経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

 ようこそ「経済ニュースゼミ」へ。当ブログにアクセスして頂き、ありがとうございます。私は2004年以降、一般の方々に経済ニュースを分かりやすく解説する仕事をしております。経済のニュースは難しいことが多いですし、それに誤解を呼びそうな報道も多いからです。皆様が、このブログをお読みになって、ご自分で考えることができるようになることを望んでおります。当方へのご連絡先は、次のとおりです。seiji+cj9.so-net.ne.jp (+を@にして下さい)

 トランプ大統領が来日しますが…

 安倍総理は、トランプ大統領をプロゴルファーを交えてゴルフ接待するのだとか。

 でも、そのゴルフの最中に重要な話ができるのですよね?

 そして、夜はピコ太郎さんを呼ぶのだとか。

 まあ、勝手にやってくれ!

 それはそうと、本日の日経には、米国の物価見通しの記事が掲載されていました。

 賃金の伸びに物価上昇率が追いつかないのだと。

 米国賃金伸び率


 やや悲観的な書き方なのですが…

 逆に考えたら、インフレ率以上に賃金が伸びているということで、なんとおめでたいことか!

 これを悲観的に何故とらえるのかと言いたい!

 一方、日本では、実質賃金の伸びがプラスになることは滅多にありません。

 つまり、賃金伸び率がインフレ率を超えることは殆どない、と。

 また、だからこそ安倍総理や麻生副総理は、経済界に対して賃金アップを要請しているのです。

 では、日本と米国の違いは何か?

 トランプ大統領がメキシコ等からの移民を厳しく制限しているからか?

 しかし、米国の賃金伸び率がインフレ率を上回る現象は、オバマ大統領時代から起きていることなのです。

 では、何が日本の賃金伸び率を低く抑えているのか?

 理由は一つではないでしょうが…

 日本が、実習とか研修という名目で外国人労働者を受け入れていることが大きいのではないでしょうか?

 要するに、日本は口では賃金を上げろといっても、やっていることは賃金を抑えるようなことばかり。

 そして、経済界も賃金の引き上げに協力する振りはする。

 しかし、実態は外国人労働者を受け入れているので賃金はなかなか上がらない、と。



 

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 日銀の黒田総裁は、今回の記者会見で、物価上昇率が2%の目標に達しない状況で出口戦略を考えるのは本末転倒だと言いました。

 今から約5年前、何が何でもデフレ脱却(=物価のマイルドな上昇)が先決だとの安倍総理の強い意志に基づいて日銀は物価目標値を掲げて今日までやってきた訳ですが…

 笛吹けど踊らず!

 つまり、マイルドなインフレは起きておらず、その意味では緩和策を続けるのも一応筋は通っているかに見えるのですが、その一方で、日本は今や人手不足が問題になるほどで、そして需給ギャップも既に解消しているのです。

 景気はこんなによくなったと安倍総理も選挙戦でどれだけ自慢していたことか!

 しかし、政策金利はマイナス0.1%、そして長期金利はほぼゼロ%に誘導するという超緩和策は依然として続くのです。

 何故、このような超緩和策を継続する必要があるのでしょうか?

 巷では、出口戦略を議論しようとしても政治の圧力があって、それができないのだという解説があるほどです。

 つまり、日銀は泥沼にはまったようなものだ、と。

 泥沼というよりも、底なし沼、或いは蟻地獄といった方が分かりやすいかもしれません。

 では、政治家は何故超緩和策を止めるなと圧力をかけるのでしょうか?

 円高に転じてしまうから?

 株価が下落する恐れがあるから?

 そうしたことも大きな理由だと思いますが、もう一つ大きな理由があるのです。

 グラフをご覧ください。

 利払費の推移


 こんなに恐ろしい事実を示したグラフがあるかと言いたいほど!

 全然怖くない?

