経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

2010年05月

 先週、5月28日の記者会見の模様です。

(問)今日、消費者物価指数も出たと思うんですが、それについ
ての御見解と、あとやはり一番懸念されているのは、今、雇用と
いうところなのでしょうか。

(答)消費者物価指数は若干まだ下がり気味ですので、緩やかな
デフレ状況が続いているという従来の範囲内にあるのかなと思っ
ています。何とかこのデフレを解決するということで、もちろん
色々な政策的なことを日銀と政府でそれぞれやっていくわけです
が、今私が特に関心というか、私なりに色々検討しているのは、
やはりデフレという状況を、どのように、原因をどのように理解す
るかということがあります。もちろん色々な議論がこれまでもあっ
たわけですけれども、


 また、デフレ論議のようですね。

 菅さんの答えは続きます。

 
 やはりデフレというものを生み出している今日的なデフレの原
因、日本の今日的なデフレの原因というのは、多少言葉は他の
方の言葉でありますが、いわゆる貨幣に関する貨幣に対しての
選好とでも言うのですか、流動性選好という表現をされる方もあ
りますが、つまりお金のままで持っていたいという、個人も企業
も。物にかえて、物を買いたいとか、投資をしたいというよりも、お
金のままで持っていたいという、そういう状況が、やはり先進国と
いうか、どちらかというと成熟した国においてそういう傾向があ
る。特に日本がそういう傾向が続いているわけですが、そういう
ところにデフレの原因がやはりあるというふうに考えて、やはりそ
れに対してきちっと対応できる政策を打っていくことが必要かな
と、このように思っております。(以下省略)

 さあ、この菅さんの考え方に対する皆様の感想は如何でしょう
か?

 なるほどそのとおりだ、と思うか? それとも‥?

 菅さんは言います。

 デフレの原因は、流動性選好、分かりやすく言えば、所得が得
られても、そのお金を使うよりもお金のままで持っていたいという
傾向が日本で強いからだ、と。

 如何でしょう?

 確かに、近年、日本は消費が低迷していると言われて久しいわ
けです。少子高齢化が進行しているわけですし、年金の不安もあ
るからこの際将来のために貯えておいた方がいいだろう、と。そ
うした見方を菅さんがしているとしたら、私は、何も異議を述べる
ことはありません。それが良いか悪いかは別として、そうした現
象が起きているのは事実でしょう。

 ただ、日本人はお金をお金のまま持っていたいという傾向があ
るというのは、そうなのでしょうか?

 言っときますが、お金をお金のまま持っているというのは、キャ
ッシュやコインをタンス預金しておくとか、ブタの貯金箱に入れて
おくとか、要するに自分で直接管理している状態を指します。貴
方が一旦銀行に預けてしまえば、それはお金のまま持っていると
いうことにはなりません。何故ならば、流動性選好の定義がそう
なっているからです。

 流動性選好とは、貨幣を手元に置いておこうとする気持ちが強
いのか弱いのかを指しています。

 ケインズは言いました。景気を刺激するためには、金利を低くし
てやればいい。何故ならば、投資収益に比べて借入コストが低下
すれば、それだけ儲けが大きくなり、企業が投資しようとする意
欲が出てくるからだ、と。

 では、ケインズは、金融政策が重要だと考えていたかといえ
ば、そうでもなかったのです。理屈の上ではそういうことなのだ
が、幾ら金利を引き下げても、不景気のときにはなかなか投資を
しようという意欲が起きないからだ、と。それに他にも理由があ
る、と。それは、幾ら金利を引き下げようとしても、不景気のとき
には人々の流動性選好が強まるために、金利が下がりにくい状
況が起こるからだ、と。

 これ、どういうことかと言えば、人々がお金を手元に保蔵してお
こうという気持ちが強まれば、ある一定の利子率以下ではもはや
銀行に預金する気もなくなれば国債を保有する気にもならず、社
債を買う気にもならない、と。

 これ、流動性の罠と呼びます。

 つまり、恐慌が起こり、疑心暗鬼が発生したような状況では、
人々は銀行にお金を預けたいとは考えなくなるわけです。少々金
利が高くてもです。

 何故かといえば、銀行がバタバタ倒産するような状況のなかで
折角預金を引き出してキャッシュを確保したばかりなのに、その
キャッシュをまた預金しようとするような人々は少ない訳ですか
ら。

 ということで、金利は下がりにくくなる、と。

 そうして人々がお金を手元に置いておこうという気持ちが強ま
れば、流動性選好が強まったということになります。
そんな意味
合いで今日本人がお金を手元に沢山保蔵しようとしているとい
うのでしょうか?

 確かに支出は抑えているでしょう。しかし、手持ちのお金は大
切に銀行などに預けてあるわけです。ですから、決して流動性選
好が強い状態であるわけではないのです。

 だから、菅さんは誤解していると思われるのです。

 何で誤解してしまったのでしょう? 官僚のレクチャーがミスリー
ディングだったのでしょうか?

 菅さんの話を続けると、菅さんは、お金のままで持っている状
態を改めさせることが必要かもしれない、と言います。

 では、何をするのか?

 仮に今、日本人の多くが預金などするよりも、ブタの貯金箱に
お金を貯めておく傾向があったとしましょう。で、それを改めさせ
るのに何をすればいいのか?

 日本銀行にもっと金融を緩和させる?

 仮に、そうやって貨幣の流通量が増加することがあっても、日
本人の多くがブタの貯金箱にお金を貯め込めば‥?

 状況は変わりませんね。

 では、ブタの貯金箱を没収する?

 
 ケインズは言いました。貨幣に対する需要の動機は3つある、
と。

 取引動機、予備的動機、そして投機的動機。

 取引のためにお金が必要になるのはそのとおりです。また、万
が一のときに備えてお金を保有しておきたいと思うのもそのとお
りでしょう。これらの動機に基づく貨幣需要は、国民所得、つまり
GDPの大きさに比例して大きくなると考えれらます。

 一方、投機的動機に基づく貨幣需要というのは、どういうことで
しょうか。
次のような状況を想定して下さい。

 例えば、貴方が国債を保有しているとします。で、景気が急に
悪くなって金利が急に下がってきた、と。そして、もうこれ以上は
下がらないと思うほど下がってきた、と。

 そんな状況で貴方は、国債を引き続き保有したいと思うでしょう
か? それとも国債を売っぱらって現金に換えようと思うでしょう
か?

 もうこれ以上金利が下がることはないであろう、と貴方が予想し
たとしましょう。
 
 だとすれば、今後起こり得ることは金利が上がることだけだ、
と。で、金利が上がれば貴方が保有している国債の価格は低下
する、と。だとしたら、貴方は、国債の価格低下によって損をする
可能性がある、と。そして、その損を回避するためには国債を売
って現金に換えていた方が得策だ、と。ここに貨幣需要が生ま
れ、これを投機的動機による貨幣需要と呼ぶ訳です。

 何故、投機的かといえば、貴方が今後金利が上がる方に賭け
るからです。つまり、貴方は、現金で保有しておいた方が得する
可能性があると考えたということです。


 
 それにしても、菅さんは普天間基地についてどう考えているの
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 ここ何日も、普天間基地移転の問題がトップニュースになってい
ます。まあ、当然と言えば当然でしょうか。
最低でも県外と言って
いた総理の発言が覆されたわけですし、そしてまた、そのことに
反発した福島大臣が罷免され、連立政権がどうなるのかが注目
されるからです。

 でも、私は納得がいかないのですよね。

 何が納得がいかないかといえば、これだけ日本中が大騒ぎして
いるのに、肝心のアメリカでは全くと言っていいほど何も報じてい
ないからです。

 というか、無視!

 ホワイトハウスのサイトをみても、国務省のサイトをみても‥

 せいぜいクリントン国務長官が簡単にコメントした程度です。

 辺野古に移すかどうかは別として、アメリカというかオバマ大統
領が日本によろしくお願いしたいと言うのであれば、もう少し何か
言ってもよさそうに思えるからです。

 しかし、そんな姿勢を示すどころか、全く無視! そんな話を持
ち出すなよ、と言わんばかり!

