経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

2008年03月

 政府は、ガソリン税の暫定税率が3月末で期限切れとなった場合に備
えて、中小ガソリンスタンド向けの資金繰り支援策を検討していると言
います。

 とはいっても、もはや期限切れになるのは避けられません。

 そしてまた、4月末には衆議院で再可決し、その期限切れになった暫
定税率が復活することになる見込みが濃厚になっています。


 ところで、ガソリンスタンドの経営が、今回の暫定税率の期限切れとど
のように関係するというのでしょうか。


 マスコミが報じるところによれば

 「ガソリン税は元売りが製油所から出荷する時点で課税されるため、
4月1日に暫定税率の期限が切れても、スタンドには高い税率で仕入
れたガソリンの在庫が残っている。しかし、スタンドは競争が激しいた
め、4月1日から値下げを強いられる恐れがあり、経営悪化が懸念され
る」

 ということのようです。

 そんなものなのでしょうか。

 これまでドライバーは、値下げを楽しみに買い控えをしているのです
よ。当然、4月に入ると、どーっと買いに走り、品切れになることさえ懸念
されているのです。

 一時的に、需要が供給を上回ります。

 これは、ガソリンスタンド側の方が、ドライバーよりも優位に立つという
ことです。

 従って、値下げを強いられるなどという予想は、少しおかしいのではな
いでしょうか。

 もちろん、「もっと値下げしないのか」というような声が出るのは予想
されますが、需要が供給を上回るなかで、そのような声が説得力を持
つとは思えません。


 ガソリンスタンドの競争が激しいというのは通常の姿であって、暫定税
率が期限切れになるような異常なときの姿ではありません。

 それに、仮に、高い税率で仕入れた在庫が残っているにも拘らず値下
げに応じたとしても、また1ヶ月ほどすれば値上げになるのですから、再
び値上げしてその損失をカバーすることは可能なのです。

 要するに、高い税率の在庫分は、そのまま保有しておいて、1ヵ月後
に販売することにすればいいだけのこと(観念上の話です)です。

 問題は、安い税率で仕入れたガソリンの仕入れ量と販売量が見合っ
ていればいいだけのことですから。

 それを何をおたおたする必要があるのでしょう。

 仮に5月以降値上げになっても、4月中に仕入れた安いガソリンの在
庫が残っているので、それを5月以降値上げして売ることができるという
ことです。

 何を政府は考えているのでしょうね。

 政府は、政府系金融機関が貸出金利を引き下げたり、担保や保証人
がなくても融資を行うなどの対策を検討する見通しだとされています
が、新銀行東京のようにならないようにしてもらいたいと思います。

 このような措置に賛成する議員が保証人になったら如何でしょう。

 そうなると、血も涙もある代議士だということで、人気が出ること請け
合いです。


 いずれにしても、4月末に、再び暫定税率が復活になると、今度は、ガ
ソリンスタンド側の買いだめが横行することが懸念されます。

 そっちの方が懸念される問題です。

 


 明日は、福田総理が、「暫定税率を廃止することにしました」発表しそ
うな気がします。

 でも、その後に次のフレーズが続きます。

 「エイプリルフール、エイプリルフール」

 

 4月中は、今度はガソリンの買いだめが起こるなと思う方は、クリックを
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 この週末、ガゾリンの話ばかりです。

 マスコミや与党は、大変だ、大変だと煽ります。でも、その割にはあま
り深刻な雰囲気が伝わってきません。

 深刻な表情をしているのは、福田総理だけのようです。

 「貧乏くじかも‥」といって総理に就任した福田氏ですが、本当に苦難
の連続のようです。野党が反対するだけならともかく、与党のなかでも
突き放した発言が続出していますから。


 でも、どうして、石油関係の話ばかりなのでしょう。

 インド洋の給油、ガソリンの暫定税税率、そして地球温暖化対策。

 取り敢えずインド洋の給油だけは再開できましたが、後の二つは、ど
うなるか先が読めません。

 これも、何かの縁なのでしょうか。

 元々政治家にならずに石油会社に就職した福田さんだけに、石油と
は切っても切れないのでしょうか。


 それにしても、政治家というもの、本当にその場しのぎでいい加減なこ
とを言いますよね。


 「地球温暖化対策に取り組まないといけない今、ガソリンを値下げした
なんて洞爺湖サミットで諸外国に説明できない」

 ほう、そうですか?

 そこまで言うのなら、どうして鉄鋼メーカーや電力会社を説得して、温
暖化対策に本気で取り組まないでしょう。

 また、こんなことも言います。

 「暫定税率の期限切れによる影響でガソリンスタンドが損失を被った
ら、それを補填すべきだ」

 ガソリンスタンドが、値下げの圧力に抗しきれず、損失覚悟で値下げ
するかもしれないからというのですが、それは、政府がガソリンの値下
げをサポートしているようなものでしょう。こっち方は、サミットで説明が
可能なのでしょうか。


 まあ、いずれにしても、もはや外国は日本のことなど、本気で相手にし
ていません。

 ですから、洞爺湖サミットでどうなるかなど気にする必要もないので
す。

 万が一、洞爺湖サミットで、世界があっと驚くような温暖化対策を打ち
出そうものなら、日本にリーダーシップをとられてしまうのでは‥、と欧
米が警戒し、却って日本バッシングが再開するかもしれません。


 ということで、

 世界は日本をパッシング、

 豪州、日本をパッシング、

 サミットやってもパッシング、グー、グー、グー

 てなもんです。


 就任後初の長期外遊中のラッド・オーストラリア首相が言いました。

 「歴訪先に日本が含まれていないのは日程調整上の都合です」

 「日本を軽視しているわけではありません」

 「わたしの前任者も日本を訪れずに中国を訪ねたことが4、5回ありま
したし、その逆も4、5回ありました」


 何か、そんなことを言われること自体が、軽視の証拠です。

 でも、こうして軽視されるのは、日本が大したことを言わないからで
す。

 ポリシーがありません。信念がありません。

 だから、皆振り向きもしないのです。


 別に欧米のまねをする必要はないのですが、チベットの問題に対して
も、福田総理が言ったことは、

 「声高に批判したり、いまから北京オリンピックと関連付けることは、今
の段階で適当かどうかよく考えないといけない」

 「チベット問題について日本としても懸念している」

 「関係者間で冷静に解決してほしい。状況改善のメッセージをそういう
ふうに伝えてある」 
 
 この程度の人権感覚ですから。


 天安門事件のときも、日本は、欧米とは一味違った姿勢を示しまし
た。

 でも、そのことによって日中の関係がよくなったわけではありません。

 今回も同じことです。


 
 光而不耀(ひかりてかがやかず)

