経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

2009年10月

 本日は、土曜日。で、8時からのウェークを見ていたのですが‥
9月の完全失業率が5.3%に低下したと言っていたのですが、し
かしその一方で、完全失業者は増えている、と。

 へーっ、失業者が増えても、失業率は低下するの?

 なーぜ?

 完全失業率とは、完全失業者を労働力人口で割ったものだか
ら‥、ということは、完全失業者が増加したとしても、労働力人口
が増えれば、完全失業率が低下することもあり得るということで
すが‥

 では、9月は、急に労働力人口が増えたのか?

 そもそも労働力人口とはなんでしょう?

 労働力人口とは、15歳以上の人口のうち働く意欲のある人々
の数だとか。

 9月になって、急に働く意欲がある人が増えたのか?

 どうも納得がいきません。

 いずれにしても各新聞は、どんな報道をしているかとみてみる
と‥

日経新聞:「総務省が30日発表した9月の完全失業率(季節調
       整値)は5.3%と、前月比で0.2ポイント改善した」
       「9月の就業者数は前年同月比で98万人減の6295
       万人。一方、完全失業者数は92万人増の363万人と
       11カ月連続で増えた」

朝日新聞:「総務省が同日発表した9月の完全失業率(同)は前
       月から0.2ポイント改善して5.3%となり、2カ月連続
       で低下した」
       「完全失業者は前年同月より92万人多い363万人。
       89万人増だった前月よりも増え幅が拡大した」

読売新聞:「総務省が同日発表した9月の完全失業率(同)も
       5.3%で、8月より0.2ポイント改善した」
       「完全失業者数は前年同月比92万人増の363万人
       で11か月連続増加した」

毎日新聞:「総務省が30日公表した労働力調査(速報値)による
       と、9月の完全失業率(季節調整値)は5.3%で、前月
       より0.2ポイント改善した」
       「9月の就業者数は前年同月比で98万人減の6295
       万人。完全失業者数は同92万人増の363万人で11
       カ月連続で増えた」


 皆似たりよったり。やっぱり、失業率は低下したが、失業者は増
加していると言っています。

 でも、それでは納得がいきません。こうなったら総務省のデータ
をチェックするしかありません。

 ということで、完全失業者の推移をチェックすると‥


 2008年1月  256万人
 2008年2月  266万人
 2008年3月  268万人
 2008年4月  275万人
 2008年5月  270万人
 2008年6月  265万人 
 2008年7月  256万人
 2008年8月  272万人
 2008年9月  271万人
 2008年10月  255万人
 2008年11月   256万人
 2008年12月  270万人
 2009年1月  277万人
 2009年2月  299万人
 2009年3月  335万人
 2009年4月  346万人
 2009年5月  347万人
 2009年6月  348万人
 2009年7月  359万人
 2009年8月  361万人
 2009年9月  363万人

 

  さあ、如何でしょうか。2009年9月の失業者数は363万人で、
前月に比べれば‥たった2万人しか増えていません。まあ、増え
ているのは増えているのですが‥。

 新聞が報じている92万人増というのは、2008年の9月と比べ
ての話です。

 失業率が0.2ポイント低下したというのは、前月と比べた話をし
ていながら、失業者数については前年同月との比較なのです。こ
れが、そもそもおかしい。

 それに、他にも疑問が‥

 それは、前月と比較するときには季節要因を調整して比べない
と、判断を誤る恐れがあるということです。例えば、1年のうちで
失業者が多く出る時期があるのです。ですから、失業者の原デ
ータを見るのではなく、季節調整した失業者数を見ることが必要
なのです。

 だから、失業率の数値は、完全失業率(季節調整値)とカッコ書
きが加わっていたのです。だとすれば、完全失業者数も季節調
整値でみるのが筋なのです。

 しかし、新聞が報じている9月の363万人は原数値なのです。
ここは、季節調整済みの失業者数を見なければいけない。


<季節調整値>
 2008年1月  255万人
 2008年2月  262万人
 2008年3月  256万人
 2008年4月  265万人
 2008年5月  267万人
 2008年6月  271万人 
 2008年7月  267万人
 2008年8月  273万人
 2008年9月  264万人
 2008年10月  249万人
 2008年11月   265万人
 2008年12月  289万人
 2009年1月  276万人
 2009年2月  295万人
 2009年3月  320万人
 2009年4月  334万人
 2009年5月  343万人
 2009年6月  356万人
 2009年7月  376万人
 2009年8月  362万人
 2009年9月  352万人

 さあ、如何でしょうか。9月の季節調整済みの失業者数は、8月
に比べ10万人少ない352万人になっているではないですか。

 これで納得ができましたね。

 季節調整値でみれば、9月は8月に比べ失業者数が減って、そ
して、失業率も低下したという訳なのです。


 新聞社は、役所が発表したものをそのまま記事にしているだけ
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 経済指標の読み方について勉強したい方には、

 「経済指標の読み解き方がよ〜くわかる本」(秀和システム)を
お薦めします。

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あれは確か二年前の 雨振る夜に
あたしの手を振り払って 出ていったっけ
部屋のすみに飾ってある あなたの写真
泣きながら やぶった日もあったっけ
今さらジロー 好きだとジロー 言わないでよね
あたしを捨て 他の女を愛したくせに
今さらジロー 罪だよジロー あたしにとって
昔は昔…… 今は今……
ルルララ…… しゃぼん玉だね 愛なんて


 今さらジロー?