 で結局、鳩山総理は、試合をさせてもらえなかった、と。試合を
させてもらえていないのだから、当然勝つ見込みもなかった、と。

 で、そんな思いで米国のニュースをチェックしていたら、意外な
ことにNY Timesが記事を書いていました。何て言っているので
しょう。


 “Japan Relents on U.S. Base on Okinawa, Reneging
on a Campaign Promise” (news article, May 24)
characterizes Prime Minister Yukio Hatoyama’s
announcement that the United States Marine Air
Station Futenma would be moved to northern
Okinawa — as originally agreed to — as “a victory for
the Obama administration and a humiliating setback
for Mr. Hatoyama.”

「 日本、選挙公約を破棄して沖縄の米軍基地に対する意見を軟
化」(5月24日の記事)という記事は、鳩山総理が普天間基地を
当初の合意どおり沖縄北部に移転させると発表したことが、『オ
バマ政権の勝利であると同時に鳩山氏の屈辱的敗北である」と
みなした」

 Obviously, in this squabbling, the Hatoyama
administration succumbed to the Obama
administration’s all-out pressure to stick to a 2006
bilateral agreement. Mr. Hatoyama had raised
Okinawans’ expectations during the last election
campaign by saying that Futenma’s functions must be
moved away from Okinawa.

「この言い争いにおいて、鳩山政権は、2006年の両国の合意を
尊重するべきだとするオバマ政権の圧力に全面的に屈したこと
は明らかだ。鳩山氏は、普天間基地の機能は沖縄県外に移転さ
せるべきだと選挙期間中に発言し、沖縄県民の期待を膨らませ
てしまっていた」

 The Obama administration should remember,
however, that its victory is self-defeating as well
because it contradicts the principle of democracy that
Washington advocates in dealing with “undemocratic”
and “unenlightened” nations.

「しかし、オバマ政権は、この勝利は同時に自滅に向かうものと
肝に銘ずるべきだ。何故ならば、非民主国家や野蛮な国家と向
き合うときにワシントンがいつも口にする民主主義の原理に反す
るからだ」

 The overwhelming majority of Okinawans are
opposed to any plan to keep the base on Okinawa, as
Washington is fully aware. How dare Mr. Obama ask
Mr. Hatoyama to act without regard to the wishes of
his compatriots?


「沖縄県民の圧倒的多数は、ワシントンが十分承知しているよう
に沖縄の基地を維持しようとするいかなる案にも反対であるから
だ。同胞の願いを無視して行動しろなどということが、どうしたら
オバマ氏は鳩山氏に言えるのであろうか」


 何かいいことを言っているな‥、でも、少し変な感じもします‥

 そんな記事をNY Times が書くのでしょうか?

 よく見ると‥

 Yoshio Shimoji
 Naha, Okinawa, May 24, 2010

 とあります。

 沖縄からの投稿記事だったのですね。


 いずれにしても、いつも判で押したように、日米同盟はアジアに
おける安全保障の礎石だ、と言う割には、オバマ大統領がこの
問題について無視するような態度を取る理由は何なのでしょう
か。


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 「居酒屋 人件費削り低価格競争」という文字が目に入りまし
た。

 クリックをしてみると、

「消費不況に苦しむ居酒屋チェーンが、顧客獲得のため、低価格
競争を繰り広げている」とあります。

 さらに細かくみていくと‥

「客はテーブルの端末で注文した料理を調理場まで取りに行く。
「ファストフード」のシステムを使って人件費を抑え、低価格を実現
する計画だ。客1人当たりの消費額は、「和民」の2600円に対
し、格安店は1800円を見込んでいる」

 何か侘しいな、と思いつつ、急に「ファストフード」が私の関心を
集めてしまいました。

 ファストフード、ファストフード、ファストフード‥

 私は、最近テレビでそう発音されるのが気になってといます。

 一体誰がそんな発音をするようになったのか、と。

 ちゃんとファーストと習った筈なのに‥

 ファストフードと発音しないと、時代遅れなのか?

 ファストフードと発音する人は、如何にも自分たちは進んでいる
だろう、と言いたそうです。

 皆さんは、気になりませんか?

 まあ、気にならない人も多いかもしれません。或いは、ファストフ
ードという言い方を自らもしている人もいるかしれません。

 ファーストフードなんて古いよ、と。

 しかし、どうも腑に落ちません。

 ということで調べてみました。

 権威がある訳ではなく信頼性もイマイチかもしれませんが、皆
使っているWikipedia をみてみると‥

 
 「ファーストフード(英語 fast food) とは、短時間で作れる、あ
るいは、短時間で食べられる手軽な食品・食事のこと。

 日本では「ファーストフード」と発音する国民が2003年(平成15
年)の時点では圧倒的に多かった[1]が、マスコミでは共同通信
社に倣って「ファストフード」を表記および発音として用いている」


 へー、共同通信社が犯人なのか。共同通信、責任をとれ! な
んて思いつつ、さらに調べると‥


 NHK「ことばおじさんの気になることば」(2003年10月28日)
が、次のような説明をしていました。

 「ハンバーガーやフライドポテトなどの食べ物を、皆さん何と呼
びますか? NHKでは、伸ばさないファストフードを採用していま
す。注文してからの待ち時間が少なく、手早く食べられるという意
味の“fast”であって、「一番目の」という意味の“first”ではないと
いう解釈からです。イギリス英語では“fast”の“a”の部分を伸ば
して、「ファースト」と発音するそうですが、こうした業態がアメリカ
から入ってきたことを考えて、アメリカ英語の「ファスト」を採用して
いるのです」

 ほう、そういうことなのですか?

 英国の発音はファーストと伸ばすけど、米式は伸ばさない‥

 オンラインの辞書で発音をチェックしてみました。

 研究社の新英和中辞典は、フャーストと聞こえます。

 goo 辞書は、ファースト、Dictionary.comはファースト。

 次は、Oxford の辞書ですが、英国式発音と米国式発音の二
つを聴くことができるのですね、これはグー。

 で、英国式は、ファーストと聞こえ、その一方で、米国式は、フャ
ーストと聞こえます。米国式は、英国式ほど伸ばしはしません
が、しかし決して日本人のアナウンサーがいうファストとは聞こえ
ません。

 Canbridge Advanced Lerner's Dictionaryも聞いてみる
と、英国式は、ファースト。そして米国式は、フャーストと、こちら
は米国式でもかなり伸ばして発音しています。


 
 やっぱり、ファーストフードと発音すべきだということのようです。

 共同通信もそしてNHKも、そしてまた、他の民放も、もっとちゃ
んと調べて発音すべきですよね。

 まあでも、サラペイランをサラペイリンとしか呼ばない日本の放
送局ですから、難しい注文なのでしょうか。

 

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 金曜日8時、政治家とタレントと専門家が集まりお祭り騒ぎ。

 ただ、本日は、あの売れっ子の、菅副総理を洗脳した勝間女史
が登場しています。

 消費税の増税は必要ではないと

 まあ、それはそうかも‥

 でも、その理由として挙げる理由がいい加減なのです。

 日本は、外貨準備としてアメリカの国債などを100兆円も保有し
ているからそれを売り払えばいいと。

 おまえは、あほか!

 ついでに、そうした考えを支持する森永教授も。

 国は、外貨準備を保有する見返りに為券を発行しているのです
から!

 つまり、100兆円の借金をしつつ、その100兆円でアメリカの国
債などを買っているのです。

 そんなことに誰も突っ込みを入れない。一緒に出ている政治家
も、政治家の資格はないぞ!

