経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

2009年05月

 厚生労働省を分割するとかしないとかで何やら騒々しかったのです
が‥

 本日の日経新聞には、事の顛末を報じています。


 何でも、発端は‥

 「これはどうだ?」

 とのひとこと。

 日時は、5月14日。都内のある日本料理店。

 言ったのは、あの人。

 読売新聞グループ本社会長の渡辺氏。

 それに対し、

 「いい案ですね」と。

 この発言は、財務大臣と金融担当大臣と経済財政担当大臣の3つを
兼務する与謝野大臣によるものです。

 渡辺氏は、医療・介護省の新設を訴えたのだとか。


 私は、思います。

 確かに、今の厚生労働省は間口が広すぎます。

 分割した方が、効率的に仕事ができるかもしれません。

 しかし、だからといって、こうした分割案にすぐさま賛同することはで
きません。

 何故か?

 それは、そもそも厚生省と労働省をくっ付けて今の組織が出来上が
っているからです。

 それも、そんな昔の話ではありません。

 だから、仕事の範囲が広範過ぎるのは当たり前です。

 でも、その方がいいと、あの橋本総理の時代に判断したのではなか
ったのでしょうか。

 次官のポストも少なくなるし、と。

 で、また、元に戻そうというのですか?

 少なくても、そうするのであれば、橋本政権時代の行政改革が間違
ったという判断をした上で、検討を開始すべきではないでしょうか。

 しかし、そうした判断もなしに、いきなり分割案をぶち上げてしまいま
した。

 案の定、根回しはなし。

 そして、分割はするものの、定員は据え置きということで、不満続
出。


 またしても、やっちまったな!という状態。

 どうしてこうも迷走するのでしょうね。

  厚労省の分割に限らず、天下り問題を含め、根本的なところから
行政改革に向け、議論を開始するべきではないのでしょうか。


 それにしても、厚生労働省の間口が広すぎるというのであれば、
どうして与謝野氏の兼務状態を解かないのでしょうか。

 それも不思議です。

 

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 昨日、雇用と生産と物価に関する経済指標が発表になりましたね。

 テレビでは、盛んに有効求人倍率が過去最低になったことを報じて
いました。

 数値を確認しましょう。


 有効求人倍率 0.46倍   前月を0.06ポイント下回り過去最低。

 完全失業率  5.0%   前月から0.2ポイント上昇。


 鉱工業生産指数 前月比5.2%上昇  74.3


 消費者物価指数 0.1%下落   2か月連続の下落。

 

 さあ、こうした指標をみて、どうお感じになりますか?

 「えーっ?」


 有効求人倍率が0.46倍と聞いて、これは酷い!と直ぐ感じる人は
鋭い。

 実際にハローワークで仕事を探している人なら、0.46倍の意味がす
ぐ分かるでしょうが、そうでないと‥

 新聞などで、0.46倍が過去最低と説明してくれるから、その気にな
るだけのような気がします。

 完全失業率の5.0%は、どうでしょうか?

 過去最高は5.5%でしたから、その意味では、まだ最悪の水準にま
でには達していないという理解も可能です。

 でも、だからこそ、まだまだ悪化する余地があるという解釈も‥

 ただ、アメリカの失業率と比べれば、まだましだ、と。


 鉱工業生産指数については、どのような感想をお持ちになるでしょう
か。

 新聞などでは、5.2%のプラスになったと強調しています。

 しかも、「56年ぶりの上昇率」という説明までついています。

 如何にも急回復しているイメージが伴います。

 一方、消費者物価は指数は、0.1%の下落で、2か月連続のマイナスだ、と。


 鉱工業生産指数と消費者物価指数の2つの指数について、何か解
釈の違いを感じませんか?

 いつも言っていることです。

 もし、2つの指標を同じように理解するならば、次のようにならなけれ
ば整合性が保てません。


 鉱工業生産指数 5.2%上昇、  消費者物価指数  0.3%低下


 或いは、

 消費者物価指数 0.1%低下、  鉱工業生産指数  31.2%低下 

 

 どうしてだか、分かりますか?      

 
       消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)

     季節調整済み  原指数

2008/4    100.8       100.8
2008/5    101.5           101.6
2008/6  101.9           102.0
2008/7    102.4           102.4
2008/8    102.4           102.6       
2008/9    102.3           102.6
2008/10   102.1           101.4
2008/11   101.5           101.6
2008/12   101.0           101.1
2009/1    100.8           100.5       
2009/2    101.0           100.4
2009/3    101.0           100.7
2009/4    100.7           100.7


         鉱工業生産指数
        
         季節調整済み  原指数

2008/4  108.0      104.2
2008/5  109.3           102.2
2008/6    107.1           108.7
2008/7    106.8           110.6
2008/8    103.5            95.5
2008/9    103.6           110.0
2008/10   100.1           105.9
2008/11    93.1            94.4
2008/12    85.3            87.0
2009/1     76.7            70.2
2009/2     69.5            67.2
2009/3     70.6            76.1
2009/4   p 74.3         p  71.7


 私の言いたいこと、お分かりでしょう?