 そう言えば、そういう歌を聞いたような‥、小柳ルミ子さんの歌
でしたね。

 「今さらジロー、罪だよジロー、あたしにとって」

 今週、斎藤次郎氏が、復活しました。復活というとこれまで勤め
ていた会社に失礼でしょうか。でも、ご本人は、復活と思ったから
こそにこやかな顔をされていたのだと思います。

 ただ、今回の人事については、「今さら次郎」と揶揄する向きも
あるとか。

 確かにお歳は73歳だし、事務次官を辞めて14年にもなってい
るので、「今さら」というのは同感です。

 しかし、それにしては顔の色つやがいいのですよね。これまで
何をしたきたのかとチェックすると‥、東京金融取引所の社長さ
ん。そして、その東京金融取引所とは、クリック365というFX取引
を上場している会社です。

 つまり、汗水たらして働くのではなく、為替がどう動くかを予想す
ることによって一攫千金を狙う人々に活動の場を与えている会社
なのです。もうこれは、市場原理主義どころか、カジノ資本主義を
支える人々なのです。

 別に私は、FX取引がどうだとか言っているのではないのです。
FX取引を行う人々は、儲けることもあれば大損することもあると
承知してやっているわけですから、他人がとやかくいうことはでき
ません。そんなことを言うのであれば、宝くじだって、競馬だって、
パチンコだって皆同じ。

 ただ、問題は、そうした博打の胴元的な仕事は、誰でもが行う
ことはできないということです。勝手に宝くじを販売すると、犯罪
になってしまいますし‥。でも、もし、販売することができれば、確
実に儲けることができます。それは当たりの本数と賞金が始めか
ら決まっているからです。もし、損をすることがあるとすれば、誰も
クジを買ってくれない場合です。そのときは、クジを印刷した分損
をしてしまうでしょう。

 ということで、皆が好きな投機(博打)を行う場を提供する東京
金融取引所も、上手に運営すれば儲かって当然。それにいろい
ろな税制上の優遇措置を認めさせ個人の為替投機を行いやすく
し、ミセスワタナベを誕生させた立役者なのかもしれません。しか
し、そのように日本から多額の資金が米国に流れたことによっ
て、アメリカの住宅バブルを煽った面もあるのですよね。

 そんなことをする会社の社長さんが、次郎さん。で、そんな会社
をハゲタカ呼ばわりしてきたのが、亀井大臣。まさか亀井大臣
は、東京金融取引所が何をやっているのか知らないとでもいうの
でしょうか。

 今、恐れるのは、政治家が、日本郵政を国営に戻すことによっ
てその莫大な資本を食いつぶしてしまうことです。300兆円もあ
るのなら、こっちにも融資してよ、なんて言って。そしてまた、日本
郵政が、国債の引き受けには制限を設けるなんて言いつつ、博
打に手を出して大損してしまうことです。


 日本郵政は、もし、国債を引き受けないとしたら、資金の運用方
法に困るのでは‥、と思った方、クリックをお願いします。
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 日本郵政の株主総会があって、あっさりと経営陣が入れ替わっ
てしまいました。あっけないものです。で、早速、斎藤社長の記者
会見があったわけですが‥。

 斉藤社長は、全国2万4千の郵便局を「行政の拠点として活用
する」と。

 この発言には、いろいろな疑問がつきまといます。

 総理大臣や県知事、或いは市長さんがその種の発言をするな
ら理解できます。それは、彼らは、行政の執行するが任務ですか
ら。「市役所や区役所で住民の要望に応えるだけではなく、過疎
地などでは郵便局でも住民の要望に応えますよ」というのは、理
解できます。

 でも、斉藤社長は、行政の執行を行うのが任務ではありませ
ん。だから、どうも腑に落ちません。それに現在行政が行ってい
る仕事の一部を代行するようなことを考えているようですが、肝
腎の行政部門は、それを認めるというのでしょうか。

 そもそも利用者の声として聞こえてくるのは、郵便局員が貯金
の集金を取り次いでくれない、というようなものにとどまっている
訳ですから。

 百歩譲ったとして、「行政の拠点として利用してもらいたい」とい
うのなら理解できますが‥。

 結局、この行政の拠点にするというのは、単なる亀井大臣の思
いつきではないでしょうか。
それに、千歩譲ったとして、そのよう
な要望が予想されるのは、やはり過疎地だけの話ではないので
しょうか。

 だったら、過疎地にある郵便局だけを例外扱いすれば、それで
済むような気がします。何も、全ての郵便局の元の姿に戻すどこ
ろか、昔以上の姿に変える必要などないのです。