 まあ、どうでもいいですけど‥、というかどうでもよくないと思っ
て、またブログに書いちゃいました。

 それにしても、人気があるからという理由のみで勝間女史を取
り上げるマスコミというのは‥

 小沢一郎を批判する生方さんも、もう少し中身がないと‥

 だからイマイチ‥

 小島よしお様がまともに見えてしまいました。

 

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 フィナンシャル・タイムズ紙が言っています。

 Europe dithers over adopting Germany's short
selling ban

 「欧州は、ドイツが採用したショート・セリングの禁止措置にうろ
たえている」
 
 ショートセリングとは何でしょうか?

 More than a week after Germany stunned its
neighbours and global financial markets with a shock
ban on naked short selling, Europe is still talking
about it.

 「ドイツがネイキッド・ショート・セリングの禁止措置により近隣諸
国や世界のマーケットを唖然とさせた後1週間以上も経っている
のに、欧州は依然としてそのことについて話をしている」

 ネイキッド・ショート・セリングとは何でしょうか?

 naked とは裸という意味ですよね。裸になって短いのを売る?
なんかエッチっぽい‥

 そうではありませんよね。この場合のshortは売りポジションの
こと。その反対はlong といって、買いポジションのことになりま
す。


 Officials around Europe were caught completely off-
guard when Germany introduced overnight a ban on
naked short selling in selected stocks, eurozone
government bonds and credit default swaps.

「ドイツが、特定銘柄の株式、ユーロ圏諸国の国債、そしてクレジ
ットデフォルトスワップ、それらの現物の手当てのない空売り規制
を突然導入したときにヨーロッパ中の関係者は不意を突かれた」

 Short selling, or the practice of aiming to profit by
betting on price falls, has a long history and is
accepted by many experts as a practice that adds
liquidity to markets, which in turn gives investors
comfort they can exit quickly if they want to.

「空売り、つまり、価格が低下する方に賭けることによって儲けを
得ようとする行為は昔から行われている。また、専門家からすれ
ばマーケットに厚みを増すものとして評価する者も多いが、ただ、
投資家にすれば、マーケットから抜け出そうとしたときには直ち
に抜け出すことができるので安心感もある」

 However, it is held by some, particularly during
market crises, as a tool used by speculators to force
down prices. Naked short selling involves selling a
security the investor does not own nor has made an
arrangement to borrow.

「しかし、特にマーケットが危機に陥ったときなどには、投機家が
価格を下落させる手段として使うことがある。現物の手当てのな
い空売りとは、投資家が保有していない証券や、或いは借りる手
当をしていない証券を売ることだ」


 At the meeting, the UK and France were particularly
critical of the German move and most regulators said
they were not interested in following Germany's
example, at least in the short-term.

 英国とフランスは特に、こうしたドイツの規制に批判的であり、
それ以外の国々も追随する動きは今のところ殆どないということ
のようですね。

 では、何故英国やフランスは批判的なのか? 金融業界との結
びつきが強く、規制を嫌う体質があるためか?

 そういうことも当然あるでしょうが‥

 The German move also upset regulators' efforts to
produce cross-border consensus. Days after Lehman
collapsed in 2008, the UK's Financial Services
Authority shocked its peers, like Germany, with a
sudden short selling ban, triggering similar moves
around the world. Last year, as regulators began
shaping the post-crisis world, they pledged to act
together. Germany's move is seen as threatening
that consensus, which is held to be better for the
financial system as it is less likely to allow regulatory
arbitrage between jurisdictions.

 えー、何々‥、英国もリーマンショックの後に、突然空売り禁止
措置を発表し、それが世界中に広がった?

 それで、関係者はバラバラに行動するのではなく、一致団結し
て行動することに決めた、と。

 そういうことだったのですか。

 つまり、そうした合意を皆でしときながら、ドイツが独自に行動し
たので、それは掟破りだ、と。

 仮に空売りを規制するにしても、皆で一致して行動すれば抜け
道を許すことはない、と。逆にいえば、一国だけでそんなことをし
ても、他の市場で禁止していないと、意味ないじゃん! というこ
とのようです。


 今回のドイツの空売り規制は、クレジット・デフォルト・スワップも
対象になっています。何故、ドイツがクレジット・デフォルト・スワッ
プも対象にしたかといえば、そうした空売りがギリシャ国債の価
格暴落の一因になったという認識があったからのようなのです。

 クレジット・デフォルト・スワップというのは、企業や国家がデフォ
ルトを起こした場合の保険契約みたいなものです。つまり、そうし
た取引をしていれば、自分が保有している社債や国債がデフォ
ルトをおこしてもへっちゃらでいられる、と。

 しかし、クレジット・デフォルト・スワップ取引をする人の多くは、
naked なのだと言います。つまり、別にデフォルトのリスクを回
避するのが目的なのではなく、単に投機で一儲けを狙っているだ
けだ、と。そして、そうした投機が今回のユーロ危機の一因にな
っている、と。ドイツの認識は、どうもそういうことのようなので
す。


 でも、よく考えたらおかしなものですよね。国家のデフォルトを保
険する契約があるなんて‥。そして、それを利用する人の多く
が、リスク回避のためにそうした取引をしているのではなく、単に
ギャンブルを行っているに過ぎないなんて。

 この30年間ほどの間に、日本も世界もすっかりギャンブルに甘
い世の中になってしまったようです。

 カジノ経済真っ盛り!





 米国は、この手の規制には反対するのだろうな、と思った方、ク
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 NYダウが1万ドルを割ったのだとか。世界中で株価が低下して
いるようです。

 理由は?

 欧州経済の混乱‥、スペイン中銀による貯蓄銀行の国有
化‥、朝鮮半島での緊張の高まり‥

 理由はいろいろあるようですが、要するに投資家が自信を喪失
しつつあるのだとか。つまり、何も信じることができないということ
のようです。

 では、そうした事態に当局はどう対処すべきなのでしょうか?

 そこで、ガイトナー財務長官は言いました。ストレステストをや
ればいい、と。

(どうでもいい情報ですが、米中戦略対話のために中国を訪れて
いたガイトナー財務長官がネクタイを外したシャツ姿でバスケット
をやっている光景がネットで報じられています。やっぱり若いです
ね。皆さんもご覧になって下さい)
 
 皆さん、アメリカが昨年行ったストレステストを覚えています
か?

 どこまで厳しいテストだったのか分かりませんが、銀行の資産
内容を審査したり、将来の収益予想を行い、資本増強の必要性
があるかどうかの判断を行いましたよね。で、その結果をちゃか
すようなお笑いショー番組まで制作されましたが‥

 しかし、ガイトナー長官や銀行関係者は真面目な顔をしたま
ま。つまり、ちょっとばかり現実から目を逸らして、米国の金融界
は大丈夫なのだ、そうさ、大丈夫だと自らに暗示をかけたとこ
ろ‥、あら不思議、どういうわけか自信回復、株価も回復という
流れに乗ることができ、そして、公的資金も早く返します、というこ
とになったのでした。

 そうした成功体験を欧州も参考にしてみれば、とガイトナー財
務長官は言いたいのでしょう。ロイターは次のように報じていい
ます。


U.S. Treasury Secretary Timothy Geithner will urge
European officials this week to conduct some form 
of banking system stress tests, CNBC reported on 
Tuesday, citing an Obama administration official.

「ガイトナー財務長官は今週、銀行に対して何らかのストレステス
トを行うよう欧州の関係者に強く勧めるであろうと、CNBCは、オ
バマ政権の高官の言葉を引用して報じた」

The stress tests, however, would have to differ 
from those conducted by U.S. regulators in the
spring of 2009, because Europe lacks a huge bailout 
fund like the $700 billion Troubled Asset Relief 
Program to plug any capital deficiencies found, 
CNBC said.

「このストレステストは、2009年春に米国の規制当局が行ったも
のとは違うものになるであろう。何故ならば、資本不足の銀行に
資本を注ぎ込む7000億ドルのTARPプログラムのような大規模
な救済基金がヨーロッパには存在していないからである」

Geithner and other Treasury officials routinely cite
the U.S. stress tests, which helped open the door for
private capital to return to the banking sector, as
calming intense market turmoil caused by the
financial crisis.