 鉱工業生産指数は、4月の74.3と3月の70.6を比べ5.2%上昇した
と言っている訳ですが、だったら、消費者物価指数も、4月の100.7と
3月の101.0を比べ0.3%低下したと言うべきでしょうし、また、4月の
消費者物価指数を前年同月と比べ0.1%低下したというのであれば、
鉱工業生産指数も、前年同月と比べ31.2%低下したと言わないと整
合性が取れているとは言えませんね。


 と、技術的なことをしっかりと押さえておいて‥

 その上で、新聞の報道ぶりを点検しましょう。

 
 先ず、鉱工業生産指数が56年ぶりの上昇率になったことについて。

 それは、そのとおりでしょう。間違いではないでしょう。

 しかし、それだけ急上昇しているのは、その前に急低下したことの
反動でしかありませんから、56年ぶりなどといってもあまり意味がない
ことです。

 これが、もしずーっと上昇している過程において前月比で5.2%も伸
びたというのであれば、大ニュースになるのは間違いないのでしょう
が‥。

 それから、消費者物価指数が2カ月連続で下落したということについ
てはどうでしょう。

 これも前年同月比で見る限り、間違いではありません。

 しかし、この説明だけが頭に入ってしまうと、消費者物価指数が下が
り出したのは、ここ最近のことであると勘違いしてしまいます。

 実は、消費者物価指数は、昨年の9月頃から低下し始めているので
すが、偶々その1年前の水準と比べれば、まだ高い水準にあったため
に、物価が下がっているとは認識しなかっただけの話です。

 しかし、上に挙げた季節調整済み指数の推移をみれば、誰だって、
物価は昨年の秋くらいから下がり始めたと認識するはずです。


 ということで、次のように理解すべきでしょう。

 生産は、昨年秋以降に急速に減少した反動で、最近急回復を始め
ているが、まだ、生産水準は非常に低い水準にとどまっている。

 消費者物価は、昨年秋ごろから下がり始めた後、今年に入ってから
は暫く下げ止まっていたが、また最近下がり始めた。



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 日経新聞に、「信金・信組の区分撤廃」と出ています。

 まあ、業界関係者でないと、あまり関心を集めないテーマといってい
いでしょうか。

 でも、先ず、

 信金と、信組の基礎知識のおさらいを。

 信金とは、信用金庫のことです。

 全国に281の信用金庫があり、約113兆円の預金を集めているとい
いますから、結構な役割を果たしていることが想像できます。

 但し、融資残高は約63兆円といいますから、集めたお金の55%ほ
どしか融資していないことになります。

 これ、貸し渋りや貸し剥がしの結果なのでしょうか。

 そんなことはありません。

 信用金庫は、優良な貸出先がないと、恒常的にぼやいている有様な
のです。

 一方、しんくみとは、えんくみではなく、信組のことです。

 でも、えんくみこと、遠藤久美子様が、信用組合の宣伝に活躍してい
たことはあります。

 で、その信用組合ですが、全国で164あると。

 では、預金量はどの程度かとみると、信用金庫に比べればかなり少
ない。

 合計約16兆円ほどなのだ、と。そして融資残高は約9兆円だ、とか。

 ということで、信用組合の役割は、割と限られているということができ
るのです。

 では、その信用金庫と信用組合は、どこが違うのか?

 以前は、信用組合は、各都道府県が監督していましたが、不良債権
が問題になった以降、財務省の出先機関の財務局が監督するように
なっています。

 後は、信用金庫や信用組合の融資先は、原則として融資先が、会員
や組合員に限られる、と。

 会員・組合員の資格のある企業は、

 信金の場合は、

 「従業員300人または資本金9億円以下」

 となっている一方、信組は、

「従業員300人または資本金3億円以下」

 になっているのだ、とか。


 それほどの違いはないようですね。

 ということで、金融審議会が、「長期的にみて信金と信組が個別業態
として成立しえない」とか、「別の制度として維持する意義・必要性は
必ずしも強くない」と判断しているのだとか。


 新聞には、「競争通じ再編促す」あります。

 再編を促すというと、分かりにくいのですが、要するに経営内容が悪
化している信金・信組があるので、淘汰・再編を促すということのよう
です。

 「淘汰」という、ちょっと過激な言葉が出てきました。

 でも、今までの行政の歴史をみてきたら、危ないところはどこかに押
し付けて‥というのがいつもの手段ですから、要するに、今回も合併
がしやすくなるように、ということが目的のようです。

 まあ、信用組合の不良債権は、なんと10.3%という水準を示してい
るわけですから、経営が大変なことは容易に想像できます。

 小泉・竹中コンビのときには、メガバンクの不良債権比率は、8%台
でしたから、信用組合の10.3%が、如何なるものかが想像できるとい
うものです。

 因みに、信金の方は、6.4%だとか。


 いずれにしても私は言いたい!

 全国の信用金庫のなかには、地方銀行並みの活動をしているところ
があります。

 一方、信用組合のなかには、本当に細々と、仲間うちのためだけに
存在しているようなところもあるのです。

 もちろん、信用組合のなかには、信用金庫に近いような規模の大き
な組合もあります。

 しかし、そのように規模が比較的大きな組合があるからといって‥


 要するに、信用組合には、規模が小さく、仲間内の利益のためにだ
け存在しているようなところがあるのです。

 ですから、そのような規模が小さな信用組合まで、信用金庫と同じよ
うに扱うのは如何なものか、と。

 しかし、当局は、そんな小さなところは、存続が危ういと考えていると
いうことでしょう。

 規模の小さなところは、どっかと合併してしまえ、といっているの
でしょうか。

 しかし、そうした考え方は、おかしいのではないでしょうか。

 地方銀行などは、地域住民にとっては敷居が高すぎたからこそ、か
つて信用組合が誕生したのではなかったのでしょうか。

 それが、もはや信用金庫だけでいいなんて‥。

 それに、一律というのも頂けません。

 かつて、相互銀行が普通銀行に一斉に転換して、第二地方銀行とい
うグループを形成しました。

 当時、相互銀行関係者は、名称が地方銀行並みになって嬉しかった
かもしれません。

 しかし、その後、第二地銀は、バブルの波に呑みこまれてしまいまし
た。第二地銀は、特に痛み方が激しかったのです。

 相互銀行という名前から銀行になったものの、如何にして個性を発
揮すればいいか分からないまま、地方銀行と信用金庫に挟まれた格
好になったのです。

 一率にやるのは、いい結果を生みません。

 歴史から学んで欲しいと思います。


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 GMの破産法適用申請が、秒読み段階になってきました。

 破産法適用申請は避けならないのか?

