権交代です。

 ポスト京都議定書を巡り、国際社会はすったもんだをしていますが、
結局は、脱炭素化(低炭素化)社会を目指す動きが加速するということ
です。

 この結果、原油先物相場の動きとは関係なく、石油の消費にかかる
の実質的コストは上昇の一途を続けるはずです。

 どういうことかと言えば、たとえ石油の価格が上昇しなくても、先進国
が一定のキャップ(二酸化炭素排出量の限度)の下で石油を使い続け
るためには排出権の獲得などのためにお金がかかるということです。

 ということで、代替エネルギーの開発が、今後加速度的に進むという
ことが予想されます。

 仮に、日本が、国際競争力を維持したいと思うのであれば、自らに厳
しい義務を課すことが望まれるという皮肉なことが待ち受けているので
す。

 次に米国の政権が仮に民主党に渡るとなると、再び円高圧力が強ま
ることが予想されます。詳細な解説は避けますが、かつてクリントン政
権下で、円が1ドル80円を突破したことを想起してみれば理解できるの
ではないでしょうか。


 地球温暖化の影響は、実に様々な面で既に顕在化しています。

 地球温暖化の要素を抜きにした将来予想などもはや無意味に思えて
しかたありません。


 福田総理は、地球温暖化問題は、もはや一刻も猶予ができないとの
趣旨の発言をしていますが、その一方で、アメリカが支持しない政策
は、日本も支持できないとの立場をとっています。

 それでは、何にも進展しないのでは‥。

 たまには、アメリカにNo!というくらいでないと。

 今年1年の予想といっても、難しいな‥、と今感じている方、クリックを
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 明けましておめでとうございます。
 seijiです。

 昨年は、このブログの記事を読んで下さり、大変有難うございました。
 本年もよろしくお願いします。

 さて、本日は御用始で、今日からお仕事の人も多いと思います。
 お天気の方は、こちらは、寒さも和らぎ穏やかな日和です。

 しかし、マーケットの方は、嵐の様相ですね。なんと日経平均株価は、
一時765円も下げ、結局、終値は616円安の1万4691円になっています。

 今後の1年間、どうなるのでしょうか。

 ということで、本日は、今後の日本経済や世界経済について想像を
膨らませてみたいと思います。


 でも、その前に、既に新しいニュースが入ってきていますね。

 なんと、原油価格がとうとう1バレル100ドルを突破しました。NY原油
先物価格ですが、3日に、100
ドル5セントをつけたとか。


 ということで、原油価格の動向を手がかりにスタートしましょう。

 
 では、皆様にご質問です。

 どうして原油価格が上がっているのでしょうね。

 「中国などの新興国の経済成長が凄いから」

 そうですね。そうしたことも背景にはあるでしょう。でも、それだけで
はないですよね。

 そうです。原油価格の高騰の背景には、地政学リスクの高まりと、過
剰流動性の発生があります。

 「過剰流動性?」

 つまり、緩和的な金融がとられ、市場に資金がジャブジャブ放出され
ているということです。

 「でも、欧米では信用不安が発生しているのでしょう?」

 確かにそのとおりです。しかし、だからこそ、欧米の中央銀行は金融
を一気に緩和しているのです。

 「金融が緩むと、原油価格が上がるの?」

 必ずしもそうとはいえませんが、原油先物市場は、実需の市場ではあ
りません。原油価格の先行き見通しの当てっこしているのです。言わば
マネーゲーム。

 そして、金融が緩和されると、そのマネーゲームに参加する「費用」
(=金利)が低下するので、一層投機が盛んになるのです。

 「でも、どうしてこの時期、さらに原油価格が上がっているの?」

 それにはいろいろな思惑があると思いますが‥

 日経新聞が伝えるところによると(とは、言っても本当なフィナンシャ
ル・タイムズが報じているのですが)、独立系のトレーダー(ABS社を率
いるリチャード・アレンズ氏)が記録を狙って1バレル100ドル丁度で買い
を入れたとあります。

 この取引に関し、関係者の間には、将来、孫に「おじいちゃんがやった
んだ」と語るために損失覚悟でやったのではないか、と見る向きもある
といいますが、それは違うと思います。そうではなくて、もっと上がると
見ているのです。

 では、何故原油価格がまだ上がると読んだのか?

 それは、さらに金融が緩和されると読んでいるということです。

 サブプライムローン問題がヤマ場を迎えるのは、この1−3月期と言わ
れていますが、だとすれば、傷を浅いものにするために、FRBは、さらな
る利下げを強いられるはずです。それに、1−3月期を経過しても、それ
でサブプライム問題が過ぎ去るものではありません。どんなに早く過ぎ
去るとしても、今年いっぱいはもたつくはずです。

 となると、まだまだ利下げは続く‥、そう多くのディーラーが読んでい
るのではないでしょうか。


 そして、米国の利下げが続くと、円レートはどうなるでしょうか。

 そうですね。当然円高に振れます。本日は、4円以上も円高になり、
108円台をつけています。

 そして、その円高を嫌気して、株価は暴落‥、とこのような図式になっ
ています。


 既に言いましたように、サブプライム問題が今年いっぱいもたつき、そ
の結果利下げがさらに進むとなると、円は、どんどん高くなる‥というこ
とが予想されます。

 では、多くのエコノミストは、今年の為替動向をどのように予想してい
るのでしょうか。

 ということで、新聞をチェックすると、殆どの関係者の本年末の為替レ
ート予想は、105円から115円の範囲にあるようです。100円を超して円
高になる可能性があると読んでいる人は、極めて限られているようです
ね。

 でも、本日、既に108円台にまで円高が進んでいるのですから‥。


 結局、エコノミスト等の為替や株価の予測というのは、真の意味での
予想にはなっていないことが多いように思えます。あくまでも、直近まで
のトレンドを引き伸ばしただけの‥。

 ということで、皆さんは、自分の頭でいろいろと考えて下さい。

 いずれにしても、米国の利下げが今後も進むと、円高はさらに進むと
いう可能性が強いと思います。

 「で、株価は下げ続けるの?」

 短期的には、マーケットでは円高は歓迎されない傾向にあるので、し
ばらくはもたつくのではないかと考えますが、それでもゆったりとしたペ
ースで円高が進み、しかも円高に慣れてくると、株価への悪影響は限
定的だと考えていいのではないでしょうか。

 それは、円高が、必ずしも日本経済にとってマイナス面だけを有して
いる訳ではないからです。

 原油価格が100ドルを超えたと言いましたが、円高になると、円換算
の原油価格は低下することになるので、原油価格高騰の悪影響から解
放されることになるからです。

 それ以外に、日米の実体経済は、どのように推移するでしょうか。

 私は、日米とも、個人消費は結構底堅いものがあるので、景気が急
落する可能性は極めて小さいと予想します。ただ、だからといって、個
人消費が急に活気付くということも考えられないでしょう。

 考えてみたら、日本の人口は横ばいないし減少気味で推移しており、
しかも、高齢化は益々進展しているので、個人消費が、かつてのように
旺盛になることは考えられないのです。それは、少々所得が増加しても
同じようなことがいえると思います。

 「米国の経済が大きく減速することはないの?」

 どうしてでしょうか。

 「住宅バブルが弾けたのでしょ」

 確かに、米国の住宅バブルは弾けたようですが、住宅価格の低下幅
は、まだ10%にも達していないような状況です。やはり日本のかつての
バブルと比べると、全然傷は浅いのです。



 続きは、明日


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