経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

 ようこそ「経済ニュースゼミ」へ。当ブログにアクセスして頂き、ありがとうございます。私は2004年以降、一般の方々に経済ニュースを分かりやすく解説する仕事をしております。経済のニュースは難しいことが多いですし、それに誤解を呼びそうな報道も多いからです。皆様が、このブログをお読みになって、ご自分で考えることができるようになることを望んでおります。当方へのご連絡先は、次のとおりです。seiji+cj9.so-net.ne.jp (+を@にして下さい)

 本日の日経夕刊によれば、ブッシュ大統領が22日、シカゴで講演し、税収が好
調なため財政見通しについて強気論を展開し始めたとあります。

 確かに、ホワイトハウスのホームページでもそのような見通しが述べられてい
るのですが、どんなことを発言したか調べてみました。

 ブッシュ大統領の件の発言とは、聴衆の「減税は恒久的なものか」という質問
に答えたものの一部です。

 

Bush 3

So we're absolutely committed

to making the tax cuts

permanent. The argument

 you'll hear is, well, how can you possibly balance the budget

 if  you make the tax cuts permanent? I guess the reverse of

that is, we want to raise your taxes to balance the budget.

 Unfortunately, that's not the way Washington works.

The way Washington works is they will raise your taxes

and figure out new ways to spend the money and not balance

 the budget. (Applause.)

 減税は恒久措置だということを確約している。あなた方が聞く議論は、減税が
恒久的なものになれば、どうやって予算を均衡化させることができるかというもの
である。その反対は、予算を均衡させるために増税したいということになる。不幸
なことに、ワシントン(役所)は、そうした方法を取らない。ワシントンのやり方は、
税金を上げるが、それによってお金の新しい使いみちを見つけ、予算を均衡化
させることはない。

The best way to balance the budget is to keep pro-growth

economic policies in place. I think you're going to find a

report coming out this summer to be very interesting

 -- in other words, last year, by the way, we exceeded the

estimated revenues by about $100 billion. The economy is

cranking. When the economy works, people are employing

 people, and when people are making money, they pay

more taxes. Right now, it looks like that the revenues

coming into our treasury are greater than anticipated this

time around, too.

 予算を均衡化させる最善の方法は、景気刺激型の政策を維持することであ
る。夏に発表になる報告書は興味深いことになると思う。要するに、昨年は歳入
が見積もりよりも1000億ドルも上回ったのだ。経済は作動している。経済が動け
ば、人々は雇用を増やす。そして利益を挙げるとことができると、支払う税金が
増えることになる。今現在、歳入が見積もりを上回っていると見られる。

And so the best way to reduce our deficit is to keep pro-growth

 economic policies in place -- hence, permanent tax cuts --

as well as being wise about how we spend your money. And

the best way to be wise about how we spend your money is to

set priorities. And my priority is to make sure our troops have

what it takes to defend the United States of America.

 財政赤字を削減する最善の方法は、景気刺激型の政策を維持することと―そ
れは恒久減税なのだが―それに賢く使うことだ。私の優先事項は、アメリカ合衆
国を防衛するために軍隊が必要とするものを確保することだ。

 

 みなさん、どう思いますか。

 税収が増えたのは、減税のお陰で経済が好調であるからでしょうか。そして今
後も減税が効を奏するというのでしょうか。

 確かに経済が好調であれば税収が増加するということには誰も反対しないでし
ょうが、減税をすれば、必ず経済が好調になり、税収の増加に結びつくと考える
のは楽天的すぎるのではないでしょうか。

 それは、レーガン時代に既に実験済みのような気がします。

 

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 本日の日経「月曜経済観測」で、財務官を務めた溝口善兵衛氏がイ
ンタビューに答えています。

 なんと言っているかといえば、「通貨調整必要なし」ということです。そ
の理由ですが、プラザ合意の頃は、米国の競争力の低下という危機感
があったが、現在では、米国の成長率は先進国中で最も高く、競争力
が高いからだとしています。米国は強いドル政策は変わらないとしてい
ると‥。ただ、新興市場国との通貨調整は必要かもしれないとしていま
す。要するに、中国の人民元はもっと切り上がってしかるべきだというこ
とでしょうか。