 避けられない。

 どうしてか?

 そ、れ、は‥

 破産法を適用した方が、トクになるから、です。

 誰にとって?

 債権者にとってです。

 でも、GMに破産法が適用されれば、無担保の債権などは、価値が
ほぼゼロになってしまうでしょう。

 だったら、得になるということの意味が分かりません。

 例えば、GMの社債を購入した人々は、どうなるのでしょうか。

 GMの社債は、紙切れ同然。

 「会社側が申し出た債務削減を受け入れたら?」

 会社側の債務は9割削減され、代わりに社債権者にはGMの普通株
の10%が与えられることになるとか。

 「だったら、債権の9割カットを受け入れた方が‥」

 個人投資家は、その方が、まだましでしょう。 しかし、

 「しかし?」

 機関投資家の中には、CDSでリスクヘッジをしているところが多いと
いいます。

 CDS。クレジット・デフォルト・スァップ。

 昨年の9月に、突然、一般の人々にも理解されるようになった言葉で
す。

 つまり、投資先や融資先などの会社が、万が一倒産するようなこと
になった場合に、損をすることがないようにと、保険を掛けておく訳で
す。

 ということで、機関投資家の多くは、GMが倒産しても損をしないよう
に保険を掛けていた、と。

 GM側の債務削減の申し出を呑みGMを存続させると、債権額が9
割カット。

 他方、破産法が適用になると、保険金が下りて、それより多くのお金
が戻ってくる、と。

 だったら、破産してもらおうではないか、との計算のようなのです。

 ドライな世界ですよね。

 アメリカらしい。

 ただ、だとしたら、もし政府がGMにお金をもっと注ぎ込んで、債務削
減率を小さくすれば、債権者が交渉に応じることも十分期待できたわ
けです。

 ただ、その選択肢はなかった、と。

 国民の反発が予想されるからなのでしょうね。


 しかし、それでもなお、、アメリカ経済の象徴ともいうべきGMを破産さ
せてしまうことに対する米国民の、或いは、政治の抵抗感というものは
ないのでしょうか。

 私、思うのですが、今回、アメリカは、相当シナリオを練って事を進め
てきた、と思うのです。

 昨年の11−12月頃の雰囲気は、いくら自動車会社のCEOが贅沢し
ているとはいっても、ビッグスリーを救済すべきだ、という意見が強かっ
たと思うのです。

 日本でも、そんな雰囲気がありました。

 しかし、恐らくその時点で、政府は、ビッグスリーの3つを全て救済
することは不可能であると考えていたと思われるのです。

 しかし、だからといっていきなり破産法を適用させるのも、ショックが
大きすぎる、と。

 9月にリーマンショックがあったばかりでもあり‥

 そういうことで、ブッシュ政権は、一時的な融資を行うことで、問題の
先送りをしてしまったのです。

 そして、オバマ政権にバトンタッチ。

 オバマ大統領も、事態の深刻さはすぐ理解したと思います。

 破産法の適用もやむなし、と。

 しかし、そのためには十分な準備が必要です。

 先ずは、破産法を適用するといっても、「再建のため」ということを国
民の頭にたたき込みました。

 仮に、GMが破産法の適用を申請したとしても、会社がなくなってしま
うのではなく、また、不死鳥のごとく蘇るのだ、と。

 そして、その間、全米自動車労組や、債権者などにも大幅な譲歩を
認めさせようとしました。

 破産法を適用する、しないに拘わらず、大幅な債務カットなしには、
会社の再建はあり得ないからです。

 しかし、交渉は難航しました。

 多くの時間が費やされました。

 そして、そうしたプロセスを通じて、次第に、破産法の適用申請もあり
得る、というムードを醸成していったのです。

 早い話、GMを完全に消滅させてしまうシナリオはないわけですか
ら、自主的な再建の途を選ぼうと、破産法の適用を申請して、再建を
目指そうと、現政権にとっては、どちらでもいいわけなのです。

 要は、ショックを少しでも和らげ、経済全体への影響を最小限度にと
どめることができれば良いという訳なのです。

 そして、そのシナリオ通り、もうすぐ破産法の適用が申請されること
になるのだ、と思います。


 
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 またしても、敵基地攻撃論が叫ばれています。

 お分かりですよね、北朝鮮が核実験をやっているからです。

 「座して死を待つのか」

 敵基地攻撃論を主張する者は、そう言います。

 しかし‥、でもね、と言いたい。 

 それに、3年ほど前にも同じような議論がありました。このブログでも
書きました。

 ということで、3年ほど前の記事を振り返ってみます。


 敵基地攻撃論が、内外で大きな波紋を呼んでいる。

 事の発端は、額賀防衛長官が「法理論的には認められるのではないかと解
釈をしてきたが‥」と述べたからである。

 アメリカのメディアは、これを「先制攻撃論」と受け止めているという。しかし、
敵基地攻撃が認められるためには、「急迫不正の侵害」や「誘導弾等による攻
撃を防衛するのに他の手段がない」などの要件が必要であり、「先制攻撃論」と
は区別されるものであるらしい。

 まあ、そうは言っても、先制攻撃の場合でも、急迫不正侵害の可能性を理由
として挙げる訳であるから、素人からすれば、本当に違うのかと思ってしまう。

 ところで、アメリカとは全く異なる反応を示しているのは韓国であり、「日本の
侵略主義的傾向を表したもので、強く警戒せざるを得ない」と述べている。ま
あ、いくら韓国の現政権の人気が落ち、日本を批判することで人気挽回を図る
作戦かもしれないが、自らの発言内容に恥ずかしくならないものだろうか。