 意味は、 光るものがあっても外には出さないということのようです。


 これ、福田さんの座右の銘だとか。


 立派なお言葉です。

 でも、光るものがないと、やっぱり輝いて見えません。

 光るものが本当はあるのかどうか、一緒に探しに行きましょうか。えっ


 

 明日、明後日は、テレビのレポーターが、ガソリンスタンドを直撃する
に違いないと思う方は、クリックをお願いします。
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 3月も残り少なくなってきました。

 我が国では、もっぱらガゾリン税の暫定税率期限切れの話でもちきり
です。

 混乱は避けなければいけないと、何か一番煽っているのはテレビ局
のようにも思えます。

 国民は、意外と冷静にみえるのですが、大変だ、大変だと叫ばないと
番組が盛り上がらないのでしょうか。


 ところで、この3月末を乗り切れるかどうかで、欧米では少し神経質に
なっています。資金繰りに困っている金融機関があるようなのです。

 欧米の中央銀行が巨額の資金供給を継続すると報じられています。


 ただ、資金の供給は続けても、破綻するところは出てくるようです。

 米国の連邦預金保険公社は、米フレモント・ジェネラルの銀行部門が
資本不足に陥っていることを指摘し、増資をするか売却するなどしろと
指示しているようです。

 そういえば、つい先日も、連邦預金保険公社は、銀行の破綻増加に
備え、今後3カ月間で担当部署の人員を6割増やし360人にすることを明
らかにしました。

 ということは、これから銀行の破綻がしばらく続くということですね。

 まあ、規模の小さな銀行の場合には、我が国のように保護されること
はなく、あっさりと破綻していくところがアメリカらしいといえば、アメリカ
らしいですね。

 規模が大きければ、何らかの支援が得られるであろうに‥


 ところで、このように欧米の信用不安がなかなか収まらないなか、
FRBは、今後どのように対応するのかが注目されています。


 マーケットなどは、現在2.25%になっているFFレート(政策金利)を1%
までは下げ続けるのではないかと予想しているようにも思えます。ITバ
ブル崩壊後のFFレートのボトムが1%だったので、そこまでは下がる可
能性が大きいとみているようです。

 では、それよりも下がることがあるのでしょうか。

 もちろん、それは景気の回復具合や物価動向に大きく左右されるでし
ょうが、信用不安がさらに悪化するような場合には、ゼロ%まで下げる
こともあり得るのではないかという見方が出てきているようです。

 そうなると、かつての日本と同じですね。

 「これで、アメリカは日本と仲良くなれる?」

 そんなことはありません。

 まあ、冗談はさておき、ヘリコプターベンと呼ばれたバナンキ議長のこ
とですから、当然そういうシナリオも頭にあるのかもしれません。

 そういえば、バナンキ議長は、かつて日本がデフレに苦しんでいたと
き、日本銀行は、ケチャップを買ってでも資金を放出すべきだと言ったと
か、言わなかったとか。

 まあ、日銀は、結果的には株までは買いましたよね。土地とケチャッ
プは買いませんでしたが‥。

 でも、バナンキ氏は、どうしてケチャップと言ったのでしょう。マヨネー
ズは駄目だったのでしょうか。

 誰かご存知ですか?

 どうしてバナンキ氏がケチャップと言ったのか。

 カゴメの株でも持っていたのでしょうか。

 私、思うのですが、かつての日本人といえば、「日本は、戦後、アメリ
カの経済に追いつくように努力しました」という台詞をよく口にしていま
した。

 Japan has made streneous efforts to catch up with the U.S.

 バナンキ氏は、そんな日本人の話を何度も聞かされ、日本人といえ
ばcatch upという言葉が思い浮かぶようになり、で、日本人にケチャップ
を買えと言ったのではないでしょうか。


 話が横道にそれましたが、バナンキ氏は、今、かつて自分が日本に
薦めたような方策を目指しています。

 ひょっとしたら、空からお札を撒くかもしれませんね。

 でも、バナンキ氏がそんなことを言ったのは、デフレから脱却するため
の手段としてです。

 しかし、今のアメリカは、確かにリセッション入りする可能性があるとは
いっても、物価は上昇しているのですよね。ここ数ヶ月は、前年比4%程
度のスピードで物価が上昇しているのです。

 
 バナンキ氏の考え方に賛同するかどうかは別として、バナンキ氏が日
本に対して大胆な緩和政策を提言したのは、あくまでも物価の下落を
食い止めるためでした。従って、一応筋は通っています。

 しかし、今、バナンキ議長がやっていることは、リセッション入りを食い
止めるためとはいえ、さらにインフレを加速することです。しかも、今後
暫くはその勢いが続くとみられます。

 当然、インフレは加速するでしょう。

 超低金利になり、そして物価上昇率は加速する。従って、今後もドル
安は加速することになるのではないでしょうか。

 

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 昨日、我が国の総理が、道路特定財源の一般財源化を提案しまし
た。

 ご存知ですよね。

 このまま事態を放置すると暫定税率が時間切れになり、4月以降、財
源不足に陥るので、民主党に妥協してもらうための苦肉の策です。

 でも、民主党は、一般財源化を打ち出したことは評価したものの、全
体としては、殆ど問題にしていないようです。

 まあ、野党の反応はそんなものでしょう。

 では、与党内の反応はというと、しらけた感じが漂っています。

 「勝手に総理が決めやがって」という雰囲気です。

 福田総理を本気で担ぐ意志のある議員は元々少なかったと思うので
すが、支持率がここまで落ちると本当に冷たいものです。

 総理ひとりぼっち、てな感じです。

 「私が、これだけいろいろ考えて、混乱を最小限に抑えようとしている
のに、野党も与党も、無責任だ!」

 なんて、福田総理は叫びたいと思っているかもしれません。


 しかし、福田さんの言っていることは、筋が通っていないのですよね。

 確かに、現実的な妥協策であり、混乱を最小限に抑えようという気持
ちは窺えます。しかし、哲学というか、ポリシーがないのです。


 これは、もう言われていることですが、特定財源を全て一般財源化す
るのであれば、どうして暫定税率を維持する必要があるかということで
す。

 元々の税率に加えて暫定的な税率が課せられてきたのは、それは、
あくまで道路を整備するため。

 そこには、道路の整備のためだから理解して欲しいというお願いがあ
り、それに対して、そういう目的のためだったら仕方がないということ
で、ドライバーなどが協力してきたという構図があります(もっとも、現実
には、そんなこと全然知らない、勝手に税金として取られてきただけだ、
ということであると思うのですが‥)。