 でも、グラフの意味することをよく考えてみて下さい。

 過去17年間、政府が毎年度支払っている利払費がどのように推移したかを示しています。

 そして、併せて公債(国債)残高の推移も示しています。

 バブルが弾け始めたと言われた1991年度の利払費は10兆円を超していたことが分かります。

 そのときの国債残高は200兆円弱。

 そして、ご承知のようにその後も国債残高は年とともに上昇している様子が窺えます。

 一方、利払費の方は、8年間ほど横ばいの水準で推移していたものの、その後ガクンと減少するのです。

 金利が大きく低下したからです。もっと正確に言えば、国債残高の増加のペースよりも金利の低下のペースが早いからそうなるのです。

 でも、その利払費もその後は、少しずつ増加しています。

 但し、利払費の増加のペースは国債残高の増加のペースほどではありません。

 過去16年で、国債残高は4倍以上に増えているのに利払費はむしろ減っているのです。

 仮に金利が間ずっと変わらなければ利払費も4倍以上になっていたでしょう。つまり年間40兆円以上に。

 それが今現在では9兆円ほどで済んでいるのです。

 ということはですよ、仮に今金利がかつてほどの水準にあったとしたら、利払費だけで後、30兆円以上も財源を探し出す必要があり…そして、それは殆ど無理だから利払のために更に国債を発行するという自転車操業が始まっていて、国債の残高は今の規模を遥かに上回る水準になっていたと想像できます。

 私は何を言いたいか?

 要するに、日銀が金融政策の正常化に乗り出して、金利を上昇を容認するならば、利払費が増大して政府は予算を編成するのが非常に困難になるということなのです。

 教育の無償化?

 バカ言っちゃいけないと言われるほどで、様々な予算がバサバサと切られてしまう事態になってしまうでしょう。

 要するに、金利が上がると、安倍総理が好きなばら撒きができなくなってしまう。そして、ばら撒きができなくなると、支持率も下がる、と。

 逆に言うと、今の政策を続けると、将来の世代が大変な目に遭うということなのです。





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 NHKのニュースです。

 特別国会が1日召集され、安倍総理大臣は、衆参両院の本会議で第98代の総理大臣に指名されたあと、直ちに第4次安倍内閣を発足させる方針です。そして、安倍総理大臣は、待機児童の解消に向けた保育の受け皿整備などを前倒しして進めるため、麻生副総理兼財務大臣らに対し、今年度の補正予算案の編成を指示することにしています。

(中略)

 補正予算案には、待機児童の解消に向けた保育の受け皿整備や、生産性向上に取り組む中小・小規模事業者の支援策、それに日本とEU=ヨーロッパ連合の間で大枠合意したEPA=経済連携協定の発効に備えた、農業対策などが盛り込まれる見通しです。

 これを受けて政府内では、補正予算案の編成作業と合わせて教育負担の軽減などの「人づくり革命」や、生産性を飛躍的に向上させる「生産性革命」の実現に向けて、年内に策定する新しい経済政策パッケージの検討が本格化します。


 そもそも補正予算とは何か?

 知恵蔵の解説です。

 補正予算

 予算(当初予算)成立後に生じた、自然災害などの予見し難い事態に対応するために作成される予算。財政民主主義からいえば、超過支出禁止の原則に基づいて、予算計上額以上の支出はできない。しかし実際は、予見し難い事態への対応として、予備費の計上が認められている。更に予備費でも対応できないような事態が生じる場合には、追加予算を編成することが許されている。こうした予算の追加と、追加以外の予算の修正を含めて補正予算と呼んでいる。補正予算を乱用することは、財政民主主義からいえば望ましくない。しかし、現在の日本では、予見し難い事態というよりも、経済情勢の変化に対応するために、補正予算を編成することが常態化してしまっている。

(神野直彦 東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授 / 2007年)

 そうなんですよね、本来は予算成立後に発生した突然の自然災害などに対処するために組む予算のことを言います。

 では、待機児童の解消や中小企業対策の問題は、当初予算を議論する際、予見することができなかったのか? 

 そんなバナナ!

 でしょう?

 しかし、当初予算を膨らまし過ぎると放漫財政だとか、ばら撒きだとか批判されかねないので、敢えて常識的な規模に抑えておき、しかし、最初から予定していたかのように年度途中でこうして補正予算を組む、と。

 何のための補正予算かと言いたい!

 それにしても財源はどうするのでしょうか?

 また、赤字国債の発行ですか?

 世間には増税は絶対に反対だという人々がいることを私はよく承知しています。

 私だって、増税は嫌。

 そして、増税は嫌だから、こうしたばら撒きというか、必要性の乏しい事業に反対する訳です。

 しかし、多くの国民は、全く無関心。

 そして、無関心でありながら、そのツケが回ってくると、俺はそんなこと知らんという態度を取る!

 安倍総理が消費税増税延期を言い出すとそれを歓迎する人が多いことも承知しています。

 でも、消費税増税を延期するなら、その一方で歳出をカットしなければ整合性が取れないのに、歳出をカットするどころか、こうしてまた補正まで組んで歳出を増やすという安倍総理。


 そんな政治家に一票を投じた人たちって、何を考えているのでしょうね?