  ただ、こうした韓国の反応を批判するからといって、私が「敵基地攻撃論」を
支持するものではない。全く逆だ。

  それに、頭の体操として「敵基地攻撃論」を論ずるだけならともかく、国際間
の紛争を解決するために戦争を行なうことはしないと決意した憲法との兼ね合
いから考えれば、「敵基地攻撃論」を認めるためには、まず、憲法の改正を考
えるのが本筋ではないかと思ってしまう。

 また、相手がミサイルを発射する寸前に、こちらが自己防衛的に攻撃するわ
けだから、自己防衛の範疇に入り、従って憲法の改正は必要がないとの議論
が成立するにしても、実際問題としては、敵基地への先制攻撃が可能なことを
示すことによって、却って敵基地からのミサイル発射を誘発してしまうという副
作用があることに十分思いを致す必要がある。

 韓国の考え方は全く的外れかもしれないが、ノムヒョン大統領が言うように
「北朝鮮のミサイル発射の状況を超え、事態をさらに悪化させる憂慮がある」と
いうように、敵の過剰反応を誘発する可能性はあるのである。

 弱い犬ほどよく吠えるの喩えのとおり、北朝鮮は、日本を攻撃すると言っては
いるが、日本が専守防衛の姿勢であり続けるのが分っていれば、なかなか攻
めることなどできるものではない。そのことを十分認識すべきである。

  確かに、全く軍備を持たずに平和を実現するということが現実の世の中にお
いては理想的過ぎるのは理解できるところであるが、逆に武力を保有するから
戦争が誘発されることは皆が十分すぎるほど経験してきたところである。

 日本は、やはり専守防衛に徹すべきであり、「敵基地攻撃」など口にしない方
がいいのである。

  日本が国際間の紛争を解決する手段として採用すべきものは、やはり、平
和的な方法である。それは何か。経済制裁である。「制裁」という言葉がついて
いるからケンカを売っているみたいに聞こえるが、単にお付き合いを止めるだ
けのことである。アサリやマツタケは買わない。中古車も売らない。お金の送金
も行なわない。それだけのことである。中国や韓国が北朝鮮とお付き合いする
かどうかとは関係なくていいのである。

 効果がないので意味がないではないかという批判もあるかもしれないが、日
本の意志を示すのが先ず大事なのである。それに日本は北朝鮮にとっても大
きなマーケットであり、日本との経済関係の断絶は大きな損害になるはずであ
る。また、在日の人たちからの送金がストップすることは、大きな痛手となるだ
ろう。

  大体、満足な経済制裁さえ実行できない現在の日本政府が、敵基地攻撃
の議論をすること自体が不思議な感じがするのだが‥。北朝鮮に対する非難
決議案の中に軍事力の行使を入れていることが、余計だったのかも知れない。

  経済制裁こそが、重視されるべきだと考える人はクリックを!


 
 3年前に、そんなことを書いていたのです。

 基本的な考え方は、今も同じです。


 本日は、以上に加え、何故、北朝鮮が核開発を行うかを考えてみた
いと思います。

 先ず、麻生総理は、言いました。

 北朝鮮の核実験を国際社会は、何故止められないのか、と聞かれ
て、「私の答えられる限界を超えています」と。

 でも、もう少し想像力を働かせて欲しいものです。


 北朝鮮は、何故核開発を行っているのか?

 そもそもは、自国の防衛のためだったと思います。

 朝鮮戦争も経験したわけですから。

 しかし、今は、そのためだけに核開発を行っているのではありませ
ん。

 あれは、ビジネスなのです。

 つまり国に金をもたらす経済活動なのです。

 北朝鮮は、「強盛大国」を目指しています。

 昔、日本が目指した富国強兵みたいなものでしょう。

 経済的に発展したい。外貨を稼ぎたい。

 北朝鮮が、非常に貧しい国であるのは、自分たちが一番よく知って
います。

 何とかして、貧乏から脱したい。

 しかし、金になるものといえば、アサリやマツタケ、或いは、石炭や鉄
鉱石程度。

 でも、何とかしたい。

 いろいろ考えました。

 他の国のお札を、頼まれもしないのに印刷すること。意味、お分かり
ですよね。

 他の国が生産するタバコと似たタバコを作ること。

 しかし、それだけでは十分ではありません。

 外国が買ってくれそうなものを作らないと。

 そう、それが核開発の技術力です。

 世界中には、どういう訳か、北朝鮮からそうした技術を買いたいとい
う国やグループが存在するわけです。


 今回は、新製品の発表のつもりなのでしょうか。

 ですから、国連が派手に反応すること自体も、計算済みのことなので
しょう。

 これで、PR費用が節約できると。

 国連が、本気になって非難決議をし、そして、中国までもが北朝鮮に
対し経済制裁をするようなことになれば話は別なのでしょうが、中国と
の貿易が続けられる限り、国連が何を言おうと、へのかっぱ。

 或いは、アメリカが、核開発をやめろというのであれば、それはそれ
で大いに結構。

 というのも、アメリカの要請を飲むことは、見返りが保証されるという
ことになるからです。

 ということで、北は、自分たちのミサイルが遠くまで飛ぶよとは言い
つつも、本気で撃ち込むことなど考えていないのです。

 そんなことしたら、反撃を受け、国が崩壊してしまいますから。

 そういうことなのです。

 だから、そうした北に対して、日本が、敵基地を攻撃しようなどと準
備すること自体が、的外れというべきでしょう。


 一番効き目があるのは、中国が北との貿易を止めることです。

 或いは、現政権を終わらせ、北と南が一緒になるようにさせることで
す。


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 北朝鮮が核実験をやり、この問題がニュースの主役になっていま
す。