 だとしたら、道路建設に使わないのであれば、何故ドライバーだけが
税金を負担する必要があるのか、という理屈になります。

 だから、もし、一般財源化をするのであれば、少なくても暫定税率分は
廃止することが筋だということになるはずです。

 しかし、福田さんは、暫定税率を廃止をするとは言っていません。09
年度以降、いろいろな状況を踏まえ‥と言っているだけです。

 「状況を踏まえ廃止」ではないのです。「状況を踏まえ検討」なのです。
いいですか、「検討」ですよ。政治家がこういう表現を使うというのは、
これ、結局、廃止はしないと言っていることと等しいのです。


 結局、来年度以降、一般財源化はするが、暫定税率は廃止しないと。

 これでは、筋が通りません。

 ただ、福田さんにも言い分があるでしょうから、それについて考えてみ
ましょう。

 それは、暫定税率を廃止すると、2.6兆円もの財源不足が発生すると
いうことです。

 それでなくても毎年度多額の国債を発行しているのに、さらに2.6兆円
もの穴が開くことになれば、国や地方は混乱すると。

 このことについて、福田さんは、「2兆6千億円の財源が失われ、地方
にいくお金がなくなる。現実無視の議論だ」と野党を非難します。

 ここの部分だけ、なんか説得力がありそうですね。

 2兆6千億といえば、簡単にひねり出せる金額ではありませんから。実
際、テレビなどをみていても、この点に関し、野党を批判する向きも多い
のですね。

 昨日、深夜のゼロをみていましたが、村尾キャスターも、どうやって財
源を賄うのか、民主党は十分説明すべきだと言っていました。


 で、その点についての民主党の弁明はといえば、そもそもその特定財
源は道路建設に使われていたものだから、財源が不足するといっても、
その分の道路建設等が行えなくなるだけで、それ以外の面で財源が足
りなくなるわけではない、と言っているのですね。

 ただ、そうは言っても従来と比べれば2.6兆円の歳入が不足すること
は事実であるわけですから、やはりそれなりの影響はあると考えた方
がいいと思います。

 では、やっぱり、福田総理の言い分が正しいのかとなると、それもちょ
っとおかしな気がします。

 2.6兆円が不足するというのであれば、国債をその分発行すればいい
だけの話です。そして、その国債発行によって得た資金を地方に貸し付
ければ済むことです。別に混乱なんかする必要がありません。

 で、もし、地方がお金を借りるのが嫌だというのであれば、それは、本
当はどうしても必要なお金ではなかったということで、真に必要なプロジ
ェクトかどうかということが、判断されることになるだけなのです。

 
 選挙の結果、衆議院は与党が第一党であり、参議院は野党が第一党
になり、ねじれ現象が起きています。

 ねじれ現象が起きているのだから、今回のような事態が発生するの
は止むを得ないのです。

 参議院の反対で、暫定税率が期限切れになるのは止むを得ないので
す。

 福田さんは、何もおたおたする必要がないのです。

 それよりも、一旦下がったガソリン価格を再び上げることにするのかど
うかを真剣に考えた方がいいですよ。

 本当に再度値上げしますか?

 反発が起きますよ。


 内閣支持率がもっと落ちるかも知れません。

 

 それにしても、租税特別措置など、税金がややこしくなっているのがけ
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 ああ、ややこしや、ややこしや‥

 これ以上内閣支持率が下がると、福田総理は、頭に来て、消費税を
ガーンと上げるぞ、と言い出すかもしれません。

 でも、野党が参議院を抑えているので、それもできませんね。

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 もう随分前になりますが、竹中さんが金融担当の大臣に就任した際、
Too big to fail ということはあり得ないという趣旨の発言をしたと海外の
メディアが報じ、問題になったことがあります。

 竹中氏はその当時、そうした発言をしたことはない、誤解だと弁明し
ましたが、真に受けた人は少なかったと思います。何故なら、大臣にな
る前には、そうした考えを公言していたからです(少なくても、そのような
印象は与えていました)

 まあ、竹中さんが、そうした発言を現実にしたかどうかをここで問題に
しようとしているわけではないのですが、当時の日本の知識人のなか
には、この竹中さんのように、アメリカという国は、金融機関が破綻しそ
うになれば、預金保険制度のルールに則って処理するだけで、大きい
から破綻させないなどということはないのだ、とナイーブにも信じていた
人が少なからずいたと思います。

 まあ、私もどっちかといえば、そのような考え方をしていたと思いま
す。

 でも、現実は全然違うのです。

 それが、最近の出来事でよく確認できます。

 アメリカと日本の金融監督行政の違いを簡単に比べてみましょう。

 先ず、小さな金融機関が破綻しそうになったとき、どう対応するか。

 日本の場合は、可能な限り破綻を回避するように行政は働きかけま
す。また、信用金庫や信用組合は、業界の中に相互支援のシステムを
講じています。ですから、破綻して預金保険制度が適用になることはな
いのです。

 しかし、アメリカは違います。

 小さな金融機関の破綻が昨年ごろからぱらぱらと起きています。ま
た、今後も破綻するところが出てくるだろうと、FRBのバナンキ議長はあ
っさり明言しています。さらに、それどころか、健全性の基準を満たさな
い銀行の数がいくつあるかも明らかにしているのです。


 では、大きな銀行や証券会社の場合にはどうでしょう。

 実は、規模がでかくなると、違うルールが適用されるのです。

 アメリカでも、預金保険制度などは、でっかい銀行には適用されないと
考えた方がいいのです。

 それに銀行だけではなく、証券会社(投資銀行)さえ救済の対象にさ
れているのです。


 ただ、誤解のないように言っときますが、ベア・スターンズの株主は、
大損しましたよね。安い価格で買収されることになっていますから。そ
の意味では、救済ではないのかもしれません。