 さらに国営化されることで一番気がかりなのは、国営化によっ
て巧く日本郵政の経営が行えるかどうか、ということです。
20年
ほど前、ベルリンの壁が崩壊したときに、皆感じたはずです。計
画経済というのは巧くいかないのだ、と。だから、ソ連も今は名前
がロシアに戻っているわけです。

 国や県、市が出資している第3セクターで、成功したケースがあ
るのでしょうか。あったとしても例外的なものでしかないでしょう。
多くは大赤字です。

 それに、官僚出身の社長や副社長の下で働く職員たちは知ら
ず知らずに上司の真似をするようになって、昔のようなあまり愛
想がよくない郵便局になってしまうのではないでしょうか。

 亀井大臣は、郵政の民営化によって郵便局という職場がとんで
もない状況になってしまったと言います。でも、現実は反対ではな
いでしょか。これ、利用者からみた場合の話です。

 郵政の民営化の話は相当以前からあって、郵便局員関係者
は、そうならないようにと普通の役所とは異なった努力をしてきた
のではないでしょうか。「もっと効率化し、利用者にも笑顔を振り
撒かないと、民営化されて大変なことになるぞ!」などと言われ
て。私の実感では、昔と比べたら郵便局の対応が非常によくなっ
ていると。

 過疎地の郵便局を残すべきだ、という考え方には反対するもの
ではありません。でも、それは、別に郵便局を国営に戻さなくても
可能なはずです。

 しかし、斉藤社長は、(郵便局の数は減らさないのか、と問われ
て)「断言できない。維持することは重要だと考えるが、必ずしも
固執する必要はない」と言っています。

 それから、天下りについて、斉藤社長は次のように言っていま
す。

 「天下りの弊害は公務員が政府の補助金を受けている団体な
どに入り、大した仕事もせずに高給をもらう点にある」

 ちょっと認識が不足しているのではないでしょうか。この点も百
歩譲って、では、大した仕事もせずに高給をもらっている人々の
名前を挙げて下さい、と言いたい。

 本日の日経新聞には、「経営陣には小泉路線で冷遇された官
僚や学者と<中略>らが参画する」と。
ということは、今回副社
長に就任した人は、冷遇されていたということでしょうか。

 最後に、現在のゆうちょ銀行の社長はどうするかと聞かれ、
「高木社長にはやめていただくことになると思う」と。
 同じ大蔵出
身でも、小泉・竹中路線をサポートした人は追い出すということで
しょうか。

 権力闘争の一幕を垣間見た思いです。


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 フレッド・バーグステン氏が、強いドルはアメリカの国益にはなら
ない、と11月10日発売予定のフォーリン・アフェアーズ・リポート
誌に寄稿している。

 フレッド・バーグステン氏といえば、ピーターソン国際経済研究
所の所長で、長年、通貨問題について論評してきたエコノミストで
ある。それも相当以前からである。あのロン・ヤスの時代から、日
本はもっと円を切り上げるべきだということを主張し、そのために
例えば中曽根ボンドを発行すればいいなどと言ったこともある。
つまりこの人、昔から、貿易の不均衡問題は、通貨価値の変動
によって調整されるべきだ、と一貫して主張しているのです。もう
少し具体的にいえば、ドルは価値を下げてしかるべきだ、と。だ
から、強いドルは国益にはならないと述べているです。


  The Dollar and the Deficits

  The global economic crisis has revealed the folly of
large U.S. budget and trade deficits, as well as of the
strong dollar that makes them possible. If it is
serious about recovery, the United States must
balance the budget, stimulate private saving, and
embrace a declining dollar.

「世界経済危機は、米国の巨額の財政赤字と貿易赤字の愚かさ
を暴露した。また、そうした双子の赤字を可能にした強いドルの
愚かさを暴露した。もし、米国が真剣に回復を望むなら、財政を
均衡させるとともに民間の貯蓄を促し、そしてドルの価値の低下
を容認すべきだ」
 
 Even as efforts to recover from the current crisis go
forward, the United States should launch new policies
to avoid large external deficits, balance the budget,
and adapt to a global currency system less centered
on the dollar.

「現在の危機から脱却するための努力として米国は新規の政策
を開始し、巨額の対外赤字を回避するとともに財政を均衡させ、
そしてドルの中心的役割が弱まるような世界の通貨制度にしな
ければならない」

<中略>

 A first step is to recognize the dangers of standing
pat. For example, the United States' trade and
current account deficits have declined sharply over
the last three years, but absent new policy action,
they are likely to start climbing again, rising to
record levels and far beyond. Or take the dollar. Its
role as the dominant international currency has 
made it much easier for the United States to finance,
and thus run up, large trade and current account
deficits with the rest of the world over the past 30
years. These huge inflows of foreign capital,
however, turned out to be an important cause of the
current economic crisis, because they contributed to
the low interest rates, excessive liquidity, and 
loose monetary policies that -- in combination with
lax financial supervision -- brought on the
overleveraging and underpricing of risk that
produced the meltdown.