 新型インフルエンザの扱いもグーンと小さくなることでしょう。

 でも、ちょっと解せない気も‥

 確かに、北朝鮮が核を保有すると危険極まりない。

 それに、日本は唯一の被爆国。

 我が国が、少々過剰とも思われる位の反応を示しても、当然かも‥

 ただ、北朝鮮は、中国や米国には事前通告していたというではない
ですか。

 なーんだ、という感じです。

 米国の態度は、ああ、それなのに、それなのに‥

 テレビでは、アメリカが話し合いに応じなければ、北朝鮮は言うことを
聞かないとも報じています。

 でも、それは、米国が北朝鮮に見返りを提供するということですよ
ね。

 何度も同じことを繰り返すのでしょうか。

 実は、もっといい手段があるのです。

 それは、中国が北朝鮮との貿易を制限すればいいのです。

 何故ならば、北朝鮮の経済は、中国との貿易に大きく依存している
からです。

 中国との貿易が停止されたら、北朝鮮は困ってしまうのは確実です。

 だから、もし、中国がその気になれば、北朝鮮も言うことを聞く可能
性があるのです。

 でも、中国は、口では北朝鮮の行為に「反対」しても、本気で北朝鮮
を非難することはありません。

 つまり、中国は、適当に北朝鮮のやることを利用しているということ
です。

 ですから、北朝鮮が悪いという一方的な見方だけではなく、中国が
北朝鮮というカードを持っているという見方もしなくてはいけません。

 翻って、日本は、中国や北朝鮮に対して何ら有効な外交カードを有し
ていません。

 日本が、6カ国協議の枠組みを大事にすればするほど、日本の無力
さが示されるということです。

 かつては、それほど大したカードではなかったかもしれませんが、
日本は中国に対し円借款というカードを持っていました。

 でも、それは北京オリンピックまでの話です。

 私が、言いたいのは、何も日本の軍事力を強化せよ、といっている
のではありません。

 北朝鮮が何を欲しがっているのか、そして何を一番恐れているの
か、それをじっくり研究することが必要だ、と言っているのです。

 中国についても同じです。

 そして、そうした研究をすることによって、効果的なカードを発見する
ことができると思うのです。


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  「日米金利差が再び拡大」

 最近の世間の経済の関心事項は、何でしょうか。

 そう、「最悪期は脱出したのだろうか」ということです。

 というのも、日経平均は、9千円台をキープし‥

 原油先物価格は、また1バレル60ドルに乗せ‥

 粗鋼の生産量は、依然前年同月と比べ大幅に減少しているものの、
エチレンの生産量は前年同月の水準に近づきつつあり‥

 そして、長期金利が日米欧で上昇し始めているからです。

 与謝野大臣は、先日、最悪期は脱したのではないか、と発言しまし
た。

 しかし、問題は、最悪期とは何を意味するか、です。

 実質GDPの成長率が問題であるとすれば、例えば、もし、この4−6
月期の実質GDPの伸び率が、1−3月期のマイナス15.2%から、マイ
ナス5%程度にまでマイナス幅が縮小したとすれば、改善したと考える
べきなのでしょうか?

 さあ、如何でしょうか?

 皆さんの中には、マイナス幅の縮小を以て事態が改善した、と考え
る人もいると思います。

 でも、よ〜く考えて下さい。

 いくらマイナス幅が縮小しようと、マイナスが続く限り、GDPは減少し
ていく訳ですから、決して最悪期は脱出したことになりません。むしろ、
最悪期を更新していると考えるべきなのです。

 ということで、少なくてもマイナス成長からプラスに転じることが必要
だ、ということになります。

 では、4−6月期のGDPが、プラス成長になる可能性はどうなのか?

 実は、マーケットなどでは、プラス成長を見込む見方が強まってくる
のだとか。

 どうしてでしょう?

 それは、3月の鉱工業生産指数が、前月に比べ1.6%上昇し、半年
振りにプラスになっており、今後も生産動向が上向くとされているから
です。

 ということで、そういう意味では、日本経済は、最悪期を脱出しつつ
あるかもしれないのです。

 でも‥


 「でも、何よ」

 実質GDPの推移をみてみましょう。年率換算値です。

2008/1-3       567.9兆円      
2008/4-6       562.8兆円 
2008/7-9       559.3兆円 
2008/10-12    538.0兆円 
2009/1-3       516.2兆円

 「日本は、1・四半期で500兆円以上も生産しているの?」

 そうではありません。各四半期ごとの付加価値の生産高を、1年間に
換算した場合の数値です。

 実際に生産されたGDP、すなわち、名目ベースで、季節調整も行わ
ないベースでは次のようになっています。(しかし、真に実際に生産さ
れたという意味ではないことに注意して下さい。例えば、帰属家賃など
も含まれますから)

2008/1-3       126.5兆円      
2008/4-6       127.4兆円 
2008/7-9       123.4兆円 
2008/10-12    130.3兆円 
2009/1-3       115.5兆円

 「そういうことか」

 そういうことです。

 「後の方の数字の方が分かりやすいよね?」

 でも‥
 
 「でも、何?」

 後の方の数値は季節調整がなされていないので、前期と比べにくい
でしょう?


 ということで、最初に示した数値で説明すると、日本の1年間のGDP
が、1年前の567.9兆円の水準から516.2兆円の水準まで落ちてきて
いるということになります。

 で、仮に、4−6月期以降、年率数パーセントのスピードで回復を続
けたとしても、1年後には‥、530兆円弱ほどの水準にしか戻らないわ
けですから、依然として、過去のピークと比べれば、低い生産水準でし
かないということになるのです。