 ここまでくると、日米の政府関係者の考え方が随分はっきりしてきま
す。

 要するに、中国の人民元は切り上げるべきだと。何故かというと、米
国の経常赤字の相手国としては中国がトップで、中国の輸出攻勢のお
陰で、米国の衣類関係の生産業者が迷惑しているというものでしょう。
中国から何らかの譲歩策を引き出さないと、議会運営が巧くいかないと
考えているのでしょうか。

 しかし、日米欧の通貨調整は本当に必要ないのでしょうか。

 通貨調整というのが政府主導の為替政策を意味すれば、それは確か
にそうであるかもしれません。何故ならば、先進国間では、マーケットメ
カニズムが働き為替が自動的に調整されることが可能であるからで
す。

 しかし、米国の8000億ドルに上る経常赤字は対中国のものばかりで
はなく、日本との関係でも赤字は続いているのです。

 となれば、通貨調整は必要ないとしても、為替市場での市場メカニズ
ムを通じたドル安は必要なはずです。

 ただ、それが急激に起きると、米国からの資本逃避を惹起し、混乱を
起こしかねないので、米国は強いドル政策を取っていると言っているだ
けなのです。

 なお、榊原氏がミスター円と呼ばれるのに対し、溝口さんはミスタード
ルと揶揄されたことがありましたが‥、ミスタードルの方が信頼性は高
いように思います。

 

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 5月19日のNHKスペッシャルで大豆争奪戦を放映していました。

 新聞のテレビ欄の事前の予告では、中国の買い付け増加でブラジル
の熱帯林がなくなってしまうというイメージが強かったのですが、番組を
みると米国、日本、中国が、それぞれの利益のためのブラジルにアプ
ローチをかけているという現実が分かりました。

 私も、不勉強で恥ずかしいのですが、そんなに大豆を買いたいなら、
何故日本は、自国で大豆をもっと生産しないのでしょうか。

 恥ずかしながら、その答えを知っている人はコメントしてくれませんか。

 ただ、それにしても思うことは、いずれ大豆の栽培技術が向上したり
作付面積が増大すると、供給が需要を上回るような事態が発生するの
ではないかということです。その時はまた、農家は豊作貧乏ということに
なりはしないかと心配するのですが‥。

 ということで、ブラジルも余り大豆の耕作面積を増やさない方が自分
たちのためとも思いました。

 遺伝子組み換え大豆というのも番組の最後の方で紹介されていまし
た。恐れていたことですが、ブラジルで遺伝子組み換え大豆の栽培が
許可されたそうです。

 日本の商社は、遺伝子組み換え大豆を購入するのでしょうか。

 

 

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 米国で700億ドルの減税法案が成立した。

Bush

 日本円に換算すると約7兆7千億円である。減
税の内容は、配当所得や株式譲渡益に対する
ものである。

 しかし、この減税措置、米国の経常赤字を却っ
て悪化させはしないか。

 

 4月のG7で先進7カ国は、世界的な貿易不均衡解消のために、各国
はそれぞれなすべき努力を行なうことを宣言したはずである。にも拘わ
らずこの措置である。

 何を言いたいのか、とお思いの方もあるかもしれない。

 減税措置は、米国の貯蓄率の上昇につながらず、却って経常赤字の
拡大につながるのではないかということである。

 スノー財務長官は、この減税措置は経済を活性化し税収が増大する
から財政赤字は縮小すると述べている。

 しかし、レーガン政権時代も、レーガノミックスの名の下に大幅減税が
実施され、今日の双子の赤字の元を作ってしまったのだが‥。

 

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スノー 5月17日日経夕刊によると、「米財務長官、ドル
安容認」とあります。16日のラジオインタビューで
「通貨の価値は自由で競争的な市場で決まるべ
きた」と述べ、現状のドル安を容認する考え方を
示唆したとあります。