「手始めに、これまでのやり方が如何に危険かを理解すること
だ。例えば、米国の貿易収支や経常収支の赤字は、ここ3年間
減少しているが、新しい政策を打ち出さなければ、再び赤字が増
え始め、また記録を更新することだろう。ドルについては、基軸通
貨としてのドルの役割によって米国が赤字のファイナンスをする
ことを容易にしているのであるが、そのことによって過去30年間
のうちに貿易赤字と経常赤字が膨れ上がってしまった。この巨額
な海外資本の流入は、しかしながら、今回の経済危機の大きな
原因になったと判明した。それは、そうした巨額の海外資本の流
入が低金利と過剰流動性と金融緩和をもたらし、そうしたことが
金融監督の緩和と相まって、金融のメルトダウンを生み出した過
剰なレバレッジとリスクの過小評価をもたらしたのだ」


 It has long been known that large external deficits
pose substantial risks to the U.S. economy because
foreign investors might at some point refuse to
finance these deficits on terms compatible with U.S.
prosperity. Any sudden stop in lending to the United
States would drive the dollar down, push inflation
and interest rates up, and perhaps bring on a hard
landing for the United States -- and the world
economy at large. But it is now evident that it can be
equally or even more damaging if foreign investors
do finance large U.S. deficits for prolonged periods.

「巨額の対外赤字は、アメリカ経済にとって大きなリスクとなること
が長い間知られてきた。それは、海外の投資家は将来の何時か
の時点で、米国の繁栄と両立し得るような条件でそうした赤字を
ファイナンスすることを拒むことが起こり得るからだ。もし、米国に
対する融資が急にストップするようなことになれば、それはドル
の価値を急降下させ、インフレを起こし、金利を急上昇させるで
あろう。それは、米国にとってだけではなく世界経済にとってもハ
ードランディングとなるであろう。しかし、もし海外の投資家が今
後長い期間にわたって米国の巨額の赤字をファイナンスすると
すれば、同じような、或いはもっと大きなダメージが与えられるで
あろうということは明らかだ」


 プラザ合意の前にも、バーグステン氏は、円の価値を引き上
げ、ドルの価値を引き下げるべきだと言っていたのですが、今回
も同じようなことが起きるのでしょうか。ただ、そういうことが起こ
るにしても、今回は、人民元の動向がより注目されており、また、
中国は、輸出が本格的に回復するまでは、人民元の切り上げに
動くことを拒否することが予想されます。

 一方、バーグステン氏は、米国の貿易赤字が縮小するために
ドル安が必要だと言っているので、中国と米国が合意に達する
のはなかなか難しい‥とも。

 景気が回復すると、米国はゼロ金利政策を解除し、金利を引き
上げることが見込まれますが、そうなるとドル高要因になります。
しかし、その一方で、景気が回復し中国の輸出が元の水準に戻
れば、人民元を再び切り上げることになることになり、その意味で
はドル安になるということになるのですが‥。


 基調的にはドル安なのだろうな、と思う方、クリックをお願いしま
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 平野官房長官が小沢幹事長に調整不足を陳謝した、と報じら
ています。

 どうしたのでしょう? 

 そうです、例の事業仕分けの人選の件です。

 「政府として私の窓口機能、担当閣僚の連携が不十分だった」
と。

 要するに、平野官房長官が自ら小沢氏に連絡するかどうかは
別として、新人を仕分けグループに参加させることについて、情
報を流さなかった、と。

 新政権発足時に紹介された平野氏は、鳩山総理の信認が厚
い、そつのない懐刀というイメージでしたが、実は調整能力にク
エスチョンマークがつく結果になったようです。

 まあ、それが本当の理由だとして、そして、そのことを平野官房
長官が認めるなら、今後はそういうことがないように‥、というこ
とで一件落着させてもよいかも‥
とはならないのである。
 
 それは、小沢一郎氏の言い分が納得できないからです。

 小沢氏は言いました。「分厚い予算書の項目を見て、いいとか
悪いとか、そんな判断はベテランでもなかなか難しい」

 それはそうかも知れません。しかし、それならなおのこと‥

 そんな訳の分からない予算書を配られて、どうやって今まで予
算の中身を吟味してきたのでしょうか。

 予算を作った主計局の関係者にしか分からないような予算書な
ど、この際大幅に作り変えたらどうか? そういう発想は浮かば
ないのでしょうか。

 それに、如何に予算書を見ることに習熟した官僚が予算書を眺
めたところで、無駄かどうかは、必ずしもすぐ分かるものではない
のです。

 もし、財務官僚が政治家よりも優れているところがあるとすれ
ば、それは無駄かどうかの判断ではなく、この予算を削れば、○○
族の○○先生が怒鳴り込んでくるぞ、とか、この予算は、○○先生
の要望で付くようになったとかを、よーく承知しているということで
す。

 世の中を巧く乗り切るためには、そういう情報こそが必要なの
です。東大を出ていることが当たり前の官僚の世界では、試験の
成績がよかったことなどあまり自慢にはなりません。それよりも、
あの予算にはあの先生が関係していて‥ということをよく熟知し
ていて、先生たちの顔を潰すことがないように配慮できる人が、
有能ということになるのです。