「ガイトナー長官や財務官僚は、米国のストレステストというの
は、金融危機によって起きた混乱をそれによって鎮め、そして民
間の資本を再び金融セクターに呼び戻すのに一役買ったもので
ある、といつも言っている」

Similar tests could provide more transparency into 
the European banking sector's condition and help 
boost market confidence.

「同様のテストを行うことによって欧州の金融部門の透明性の向
上がもたらされ、市場の信認を高めることに役立つであろう」

Worries over debt holdings of European banks has
caused another big drop in bank shares this week
after the Bank of Spain seized control of a small
savings bank, CajaSur, also hitting the euro and
European government bonds. Geithner believes that
stress tests to ensure banks have adequate capital
could similarly calm European markets, CNBC said.

「スペイン銀行がCajaSurという小規模の貯蓄銀行を管理下に
置いた後に起きた今週の銀行株価の大幅な下落は、欧州の銀
行の国債保有を巡る懸念が引き起こしたのである。そして、その
ことがユーロや欧州各国の国債をも直撃した。ガイトナー財務長
官は、銀行が十分な資本を有しているということを明らかにする
ようなストレステストよって、欧州の市場を米国と同じように沈静
化させることができるという考えである」

U.S. Treasury officials had no immediate comment
on the report.

「米財務省からは、この報道に対するコメントはない」

Geithner, fresh from U.S.-China bilateral talks in 
Beijing, visits London on Wednesday to meet with
new British Chancellor of the Exchequer George
Osborne and will later meet with European Central
Bank President Jean-Claude Trichet in Frankfurt and
German Finance Minister Wolfgang Schaeuble in
Berlin.

「水曜日、北京での米中戦略対話が終われば直ぐガイトナー財
務長官はロンドンに向かい、新しく財務大臣になったオズボーン
氏と会談する。その後は、欧州中央銀行総裁のトリシェ氏とフラ
ンクフルトで会い、そして、ドイツのショイブレ財務大臣とベルリン
で会うことになっている」


Europe Union finance ministers unveiled stress
test results last October that were considered less 
strenuous, less extensive and less transparent than
the U.S. test. The EU exercise found that European 
banks would be able to withstand a harsh recession
and in a "worst-case" scenario, not one of the
region's 22 most important banks would see its
capital buffer slip into perilous territory.

「EUの財務大臣たちは、昨年10月にストレステストの結果を公
表したが、そのテストは米国のストレステストに比べ、それほど厳
しくもなければ、対象も広くなく、そして透明性も確保されていな
かったという評価だった。そのテストの結果は、欧州の銀行は厳
しい景気後退にも耐えることができるであろう、と。そして、悪い
シナリオの場合でも、資本不足が起き危険領域に落ち込むよう
な銀行は、その地域の主要22行のうち1行もないであろう、と」


 他人を信じることができないから株価が下がる、或いは、国債
の価格が暴落する。そうした理屈も分からないではありません。

 しかし、株価が下がるのはそれだけの理由からではありませ
ん。というよりも、他人のことなどそもそも本気で信じていなくて
も、マーケットの参加する人は多い訳です。

 何故?

 それはマーケットに参加して一儲けしたからだ、と。

 では、今世界的に株価が下げている最大の原因は何かといえ
ば、それは、今しばらくはこの疑心暗鬼のムードのなかで株価が
もたつくであろうと多くの投資家が考えているのではないか、と予
想しているためであり、そうであれば、その流れに乗って売買を
行わないと一儲けができないからなのです。

 ということであれば、何かのきっかけでそうした暗いムードが払
拭されれば、本質的なことには大きな変化がなくてもマーケットの
流れはまた変わると言えるわけなのです。


 いずれにしても、こうしたユーロ危機のなかにあって、我が国の
国債の利回りは大きく低下し続けているので、財政当局はシメシ
メと思っているかもしれません。



 ちきしょう、と思った方、クリックをお願いします。でも、長期金利
が下がると、その分、国民も間接的に利益を受けることになりま
す。

 ガイトナー財務長官が、あんなにバスケットが巧いなんて、と思
った方も、クリックをお願いします。

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 米国のメディアが普段は殆ど報じることのない普天間基地の移
転問題を取り上げています。

 何故でしょうか?

 それは、アメリカ側の意思が通ったからなのです。アメリカにと
っていいニュースであるから報じよう、と。

 では、今回の件は、どのようにアメリカで報じられているのか?

 意外に客観的な報道であることに気がつくと思います。しかし、
同時に、冷静になってアメリカの報道ぶりをみていると、アメリカ
がどういう事態を一番恐れているかということも想像がつくような
気がしてきます。

 つまり、アメリカは、日本の国民がアメリカのやり方に異を唱え
るようになることが一番怖いということなのです。だったらもう少し
日本の国民にも愛想を振りまくようなこともすべきではないのでし
ょうか。

NPR 2分43秒 米国の公共ラジオ放送
May 24,2010

Japan's prime minister stunned residents of Okinawa 
over the weekend, when he went back on a
campaign promise to shrink the U.S. military
presence on the island. That made Washington
happy. The prime minister now says he'll go along
with a 2006 agreement with the U.S. that would
relocate the base to a less-crowded part of Okinawa.
Many Okinawans want the base to be removed
entirely.

「日本の総理は、この週末に沖縄の住民を驚かせてしまった。彼
は、沖縄における米軍基地の存在を縮小させるという選挙公約
を破棄したのだ。しかし、そのことは米国政府を喜ばせた。日本
の総理は、当該基地を沖縄のより人口が少ない地区に移転させ
るという2006年の米国との合意に従うと言っている。多くの沖縄
の人々は、その基地を完全に沖縄の外に持って行って欲しいと
望んでいるのである」

Still, Lucy Craft reports, the issue is anything but
solved.

「しかし、問題な何も解決していないとLucy Craftは伝える」

LUCY CRAFT: For six decades, Okinawans have
chafed at their status as repository for the U.S.
military in Japan. Their tiny island is just two percent 
of Japanese territory, but houses nearly all of 
the tens of thousands of U.S. military based in 
Japan. Hopes were high that, at long last, Prime 
Minister Yukio Hatoyama would downsize the bases. 
When Hatoyama reneged on his promise yesterday, 
the reaction on Okinawa was immediate, says
political observer Michael Chuchick(ph).

「60年間に渡って沖縄県民は、彼らが日本における米軍の集積
所になっていることに苛立ちを覚えている。彼らの小さな島は、日
本の領土の2%に過ぎないが、日本における米軍の殆ど全てを
収容しているのである。鳩山総理が基地を縮小してくれると最後
の最後まで望んでいたのだ。しかし、鳩山総理が昨日彼の約束
を破棄したとき、沖縄は直ちに反応したとChuchick記者は言う」

Mr. MICHAEL CHUCHICK: They're furious. They were
holding up signs saying anger. They were yelling at 
the plane when it arrived, carrying the prime
minister, saying go home, go home, (Japanese
language spoken). They've had it, and now their 
hopes that a new government that had promised to 
take care of them has now betrayed them, just
leaves them on the edge of fury.

「彼らは怒っていた。彼らは、「怒り」と書いたプラカードを持って
いた。彼らは、総理が搭乗した飛行機が到着したとき、帰れ、帰
れと叫んでいた。彼らは希望を抱いていた。しかし、その望みも、
何とかすると約束した新政権が彼らを裏切ったことから、怒りに
変わってしまった」

CRAFT: Prime Minister Hatoyama's announcement
not withstanding, observers are skeptical a 2006
base agreement between Washington and Tokyo will
go through.

「この鳩山総理の発表にも拘わらず、記者たちは米国政府と日
本政府が合意した2006年の当初案どおりになるとは思っていな
い」

Mr. CHUCHICK: In the implementation period when
actual land surveys have to happen or dump trucks
have to drive through Okinawan villages, you're
going to see a lot of protests. You're going to see a
lot of people sitting down in the middle of the road
and it's just going to be a total mess for as far out as
we can see.