 何も考えていない?

 多分、そうでしょう。


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 30、31日と2日間に渡って開かれていた日銀の金融政策決定会合で、金融緩和策の現状維持が決定されたと報じられています。

 具体的に言えば、年間80兆円のペースでの国債の買い入れが続けられるとともに、短期の政策金利をマイナス0.1%に、そして長期金利の10年物国債の利回りをほぼ0%に誘導する政策が続けられるということです。
 
 何故、超緩和策を続けるのか?

 それは、先日も言いましたように、インフレ率が目標の2%になかなか達しないからなのですよね。

 なんとしてもマイルドなインフレを起こしたいのだ、と。

 但し、直近のインフレ率は、前年比で0.7%まで上昇していること訳ですが…

 それが何を意味するのか?

 例えば、貴方が大金を銀行に預金しているとしましょう。

 その預金に付く利子はほぼゼロ。ATMで引き出す際にかかる手数料を考えたら、むしろマイナスになってしまうでしょう。

 その一方で、お金の価値が1年間で0.7%低下する訳ですから、貴方の資産は少しずつ減る仕組みになっているということなのです。

 まあ、お金を借りている企業にとっては大変ありがたいことかもしれませんが、お金を預けている
多くの国民は犠牲を強いられている訳なのです。

 それもマイルドなインフレにするためにです。

 国民の多くがマイルドなインフレになることを切望しているのでしょうか?

 答えはノー。

 インフレなど少しも望んでいないのに国民は犠牲を強いられているのです。

 おかしいでしょう?

 それで、消費が落ち込んでいる、と来た!

 消費を活性化したかったら、当たり前の金利水準にしろと言いたい!

 金利収入があれば、人々は必ずそれを消費に回す。

 なんか、そういう気になるではないですか?

 でしょう?

 まあ、ゼロ金利を実現して設備投資を活性化したいという思惑もあるのでしょうが…しかし、実際には投機を盛んにするようなことにしかなっていないのです。要するに、バブルを演出しているということですね。



 現在の長期金利をゼロに誘導する政策は、政府の金利負担を軽くすることと株高を促進することにしか役立っていないととお感じの方、クリックをお願い致します。
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 突然ですが、日銀の金融政策についてどう考えますか?

 日銀は、長期国債をガンガン市場から買い上げるだけでなく、長期金利までほぼゼロ%に誘導するという他国に例を見ない政策を実施していますよね。

 まあ、短期の政策金利を中央銀行が誘導する政策は、中央銀行の伝統的、かつ主たる政策手段である訳ですが、長期金利を誘導することははっきりと言って禁じ手だったのです。

 幾ら中央銀行であっても、そして、いくら景気を下支えするためと言ってもそこまでしてはいけない、と。

 何故ならば、為替レートが市場メカニズムで決定されるように、長期金利も市場のメカニズムで決定されるべきであるからだ、と。

 それに長期金利をコントロールするということは、中央銀行が無制限に市場から長期国債を買い入れることが前提となる訳ですが…そもそも財政法では日銀による国債の直接引受を原則禁止している訳ですから、その意味でも日銀が長期金利をコントロールすることはおかしいのです。

 もちろん、長期金利がコントロールされて、短期金利のみならず長期金利まで極めて低い水準で推移することになれば、理屈としては企業の設備投資や家計の住宅投資が刺激されることが期待できる訳ですが、その反面、預金者の利子収入は全くと言っていいほど見込まれない訳ですから、その分、消費者の購買力が奪われます。

 さらに言えば、長期金利は、景気の先行きを示唆する先行指標の役割を果たす訳ですから、その長期金利をコントロールしてしまうと、これから先景気がよくなりそうかどうかを長期金利を見ることによって判断することができなくなってしまうのです。

 いずれにしても、日銀は、これまでの超緩和策を変える気配はない訳ですが…それは何故なのでしょうか?

 そうです、インフレ目標の2%が達成される見通しがなかなか立たないために、超緩和策をせざるを得ないということになっているのです。

 ここで皆さんにお伺いしたいと思います。

 貴方はインフレ目標値を支持しますか?

 つまり、何が何でも2%のインフレを実現すべきだと考えますか?

 もし、そうであるというのであれば、確かに超緩和策を変更する訳にはいかないかもしれません。

 でも、何故2%のインフレ目標を無条件で達成する必要があるのか、と言いたい!