 しかし、よーく考えてみましょう。


 1月にベア・スターンズの株価は1株170ドル程度だったのが、JPモル
ガン・チェースの当初の買収提案価格は、1株2ドルでした。まあ、それ
で株主からクレームがついたものですから、結局、10ドルまで上がりま
した。

 このため、1株10ドルというのが正当な評価であれば、株主は、ちゃん
と損失を負担したことになります。もっとも、本当はやっぱり1株2ドルの
価値しかないのでは、というのであれば、救済の色彩が出てきます
が‥

 そして、この買収劇を成功させるために、受け皿会社を作ることにな
り、FRBは290億ドルもの資金を融資することになっています。そして、
JPモルガン・チェースは、10億ドルの出資をします。

 これだけだと、公的部門の関与も最小限度にとどまっているように見
えるかもしれません。単に融資を行っているだけだからと。

 でも、ひょっとしたら、この融資、焦げ付く可能性もあるのですよね。そ
して、その際その損失を負担するのは連銀自身であって、JPモルガン・
チェースの責任は出資額を上回ることはあり得ません。

 そこまでの協力をFRBは行っているのです。

 しかも、そんな投資銀行に対する協力は、いままでやったことがない
のです。

 アメリカという国は、健康保険に加入しておらず、まともに病院にいけ
ない国民が沢山います。

 でも、それは自己責任なのだと、あっさりしたものです。

 だったら、投資銀行がビジネスに失敗しても、それも自己責任だという
態度を取らないのでしょうか。

 
 それに、ベア・スターンズの経営陣は、毎年100億円相当程度の収入
があった人たちばかりだといいます。

 そんな人々のことを考える必要があるのでしょうか。


 でも、FRBは言います。

 もし、ベア・スターンズの資金繰りを助けなかったら、その影響が計り
知れなかったというのです。

 要するに、ベア・スターンズに融資などをしていた債権者に累が及ぶ
ということですね。で、そうした債権者はというと、結局、その人たちも投
資銀行(証券会社)や銀行というわけなのです。

 となると、ベア・スターンズを救済したという言い方は正確ではないに
しても、他の証券会社などを救ったことは事実のようなのです。

 しかも、FRBは、証券会社は相手にしないというルールを曲げての救
済です。

 それに、そこまで保護するならば、投資銀行に対する監督を強化する
必要があると思うのですが、そのことについては一切未定であり、ま
た、監督が強化されると、そうした投資銀行は、ロンドンや香港に逃げ
ていくのではないかとさえ言われています。


 ポールソン長官は言います。

 サブプライムローンを焦げ付かせている人の全てが返済が不可能な
人たちではないと。

 中には、返済が可能でも、投機目的で住宅を取得したため、こんなに
住宅価格が下がってしまっては損するだけだから、差し押さえてもらっ
て結構だという人がいるということです。

 そういう人々は、投機目的で住宅を取得したのだから救済の対象に
すべきではないと。


 投資銀行は、投機目的でやっていたのではないでしょうか。


 こうして投資銀行が救済されると、今後もっともっと投機を煽るようなこ
とになってしまうと思います。利下げも続くことですし。

 

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 今の米国の経済は、2人にかかっているかのような印象があります。

 1人は、FRBのバナンキ議長です。

 もうよくご存知ですよね。

 で、もう1人が、財務省のポールソン長官。

ポールソン長官1   





 この人ですね。

 皆さんは、この二人のことをどのように思いますか?


 サブプライム問題への対応が遅れたのではという批判も一部である
ようですが、日本の過去の経験に比べたら、大変迅速に対応している
ように思えま
す。

 何といっても、次々に新機軸を打ち出しているからです。

 昨年8月以降打ち出されたFRBの新しい措置を振り返ってみましょう。

 先ず、公定歩合融資の欠点を補うために、金利入札方式の直接融資
を始めましたね。これによって、連銀から公定歩合融資を受けることに
伴う嫌な噂(危ないのではないかということ)が払拭できるようになりまし
た。

 これは、危ない銀行も普通の銀行と一緒に融資を受けるので目立た
ないということです。みんなで渡れば怖くない方式とでもいいましょうか。

 そして、金融機関が有する住宅ローン担保証券などを担保とする国
債貸付制度を始めました。

 これによって、市場で取引されることがなくなった住宅ローン担保証券
などを沢山有する金融機関は、連銀から借りた国債を担保にして市場
から資金調達することができるようになりました。

 それに、証券会社にまで公定歩合融資を行うことにしました。従来、
連銀が相手にするのは、預金を扱う銀行だけだったのが、証券会社
(投資銀行)まで含まれるようになったのです。

 さらに、公定歩合は、それまで政策金利(FFレート)より1%ポイント高
く設定されていたのが、今では僅か0.25%ポイント高いだけになりまし
たし、期間も90日まで延長され、また、担保も幅広く認められるようにな
りました。


 既に、何度か言っていますように、これだけのことをやったのでアメリ
カの銀行や証券会社は一息ついている状態です。

 ただ、世の中には、そのような措置は、資金繰りを助けることにはなっ
ても、問題の抜本的な解決につながらず、公的資金を投入する必要が
あるとの声があります。

 しかし、公的資金を仮に投入するとしても、それは、破綻しかけた銀
行や証券会社を立て直すための一時的な措置であり、最終的には、ま
た、民間に売却する姿を想定しています。現に、英国のノーザンロック
がそうです。

 ですから、仮に、公的資金を投入しなくても、破綻しかかった銀行や
証券会社を引き受ける企業が現れれば、それで十分ということになりま
す。

 これ、考えたら当然のことです。

 日本の場合を思い出してみましょう。

 バブルが発生するより前の日本においては、銀行が破綻すると必ず
といっていいほど、合併という手段がとられました。

 破綻したような金融機関ををよく吸収合併するところがあったものだ、
と今なら思うかもしれませんが、当時は、店舗の出店規制などがあり、
破綻金融機関の店舗を引き継ぐということは、それなりに魅力があった
のです。それに乱脈経営などしなければ、十分利ざやを確保することが
できた時代ですので、金融機関の経営を立て直すことはそれほど難し
いものではなかったのです。