 いずれにしても、財務官僚の頭の中には、予算項目とそれに関
係する先生方の顔がセットになるようにインプットされているので
す。

 だから、官僚たちは、国民の目からみたら無駄だと見えるかも
しれないと思っても、実際に切ることができるのかということが絶
えず頭の中をよぎる、と。

 だからこそ、財務官僚は、ゼロシーリングとかマイナスシーリン
グということで、全ての役所が同じように痛みを感じる方式を長
い間採用せざるを得なかったのです。

 しかし、昨日の鳩山総理の所信表明演説が訴えていたことは、
そうした古いしがらみから脱却することではなかったのか?

 その予算を削ると、○○先生が怒鳴り込んでくるというのも重要
な情報には違いなく、最終的な落とし所を考えるためには、そう
した情報をよくわきまえておくことも確かに重要です。しかし、そ
んなことばかり考えていては、無駄を削ることなどできないので
す。

 予算書が最初から分かる人はいません。しかし、そんなことは
気にすることはないのです。分からなければ官僚に質問すれば
いい。官僚は分かりやすく教えてくれるはずです。そうやって少し
ずつ予算に馴染んでいけば、すぐに予算書など読めるようにな
るのです。ですから、新人だという理由でそうした仕事に携わるこ
とを拒むのは如何なものでしょうか。現実に予算に通じた官僚出
身の新人もいることですし‥。

 小沢一郎氏は、自分の力で当選させたも同然の新人たちが勝
手に他人にもっていかれるような錯覚に陥り、ジェラシーを感じた
ことが横やりを入れた一番の理由なのかもしれません。

 それにしても、ちょっと心配な党内事情です。

 

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 お昼のニュースを見ていたら、何と曽野綾子氏が日本郵政の
取締役になると報じられていました。

 曽野綾子氏‥、ご存知ですよね。えっ、ご存じない?

 そういう人もいるかもしれません。それは彼女が、1931年9月
生まれの78歳になっているからです。でも、我々中年にとっは、
一世を風靡した文化人。知らない人などいないくらい‥。

 でも、私は彼女の本を1冊も読んだことがありません。何故かと
いうと、どうも肌合いが違うような‥。

 一体、この人、今までどんな発言をしてきたかをネットでチェック
してみると、大体雰囲気が伝わってきました。

 地震や台風で避難する人は、毛布や食料は自分で用意して避
難しろ! なんですって。

 まあ、そんなことはこの際どうでもいいのですが、何故今さら78
歳の作家を日本郵政の取締役などに就任させるのでしょうか?

 亀井静香様、貴方は一体何を考えているのでしょうか?

 二次方程式が解けなくても、人生何も困らないと発言するような
人を取締役にするなんて‥。

 私には、亀井大臣が何をしたいのか、もう皆目見当がつきませ
ん。それに、亀井大臣は弱い者の味方ではなかったのでしょう
か。亀井大臣も避難者は予め毛布や食料を用意して避難すべき
だ、という意見なのでしょうか。

 それに、そもそも日本郵政というのは、指名委員会というのが
あって、その委員会が取締役の選任を検討するのではなかった
のでしょうか。

 もし、指名委員会ではなく大臣が取締役の指名をするというの
であれば、法律を改正するのが先決です。

 国土交通大臣のJAL再生タスクフォースもそうですが、法的根
拠がはっきりしないものが横行しているような‥。日本はいつか
ら法治国家ではなくなったのか。


 もう勘弁して下さい。

 いつまで鳩山総理は、亀井氏の暴走を見逃すのでしょうか。

 


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 訂正とお詫び

 10月21日の「貧困率が15.7%」という記事において、以下の
とおり誤りがありましたので、訂正してお詫びいたします。


訂正前「等価可処分所得とは、世帯所得を世帯数の平方根で割
ったもの」

訂正後「等価可処分所得とは、世帯所得を世帯人員の平方根で
割ったもの」


 

 10月22日(木)午前、行政刷新会議の初会合が首相官邸で開
かれました。ご存知ですよね。

 鳩山総理は言いました。

 「税収が大幅に落ち込む懸念がある中、真に必要な予算に重
点的に配分するため、歳出削減に向け出来る限り切り込まなけ
ればいけない」 

 「『必殺仕分け人』という思いを持って頑張ってほしい」


 必殺仕分け人? あまりセンスのいいギャグとも思えないけ
ど‥、
いずれにしてもこの人は、受け狙いを第一に考えているの
だな。やっぱり政治家だ。

 仙谷行政刷新相は言いました。

 「『わが省』は禁句だ」

 会議は、統括する枝野幸男議員の下に

 (1)国交省、総務省、財務省など 
 (2)厚労省、外務省、経産省など 
 (3)農水省、文科省、防衛省など

 の3グループにわけて、各省副大臣クラス30人が作業に当た
る。


 10月23日(金)午前、枝野議員が作業開始を宣言。

「怒とうのような日々が1カ月ほど続くと思う。よろしくお願いする」

 こうして、賑々しく無駄な事業探しが始まった‥、と思っていた
ら、
23日(金)午後に予定されていた主計局からのヒアリングが
急遽中止になったのだとか。

 何があったのだろう? と皆、思うはずです。実際何があったの
か?