 それに、今景気が非常に悪いというのであればともかく、人手不足がむしろ問題になるほど景気は回復しているとも言えるのです。

 よく、景気が悪いときには財政出動をして景気を下支えすべきだなんていう議論が聞かれる訳ですが、今もそんな状況にあると言えるのでしょうか?

 グラフをご覧ください。

需給ギャップ


 日銀が推計している需給ギャップの推移をグラフにしたものです。

 ご承知のようにリーマンショック後、世界的に景気は後退して日本でも需給ギャップが拡大していることが分かる訳ですが、今は需要不足どころか完全に供給不足の状況になっているのです。

 ですから、本来であれば、金融も徐々に引き締めに転じることが必要な時期に差し掛かっているのに、今言った事情で日銀は超緩和策を変えようとはしない、と。

 私、これまでも何回も言ってきたことですが、余りにも多くの学者や評論家、或いは政治家たちが、
物価が上がらないことに過敏になり過ぎているのではないでしょうか?

 その主な理由は、米国の1930年台の大恐慌のトラウマにあるのですよね。

 物価が低下することにより景気が悪くなり、そして、景気が悪くなることにより物価がさらに低下する、と。そうした悪循環はなんとしても阻止する必要がある、と。

 でも、近年先進国を中心にして起きている物価の低下或いは、物価の安定は、違う事情によって起きていることを十分に認識する必要があるのです。

 新興経済、つまり賃金が比較的安い国々の経済が発展していることによってそうした国々で生産された製品が世界中に輸出されることによって起きているのだ、と。

 テレビでもカメラでもパソコンでも…或いは、スーツでも下着でも、そして加工食品でさえ安い価格で手に入れることが可能になっている現代社会。

 不況とは関係なくおきている現象なのです。

 何故、それに対して過敏に反応する必要があるのか、と。


 インフレ目標政策なんか直ちに取っ払え、と。

 でも、それって、日銀の政策委員の総入れ替えを意味しているのですよね?

 そして、安倍総理が言っていたことも的外れであった、と。



 物価を気にし過ぎて日銀の国債買い入れを今後も続けると、大変な副作用が起きそうだと思う方、クリックをお願い致します。
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 昨日、地球温暖化について書きましたら結構反応がありました。

 でも、選挙後のテレビは、政局のことばかり。

 地球温暖化の地の字も出てきませんね。

 本当にアホかと言いたい。

 ただ、私も一部で温暖化に懐疑論があることは承知しています。

 ですが…仮に温暖化の因果関係が100%証明できなくても異常気象が頻発化していること自体は誰も否定できないのではないでしょうか?

 地球温暖化ではなく、ヒートアイランド現象で世界全体の平均気温が上がっているとしても、ですよ。

 一時間当たり100ミリを超す大雨がなんとしょっちゅう起きていることか!

 そうでしょう?

 それはそれとして、本日は、経済について考えたいと思います。

 よく景気や経済について政治家や評論家が語る際、次のようなことが言われることがあります。

 GDPの約6割は個人消費が占めているのだから、個人消費を活性化しないと景気はよくならない。だから、個人消費を活性化する政策こそ必要なのだ。

 如何でしょうか?

 こうした考えについて貴方はどう思いますか?

 1分間ほど自分の頭で考えてみてください。

 

 はい、1分間経過しました。

 多分、多くの方がそれはそうだと思っているかもしれませんね。

 ただ、そもそもGDPの6割が個人消費って、どういうこと? と思っている方もいるかもしれません。

 否、後者の人が多いかもしれません。

 では、先ずそのことについて説明しましょう。

 GDPとはGross Domestic Production の略ですから、国内総生産。

<訂正とお詫び>
 
GDPとはGross Domestic Production の略ではなく、Gross Domestic Productの略ですね。訂正してお詫びします。

 付加価値の合計額なんていうと難解に聞こえるかもしれませんが、要するに、どれだけのモノやサービスが1年間に国内で生産されたかということです。

 ですから、GDP、つまり生産額について論じているのに何故個人消費が出てくるのか疑問に思ったとしても至極当然。

 但し、経済学的には、一国の1年間の総生産額は、その国の1年間の総支出額、或いは総分配額と同じであると擬制する訳です。

 これを3面等価の原則と言います。

 要するに、仮に日本の昨年度のGDPが500兆円だとしたら、500兆円分の付加価値が生産され、そして、その500兆円分の価値が様々な経済主体に分配され、そして、その500兆円分の支出がなされている筈だ、と。

 では、実際の2016年度の日本の実質GDPを支出面でみるとどうなっているのか?