 このような状況で、最悪期を脱したと言っても、虚しく響くだけかもし
れません。

 それに、景気回復が実感されるためには、雇用関係の経済指標が
改善されることが必要です。

 失業率、有効求人倍率、所定外労働時間、現金給与総額などです。

 しかし、雇用関係の経済指標には、タイムラグが伴うことが多いので
す。

 先ずは所定外労働時間が回復し、次にパート、そして最終的に正規
雇用‥などのようなプロセスをたどります。

 そうしたことから考えると、景気はむしろまだまだ悪化するというべき
なのかもしれません。

 最悪期は脱出しつつあるという判断は、あくまでも実質GDPの成長
率という数値だけでみた場合の話であることに注意が必要です。

 「でも、株価が回復し、長期金利も世界的に上昇しているのでしょ
う?」

 確かに、日米欧で長期金利がじわりじわりと上昇しつつあります。

 特にアメリカでは、昨年の12月には2%割れ寸前であったのが、先
週は、3.45%にまで上昇しているといいます。

 「だから、マーケットは、景気が最悪期を脱したとみているのでは?」

 そういう見方も可能かもしれませんが、最近の米国の金利の上昇
は、今後とも大量な国債の発行が予想されていることや、米国国債の
格付けが引き下げられるのではないかという見方が反映されていると
思われるのです。

 そもそも、これだけの巨額の財政赤字を発生させながら、しかも双子
の赤字でありながら、米国国債の格付けがトリプルAのままであるとい
うことの方が不思議です。

 但し、格付け機関においては、米国政府に対する配慮があると思わ
れるので、実際に格付けを引き下げるかどうかは、何とも言えません。

 ただ、そのようなことがマーケットで関心を集めたり、米国政府がド
ル以外の通貨建ての国債を発行すべきではないか、といようなことが
議論されること自体が、アメリカの相対的な地位の低下を示していると
思われるのです。



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 先日、私は、2009年1−3月期のGDP伸び率がマイナス15.2%に
なったということに異議を述べました。

 名目GDPの伸び率より、実質GDPの伸び率が低い、即ち、マイナス
の幅が大きいのは納得がいかないから、という理由でです。

 何故ならば、GDPデフレーターは、次のようになっていたからです。

 

      <GDPデフレーター>
2007/1-3       91.0
2007/4-6    93.4
2007/7-9       90.4
2007/10-12     93.2

2008/1-3       89.8
2008/4-6       92.1
2008/7-9       89.0
2008/10-12     93.9

2009/1-3      90.8


 ご覧になったように、2009年1−3月期は90.8で、2008年10−12
月期の93.9に比べて3.1ポイントも低下しています。

 しかし、内閣府は、前年同月比でデフレーターが上昇しているか低
下しているかで判断しているのです。

 で、2008年/1−3月期と比べれば1.0ポイント上昇している、と。

 
 どうも納得がいきません。どうして前年同期と比較するのか?

 しかし、次のような指摘を頂きました。

 内閣府が発表しているデフレーターは、季節調整がなされていない
ものであるから、実質GDPが前期と比べどれだけ伸びたかを計測す
る場合に、季節調整がなされていないデフレーターを使用することは
できない、と。

 ご指摘は、よく理解できます。

 しかし、そもそも内閣府は、季節調整済みのデフレーターを算出して
いるのでしょうか?

 そうした疑問が残ります。

 ただ、四半期ごとの季節調整済みの実質GDPと名目GDPがあるわ
けですから、結果として「季節調整済みのデフレーター」を計算すること
は可能です。

 逆算するということです。


 ただ、いずれにしても、内閣府が発表している四半期ごとのデフレー
ターの動きをみていると変なことに気がつきます。

     <GDPデフレーター> <方向>
2007/1-3       91.0        ↓ 
2007/4-6    93.4       ↑
2007/7-9       90.4        ↓
2007/10-12     93.2      ↑
2008/1-3       89.8        ↓
2008/4-6       92.1       ↑
2008/7-9       89.0        ↓
2008/10-12     93.9      ↑
2009/1-3      90.8        ↓
 

 気がついたでしょうか?

 1−3月期と7−9月期は、前期比と比べれば、決まってデフレーター
は低下し、逆に4−6月期と7−9月期は、決まって上昇しているので
す。

 物価が、こんなに規則正しく、上がったり下がったりすることなどある
のでしょうか。

 おかしいですよね。何か臭います。

 ということで、支出項目ごとにみていくと‥、もっと特異な動きをする
ものがあったのです。


   <政府最終消費のデフレーター> <方向>
2007/1-3       87.7               ↓ 
2007/4-6   102.4            ↑
2007/7-9       86.2               ↓
2007/10-12    104.5              ↑
2008/1-3       88.3                  ↓
2008/4-6      103.3               ↑
2008/7-9       87.8                   ↓
2008/10-12    105.2              ↑
2009/1-3      88.7                     ↓ 


 どうです?

 面白いでしょう。実は、この政府最終消費のデフレーターが、GDPデ
フレーターに大きな影響を及ぼしていたのです。

 実質GDPは、2009年1−3月期では、約516兆円あるとされていま
すが、そのうち政府最終消費は約99兆円で、全体に占める割合は約
2割もありますから。

 では、政府最終消費のデフレーターは、どうしてこのような奇妙な、し
かし規則的な動きをしているか?

 政府最終消費のうちの相当の部分が公務員の人件費です。

 近年政府最終消費のデフレーターは低下傾向を示していますが、こ
れは公務員に対するボーナス支給の削減が主な理由です。

 そして、公務員に対して支払われる人件費は、ボーナス時期の6月
と12月は増加します。

 つまり、公務員が提供する労働の価格が、6月と12月は上昇すると
いうことなのでしょう。1ヶ月間の労働の量には、大して違いがないの
に、です。

 

<政府最終消費支出> 
      名目原系列 名目季節調整系列 実質原系列 実質季節調整系列

2007/1-3       21.4兆円   91.1兆円        24.5兆円   95.7兆円
2007/4-6    25.0兆円   92.5兆円    24.4兆円      97.2兆円
2007/7-9    20.5兆円    92.2兆円      23.8兆円    96.8兆円          
2007/10-12     25.5兆円   93.7兆円    24.4兆円      98.5兆円

2008/1-3      22.2兆円    94.0兆円    25.1兆円      98.1兆円
2008/4-6     25.3兆円    93.6兆円     24.4兆円      97.4兆円
2008/7-9    20.9兆円     94.3兆円    23.9兆円      97.2兆円
2008/10-12    25.7兆円    94.5兆円    24.4兆円      98.7兆円

2009/1-3      22.5兆円   95.1兆円     25.3兆円      99.0兆円


 上の表の見方、分かりますか?