 しかし、米アダムス財務次官は、最近のドル安
に対し、15日に、「米国はドル相場を通商政策の
道具としない」と述べ、ドル安容認を否定したばか
りです。

 まさに米国の為替政策迷走です。

 スノー長官とアダムス財務次官は矛盾したことを述べているのでしょ
うか。それとも受け止め方が間違っているのでしょうか。

 その問題を解く鍵は、スノー長官の「通貨の価値は自由で競争的な市
場で決まるべきだ」との表現にありそうです。

 「自由で競争的な市場」、即ち、スノー長官は、中国の人民元との関
係においては、ドルが安くなることは容認されるべきだと言っているの
です。

 それに対し、アダムス次官は、日本など主要国との関係においては、
ドルが急激にドル安になることは好ましくないと述べたのだと思いま
す。急激なドル安は、資本の逃避を惹起しかねないからです。

 しかし、人民元に対してはドル安になり、円に対してはドル高が続くと
いうような都合のいいことが実現できるものでしょうか。

 谷垣大臣は、15日に開かれた関西財界や有識者との懇談会で、「ス
ノー長官は、米国は強いドル高政策を維持すると述べた」と説明してい
るようですが、そのような話はリップサービスにしか聞こえません。

 いずれにしても、バーナンキ議長だけでなく、財務省も市場との対話
がスムーズに行かなくなっているのではないかと思われます。

 

 

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 日銀総裁が、「ゼロ金利解除に全く予断持たず」と述べたとあります。
5月16日の参院財政金融委員会でのことです。

 日銀の福井総裁は、竹中大臣や中川政調会長から睨まれている(と
私が勝手に推測している)ことは別としても、、発言には極めて神経質
になっていると思われます。そして、その結果がいつもと同じ「予断は持
っていません」という言い回しです。

 ということは、「予断は持っていない」という発言は、そつのない言い方
だということになります。

 ところで、米国のFEDはどうでしょうか。 バーナンキ議長

 米国のバーナンキ議長は、金融の引き締めを
行なうかどうかは、景気の見通し次第だと答えて
います。

 このFEDのスタンスも、言い方こそ違え、「予断
を持たず、その時々の経済指標を踏まえ判断す
る」というスタンスを示したものです。

 しかし、But, 

 日本では、福井総裁の発言はとりあえず模範答案として受け止めら
れていますが、米国ではバーナンキ総裁の発言は、市場との対話に難
ありとして受け止められています。

 どういうことかというと、そろそろ利上げの打ち止めかと思っていたら、
利上げが打ち止めになるか継続されるか不明となって、方向感が喪失
したという理由からです。

 そして、こうしたFEDのスタンスがその後のドル安円高につながってい
ると言われています。

 しかし、米国の利上げ打ち止め観測が遠のいたことによってドル高に
つながったというのもなかなか理解しがたいですね。

 相場の世界は難しいと感じられる最近のマーケットです。

 

 日銀総裁は、本当はゼロ金利解除の時期のメドをつけていると思う人
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 たけしのTVタックルで、拉致問題などを各国の人と議論していまし
た。

 中国や韓国の人も参加していましたが、いくらもっともらしいことを言お
うとしても、そもそも表現の自由が許されていない国の人たちですから、
建設的な議論ができるとは思えません‥。

 でも、それでも、yet

議論をすることは大切なのかもしれません。

 隣国の人たちも、もう少し客観的で冷静な議論ができるようになって
欲しいと思います。それができないと、結局欧米からアジアがバカにさ
れるだけです。

 経済の話ではありませんが。

 

 

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 本日は、東京市場で円が1ドル=109円台に突入したようです。どこま
で円が高くなるのでしょうか。

 ところで、米国では5月10日に、FRBが利上げを決定しました。04年6
月に利上げに転じてから16回目の利上げで、今回も0.25%ポイント引
上げられきりのいい5%となりました。
 
  また、我が国は、ゼロ金利政策は解除されていませんが、最近にな
って短期金利が少しずつ動き出しており、米国のFFレートと比較可能な
無担保コール翌日物もかつての0.001%から5月11日には0.007%にな
っています。