 内閣府のサイトをチェックすると次のとおりとなっていることが分かります。

 実質GDP:523兆円

 個人消費:297兆円

 企業の設備投資:82兆円

 政府支出:130兆円

 純輸出:−3兆円

 この他に民間住宅投資や民間在庫投資があるので、合計523兆円となり、そのうち個人消費の占める割合は56.8%となっています。

 以上から分かるように、支出部門で一番大きなウエイトを占めるのは個人消費、次に政府支出、そして設備投資となっている訳で、仮にそれぞれがある年に10%ずつ増加した場合、一番大きな影響力を持つのは個人消費であることは論を待ちません。逆も同じ。仮に10%ずつ減少しても一番大きな影響力を持つのは個人消費であり、だから上に紹介したようなことが言われる訳です。

 個人消費をどうにかすることが景気回復、或いは経済成長の鍵なのだ、と。

 もう一度お伺いします。

 貴方は、その主張についてどう思いますか?

 益々そう思うようになった?

 では、次の質問に移りたいと思います。

 
 仮に、日本のGDPに占める主な支出項目が次のようになっている二つの状態があったとします。

 ケース1:個人消費の割合が全体の80%を占める状態

 ケース2:個人消費の割合が全体の40%を占める状態

 
 以上のような二つの状態があったとして、景気をよくするためにさらに個人消費を活性化すべきだと考えられるのはケース1なのか、それともケース2なのか?

 如何でしょうか?

 個人消費がGDPの8割を占めるとなれば、益々個人消費の役割が大きく見えるので個人消費を伸ばすことが求められるのでしょうか?

 逆に、個人消費が4割しか占めなければ、個人消費の役割は小さくなるので個人消費を伸ばす意味が薄れるのでしょうか?


 個人消費がGDPの約6割も占めているのだから、景気回復のためには個人消費を活性化することが必要だという考えが正しければ、個人消費が8割も占めれば、なおさら個人消費の活性化が必要だということにならなければ整合性が取れませんよね?

 しかし、個人消費がどんどん伸びて、その反面で企業の設備投資が減少を続けると、どれだけ需要が強くなってもそれに応えることのできる生産能力が維持できずに、経済成長は頭打ちになってしまうのです。

 つまり、幾ら個人消費という需要が強くても、国内の生産能力の拡充が伴わないので、単に輸入が増えるだけだ、と。

 逆に、個人消費がGDPに占める割合が全体の4割というような状態(中国のような状態)では、国内の需要に応える以上の遥かに大きな生産設備を有している訳ですから、個人消費が伸びればさらにGDPが伸びることが十分に期待できるのです。

 ということになれば、個人消費が約6割を占めているので個人消費の活性化が景気活性化の鍵だと決めつける論法が必ずしも的を得たものではないことが分かると思うのです。

 問題は、個人消費がGDPの何割を占めているかではなく、個人(家計)が、その得た収入のうちどれほどを支出に回さず貯蓄しているかということなのです。

 つまり、貯蓄率が高すぎるのであれば、それを支出に当てることによって生産が刺激されるので経済成長が期待できる訳ですが、そもそも貯蓄率が低いのであれば、消費を増やしたくても増やすことができないではないか、と。

 グラフをご覧ください。

貯蓄率


 近年の我が国の家計の貯蓄率の推移を示したグラフです。

 かつては10%を超えていた貯蓄率が、今ではゼロに近い状態になっているのです。

 つまり、国内の家計部門を合算すると、得た収入はほぼ全て使っている、と。

 これでどうやったら国民は消費を増やすことができるのでしょう?

 もちろん、一時的に政府が国民に給付金を支給して消費を増やす方法も考えられますが、それをやるのだったら、その分、政府が公共事業を行うのも同じ効果がある筈です。

 政府支出はGDPの約25%しか占めていないから効果が薄いなんてことはないのです。

 いずれにしても、リーマンショック後問題視されていた需給ギャップ(需要不足)は様相を大きく変え、現在ではむしろ供給不足が指摘されている訳ですから、消費を刺激して景気をよくしろという主張が如何にピント外れであるかを知って頂きたいと思うのです。

 

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 NHKのニュースです。

 地球温暖化が進み、今世期末に世界の平均気温が3度から4度ほど上昇した場合、日本の南の太平洋で猛烈な台風が増えるという予測が気象庁の気象研究所が行ったシミュレーションでまとまりました。