 でも、金融自由化の流れのなかで、金融機関を取り巻く環境が変化し
ます。

 店舗の新設も自由になり、また、間接金融から直接金融へという流れ
の中で金融機関の経営が厳しくなると、吸収合併がもはや計算に合わ
なくなるのです。

 金融機関の破綻が起きても、吸収合併という形で処理をすることが
できた時代には、預金保険制度など単なる飾りにしか過ぎませんでし
た。

 しかし、破綻した金融機関をどこも引き取るところがないとなると、預
金保険制度の出番となります。

 では、淡々と預金保険制度のルールに則って処理をすることができる
かというと、なかなか難しいのですよね。

 だって、預金保険には限度があるからです。その限度までの預金残
高しかない人は、慌てる必要はないかもしれませんが、それ以上残高
がある人は、慌てて引き出し始めるのです。そして、取り付け騒ぎという
パニックが起きるのです。

  私、欧米の社会は、日本と異なり預金保険制度のルールに則って
淡々と対応するのかと勝手に想像していましたが、実は、欧米の社会
もそれほど威張れたものではないことが分かりました。

 昨年秋、英国のノーザンロックという銀行で静かな取り付けの列がで
き、英国政府は、簡単にルール変更を認めてしまいました。そうしない
と預金引き出しの列が解消しなかったからです。


 話が、随分横道にそれましたが、要するに、日本でも、始めから公的
資金ということが頭にあった訳ではなく、それまでの合併という手段が
利用できなくなったので、最終的に登場した手段なのです。

 でも、別に公的資金を投入しなくても、破たん金融機関を引き受けると
ころが登場すれば、それはそれでいいわけですね。

 それが、現在、アメリカで模索されている方策です。

 ベア・スターンズが資金繰りに支障を来し、FRBに泣きついたので、で
は、誰か引き受け手はないかと関係者がJPモルガン・チェースに話を持
ちかけ、彼らはその案に乗ったということです。

 もちろん、JPモルガン・チェースを含め、引き受け先が見つからなけれ
ば、公的資金を入れることも考えなければいけなかったかも知れませ
ん。

 でも、今回、既に、ベア・スターンズに対しては300億ドルの融資枠を
設定したように、融資を行うことで時間を稼ぐことができ、その間に引き
受け手を探すことができれば、それはそれでいいのです。


 ここで、皆さん、疑問が沸くかもしれません。

 日本では、そうした破たん金融機関を引き受けるところは、簡単には
現れませんでした。米国では、どうしてそんなに簡単にみつかるのか、
と。

 結局、彼らはビジネスベースで考えているということです。

 JPモルガン・チェースのベア・スターンズ買収額は、当初、1株2ドルで
したよね。その後、クレームがついたので1株10ドルまで引き上げてい
ますが、それで採算が取れるという判断なのです。

 それだけのことです。


 いずれにしても、このようにしてFRBが大盤振る舞いしているので、そ
れを歓迎する向きもあるのですが、その一方で、FRBは債務超過に陥
る恐れはないのか、と心配する投資家などが現れているようなのです。

 で、財務省のポールソン長官が、講演で次のようなことを言っていま
す。

 現在のような信用不安が生じたなかにあって、FRBが果敢に行動して
いるのは賞賛すべきだ。しかし、それらの措置は一時的なものにすべき
だと。

 ポールソン長官、何が言いたいのでしょうね。

 ポールソン長官は言います。

 FRBが相手をするのは、預金を扱う金融機関(即ち、銀行)だけであっ
て、預金を扱うことのない金融機関(投資銀行、即ち、証券会社のこと)
を相手にする必要はなかった。

 しかし、こうした金融機関を取り巻く環境が大きく変わり、今や全ての
金融機関が大きく関り合うようになっている。


 そうですね、これと同じような趣旨のことを、昨日のメルマガで書きま
したが、そうした環境の変化が起きているのです。

 従って、FRBは、そうした時代の変化に対応し、新しい措置を打ち出し
たということです。

 しかし、FRBからそうした手厚い保護を受けるからには、その見返りが
必要となります。

 見返りとは何なのでしょう。

 そう、もし、万が一のときに、連銀の公定歩合融資に頼りたいのであ
れば、常日頃、その経営内容がFRBの監視の対象にならないといけな
いということです。

 ただ、現実には、如何にしてFRBが証券会社の監督に関与するか、と
いうことについては何の話し合いも行われていないのです。もちろん、
それは議会で議論される必要があります。


 いずれにしても、ポールソン長官は、証券会社に公定歩合で直接融
資するような制度は、こうした特殊な状況においてのみ認められる制度
であり、恒久的なものと考えるべきではないと釘を刺しました。

 そうでもしないと、益々FRBの財務の健全性に疑念が生じると考えた
からでしょう。

 

 それにしても、我が日本は、バブル崩壊後、証券会社は、免許制から
登録制になり、監視の目が弱まりました。

 また、銀行の検査も、それまでの抜き打ち検査から、原則予告制にな
りました。

 どうして、そんなことになったのでしょう。

 結局、監督当局が自分たちに及ぶ責任を少しでも食い止めようとした
かっただけの話なのです。


 もし、アメリカが今後、証券会社への監督を強めることになると、日本
でも、証券会社への日銀融資を認め、監督も厳しくすべきだという動き
が出てくるのでしょうか。


 アメリカのマネが好きな日本だから、影響されるのじゃない、と思う
方、クリックをお願いします。
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 最近のマーケットは猫の目のようです。

 昨日は、米国の中古住宅の売り上げが回復したということで、サブプ
ライム問題の影響もそれほど深刻にならないかもしれないという淡い期
待が持ち上がったようなのですが、1日経つと、アメリカの不動産価格
の値下がりが酷くなっているということで、また、逆戻りです。

 それに、欧米では、インターバンク市場での金利がまた上がっている
ということですから、銀行間の疑心暗鬼が酷くなっているのかもしれま
せん。

 考えてみたら、この3月を乗り切れるかどうかが問題だと、昨年12月頃
から噂されていました。

 まあ、そういうことで、お互いが信じられないということになると、余裕
資金は一番安全なところに置いておくしかありません。

 Safety first.