 この30人の作業チームに14人の新人議員が含まれていて、仕
分け作業が本格化すると新人研修へ参加することが難しくなる
から‥、だとか。
 
 まあ、それが表向きの理由です。

 確かに、新人研修の方が先に決められていた訳ですから、研
修を優先させるべきという意見は分かります。でも、そんなこと分
かった上で14人の参加を決め、そして総理自ら、必殺仕分け人
の思いで頑張って欲しい、とまで言った訳です。

 それがいとも簡単に、全てチャラ!

 これでは鳩山総理のリーダーシップば疑われてしまいます。

 で、そのことは、小沢一郎氏にも分かっていたはず。恐らく世間
が反応を示すかもしれない、と。しかし、それでも仕分け作業に
横やりを入れた。
何故か?

 ここに、政治の本質が隠されています。何故だと思いますか?

 政治とは権力の分捕り合戦。そして、その権力とは、時としてお
金の形をとります。今回の衆院選で民主党は勝つことができまし
た。勝ったのにはそれなりの理由がありますが、小沢氏は、選挙
の応援を求めるためにさまざまな人々に合った訳です。応援して
いただければ、悪いようにしないから、と。

 だから、小沢氏が怒っているのです。

 「あいつら、何も分かってはいない」と。

 「大体、どんな切り方をしていいのか、俺に相談もないではない
か」と。

 小沢氏にすれば、単純に切ってもらっては困るのです。何にも
事情を知らない議員からみれば無駄に見えるかもしれないが、そ
の予算があるから応援してもらったのだぞ、と。それに、参院選
が控えているではないか、と。


 それにしてもみっともない光景です。

 民主党はどうなるのでしょうか。


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 一昨日の出来事で恐縮ですが、あの亀井大臣が公正取引委員
長との間で火花を散らした、とか。


 21日夕刻、金融庁17階の大臣室。

 竹島委員長 「良い談合、悪い談合というものはありません。談
合はだめです」

 亀井大臣 「日本の生活文化の中で、適正な受発注が行われ
るわけで、それを考えてくれ」


 ひょっとしたら、地方公共団体などに勤務する人には、この亀
井氏の発言に共感を覚える人がいるかもしれませんが‥

 でも、それを認めてしまったら、公正取引委員会の存在意義が
なくなってしまいます。それに真面目に入札に参加している人に
とっては大変なショックです。不正をしろというのか、と。

 もし、「良い談合」などという理由で談合を認めるとなると、結
局、誰かが談合を仕切ることになり、その誰かのところに権力と
金が集中することになってしまうでしょう。そんなこと、いいのでし
ょうか。

 百歩譲って、今の競争入札制度に例外を認めるとするのであ
れば、それはちゃんと会計法を改正することによって実現すべき
話なのです。そうした適正な法的手続きを経ずして、「良い談合」
を大目に見ることになれば、結局、族議員のところに政治献金が
流れるだけの話です。


 亀井大臣は、まだまだ言いたいことを言い続けるのだろうな、と
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 私、斎藤次郎氏が日本郵政の次期社長になると聞いて、びっく
りしゃっくり!

 多くの方が、サプライズ! と思ったに違いありません。良いと
か悪いとかを跳び越えて、正直驚きました。

 まあ、テレビなどは、斎藤次郎氏がかつて大蔵次官を務め、小
沢一郎氏とともに国民福祉税構想をぶち上げた張本人だ、と回
顧していますが‥。

 でも、どうして斉藤氏が? というのが皆の思いでしょう。

 経済界の人々が次期社長の就任打診を断ったから?

 それもあるでしょう。しかし、結局、一郎・次郎コンビを復活させ
たかっただけのことではないでしょうか。

 10年に一度の次官と言われた斎藤氏は、優秀であったが故
に通常は1年にしか務めない次官のポストを2年間弱も務めたわ
けですが、国民福祉税構想が失敗に終わったのをきっかけに、
その後は野中氏などから睨まれ、次官経験者に相応しいような
ポストには天下ることができず、謂わば不遇をかこつてきた訳で
す。

 しかし、この夏の衆院選で小沢一郎氏が率いる民主党が勝っ
たものですから、もう怖いものはない状態になったのです。

 「でんすけさんにも、つらい思いをさせてしまったな」、な〜んて。

 (注)でんすけというのは、斎藤氏の愛称です。マージャンで上 
    がるときに、「デーン」と言っていたとか。


 要するに、亀井氏が小沢一郎氏に対しゴマを擦ったというこで
はないでしょうか。

 若い人たちは知らないかも知れませんが、小沢一郎氏と斎藤
次郎氏のコンビは昔からあったわけです。私が、それを感じたの
は、湾岸戦争が始まり、日本が90億ドルの支援を行ったり、或い
は、ゴルバチョフ大統領が訪日した際です。