 しかし、いずれにしても今回の米国の金利引き上げによって、日米
(短期)金利格差は、またしても拡大してしまったわけです。

 しかし、それにも拘わらず、円が急騰、ドルが下落という状況です。
 通常、経済学のテキストは、金利の高い国へ資本は移動すると教え
ています。金利が上がれば、特殊な事情がない限り為替は強くなる筈
です。しかし、今回の動きも含め、米ドルは最近軟調な動きとなっていま
す。

 この現象をどのように理解すべきでしょうか。

 一つは、今回の利上げが既にマーケットに織り込む済みのものだった
との理解です。実際に金利が引上げられたのは5月10日であっても、そ
の利上げが前もって予測されていたとすれば、実際の利上げ決定によ
って新たなインパクトはないということです。もし、何らかのインパクトが
あるとすれば、それは予想を超えた決定がなされたときだけになりま
す。

 確かに、今回の利上げは、マーケットにとって全くの予想の範囲内の
ことであったので、利上げ決定によってドルが強くならないのは当たり
前かもしれません。しかし、単にドルが強くならないだけなら理解もでき
ますが、ドルは弱くなっているのです。

 これは、マーケットが、今回の利上げプラスもう一回程度の利上げを
織り込み済みで、問題はその後はどのような流れになるだろうかという
ことを織り込み始めようとしているということだと思います。

 即ち、円が109円台に乗ったのは、ドルの利上げがそろそろ終わると
ともに日本においてゼロ金利政策が終わることを織り込み始めたことを
意味するものだと思います。

 そうすると、5月10日の利上げで日米の金利差は5%程度にまで拡大
し、さらに米国でもう一回利上げが行なわれ金利差が5.25%程度まで
拡大しても、その後は日本において徐々に金利が上昇し、日米金利差
が縮小するのではないかと市場が見始めているということです。

 ただ、そのように考えても、今回の円高ドル安の動きは急激過ぎ、そ
うした内外金利差だけで説明できるものではないと思われます。

 何故なら、今後日本がゼロ金利を解除したとしても、日本における物
価動向などを考慮すれば、日米の金利差が一気に縮小するとはとても
考えられないからです。縮小するにしても極めて緩やかなペースにとど
まるでしょう。

 では、今回の円高ドル安の一番の要因は何なのでしょうか。
 これは、これまでに何度も説明していますが、米国における経常赤字
の規模が途方もなく大きくなりすぎ、持続可能なものでなくなっているこ
とにあります。この流れを止めるには相当程度ドルが安くなる必要があ
ると米国が考え始めているということです。

 確かに、ドル安の動きが急激なものであると海外資本が米国から一
斉に逃避するなど大混乱が起こる可能性があるので、米国当局として
も、急激な為替の変動を望んでいるものではありませんが、緩やかにド
ル安が起こり、それにともなって経常収支が改善することは大歓迎のは
ずです。

 このように推測できるのは、米財務次官の最近の発言と、スノー長官
と谷垣大臣が10日に電話協議したことからも明らかです。

 アダムス財務次官は、5月4日に「介入しないのは適切だし発言を慎
むのが望ましい」としています。また、スノー長官がどんな話をしたかは
不明ですが、マーケットでは、為替介入を牽制したのではないかと見ら
れています。

 これに対し、我が国当局は、「1ドル=110円を突破する円高となった
場合に介入に踏み切る可能性については、常にできる状態だが、実施
するかの意志の問題とは別だ」と微妙な表現をしています。

 こうしたことからすれば、1ドル=100円程度に至るまでは、米国からの
資本の逃避が起きない限り、我が国は介入を行なうことができないもの
と推測されます。

 

 以上

 

 日本企業は、少々円高になってもなんとかやっていくと思う人はクリッ
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 5月10日、FOMCは、予想通り金利引き上げを決定しました。FFレート
は、0.25%引上げられ、きりのいい5.00%となりました。 

 まあ、ここまでは折り込み済みのことですが、これで金利引き上げ打
ち止めになるかどうかが関心事項だったのですが、それについては、
何かヒントが得られたでしょうか。

 FOMCのステートメントを見てみましょう。

The Committee judges that some further

policy firming may yet be needed

to address inflation risks

 

 ジムレーラーの News hourでは、yet という単語が入っており‥、と
か言っていましたが‥。

but emphasizes that the extent and timing

of any such firming will depend

importantly on the evolution of

the economic outlook

as implied by incoming information.