 そうです、そうです、一番安全な投資先は、国債ですよね。

 ということで、リスク回避志向が強まると、当然のことながら国債への
資金シフトが起こり、国債の流通利回りは急低下します。

 金利動向を国債の利回りでフォローしていると、「こんなに金利が下が
っているのならば、一般の企業も金利負担が軽減されて、楽になってい
るだろうな」などと考えがちですが、でも、これはあくまでも国債の流通
利回りに限ったことであり、一般企業の借り入れ金利の低下に結びつく
とは限らないのです。むしろ、実態面では貸し剥がしなど、逆の現象が
起きている可能性があります。

 
 いずれにしても、通常は、国債が一番安全な投資先であるということ
に、異論はないと思います。

 もっとも、これが政治的に不安定な国家だとか、戦争をやっているよう
な国家の場合には当てはまりませんが。


 で、その最も安全なはずの国債ですが、国債といっても、いろいろな
国の国債がありますが、どこの国の国債が最も信用度が高いでしょう
か。

 いろいろ挙げても何なので、米国と日本を考えてみましょう。

 さあ、どっちが信用度が高い?


 「それは、アメリカでしょう」

 まあ、誰の目からみた信用度かという問題はあるのですが、格付け
機関などは、米国国債の信用度が最高だとしています。日本とは、相
当差があるのですよね。

 この格差、どう思いますか?

 「それは、日本政府の借金が世界一大きいからでしょ」

 そうですね。それが最大の理由かもしれません。

 でも、日本の10年もの国債の流通利回りは、1.25%程度です。

 それに比べ、アメリカの国債は10年物だと3%台ですので、相当に日
本の方が、金利が低いということになるのですが、それでも日本の方が
信用度が落ちるというのは少し納得がいかないと思う人がいるかもし
れませんね。

 何故かといえば、信用度が高いほど、低い金利でお金を調達できる
のは当然なことですから。

 ただ、ここで注意すべきことがあります。

 それは、米国国債はドル建てであり、日本の国債は円建てだというこ
とで、単純な比較ができないということです。

 従って、単純に比較できるようにするためには、日本政府がドル建て
で国債を発行するか、逆に米国政府が円建てで国債を発行する必要が
あります。

 ということで、取り敢えず米国の国債が最も信用度が高い国債として
認められているということですが‥


 ひょっとしたら、米国国債がデフォルトを起こすかもしれないというので
す。

 「起こすかもしれないといっても、その確率は、顕微鏡でみてもなかな
か見えないほどでしょ」

 では、ここで質問です。

 貴方が、ファンドの資金マネージャーをしているとします。

 いろんな資産に資金を配分して、資産を殖やすことにやっきになって
います。

 しかし、利回りがいいものは当然リスクがつきものです。逆に、リスク
が小さいものは利回りも低いのが普通です。

 貴方は、資金の一部を米国国債に投資するとして、それがデフォルト
になる可能性をどう予想しますか?

 「社債に投資するわけではないから、デフォルトになる可能性なんて
考える必要がないのよ」

 そうでしょうか。

 「だって、米国政府がお金を返せないことになるなんて‥、そのときに
は、世界経済がめちゃめちゃになっているよ。だから、そんなこと考え
ても、意味ないじゃん」

 これと似た台詞いつか聞いた覚えがあります。

 ありませんか?

 覚えがあるという人は中高年でしょうか。

 バブルが崩壊してしばらくした頃、「大銀行が破綻することはないのだ
ろうか」という話が持ち上がったことがあります。

 そんなとき、皆どう答えたと思いますか?

 「仮にそんなことが起こるなら、それは、日本経済が総崩れになること
と同じことだから、心配しても始まらないよ」というものでした。


 要するに、そういう事態は起こらないだろうとタカを括っていたわけで
す。

 でも、現実には、どうなったか、これはもう言わずもがなですよね。


 まあ、だからというわけでもないのでしょうが、アメリカの国債もひょっ
としたら、デフォルトを起こすのではと言われているのです。可能性は極
めて低いのでしょうが。


 「でも、そんなこと、どうして分かるの?」

 実は、クレジット・デフォルト・スワップ市場というのがあるのですが‥

 「クレジット・デフォルト・スワップって?」

 要するに、貴方が投資している債券の元利払いを保証してくれる人が
いると思ってください。まあ、一種の損害保険ですね。

 「分かった。万が一のときのため、つまり、デフォルトになったときに損
失を肩代わりしてくれるのね」

 そのとおり。でも、その代わり保険料がかかります。

 その保険料ですが、米国の国債についてはゼロだったのですが、最
近は0.12%の保険料がかかるようになっているのです。

 この保険料がゼロであったら、デフォルトなどという事態について心配
する必要はないと言えるのですが、0.12%と小さな率にとどまっている
とはいえ、一応保険料がかかるということは、デフォルトのリスクが改め
て認識されているということです。

 「でも、どうしたそんなことになったの?」

 どうしてでしょう。

 それは、FRBが信用不安を回避するために、大盤振る舞いをやって
いることと関係しているようです。

 米国の銀行や証券会社は、連銀が、住宅ローン担保証券などを担保
として受け入れお金を貸してくれるようになったので、ありがたがってい
ますが、その代わり、投資家たちは、連銀が債務超過に陥る恐れがあ
るのではないかと、心配し始めているのです。

 そして、仮に今後そうした懸念が増大し、米国政府の信用度が低下し
てしまうと、資本の海外逃避が起きるかもしれません。

 最悪の場合は、デフォルトが起こるかも‥、ということです。


 米国は、最近、国債の発行額の最低単位を1000ドルから100ドルに引
き下げました。


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 はい、皆さん、ご機嫌如何ですか?

 今月も後1週間を切りました。年度末で多忙を極めている皆さんも多
いことと思います。


 さて、福田政権の支持率急落は見るも無残なものですよね。

 日銀総裁は決まらないし、ガゾリン暫定税率も、期限切れの様相が強
まってきました。

 ちょっと、そこの貴方!

 「私のこと?」

 はい、貴方です。今、にこっとしたでしょ。

 「というか、ガソリンが値下がりするので、今買うのを我慢しているの
よ」

 そうですか。そういう人多いかも、ですね。

 ただ、仮に値下げになっても、また、引き上げられる可能性もあります
ね。

 「そうなの。だから、値下げになったら、沢山買っておこうかと思うの
よ」

 と、このようなことを考えているドライバーが、今、日本中に沢山いるこ
とでしょう。

 でも、ガソリン価格が実際にどうなるかは予測できない面があります。

 「蔵出し税のこと?」

 難しい言葉をご存知ですね。

 「ガソリン税は蔵出し税で、製油所から出荷された段階で税金がかか
るから、急には値下げにならないと言いたいのでしょ?」

 そうですね。年度内に仕入れた流通在庫が相当残っているはずだか
ら、直ぐには値下げが起こらないといわれていますよね。

 「で、軽油は違うのよね」

 これまた、よくご存知ですね。

 では、敢えて質問します。

 軽油は4月1日から値下げになるのでしょうか?