 政府最終消費支出にも4種類あるのです。

 先ずは、全く加工を加えない生の数字。それが名目原系列ということ
になります。

 国や地方公共団体は、2009年1−3月期に、公務員の給与などに
22.5兆円を支給したということが分かります。

 原系列ということは、季節調整をしていないということですから、上が
ったり下がったりという規則的な動きをしています。

 そして、そのような季節要因による影響を除外したものが名目季節
調整系列であり、年率換算して表示されています。

 2009年1−3月期の政府最終消費は、年率換算すると95.2兆円に
なり、4半期ごと振れが小さくなっているのが分かります。

 そして、名目原系列の数値から物価変動の影響を除外したものが、
実質原系列であり、さらに季節要因による影響を除外したものが実質
季節調整系列ということになります。

 いずれにしても、政府最終消費のデフレーターは、4半期ごとに規則
的な変動を繰り返している訳ですから、季節要因が除去されていない
ということになり、その結果、GDPデフレーターとして公表されている
数値も季節要因が除去されていないことが確認できるわけです。


 ということになると、公表されているGDPデフレーターを前期と比べ
るということは、季節調整がなされていない消費者物価指数を前月と
比べることと同じ意味を有することになります。

 即ち、そうした単純な比較は、季節要因が除外されていないので、
適当ではないということです。

 だから、ご指摘のように季節調整済みのGDPデフレーターで比較す
べきだ、ということになるのですが‥

 では、どうして内閣府は、季節調整済みのデフレーターを公表しない
のでしょうか。

 これは推測ですが、内閣府は、季節調整済みのデフレーターを算出
していないのではないでしょうか。

 算出しているのは、あくまでも生のつまり原系列のデフレーターだけ
なのでしょう。

 実態を知っているよ、という方のご教授を期待したいと思います。

 

 政府最終消費のデフレーターは、そんな動きをしていたのか、と思っ
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 経済ニュースをチェックしていると、バーナンキ議長が、「不況は長続
きせず」と発言したとあります。

 本当でしょうか?

 ニュースを読んでみました。
 
 「米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は22日、ボストン・カ
レッジ法科大学院の卒業式で祝辞を述べた。議長自身が大学・大学
院を卒業した1970年代後半の米経済低迷と回復、その後20年の経
済の拡大を例にあげ、根本的な強さを持つ米経済では不況は長続き
しないとの認識を表明。「景気は今後回復し、人々のムードも明る
くなってゆく」と語った。」(NIKKEI NET から)


 どんな脈絡で喋ったのでしょう。

 バーナンキ氏のスピーチです。


 I am very pleased to have the opportunity to address
the graduates of the Boston College Law School today.

「本日、ボストン法律学校の卒業式でお話しする機会が得られ、非常
に嬉しい」

 
 そして、話を始めます。

 しかし、こんなことも言っています。


 The business reporters should go get coffee or something,
because I am not going to say anything about the markets
or monetary policy.

「経済部の記者は、コーヒーでも飲みに行ったらいい。マーケットや金
融政策の話は、決してしないから」


 それにも拘らず、景気の見通しについて語ったのでしょうか?

 

 I have spoken a bit about the economic and financial 
challenges that we face.  How do these challenges bear
on the prospects of the graduates of 2009?  The economic
situation is a trying one, as you know.  We are in a recession,
and the labor market is weak.  Many of you may not have 
gotten the job you wanted; some may have had offers 
rescinded or the start of employment delayed.  I do not 
minimize those constraints and disappointments in any way. 
Restoring economic prosperity and maximizing economic
opportunity are the central focus of our efforts at the Fed.

「私たちが直面している経済や金融の問題について少し話をした。こう
した問題は、2009年の卒業生の将来にどのように影響するか。経済
の状況は、ご承知のように試練の時期を迎えている。我々はリセッショ
ンのなかにあり、雇用市場は弱い。あなたがたの多くは、望んだ仕事
を得ていないかもしれない。採用がキャンセルになった人や雇用開始
の時期が遅れる人もいるかもしれない。私は、あなた方の失望を緩和
するものではない。経済繁栄を回復させること、そして経済の機会を
最大化することが連銀の最大の仕事だ」


 Nevertheless, you are in some ways very lucky.  You have
been trained in a field, law, that is exceptionally broad
in its compass.  At the Federal Reserve, lawyers are 
involved in every aspect of our policies and operations
--not just because they know the legal niceties, but because
they possess analytical tools that bear on almost any
problem.  In law school you have honed your skills in
reasoning, reading, and writing.  Many of you have work
experience or bring backgrounds to bear ranging from history
to political science to the humanities to science.  There will
always be a need for people with your abilities and talents.

「しかし、ある意味、あなたがたは幸運なのだ。あなたがたは、法律と
いう潰しのきく分野で訓練をされた。連銀においては、法律家が全て
ての仕事に関与している。法律上の細かな事項に精通しているからで
はなく、彼らが、如何なる問題の解決にも役立つ分析能力を有してい
るからである。法律学校であなたがたは、論理的思考方法や、読解
力、そして文章作成能力を磨いてきた。あなたがたの多くは、働いた
経験があるし、また、歴史から、政治、人文学、或いは科学の知識も
有しているであろう。あなたがたのような能力を有する者には常にニ
ーズがあるであろう」


 So, my advice to you is to stay optimistic.  Things usually
have a way of working out.  My second piece of advice is
to be flexible, even adventurous as you begin your careers. 
As I have tried to illustrate today, you are much less able
than you think to foresee how your life, both professional
and personal, will play out. 