「土地の測量が行われたり、ダンプトラックが行きかうようになれ
ば、大規模な反対運動が起きるであろう。多くの人が道の真ん中
に座りこむような光景を目にするはずであり、大混乱に陥るであ
ろう」

CRAFT: A concentration of U.S. military in southern
Japan is all the more grating for Okinawans because
Japan's population is in decline. Vast areas of Japan
now stand most empty. Chuchick says the noise,
pollution and crime associated with American bases
makes them a hard sell anywhere else in the
country.

「米軍が日本の南部の地方に集中することは、沖縄県民にとって
益々癪に障ることになっている。何故ならば日本の人口は減少
傾向にあるからだ。人が住んでいない広大な地域が存在してい
るというのに何故かということである。騒音、汚染、犯罪、そうし
たことが米軍の基地には付き物であり、そのため基地を受け入
れさせることができなくなっているのであるとChuchickは言う」

Mr. CHUCHICK: We have a NIMBY problem - not in
my backyard. No matter where you go in Japan,
nowhere are U.S. forces welcome.

「ここにはNIMBY問題があるのだ。つまり、自分の家の裏庭には
認めないと。迷惑施設ということだ。日本のどこに行こうとも、米
軍を歓迎するところなどないのだ」

CRAFT: Despite his plunging popularity, Prime
Minister Hatoyama and his party are expected to
hang on to power. But the Okinawan debacle,
observers say, has suddenly
changed the whole
calculus underlying the 50-year-old U.S.-Japan
security alliance and there's no going back.

「鳩山総理と民主党は、支持率の急降下にも拘らず、政権の座
にあり続けると見られている。しかし、沖縄問題での大失敗は、
50年を迎える日米同盟の根底にあった計算方法を突然変えるこ
とになってしまった。そして、もう後戻りすることはないであろう」


PBS  米国の公共放送のニュース番組です。

 Japan's Premier: U.S. Base to Stay at Okinawa
Due Partly to Korean Tensions
By: Larisa Epatko

May 24,2010

Japan's Prime Minister Yukio Hatoyama said Monday
he has given up on efforts to find an alternative
location for a controversial U.S. airbase on the island
of Okinawa, and that tensions on the Korean
peninsula helped him reach his decision.

「日本の鳩山由紀夫総理は、月曜日、議論になっている沖縄の
基地の移転先を探す努力を止めることにしたと述べた。朝鮮半
島における緊張の高まりがその決定に寄与したとも述べた」

After searching for a new site in Japan for six
months, Hatoyama said he would honor a 2006
agreement with the United States to keep the U.S.
Marine Corps Air Station Futenma on Okinawa, but
move it from its current location in a crowded city to
a more remote
part of the island, despite strong local
opposition.

「6ヶ月間国内で移転先を探した後、彼は、2006年の米国との合
意、即ち、沖縄の普天間の海兵隊の基地を維持する案、とはい
っても、現在の市街地から同じ島の中にある遠隔地に移転させ
る案で、地元が強く反対してきた案に従うと述べた」


"I decided that it is of utmost importance that we
place the Japan-U.S. relationship on a solid footing
of mutual trust, considering the situation on the
Korean peninsula and in Asia," he said, reported The
Guardian. "I apologize from the bottom of my heart
for the confusion I have caused the people of
Okinawa."

「朝鮮半島及びアジアの状況を考えれば、相互信頼の強固な地
盤に基づく日米の関係が最も重要なものであると判断したと彼は
述べたと、ガーディアン紙は報じる。沖縄の人々に対し混乱を引
き起こしたことを心からお詫びすると彼は言った。と」

Last week, South Korea released the results from
a multinational investigation into the March sinking
of one of its naval vessels that concluded it was
caused by a North Korean torpedo, ratcheting up
tensions in the region.

「先週韓国は、3月に起きた海軍の船舶の沈没は、北朝鮮の魚
雷によるものであるとする、複数国による調査結果を発表したと
ころ、その地域で緊張が一段と高まっていた」

U.S. Secretary of State Hillary Clinton, during a visit
to Beijing on Monday, praised Hatoyama for making
"the difficult but never-the-less correct decision."

「ヒラリークリントン国務長官は、月曜日、北京滞在中であった
が、困難であるが正しい判断を行ったとして鳩山を褒め称えた」

According to a Wall Street Journal article, the
negative response to Hatoyama's decision could
further erode public opinion of his eight-month-old
government ahead of national elections in July.

「ウォールストリートジャーナルによれば、鳩山の決定に対する否
定的な反応から、まだ誕生してから8カ月にしかならない政権の
支持率が7月の参議院選を前にしてさらに落ち込もこともあるとし
ている」

More than half the 47,000 U.S. troops stationed in
Japan are in Okinawa.

「日本に駐留している47千人以上の米軍の兵士のうち半数以上
が沖縄に駐留している」

 


NY Times
May 23,2010

Japan Relents on U.S. Base on Okinawa 

TOKYO — Reneging on a prominent campaign
promise, Prime Minister Yukio Hatoyama told
outraged residents of Okinawa on Sunday that an
American air base would be moved only to the north
side of the island rather than off the island.

「鳩山由紀夫総理は選挙公約を破棄し、怒り狂う沖縄県民に対
し、日曜日、米軍基地は島の外ではなく、島の北部に移転させる
ことになると述べた」

The announcement, a victory for the Obama
administration and a humiliating setback for Mr.
Hatoyama, confirmed what the Japanese media had
been reporting for weeks: that he would accept
Washington’s demands to honor a 2006 agreement to
move the United States Marine Air Station Futenma
to the island’s less populated north.

「オバマ政権にとっては勝利であり、鳩山氏にとっては屈辱の敗
北であるというべきその発表は、日本のメディアがもう何週間に
も渡って報じてきたものを確認した形となった。彼は、2006年の
協定、つまり、米軍海兵隊の普天間基地を北部の人口が少ない
地域に移転させるという合意を受け入れるべきであるとするワシ
ントンの要求を受け入れるのである」

Irate crowds greeted his arrival on Okinawa on
Sunday with bright yellow signs that said “Anger,”
and showered him with jeering cries of “Go home!”
And in Tokyo, opposition leaders and even members
of his own governing coalition assailed him for having
turned
the relocation into a huge political issue, only
to go back to the original agreement.

「日曜日、沖縄では怒った群衆が彼の到着を迎えた。手に怒りと
書かれた黄色のプラカードを持ち、彼らは帰れ!と叫んでいた。
東京では、野党の党首や連立内閣のメンバーですら、総理が移
転問題を大きな政治問題にしたばかりか、結局当初案に逆戻り
したことを責め立てた」

While defending his decision on strategic grounds, 
Mr. Hatoyama conceded that it was “heartbreaking,”
and offered the islanders his “heartfelt apology
for causing much confusion.”

「鳩山氏は、防衛上の理由から自らの判断を弁護しつつも、断腸
の思いだとして、混乱を引き起こしたことを心よりお詫びすると島
民に述べた」

Mr. Hatoyama’s historic election victory last August, 
ending a half-century of nearly unbroken Liberal
Democratic Party leadership, had raised concerns
in Washington that Japan would withdraw support for
American priorities like the war in Afghanistan. He
had opposed the war in Iraq, spoken out against
American-led globalization and, after decades of 
reflexive Japanese support for American policies,
promised to redefine Tokyo’s relationship with
Washington as an “equal partnership.”