 「それはそうよ。軽油はガソリンスタンドにかかる税金だからちゃんと4
月1日には下がるのよ」

 では、ガソリンは?

 「だから、年度内に仕入れた在庫がはけた後でないと下がらないと思
うけど‥」

 では、その在庫がはけたら?

 「そうすると、暫定税率が廃止された後に仕入れたガゾリンだから、当
然価格が下がるわ」


 本当に?

 さあ、皆さんは、どのように考えますか?

 4月1日にガゾリンが値下がりすることはないが、1〜2週間もすると1リ
ットル当たり25円の値下げが起こるとお思いですか?

 「違うの?」

 あのね、今、多くのドライバーが買い控えしているでしょ。で、値下げ
が起こりそうになると、そうしたドライバーがどーっとガソリンスタンドに
詰めかけます。

 で、ガソリンスタンドの店員さんが言います。慌てないで下さいと。皆さ
ん、買えますからと。

 でも、ドライバーは考えます。もたもたしていると、また値上げになる
かもしれないから、なるだけ早くなるだけ多く買っておきたいと。

 「まあ、そうかもね」

 では、ガソリンスタンドは、どのように考えるでしょうか。

 こんなに沢山買いに来てくれるのなら、無理して25円も値段を下げる
必要がないのでは?と。

 ひょっとしたら、15円しか下げないかもしれません。

 でも、それでも行列ができたら‥。そしたら、値下げ幅を5円にするか
もしれません。

 でも、それでも行列は消えないかもしれません。

 「ガソリンの価格は下がらないの?」

 少しは下がるかもしれませんが、25円まるまる下がる可能性がないと
言っているのです。

 「そんなの詐欺じゃないの?」

 では、民主党でも訴えますか。

 民主党の議員さんたちが、「ガソリン値上げ隊」と、何回も間違って言
っていましたが、あれ、案外間違いではなく、ガソリンが値下げにならな
い事態を本能的に予知していたかもしれません。


 「でも、この際、大安売りをして他の業者を出し抜こうとするスタンドも
登場するのじゃないの?」

 その可能性もあります。

 でも、そうした業者は、たとえ暫定税率がかかっているガソリンを在庫
としてもっていたとしても、いつでも値下げするのは彼らの自由ですか
ら、4月1日きっかりに値下げに出るかもしれませんし、ひょっとしたら、
年度内に値下げすることも可能です。

 「そんなことをすると損しないの?」

 長い目で見ればいいということです。

 蔵出し税だから4月1日から値下げが起こることはないという議論は、
経済の原理を無視した議論なのです。

 税金が下がらなくても、みんなの買い控えで供給過剰になると値下げ
に動く業者が出てくるでしょうし、逆に税金が上がっても、需要が急増
して著しい在庫不足が起きると値上げになる可能性もあるのです。


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 何と衝撃的なタイトルでしょう。

 FRBが債務超過って、ですか?

 でも、少し変な気もします。

 FRBは、連邦準備制度理事会です。理事会が、債務超過なのです
か?

 会議費にお金をかけすぎたのでしょうか。


 ここは、FRBではなく、連銀が債務超過に?と書くべきでしょう。

 もっと正確に書くならば、12の地区連銀のうちの、ニューヨーク連銀が
債務超過になる可能性があるのではないかと。


 いずれにしても、米国の中央銀行が債務超過になる恐れがあるので
はなかいと、関係者の間で心配されているとか。

 どういうことでしょう。


 米欧の中央銀行は、昨年8月以来、信用不安を鎮めるのにやっきで
す。

 これまでに、相当の資金を金融機関に投入しています。

 それに、米国は、最近、ベア・スターンズーズに3兆円相当の資金供
給枠を設定し、さらに、国債の引き受けを行う証券会社にも、公定歩合
で直接融資する制度を設置しました。その際受け入れる担保には、住
宅ローン担保証券なども含まれます。

 市場で売却することが難しい住宅ローン担保証券などを受け入れても
らえるということですから、証券会社にとっては恵みの雨です。


 でも、その分、連銀が大きなリスクを抱えることになるのですね。

 担保として受け入れた証券などの資産価値がさらに落ち込むとどうな
るのでしょう。

 連銀のバランスシートを考えてみましょう。

 左側の資産の部の証券の価値が下がっても、その証券を担保として
発行したキャッシュ(銀行券)の額は変化しません。要するに、損失が発
生するということになりますが、その損失が資本を上回ると、債務超過
に陥るという仕組みなのです。

 話は跳びますが、デフレを抑えるためには、お札を沢山刷ればいいと
いうことがよく言われます。

 あのバナンキ議長も、理事の時代に、ヘリコプターからお札をまいて
でもデフレを抑えるべきだと言いました。

 お札はどれだけでも刷ることができるからというのですね。

 でも、中央銀行は、勝手にお札を刷るわけではありません。

 お札を発行するということは、中央銀行にとって、企業が手形などを振
り出すことと同じで、借金を意味します。つまり、負債が増加するという
ことです。

 そして、負債が増加するときには、資産も増加しないと、左右がバラン
スしなくなります。

 だから、日銀券を発行するときには、それに見合う資産を手に入れる
ことが必要です。まあ、それは単なる借用証書でもいいのですが、その
借用証書の価値が資産の部に計上されるわけです。

 で、その借用証書が、超一流の資産内容が健全な銀行が発行したも
のであれば、額面どおりの資産価値を認めることが可能かもしれませ
ん。しかし、それが破綻寸前の銀行が発行した借用証書だとしたらどう
でしょうか。そうすると、資産価値を見直しをする必要に迫られ、結局、
損失が発生する可能性があるのです。

 ヘリコプターから日銀券をばら撒く場合は、どうでしょうか。

 日銀券を印刷してそれをばら撒く場合には、日銀券を発行することに
なるので、日銀の負債は、その分増加します。しかし、その見返りは何
もありませんから、その分損失が発生し、日銀の資本は毀損されるわ
けです。