 それまでの大蔵省は、総理になる前から、竹下氏を政界のキー
パーソンと見定め、竹下氏を言わば抱き込んできたわけですが、
斎藤氏は官房長の時代に、小沢一郎を次のキーパソンと見定
め、小沢一郎氏にアプローチをしたということでしょう。

 この斎藤次郎氏の4年先輩に当たる藤井裕久財務大臣は、官
僚に対し、官僚は分をわきまえろと言いますが、この10年に一度
の逸材は、分をわきまえることよりも政治をコントロールすること
に全精力を注いだということでしょうか。


 ただ、そうした経緯は経緯として、民主党の支持者の多くは、
「脱官僚はどうしたのだ?」と思っているはずです。

 確かに、もう14年も前の話かもしれません。

 しかし、いくら野に下っていたとはいえ、東京金融取引所は役
所の監督対象の機関であり、その意味ではいくら次官経験者に
しては相応しくないポストとはいっても、やっぱり天下りでしょう。
その意味では、鳩山政権に対して失望感さえ禁じ得ません。

 ただ、東京金融取引所の関係者の意見としては、斎藤氏のお
陰で東京金融取引所の経営が再建できたのだとか。それまでの
理事長は、典型的な天下りだったようですが、斎藤氏は株式会
社に移行させ、経営を再建させた、と。

 そんな話を聞くと‥、国民福祉税構想はとんでもない話だった
が、やっぱり能力がある人なのか、なんて思ってしまう訳です。

 しかし、いくら能力があるとはいえ、亀井氏が斎藤社長を担ぎ
出すのは、どうも納得がいきません。それは、東京金融取引所の
やっている仕事を考えたら分かります。

 亀井氏は、市場原理主義を激しく批判します。ハゲタカどもが、
と。
亀井氏が所属する国民新党は、昨年10月、「緊急金融対策
について」と題して、次のようなことを提案していました。

(1)時価会計の無期限停止
(2)自己資本比率の撤廃
(3)ペイオフ制度の提供停止
(4)公的資金による資本注入
(5)大阪証券取引所における「日経225先物取引」の廃止

 これらの提案は、どれも問題を孕んでいるのですが、本日は特
に(5)に注目して下さい。国民新党は、株式の先物取引を禁止
するなんて言っているのです。何故そんなことをいうのかといえ
ば、日経225先物取引は、投機マネーとして現下の株の乱高下
の一因になっているから、なのだとか。

 しかし、そんなことをいうのであれば、原油の先物取引にして
も、穀物の先物取引にしても、皆止めてしまえということになるの
でしょうか。投機に走る姿があまりみっともいいものではないにし
ても、それを政府が禁止することがいいことなのでしょうか。

 いずれにしても、国民新党は、そうした先物取引はハゲタカども
が金儲けのためにやっているものの象徴のように思っている訳
です。では、斎藤氏が社長を務める会社は、何をやっているので
しょうか?

 ユーロ円3カ月金利先物

 ユーロ円3カ月金利先物オプション

 無担保コールO/N金利先物

 GCレポS/N金利先物

 取引所為替証拠金取引

 
 最後の、取引所為替証拠金取引とは、くりっく365とも呼ばれる
FX取引です。国民新党は、日経225先物取引は禁止しつつ、こ
うした先物取引は認めるというのでしょうか。

 それに、斎藤氏が東京金融取引所を再建させたというのは、会
員組織であったものを株式会社化したことによってですから、国
民新党の郵政の民営化にストップをかけようとする動きと逆行す
る気がしてならないのですが‥。

 そんなこと、老獪な政治家にとっては、どうでもいいことなのでし
ょうか?

 新しい酒は、新しい革袋にと言いますが、73歳の斎藤氏は新し
い酒ではなく、ビンテージものと呼ぶべきではないでしょうか。

 
 亀井大臣が好き勝手にやっていて、それを横で見ている鳩山
総理とは一体何なのだ、と思った方、クリックをお願いします。
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 日本の「貧困率」が15.7%というニュースをご覧になりました
か?

 新聞報道によると、日本の「貧困率」は、2006年は15.7%で
1997年以降で最悪なのだとか。国際的にみても、メキシコ
(18.4%)、トルコ(17.5%)、米国(17.1%)に次ぐ4番目に高い
水準なのだ、と。

 こんなニュースをが流れると、またぞろ市場原理主義が怪しか
らんという声が高まりそうですね。小泉・竹中路線が、日本経済を
むちゃくちゃにして格差を拡大してしまった、と。

 鳩山総理は、このニュースについて、「大変ひどい数字だ」と
か、「こうした数字は今まで公表しなかったが、正しいことも間違
っていることも国民に知らせる新しい制度をつくりたい」と言って
いるのですが‥、
ちょっと過剰反応なのではないでしょうか。