「鳩山氏の、昨年8月の歴史的な選挙の勝利は、半世紀に渡り
殆ど変わることのなかった自由民主党の支配に終わりを告げる
ことになり、ワシントン内に懸念を引き起こしていた。日本がアフ
ガニスタンでの戦いのような戦争に対し、もはや米国を支持する
ことをしなくなるのではないか、と。彼は、イラク戦争に反対して
いたし、アメリカが主導するグローバリゼーションにも反対した。
そして、何十年にも亘って米国の政策を支持してきた後で、彼
は、東京とワシントンの関係を対等なパートナーシップにあるも
のとして考え直すと約束したのであった」

The concrete symbol of that new relationship was his
vow to move the Marine airfield off Okinawa, home
to nearly half of the 50,000 United States military
personnel in Japan, or even out of the country. While
the promise was popular in some quarters, especially
on Okinawa, where relations with the Marines have
been tense since three American servicemen raped a
12-year-old girl there in 1995, keeping it was 
another matter.

「この新しい関係の具体的な証しが、海兵隊の基地を沖縄の外
に移転させるという彼の誓いであったのだ。沖縄は、日本にいる
5万人もの米軍兵士の半分が駐留する場所である。この約束
は、沖縄においては特に人気があった。沖縄では、1995年に
12歳の少女がレイプされる事件が起きていて、それが別の問題
を引き起こしていたのである」

Once in power, facing a nuclear-armed North Korea
and an increasingly assertive China, Mr. Hatoyama
gave greater weight to the risk of damaging Japan’s
critical security
alliance with the United States. But
his efforts to seek some kind of accommodation
proved politically damaging, fueling a perception of
indecisiveness that could still
bring down his
government.

「政権に就くと、核武装した北朝鮮や益々攻撃的になる中国の問
題に直面し、鳩山氏は米国との同盟関係を危険にさらしてしまっ
た。しかし、彼の移転先を探すという行為は政治的にはダメージ
を与えるもので、優柔不断であるという印象を強めてしまい、更
なる支持率の低下も起こり得る」

Ultimately, Washington’s insistence that Tokyo honor
the 2006 agreement to move Futenma and its noisy
helicopters to a new base in Camp Schwab, near the
northern Okinawan
fishing village of Henoko, won
out.

「最終的に、普天間と騒音の激しいヘリコプターを辺野古という沖
縄の北部にあるキャンプシュワブに移転させるという2006年の
合意を日本政府が守るべきだとするワシントンの主張が勝利し
たのである」

Visiting Okinawa for the second time this month, Mr.
Hatoyama said that since taking office, he had
learned to appreciate the role that the Marines play
as a deterrent in the region, and that Okinawa was
the most strategic location for them. As if to
underscore that point, he made the announcement
on a day the region was grappling with a response to
the sinking of a South Korean warship.

「今月2度目になる沖縄を訪問して、鳩山氏は、政権就任以来海
兵隊がその地域の抑止力になることを学んだと述べた。そしてま
た、沖縄は自分たちにとって戦略的に最も重要な場所であるとい
うことも学んだ、と。そのことを強調するかのように、その地域が
韓国艦船の沈没の件でかかりっきりになっているときに、彼は発
表を行ったのである」

“We came to the conclusion that we have to ask local
residents to accept the base in an area near
Henoko,” he said during a meeting with Okinawa’s
governor.

「辺野古の周辺において基地を受け入れてもらうことを現地の
人々にお願いしなければならないという結論に達した、と彼は沖
縄県知事との会談で述べた」

He also said he had opted for the original plan of
moving the base to Camp Schwab in order to hasten
its move from the middle of the city of Ginowan,
where residents have long complained.

「彼はまた、住民たちから長い間不満の声が出ている宜野湾市
の中心からの移転を早めるためには、キャンプシュワブに移転
するという当初案を選択したとも述べた」

After the meeting, Gov. Hirokazu Nakaima said only,
“It is regrettable that he built up our expectations 
over the past half year.”

「会談の後、仲井間知事は、総理がこの半年間期待を持たせた
ことは残念だとだけ述べた」

But other local leaders vowed to fight the decision,
raising the specter of protests that could further
delay construction of the new base and cause more
political embarrassment to Mr. Hatoyama and his
party.

「しかし、他の野党の党首たちは、その決定に反対すると誓っ
た。つまり、反対運動が高まれば、基地の建設は遅らせることが
でき、そうして鳩山氏と彼の党に対し益々ダメージを与えることが
可能である、と」

While the Obama administration appeared to prevail
over Mr. Hatoyama, analysts have warned that the
victory could prove a hollow one, especially if
Washington’s insistence on the original agreement is
seen here as an effort to lord it over a weaker ally.
However, for now, opinion polls suggest most
Japanese back their nation’s security alliance with the
United States.

「オバマ政権は鳩山氏を説得し勝利したかのように見えるが、そ
の勝利は空虚なものでしかないかもしれないとアナリストたちは
警告する。特に、ワシントンのその当初案に拘る姿勢が、弱い同
盟国に親分風を吹かせているように見られるのであれば。しか
し、今のところ、世論調査の結果は、殆どの日本国民は米国との
同盟関係を支持するとしている」

Since taking office last September, Mr. Hatoyama
has failed to take a clear stand on the issue, at times
saying he wanted the base off Okinawa, but at other 
times saying he wanted to heed Washington’s
concerns.

「昨年9月の政権就任後、鳩山氏は、この問題に関し明確な態度
を取ることに失敗してきた。時には、沖縄の外に移転させたいと
言い、しかし、また時には、米国政権の懸念には耳を貸すべきで
あると言った」

This apparent flip-flopping fed criticism of Mr.
Hatoyama as indecisive and aloof. There is growing
speculation among political observers that he may be
forced to step down if his Democrats fare poorly in
Upper House elections scheduled for July 11.

「このころころと言うことが変わる姿勢が、優柔不断であり、よそ
よそしいとの批判を生んだ。7月11日の参議院選で戦いに負け
ることにでもなれば、彼は辞職を迫られるであろうという見方も出
ている」

Washington and Tokyo first agreed to relocate the
base in 1996, after the schoolgirl was raped, but the
move was delayed as Japan struggled to find another
community to accept it.

「ワシントンと東京は、1996年に初めて基地移転に関して合意し
た。それは少女がレイプされた後のことだ。しかし、移転は、移転
を受け入れる先を探すことの困難さのために遅れていた」

Helped by offers from Tokyo of generous public
works projects, the city of Nago, where Camp
Schwab is located, finally agreed to host the
replacement base. In January, however, the city’s
pro-base mayor was defeated by an opponent
who was against the base and who rode a wave of
voter expectations that it would be moved off
Okinawa.

「東京、つまり日本政府が見返りの公共事業を行うという提案を
したことによりキャンプシュワブがある名護市が最終的に移転の
受け入れに合意したのだ。しかし、1月に基地受け入れ派の市長
が反対派の候補に敗れ、そして、基地が沖縄の外に移されるか
もしれないという期待が高まったのである」

In a meeting on Sunday, Nago’s new mayor, Susumu
Inamine, told a grim-faced Mr. Hatoyama that he
was not welcome. After the meeting, the mayor
denounced Mr. Hatoyama as
“betraying” his city and
Okinawa. He warned that local opposition meant that
“there is zero chance” of the base being built.

「日曜日の集会において名護市の新市長である稲嶺氏は、厳し
い顔の鳩山氏に対して、総理は歓迎されないと述べた。会談の
後市長は、鳩山氏は名護市と沖縄を裏切っていると述べた。そし
て、地元が反対するからには、基地建設が実行に移される可能
性はないということだと警告した」

“I cannot hide my rage,” Mr. Inamine said. “Nago
needs no new base.”

「怒りを隠すことはできない。名護には新しい基地は必要ではな
い、と稲嶺氏は述べた」


 アメリカは、日本が、もうアメリカを頼りにするのは止める、と
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 鳩山総理が裏切り者とか嘘つきと呼ばれています。

 まあ、それは結果として止むを得ないかもしれません。何故なら
ば、彼は「最低でも県外!」と言っていたにも拘わらず、最終的に
は「辺野古付近にお願いせざるを得ない」ということになってしま
ったからです。

 あんなに期待させといて‥、そう多くの沖縄県民は思っている
に違いありません。信じた自分たちがバカだったのか、と。

 お母さまから小遣いをもらっていたのも知らなかったなんて‥

 あのカメレオンよりも派手なシャツ、芸人と一緒になってクルック
ーとやるバカ姿!