 米国の連銀は、価値が低いかもしれない担保を受け入れ始めたの
で、ひょっとしたら資産価値の見直しを今後迫られ、その結果、債務超
過に陥ることも考えられるということです。

 中央銀行が大盤振る舞いをするということは、市場に存在していたリ
スクが中央銀行に集められるということになり、それによって
民間部門
を元気することができるかもしれません。

 しかし、ラストリゾートとしての中央銀行が債務超過に陥ったら、それ
を知った国民や海外の投資家はどう思うでしょうか。

 そのような国のお金は大きく価値を失ってしまうでしょう。

 へリコプターからお札が振ってくるわけですから、一生懸命働く必要も
ないのですが、
そのうち、国民は、空からばら撒かれたお札に何の価値
も感じなくなるかもしれません。何故なら、どれだけでも空から降ってくる
からです。

 当然、貿易の相手国も、そんなお札を受け取るはずがありません。


 バナンキ議長は、ヘリコプター・ベンと呼ばれたとおりの行動を行って
いると思います。

 しかし、それで本当にいいのか、大きな疑問があります。

 

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 日曜日の午前中、いつものことながらテレビを見ます。

 早く起きると、まさに「早く起きた朝‥」をつけていますが、7時になると
所さんの番組、そしてその30分後に「報道2001」が始まります。

 本日は、あの竹中元大臣と浜教授が出演していました。

 竹中教授は言います。

 日銀の福井総裁の前半は、まあよくやった。しかし、後半がいけな
い、と。

 どういうことでしょう。

 つまり、デフレから脱却もしていないのに、量的緩和政策を解除した
り、ゼロ金利を解除したりして、ゼロだった政策金利を引き上げている
と。

 物価は上昇していないことを考慮すると、実質金利はプラスになって
いる、と。

 世の中の人は、名目金利と実質金利を混同していると。


 まあ、いつものご意見です。

 それに対し、浜矩子教授が反論します。

 金利を正常化させたことは良かった。あの時期、実際に解除するのは
大変だっただろうが、よくやった、と。

 中央銀行の仕事は、物価を安定させることだとよく言われるが、本当
は通貨価値の安定なのだ、と。

 通貨価値の安定ということは、何も物価だけでなく、為替レートも含ん
でいる。
それなのに、どうも物価さえ安定させれば、それで中央銀行の
役割を果たしたと考える向きがあるが、それはおかしい、と。

 
 こうした発言を聞いた竹中教授の顔色が変わります。

 皆さんは、この2人のうちのどちらの意見に賛同しますか?

 浜さんですか、それとも竹中さんですか?

 
 竹中さんは、まだまだ話を続けます。

 デフレも抑えることができない中央銀行がインフレを抑えることができ
るのか。

 世界の主要国はみなインフレ目標値を採用しているのに、日本だけ
が取り残されている、と。

 

 私、正直いって、竹中さんの意見を聞くと、

 His talks make me feel sick.

 という感じになってしまいます。


 1.今でもデフレなのか?

 竹中さんなどは、今でもデフレだ、デフレだと大声で叫んでいますが、
本当にデフレでしょうか。

 先ず、デフレの定義をはっきりさせることが必要です。

 私は、経済成長を続けているような場合にもデフレだというのはおか
しいという意見なのですが、仮に、経済が成長を続けていても、物価が
低下するような状況はデフレなのだ、という単純な意見に従っても、今
の状態は、デフレとは違うのです。

 そのことは、いつも言っていることなのですが、ここでも繰り返します。

 確かに、直近四半期のGDPデフレーターは、マイナスになっていたか
と思います。

 でも、それは、国内の消費財や生産財の価格が低下したから起こった
ものではありません。主として輸入価格の上昇によって起こったもので
す。(この意味が分からない人は、過去のメルマガを参照して下さい)

 それに、近年、物価がなかなか上昇しない理由の一つには、パソコン
やデジカメなどの品質調整の問題があるのです。要するに、性能が倍
になれば、表面的な価格が不変でも、価格が1/2になったとみなすよう
なことをしているからです。

 それに、食品偽装問題も影響している可能性があります。中身の品
質が落ちるので安い値段で店頭に並べることができるというようなこと
です。


 2.今でもゼロ金利にしろというのか?

 デフレの議論を抜きにしても、利下げをしろというのは、どうも納得が
いきません。

 というのは、ご存知のとおり、ここ数ヶ月ほど消費者物価指数の上昇
の動きが出てきているのです。物価が上がっていることは、一般の国民
は以前から肌で感じています。

 金融政策が効果を表すには相当の時間がかかるので、先を見越して
政策内容を決定する必要があります。だとすれば、今検討すべきは、利
上げを行うかどうかではないのでしょうか。


 3.インフレターゲットを採用すべきか。

 主要先進国で、インフレ目標値を採用していないのは、日本だけだ、
と言っていますが、では、アメリカはどうなのでしょうか。

 世界最大のアメリカがインフレ目標値を採用していません。

 それに、もし仮にアメリカがインフレ目標値を採用していたら、今頃ど
のような金融政策を展開していたというのでしょう。

 FRBのインフレ許容範囲を超える2-3%程度のインフレが続いている
のに、急ピッチで昨年の9月以来、利下げを行っているではありません
か。

 

 要するに、竹中教授のいうことは、理屈はともあれ、金融を緩和しろと
言っているのに等しいということになります。


 リフレ政策を強調する人は、金融政策で何でも解決できるという幻想
を抱いているのではないでしょうか。


 でも、金融政策だけで経済がどうにでもなるのであれば、何故今でも
貧しい国が世界中に沢山存在するのでしょうか。


 テレビ番組の出演者には、竹中さんの名前はあっても、浜さんは出て
きません。

 浜さんは、ゼロ金利政策を長く採用していたことによって、短期金融
市場が機能しない状態が続いていたという趣旨のことを述べていまし
た。

 
 そうですよね、そういうマイナス面もありました。

 
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 おまけ


 G7に日本銀行総裁が出席できないことが問題だ、などとテレビで言っ
ていますが、昨年のG7で、ドイツの財務大臣が家族とのアフリカ旅行を
理由に欠席したことや、その意趣返しでポールソン長官が、その後の
G7を欠席したことを忘れたのでしょうか。

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