 気象研究所の吉田康平研究官などのチームは、今世紀末に世界の平均気温が3度から4度ほど上がるというシナリオで温暖化が進んだ場合、台風の発生数がどのように変化するか、海洋研究開発機構のスーパーコンピューター「地球シミュレータ」を使って解析しました。

 その結果、世界で発生する台風の数は、現在のおよそ80から3割ほど減る一方、日本の南の太平洋に限ってみると猛烈な台風の発生や通過する頻度が増える結果になったということです。

 この海域で、中心気圧920ヘクトパスカルほどの猛烈な台風の発生や通過は現在、10年間で平均3つ程度なのに対して、今世紀末には10年間で5つほどに増える予測となっています。

 この要因について吉田研究官は、海面水温が今よりも2度から3度高くなるうえ、上昇気流も強まり、猛烈な台風が発生しやすくなるとしたうえで、こうした猛烈な台風が勢力を維持したまま日本に接近、上陸するおそれもあると指摘しています。

 吉田研究官は「勢力の強い台風が日本に近づいた場合、大雨による洪水や暴風に加え、沿岸部では高潮の危険性が高まる。こうしたリスクを踏まえて対策を進めることを考えなければならない」と話しています。

 地球温暖化が進行するとどのような被害が生じるか?

 海面が上昇して、例えば太平洋上の島国は海面下に沈む?

 そういった指摘に対して、例えば武田教授はテレビに出まくり、温暖化なんて嘘っぱちだなんて得意げになっていっていましたよね。

 本も出しました。

 コップのなかに氷を浮かべて、水をコップの上ぎりぎりの状態にした後、氷を融かすとどうなるのか?

 コップの水があふれ出すのか?

 あふれ出さないのが正解。従って、温暖化が進展して、氷が解けても水面は上がらないだなんて。

 しかし、温暖化で融ける氷は、海に浮かんでいるものだけではないのです。アルプスの氷河、南極の氷。これらが融ければ海面は上昇する筈。

 この武田理論にどれだけの人々が騙されたことか?

 いずれにしても、被害はそれだけではとても済まないのです。

 本日のニュースにもあるように異常気象が頻発化する、と。台風や暴風雨が起きやすくなるとともに大型化する。

 恐い話でしょ?

 そしてまた、生態系にも大きな影響を与え、既にオーストラリアや沖縄のサンゴは大幅に減少してしまっているのです。

 3度か4度の温度の変化なんて聞いても、我々はその影響の大きさに気が付かないかもしれません。

 だって、朝晩の温度差が15度、20度なんてこともしばしばあるからです。

 しかし、世界全体の平均気温なのですよ!

 温帯だと思っていた地域が亜熱帯になるなんてこともある訳です。

 現に本州の近海には、昔は生息していなかった熱帯魚が棲みついていますし…

 なんとかしないといけないでしょ? 地球温暖化対策。

 でも、世界の政治家たちは、一時はこの問題に熱心であったのが、今や全く関心が薄れてしまっています。

 安倍総理も全然この問題を取り上げることはありませんし、また野党の政治家にしても同じことです。

 かつて環境大臣を務めた小池百合子様でさえ、地球温暖化に関心を示すことはないのです。

 偶に温暖化対策になるから…なんて声がある訳ですが、それは、地球温暖化対策に冷淡であった原発推進論者が原発を推進したいために言うだけの話です。

 ところで、安倍総理は、今回の選挙を国難選挙と言いました。

 北朝鮮問題と少子高齢化の進展が国難なのだ、と。

 しかし、超大型の台風が頻繁に発生して日本に上陸するようになったら、北朝鮮のミサイル以上の被害が発生するでしょう。

 どうするの、と。

 これこそ、国難! 否、一国の災難どころか、地球規模の災難が起きつつあるのです。

 ただ、原因も地球規模であるために、仮に日本や欧州がどれだけこの問題に真剣に取り組んでも、米国や中国も歩調を合わせることがなければ効果がありません。

 でも、その点、米国のトランプ大統領は地球温暖化対策についても極めて冷淡ですよね。

 そのトランプ大統領が近づか来日して、安倍総理とゴルフをすると言うのです。




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 ドル円が、1ドル=114円台と、ドル高円安に振れています。

 米国の金利が上昇しているからです。

 グラフをご覧ください。

日米金利差2017年10月


 米国の国債(残存期間10年)の利回りが9月くらいから上昇基調にあり、日米金利差が拡大しているからですね。

 日米金利差が拡大すると何故ドル高円安になるのか?