 もう、ついに愛想銀行の預金残高も尽きたぞ!と。

 で、もう日本国中、鳩山さんの批判の嵐となっているわけです。

 「それにしても、何故、5月末だなんて、自分で期限を設けて自
分の首を絞めることをしたのか?」

 「何故、総スカンを食らうのが分かっていながら沖縄を訪問した
のか?」

 テレビに出てくるコメンテーターは、もっともらしいことを言ってい
ます。
でも、何かおかしいとは思いませんか? 

 確かにこの人、宇宙人と呼ばれるほどの人ですから、常識人と
は相当に違ったところがあるのは事実です。ではこの人は、最初
から皆を騙すつもりだったのでしょうか?

 私は、そうは思いません。この人は、本当に普天間を県外に移
転させたいと思ったのではないでしょうか。しかし、その思いは米
国側には受け入れられなかった、と。それだけの話ではなかった
のでしょうか。

 つまり、鳩山さんが普天間基地を県外に移転したいと思ったの
はそのとおりだ、と。ただ、その実現の見通しがあったかといえ
ば、それは何もなかった、と。チェンジを標榜するくらいのオバマ
大統領だから、米国に申し出たら少しは話を聞いてくれると勝手
に甘い想像を抱いていたに過ぎなかったということなのです。

 では、何故アメリカは聞く耳をもたなかったのか?

 それは、辺野古の現行案は練りに練った案であるのに、何の
理由もなく別の場所に移転してくれと言われても‥、と。

 それにもし、そんな申し出を受け入れてしまえば、今あるそれ
以外の基地も県外か海外に移転して欲しいと言われるのが目に
見えている、と。そんな甘い期待を日本側に与えてはいけない、
と。

 さらに、鳩山氏のアプローチの仕方も気に入らなかった、と。総
理に就任する直前に鳩山さんは、アメリカと対等に話ができる関
係になりたいと言いました。そうした発言は日本人には訴えるわ
けですが、当のアメリカからすれば、何を偉そうに‥、と。

 まあしかし、鳩山氏はまだ事態をよく認識していないということ
で、アメリカ側としては事を急ぐことをしなかっただけの話です。

メリカ側としては県外に移転する気など全くない、と。しかし、アメ
リカの意思を一方的に押し付けるのも、果たして得策なのか‥、
と。だから、暫くは鳩山氏の行動を見守ることにした、と。

 しかし、幾ら待っても進展はなし。それはそうです。県外で受け
入れていいというところはないからです。

 鳩山政権は今さら公約を覆すにわけにもいかなかった、と。少
なくても鳩山サイドは、総理が公約実現のために汗水流して頑張
っている姿を国民の前に示したかった、と。つまり、オバマ大統領
と指しで話し合っている姿をテレビで放映してもらいたかったと。

 しかし、そんな作戦に乗るオバマ大統領ではなかったのです。
そんなことをしている暇などない、と。むしろ、オバマ大統領として
は、現実を直視しない鳩山総理に苛立ちを覚えたわけです。何
時まで待てばいいのか、と。

 それに、アメリカ側としてはさまざまなカードを有しているわけで
す。つまり、日本側の情報など筒抜け状態。それに、日本国内に
おける情報操作も割と簡単にできてしまう。

 鳩山総理は先日、「学べば学ぶにつけ、連帯し抑止力が維持
できるという思いに至った」なんて言いましたが、本当はそうでは
ないのです。そんなこと最初から分かっているのです。彼が本当
に分かったのは、学べば学ぶにつけ、アメリカと対等に話をする
なんて無理だということが分かった。と。アメリカ側はいろんなカ
ードを持っている、と。やばーい情報も持っているし、有形無形に
いろんな影響を日本に及ぼすことができる、と。一方、日本側が
切ることができるカードと言えば、殆ど何もなし。

 「小沢氏も大変だな」、「総理のお金の問題、一大事にならずに
よかったな」、「韓国との間でもめている島の問題はどうなってい
るのか?」、「中国との間でも揉めている問題があったな?」、「ト
ヨタも苦戦しているようだな」

 もちろん、そんなことをアメリカが言ったかどうかの確証がある
わけではありません。でも、そんなことを言わなくても、例えば、こ
んなこともアメリカは知っているのだよ、と小声でつぶやくだけで
相手はビビってしまう訳です。何しろ、9.11以降堂々と盗聴をす
ることが認められたからです。

 あんなに元気に見えた安倍総理が急に病気になって入院して
しまったことがありましたよね。で、総理の職を投げ出した、と。あ
れは、安倍総理がオーストラリアでブッシュ大統領と会談を行っ
た直後の出来事でした。日本側が給油の件でもたもたしていた
頃の話です。

 要するに、アメリカには力があり、日本にはない、と。

 今回、鳩山総理が5月を期限とすると言ったのは、実はアメリカ
から言わされたのです。「トラスト・ミーもいいけど、何時まで待て
ばいいのか?」と。そして、嫌われているのが分かっていても沖
縄に行ったのは、「ちゃんと沖縄の県民に結論を伝えろよ!」とア
メリカ側から言われたから行ったということなのです。

 なのに、日本のマスコミはアメリカ側のことには殆ど言及するこ
となく、鳩山氏の愚かさばかりを強調するわけなのです。

 日本のマスコミにも痛いところをアメリカに握られているというこ
とのようです。

 アメリカ側が大使館の敷地の賃料を長い間延滞していた件に
ついても、テレビでは殆ど何も報じられていませんでしたよね。皆
さん、ご承知ですか?


 基地移転の問題を巧く解決するためには、アメリカ側の顔も立
てつつ、もっと戦略的に事を運ぶことが必要だったのです。


 要するにまだ植民地みたいなものだな、と思った方、クリックを
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 クルーグマン教授が、財政危機について自説を述べています。

 アメリカがギリシャのようになるかもしれないという考えは当たっ
ていない、と。むしろ、アメリカは日本のようにデフレに陥る可能
性がある、と。だとすれば、むしろ景気刺激策が必要なのではな
いか、と。

 以下、クルーグマン氏の意見の要約です。

 借金を増やすべきではないという非難の大合唱が起きている
が、我が国はギリシャではない。そうではなく、我が国は益々日
本に似てきているのだ。

 過去数ヵ月間の経済論調は、あることが中心テーマになってい
る。
政策当局はやり過ぎではないのか、と。支出を止めるべきで
ある、と。ギリシャが教訓だ、と。

 そして、米国債の利回りが高騰すると必ずマーケットがもっと財
政赤字に気を配るように要求している証しだという。インフレがそ
こまで差し迫っていると警告もあり、また連銀は緩和政策を止
め、出口戦略に着手すべきだという警告もある。連銀が資産の
売却を行い、金利の引き上げを行うべきだ、と。

 では、1930年以降の記録的水準ともいえる失業率はどう理解
すべきなのか?それに雇用が回復しだしたとはいえ、金融危機
後に800万もの職が失われたにも拘わらず、まだ回復した数は
50万に過ぎない。

 現実は、政策当局者はやり過ぎではないということだ。むしろ足
らないのだ。データが示すところによれば、米国はギリシャ型の
信用不安に向かっているのではなく、日本の「失われた10年」に
向かっているのだ。高失業と低成長の罠にはまった「失われた
10年」だ。

 先ず、金利について考えよう。

 昨年何度か金利が上昇する局面があったが、その度ごとに
我々は、直ちに赤字削減に取り組んだ方がいいと言われた。し
かし、毎回金利は暫くすると低下した。一番最近の例では、3月
に国債の利回りが3.6%から4%へと上昇したことがあり、大騒ぎ
となった。「借金の恐怖が金利を引き上げる」というのがウォール
ストリートの見出しであった。しかし、実際にそうであったという証
拠は何もないのだ。