「だから、私のあなたがたに対するアドバイスは、楽観的であれ、とい
うことだ。物事は、普通巧くいくものだ。第二のアドバイスは、仕事を始
めるに当たり柔軟であれ、或いは、冒険をせよ、ということだ」


 You are lucky also to be living and studying in the United
States.  There is a lot of pessimistic talk now about
the future of America's economy and its role in the world. 
Such talk accompanies every period of economic weakness. 
The United States endured a decade-long Great Depression 
and returned to prosperity and global leadership.  When I
graduated from college in 1975, and from graduate school
in 1979, the economy was sputtering, gas prices and inflation
were high, and  pessimism--malaise, President Carter called
it--was rampant.  The U.S. economy subsequently entered
more than two decades of growth and prosperity.  The
economy will recover--it has too many fundamental strengths
to be kept down for too long--and the mood will brighten.

「あなたがたは、アメリカで暮らし、そして、学ぶことができ、幸運であ
る。アメリカ経済の将来や世界におけるアメリカの役割については、多
くの悲観論がある。不況時には、そうした話は付きものなのだ。アメリ
カは、10年間にも亘る大恐慌を経験したが、繁栄を回復し、世界の主
導権を取った。私が、1975年に大学を卒業したとき、そして1979年に
大学院を卒業したとき、経済は息切れし、石油価格は高騰し、インフレ
率は高かった。そして、カーター大統領が停滞と呼んだが、悲観論が
蔓延していた。米国はその後、20年以上にわたる成長期に突入し
た。経済は回復する。ファンダメンタルズの強さを示すのもがあまりに
も多く、いずれ明らかになるであろう。気分は、明るくなるであろう」


 確かに経済は回復すると言っていますが‥

 これ、専門家としての予測とは言えません。

 単なる人生の先輩としての、後輩たちに向けたはなむけの言葉とし
てです。

 それに、こんなことも言っています。


 In some ways, predicting the economy is even more
difficult than forecasting the weather, because an economy
is not made up of molecules whose behavior is subject to
the laws of physics, but rather of human beings who are
themselves thinking about the future and whose behavior
may be influenced by the forecasts that they or others make.

「ある意味、経済を予想することは、天気予報よりも難しい。というの
も、経済は、物理の法則に従って行動する分子により構成されている
のではなく、将来のことを自分で考える人間により構成されているから
である。そうした人々の行動は、自分たちや他の人々が行う予想によ
って影響を受けるのである」


 経済は、人間が予想する内容によって影響を受けると。

 だからこそ、

 最近、楽観論を打ち出しているのでしょうか。

 しかし、そうせざるを得ないのも、

 今、余りのも悲観論が蔓延しているからだ、と。

 米国債の格下げが話題になっています。

 

 米国の将来については、悲観的だ、と思う方、クリックをお願いしま
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 昨日の意見広告をご覧になりましたか?

 「考えてみませんか?日本にふさわしい目標を。」

 とあります。

 何のことか、お分かりですか?

 地球温暖化問題の中期目標のことです。

 この広告を出しているのは、

 エルピーガス協会、塩ビ工業・環境協会、関西経済連合会、九州経
済連合会‥

 延々と続きます。

 最後は、労働組合連合会も名を連ねます。

 「私たちは地球温暖化の防止にさらに積極的に取り組む決意です。」

 ともあります。

 さらに積極的に?

 それは面妖な。

 この人たちが支持する案は、「ケース1」

 こんな風に主張します。

 「国際的公平性」「国民負担の妥当性」「実現可能性」が確保される
のはケース1(2005年比▲4%)です、と。

 そもそもこの2005年比▲4%という表現も曲者です。

 何故ならば、それは90年比4%増を意味するからです。

 だいたい、現政権の斉藤環境大臣自身が、そのような案を出した
ら、世界の笑い物になるとまで言ったくらいです。

 今回の大々的な意見広告は、斉藤大臣の発言をあざ笑うかのようで
す。

 できないものは、できない、と開き直っているように思えます。

 しかし、問題は、「国際的公平性」とか「国民負担の妥当性」とかでは
なく、いつまでも人類や様々な生物が棲み続けることができる地球環
境が維持できるかどうか、です。

 ケース1程度でも、十分にこれまでどおりの生態系が維持できるとい
う保証があるのでしょうか。

 そうでないでしょう。

 そうではないことに多くの人が気がついているからこそ、2050年ま
でには、1990年比で8割は削減しないといけないと言っているわけで
す。

 途中で辞めてしまった安倍元総理にしても福田元総理にしても、真
剣に考えていたからこそ、大胆な目標を揚げたわけではなかったので
しょうか。

 それが、こうも簡単に後退してもいいのでしょうか。

 ただ、こうした人々の意見も、一部は分からないでもありません。

 それは、日本だけが、大きな負担を押し付けられるのはおかしい、と
いう批判です。


 確かに、中国などは、譲歩するどころか、自分のことは棚に上げ、先
進国は、2020年までに1990年比で40%の温暖化ガスの削減を求め
る姿勢を明らかにしています。


 これでは、とても世界的な合意などできるわけがありません。

 というか、そもそも「国際的公平性」の妥当な基準など存在しないの
です。

 にも関わらず、政府は、中期目標を建てようとしているのです。

 発想の転換を図るべきです。

 個別国ごとの排出削減目標値など、クソくらえ!です。


 ずばり、石油産出国に、毎年の原油の生産量制限してもらうことで
す。

 そして、後は、中国だろうが、アメリカだろうが、或いはヨーロッパで
あろうが、日本であろうが、その限られた石油の獲得競争をするだけ
の話なのです。

 それしか、恐らく現実的な解決策はないでしょう。

 

 それにしても、中国も、そろそろ真剣に考えるべきだ、と思った方は、
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