 金利の引き上げがあるかどうかは、今後の経済の見通し次第だとし
ています。

In any event, the Committee will respond

to changes in economic prospects as

needed to support the attainment of

its objectives.

 

 グリーンスパン時代と違い、文章自体は分かりやすいのですが、金利
引き上げが打ち止めになるかどうかは、委員たちにも確証がないという
ことでしょうか。

 

 皆さんは、どう思いますか。

 

 

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 ゴールデンウィークに入る前に、「24日、円が一時1ドル=114円台に
急伸しました。少し前までは118円前後で推移していたので、一気に円
高の流れとなっています」と書きましたが、ゴールデンウィーク明けに
は、111円台で再開です。

 あまりの急ピッチの円高に、谷垣財務大臣も「為替レートの過度の変
動や無秩序な動きは経済成長に望ましくない」と口先介入です。

 ということで、今日は、円高の話を続けることにしましょう。

 前回、円高ドル安の要因として三つ挙げました。

(1)米国の利上げ打ち止めによって日米金利差が縮小すると見られる
こと

(2)G7の共同声明で中国の為替レートの柔軟化を求めたことによっ
て、アジア通貨が連れ高になるとみられること。

(3)G7で世界的な貿易の不均衡を問題視したため、ドル安が容認され
たと見られていること。

 そして、私は(3)の理由、即ち、貿易の不均衡を背景とするドル安容
認を第一の理由と考えていると紹介しましたが、日米の関係当局は「当
局のメッセージを読み違えている」とドル安容認の否定にやっきになっ
ています。

 確かに、急激な為替レートの変更は、様々な副作用があるので当局
としても容認しがたい点があるのでしょう。

 しかし、仮に本当に日米の関係当局に円高ドル安容認の意思がない
としても、米国では人民元が安すぎると考えているのは否定できない事
実であり、また、米国の経常収支の赤字が持続不可能なレベルまで高
まってきていることは誰もが認めるところです。

 さらに、米国では短期金利はそろそろ5%台を付けようとしていますの
で、これ以上金利が青天井で上がり続けることは通常ないと予想されま
す(これ以上金利が上がり続けるケースとは、米国から資本が流出する
ような非常事態です)。

 となれば、ドルが安くなるのは自然の成り行きというものです。問題
は、そのペースが適当かどうかということだけです。

 米国の関係者にすれば、緩やかにドル安が進行し、それに伴って経
常赤字が縮小するような事態を歓迎したいというところではないのでし
ょうか。

 翻って日本はどうでしょうか。
 日本は、今回のバブル崩壊後の不況を輸出の好調さで脱出した要素
も強いため、円高になることに対し警戒感を強めているように思えま
す。

 急激に円高が進むと確かに、輸出企業が想定している採算レートを
簡単に超えてしまうかもしれません。しかし、前述した理由がある以上、
これからは円高ドル安圧力は一層強くなると覚悟しておいた方がよい
でしょう。

 我が国の輸出企業は、政府が心配する以上に賢明ですから、「大変
だ、大変だ」と叫びながらも、それなりの対応策を講じる筈です。

 5月10日の日経にフェルドシュタイン教授のインタビュー記事が掲載さ
れています。
  フェルドシュタイン教授は、「対外債務のGDP比が増えない水準まで
貿易赤字を減らすには30-40%のドル安が必要という試算がある。米経
常赤字のGDP比が今より小さかった1980年代にもドルが40%近く下落
した」とした上で、「日欧はさらに成長する方が良いが、その赤字縮小
効果は小さい」とし、貿易の不均衡解消にはドル安が必要性だとしてい
ます。

 みなさんは、今後の為替レートをどのように予想しますか。

 

 

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