 しかし、それ以降金利はまた下げている。木曜日現在で、10年
物国債の利回りは3.3%となっている。私は、こうして金利が低
下しているのは、米国の財政に関する楽観主義が高まっている
ことを反映したものだ、と言えたらいいのにと思う。しかし、それ
は、景気見通しに関する悲観論の高まりを反映したものに過ぎな
い。投資家が、そうした悲観論のためにリスクの高いものから手
を引いた結果なのだ。こうして株価は下落する一方、国債への投
資は安全なものだとなる。

 この悲観論の底にあるものは何か? それは、一つには、欧州
の混乱がある。しかし、それは言われているような財政赤字とは
関係がない。本当の問題は、欧州のリーダーたちが統一通貨の
準備ができていない国々にユーロという統一通貨を押し付けたこ
とだ。国内でも注意すべき兆候が出ている。水曜日の発表になっ
た消費者物価指数の伸びは1%未満となり、44年ぶりの低さとな
った。

 これは驚くべきことではない。何故ならば、失業者が大量に存
在し、そして過剰設備が存在するような状況では物価は低下す
ると予想されるからだ。

 物価が下がるデフレになると、人々はお金を使うのではなく、
益々蓄えようとする傾向が強くなり、景気が悪くなる。そして、そ
うなれば益々デフレが酷くなる。この悪循環は教科書の上だけの
話ではない。1990年代にデフレの罠に嵌った日本の国民に聞い
てみればいい。一時的に回復したこともあったが、まだそこから
抜け出せないでいるのだ。そして同じことがアメリカでも起こり得
るのだ。

 だから、我々が問わなければいけないことは、我々がギリシャ
のようになってしまうかということではなく、どうやれば日本のよう
にならなくても済むか、ということである。

 私は、連銀の関係者のなかには、米国が日本と余りにも似てき
ており、景気を下支えするためにもっといろんなことができればい
いのにと考えている人がいるのではないかと思う。しかし、実際
に彼らができることはといえば、1930年代のバンカーたちと同じ
ように、彼らの同僚たちがインフレになることを恐れるあまり金融
の引き締めに走ることにストップをかけることくらいなのだ。オバ
マ政権のエコノミストのなかにもさらなる経済刺激策に打って出
たいと考えている者がいるものと考える。しかし、彼らは、そうし
た追加策は、財政赤字に怯える議会の反対に遭い、成立するこ
とはないことが分かっているのだ。

 要するに、我々は、根拠のない恐怖心のために本当の危機に
対処することが妨げられているのである。

 最悪の事態が起こるのであろうか?

 必ずしもそうなるとは限らない。多分これまでに取られた措置が
功を奏し、景気が自律回復の道を歩む出すこともあろう。確かに
そうなって欲しいと願う。しかし、願いは願いにしかすぎず計画で
はないのだ。

 


 デフレ議員の政治家がこの意見を知ったら、そのとおりだと、思
うのでしょうね。

 確かに、アメリカに今インフレの恐れはないかもしれません。だ
からといって何時までもゼロ金利政策を続けていいものか? そ
うした超緩和策を続ければ続けるほどまたバブルが起こりそして
弾ける土壌が醸成される訳ですから。



 いつも日本を悪い見本のようにいうのは止めて欲しい、と思う
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 突然ですが、英国の首相の名を言って下さい。先日英国では政
権交代が起こりましたが、もう新しい首相の名前を言えるように
なったでしょうか?

 「顔なら分かるんだけど‥」

 顔が分かるだけでも大したものかもしれません。

 彼の名前は、デービッド・キャメロン。

 で、その新しく首相になったキャメロン氏は、早速ご挨拶まわり
にフランスやドイツを訪れているようですが‥、ドイツのメルケル
首相は、首脳会談後に「皆が強いユーロに興味をもっている」
と発言したと報じられています。

 「興味を持っている」とは一体どういうことなのでしょうか?

 強いユーロを支持するとか、強いユーロが望ましいとか、強い
ユーロは自分たちの利益になるというのであればよく分かりま
す。何故かといえば、今ユーロ安が起きているから。

 つまり、余りにも速いスピードでユーロ安が起きると、それはユ
ーロ圏にとっても望ましいことではない、と。ユーロの価値の低下
は、ユーロ圏の弱体を意味するからだ、と。

 これ、内心はドルが緩やかに弱くなるのを望みながらも、急激
にドル安が起こると資本の逃避が起きてしまうので、強いドルを
支持するとこれまで何度も発言してきたアメリカの考え方と共通
するものがあります。

 ドイツもフランスもそれ以外のEU加盟国も、内心ではもう少しユ
ーロ安が起きても、むしろウェルカムだ、と。そうなれば、輸出が
伸びるし‥、ただ、その一方であまりにも急激なユーロ安が起き
ると、信用不安を惹起してしまうから、それは回避しなければならない、と。

 いずれにしても、メルケル首相は、「興味がある」と本当に言っ
たのか? 
それに、「みんなが」というのは誰を指すのか? キャ
メロン首相との会談の後に言った訳ですから、英国も強いユーロ
に興味があると言ったのか?

 海外では、次にように報じられていました。


 Britain's new prime minister and Germany's
chancellor agreed Friday that a stable euro is in the
interest of all Europeans-even nonmembers-but
disagreed on how much regulation the markets can
stand.

「英国の新首相とドイツの首相は金曜日に、安定したユーロはユ
ーロ圏非加盟国も含めた全てのEU加盟国の利益であるというこ
とに合意したが、マーケットをどの程度規制すべきかという点に
ついては意見が分かれた」

 ははー、interest とあるのを興味と訳したということのようです
ね。でも、興味というよりも関心事であるとか、利益であると言っ
てもらわないと意味がよく伝わりません。

 次のような記事も見つけました。


 Prime Minister David Cameron said Britain needs the
euro to remain stable but ruled out EU treaty 
changes that would transfer any powers from London
to Brussels.

「デービッド・キャメロン首相は、ユーロが強くあり続けてくれるこ
とを英国は望んでいると述べたが、権限がロンドンからブリュッセ
ルへ移行させるようなEU規約の変更についてはあり得ないと否
定した」

‘Britain is not a member of the euro nor are we
likely to become a member of the euro, but we want
a strong and stable euro zone,’

「英国はユーロ圏の加盟国ではないし、またそうなりそうもない
が、強くて安定したユーロ圏を望んでいる」

‘That is where 50% of our trade goes and it is in our
interests that that takes place.’

「ここは我々の輸出の50%が向かい、強いユーロであることが
我々の利益になるのである」

 

 強いユーロを望むと言いながらも、このようにメルケル首相とキ
ャメロン首相では全然根拠が違うということが分かったと思うの
ですが、では、何故このようにユーロ安が起きているのか?

 その答えは、LIBORの急騰に表れているとみてよいでしょう。

 本日の日経のトップ記事は、「欧州、銀行間金利が上昇」とあり
ます。今年に入ってから3月中旬ごろまでは、3カ月ものLIBOR
は、ほぼ0.25%近辺で推移していたのですが、それ以降はぐん
ぐんと上昇し、今はほぼ0.50%にまで達しているというのです。

 何故、LIBORが上がるのか?

 LIBORというのは、インターバンクのお金の貸し借りにかかる
金利を指します。つまり、資金繰りに余裕のある銀行が余裕のな
い銀行に短期資金を融通してあげるマーケットにおいて、金利が
急騰しているのです。

 何故か?

 そうなのです。皆、あそこの銀行はギリシャとかどことかの国債
を沢山保有しているから‥なんて噂をし合って、疑心暗鬼になっ
てしまっているのです。そしてその結果、高い金利を提示してもら
わないとお金は融通できませんよ、ということになっているので
す。

 つまり、ユーロ安が起きているのは、欧州の銀行の経営内容に
懸念が発生していることの表れということでしょう。


 でも、ユーロが安くなれば、ヨーロッパの経済成長にはプラスに
働くことも事実であるのです。


 
 「強いユーロに興味がある」という訳は、分かりにくいぞと思った
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