 その理由が分からないという人は、少し自分の頭で考えてみてください。

 でも、その一方でユーロ円は、1ユーロ=132円台とかなり円高に振れているのです。 
 
 欧州中央銀行も量的緩和策を縮小するというニュースが報じられていたので、ユーロ高になるのかと思いきや、ドラギ総裁が域内の物価圧力は引き続き弱いなどと発言したことから、今後も緩和的な政策が続くと見られているのだとか。

 この辺りなかなか微妙なものですね。

 いずれにしても、日本は今のところ金融政策を変更しようという動きはない訳です。


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 デフレの定義にもよりますが、仮にデフレとは、物価が恒常的に上がらない、或いは低下し続けるような状態だとして、日本経済がデフレから脱却すればバラ色の将来が待っていると言えるのでしょうか?

 2012年暮れの選挙で安倍自民党総裁は、何がなんでもデフレからの脱却が先決だと有権者に訴えたことを覚えている人は多いと思います。

 つまり、マイルドなインフレを起こすことこそ必要だ、と。

 どうしてそのようなことを言ったかと言えば、日本の労働者の名目賃金が長年に渡り上がらない、或いはむしろ低下するような状態が続いていたからです。インフレになれば、名目賃金は上がりやすくなるであろう、と。

 賃金が上がらないことに不満を抱いている有権者が多いから、そこで賃金を上げる政策を打ち出せば必ず支持率が上がり、政権の奪回も十分に可能だ、と思ったのでしょう。

 で、政権交替後は、安倍総理の思惑どおり日銀は物価目標値を設定し、そして、日銀が市場からガンガン国債を買い上げてマネーを大量に放出する作戦に出たのはご承知のとおり。

 しか〜し…

 しか〜し…

 しか〜し…

 物価はなかなか上がりませんでした。

 民主党政権時代と大して変わらないのです。

 で、ここで質問をしたいのですが…今後、何らかの理由によってインフレ率が目標値の2%を超えるような状態が実現したら、日本経済はどうなるのか?

 おめでたいことだ?

 確かに、再び我が国の出生率が上がり人口の減少にストップがかかるなど、実体経済の環境の変化に伴って物価が上がり、なおかつ賃金まで上がるというのであればおめでたい気もするのですが…

 しかし、マイルドとはいえ物価が上がるその原因が、例えばエネルギー価格の上昇を原因とするようなものであれば、物価が上がっても景気は良くないということもあり得る訳です。

 それに、仮に景気の回復に伴ってインフレが発生したような場合であっても、物価上昇率が2%を超え、3%或いは4%にでもなれば、否が応でも引き締め政策に舵を切らざるを得なくなります。

 つまり、日銀による国債の大量買い上げはストップする、と。

 でも、そうなると、その日銀が抜けた後を誰かが埋める必要がある訳ですが…

 物価が上がり金利が上がるような状況というのは、国債価格が低下する状況でもある訳ですから、なかなか国債の買い手が見つからない、と。

 そして、国債の買い手がみつからないと、国債を買ってもらうためにさらに金利を上げざるを得ない、と。

 政府の金利負担は徐々にではあるものの確実に重くなり始めるのです。

 つまり、金利を支払うために借金をする必要がある、言いかえると、金利を支払うために発行しなくてはならない国債の額が増えるのです。

 政府がどうにか資金繰りを付けることができればいいのですが、もし、それが困難になったら、年金や公務員の給与が決められたとおり支払われなくなる恐れさえあるのです。

 もちろん、そのような事態に陥ったら、それこそ日銀が国債を再びどんどん買い上げたらいいという意見があることは承知しています。

 日銀に国債を買い取ってもらって資金繰りを付ける、と。

 しかし、インフレが進む中で日銀が国債を買い続けるということは、さらにインフレを加速させることにつながってしまうのです。

 矛盾しているでしょう?

 今のようにインフレになる気配がないなら日銀による国債の買い上げも認められるでしょうが、インフレが進む中で、日銀が国債をさらに買い上げるというような政策を採用することができるのか、と。


 そうなると、心地よい円安ではなく、恐ろしい円安が起きる恐れもあります。

 資本の流出!