 この「貧困率」というのは、括弧付きで書いてあることから分か
るように、特殊な意味を示しています。具体的には、相対的貧困
率を示しているのです。つまり、国民全体のうちに貧困水準にあ
るとみられる人口が何%ほどいるかということを示していると。た
だ、決して例えば、1日の収入が1ドル未満などという絶対的貧
困を示すものではありません。

 ということで、この「貧困率」=相対的貧困率が高まれば高まる
ほど貧しい人の割合が大きくなることを意味するので、格差が拡
大していることが窺われるわけです。

 厚生労働省のデータを確認しておきましょうね。

<貧困率の推移>

 1997年 14.6%
 2000年 15.3%
 2003年 14.9%
 2006年 15.7%

 ご覧のように、この10年ほどの間に貧困層が1%ポイントほど
拡大したというのは事実なのです。でも、事実はたったそれだけ
のことです。それに貧困率は、2003年には一旦低下していると
いうことも事実なのです。

 これだけのことしか示さない数字が「大変ひどい数字だ」と、な
るものでしょうか。

 ただ、それだけでは、まだこのニュースに意味がよく分からない
という人もいらっしゃるでしょうから、この統計における「貧困」の
意味を具体的にみてみましょう。

 厚生労働省によれば、この「貧困」層というのは、国民の年間
所得(可処分所得)の中央値である228万円の半分である114
万円に満たない所得しか得ていない世帯をいうのだとか。

 「中央値」という概念、お分かりですか?

 「平均値」ならお馴染みですよね。中央値は、平均値とは異な
り、小さい値から大きい値へと順番に並べていった場合に、中央
に位置する値を指します。つまり、ごく少数の大金持ちと多数の
貧乏な人々からなるような社会の場合には、中央値は平均値よ
りもぐっと低くなるわけです。その意味では、「中央値」とは、庶民
の感覚に合った平均値という風に考えることもできるわけです
が、その庶民感覚の平均値の半分の値を貧困者を区別するライ
ンとしたということです。そして、その値は、年間114万円だと。

 貴方が一人暮らしをしているとして、その年間の可処分所得
が114万円未満ということは、毎月使うことができるお金は9万5
千円未満、確かに苦しいといえば苦しいのでしょうが、この可処
分所得には過去の蓄えである預金等の取り崩しによるものは含
まれていないことに注意する必要があります(但し、利子収入等
はカウントされる)。つまり、毎年入ってくる収入は限られている
にしても、預貯金を取り崩して十分生活がやりくりできる人々が、
貧困層に含まれているのです。

 そして、高齢者は、恐らく預貯金を取り崩して生活している人が
多いはずですから、
日本の貧困層が高い理由の一つには、日本
において高齢化が進展しているということもあるわけです。

 そうしたことの分析も十分に行った上で、鳩山総理は発言すべ
きではないでしょうか。

 なお、厚生労働省の発表した資料をみていると、等価可処分所
得という概念が登場し、それについては次のような説明がなされ
ています。

 「等価可処分所得とは、世帯所得を世帯数の平方根で割ったも
の」

(注)世帯所得を世帯数の平方根で割ったものというのは、世帯
人員の平方根で割ったもの」というのが正しいので、訂正します。

 こんな説明をされても、多くの国民は、なんのこっちゃいな、と。
簡単にご説明しましょうね。

 例えば、1人暮らしの世帯があったとして、その年間の可処分
所得が200万円だったとします。そして、その一方で、4人暮らし
の世帯があったとして、その年間所得が800万円だったとする、
と。

 この2つの世帯は、実質的にどちらの方がより豊かな生活がで
きると思いますか?

 800万円を4人で割ると、1人あたり200万円だから、どっちも同
じ?

 そんなことはないですよね。きっと4人暮らしの世帯の方がずっ
と贅沢ができるはずです。それは、4人でまとまって生活すること
によって随分と生活費の節約が可能になるからです。住居費、電
気代、水道代。それに食費だって、1人分よりも4人分まとめて作
る方が、1人当たりに換算すると安くなるはずですから。

 厚生労働省は、世帯所得を世帯数の平方根で割ったものが等
価可処分所得だと言います。4人の世帯数の平方根は2人です
から、800万円を2で割ると400万円ということになり、この4人世
帯の人たちは、年間400万円の可処分所得がある1人暮らしの
生活をしているものとみなされるということになっているのです。

 従って、4人で構成される1世帯当たりの年間所得が228万円
である場合には、単純に計算すれば、1人当たりの可処分所得
は57万円にしかならないのですが、4の平方根の2で割るとされ
ているため、等価可処分所得としては、228÷2=114となるの
です。つまり、1人当たり114万円未満が貧困層とみなされるとは
いっても、等価可処分所得の計算の関係で、実際にはそれよりも
低い所得しか得られていない世帯でも、貧困層とみなされないこ
ともあるので、そのことには注意が必要です。

 そんなこと皆分かって記事を書いている記者も少ないのでしょう
ね。それに、そんな細かいことを書いても、どうせ理解してもらえ
ないから、と。


 厚生労働省は、もう少し分かりやすく説明したらどうなのだ、と
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