 海外投資家が日本の株式を手放す、と。

 デフレから脱却することができた状態こそ、日本経済にとっては危機であると言うべきでしょう。


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 本日の第2弾。

 本日も、昨日に続いて財政破綻について考えてみたいと思います。

 景気回復の実感がないと言いながらも、緩やかな景気回復が続いているのは事実でしょう。実際に人手不足は深刻になっていますし…

 では、景気が良くなると、金利はそれに応じてどのように変化するのが普通なのか?

 これ、知っている人にとっては常識みたいなものですが…

 景気がよくなると金利は上がる、と。

 何故金利が上がるかと言えば、景気がよくなるということは企業の投資活動や消費者の消費活動が盛んになるので、それに応じてお金を借りる動きが活発になるので金利は少しずつ上がる、と。

 反対に景気が悪くなると、お金を借りて設備投資をしようという動きが沈静化してしまうので、金利は下がる、と。

 では、今日本の長期金利はどのようになっているのでしょうか?

 グラフをご覧ください。

新発10年国債利回り


 あら不思議!

 人手不足で有効求人倍率はかつてのバブル期並みになっているのに、長期金利(新発10年物国債の利回り)はほぼゼロの水準にまで落ち込んでいるのです。

 一次マイナスになったこともあるほどです。

 では、何故これほどまでに長期金利が低下しているのか?

 もう一度グラフをご覧ください。 

 2008年9月にリーマンショックが起きる訳ですが、その2年ほど前までは世界的に景気が回復していた時代で日本でも長期金利が上昇していたことが窺えます。

 しかし、その後景気が失速して、それに合わせるように長期金利が低下し…そして、その後、2009年には長期金利が一時上昇するのですが…その後は、また低下を続けているのです。

 どうしてなのか?

 それは、日銀が超緩和策を採用しているからですよね。

 特に、最近では黒田総裁の下で日銀が長期金利を0%程度に誘導するような政策を採用しているものだから景気の実態に拘わらず長期金利がほぼゼロ%の水準にあるのです。

 いいでしょうか?

 リーマンショックが起きたあの景気後退期でさえ、10年物国債の利回りは1%を上回っていたのに、それが今は人手不足が問題になるほどまでに景気が回復しているのに国債の利回りはほぼゼロの水準に張り付いている、と。

 ということは、日銀がそうした政策を採用しなければ、今、10年物国債の利回りが1%を超えていたとしても全然おかしくない、と。

 そうでしょう?

 では、何故日銀はそうした超緩和策をいつまでも維持しているのか?

 米国や欧州では金融政策の転換に乗り出しているのに、です。

 でも、日本はなかなか物価上昇の兆しがないから、超緩和策を維持しているのですよね?

 しかし、そういう理由であるならば、近い将来何らかの理由によってマイルドなインフレが起きれそうした政策が転換され、金利が一気に上昇に転じることも十分に考えられる訳です。

 ただ、その際、今の金利水準が自然に形成されたものであれば金利上昇のペースは緩やかなものになるでしょうが、上で述べたように今の金利水準が人為的に低く抑えられたものであるために、逆に金利が上昇に転じる局面では、今度は一気に金利が上がる恐れがあるのです。

 金利の急上昇は、国債価格の低下、もっと言えば暴落を意味します。

 国債の価格が暴落するということは、投資家たちが国債を保有したがらないことを意味するので、国債の魅力を増すためにさらに金利を引き上げる必要性に迫られます。

 しかし、そうやって国債の価格が暴落すれば国債を大量に保有している金融機関は大損を被り、そして、国債の大量発行を余儀なくされている財政当局は、国債の利払い負担が重くなるために益々歳入不足が酷くなり、なおさら大量の国債を発行せざるを得なくなるのです。

 そんなことが起きれば、これはもう一大事。

 そんなこと起きる筈がないという向きが多いかもしれませんが、起きないとは断言できません。

 私は、それが怖いと言っているのです。

 景気を下支えする筈のゼロ金利政策のせいで、マイルドなインフレが起きた場合の金利上昇のペースが一段と激しくなるリスクを抱えていることを十分認識しておく必要があるのです。

 でも、日銀がそうしたゼロ金利政策を止めてしまって、金利が自然に上がりだすと、今度は金利負担が重くなり、財源不足がさらに酷くなるので教育の無償化なんて夢のまた夢になってしまうのです。

 しかし、総理が一旦やると言った以上、教育の無償化はやる必要がある、と。

 財務省がいろいろ言っても、安倍総理は、「このハゲー、俺に公約を破らせるつもりか」と財務省を怒鳴りつけるだけでしょう。



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