経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

2012年02月

 AIJ投資顧問による年金消失事件。新聞は、被害に遭った企業名などを明らかにしていますが、テレビの扱いは実に小さい。

 オセロ中島の問題は、これでもかと言うほど報じるのに。

 それに、新聞を含めて、マスコミのAIJの経営陣に対する追及の姿勢がどうも甘い。

 1800億円ものお金が消失していながら、刑事事件になる可能性もある‥なんて書き方は納得ができない。だって、会社側が全く虚偽の報告をしていたことを認めているではないか。

 それに政府の対応もイマイチ。金融庁の方は、今までの対応に不十分さが感じられるものの取り敢えず動きだしている。しかし、厚生労働省の対応は、どうも納得がいかない。

 有識者の意見を聞いて、夏ごろまでに意見をまとめるなんて、何を言っているのだ、と。全く問題の本質が分かっていないし、使命感も感じられない。

 だいたい、一体改革を不退転の決意で取り組むと言った総理は、何故、この問題について一言も言及しないのか?

 この年金消失事件に十分対応できずして、どうして一体改革が実現できるというのか?

 ところで、今回のAIJ年金消失事件に関しては、企業の年金担当者はプロでありながら、どうして旨い話に乗ってしまったかという批判も聞かれるのですが‥でも、現場の声を聴いてみると、彼らも大変であったのが分かるのです。

 では、何故旨い話に乗ってしまったのか?

 それは、既に各企業が運用している企業年金に多大の積み立て不足が発生していたからであるのです。

 例えば、リーマンショックの後、株が暴落し、或いは津波の後、株が暴落し‥そのようなことが起きるたびに損失が発生し、年金基金の総額が減っていっていたのです。本来は100億円なければいけない積立金が、相場の暴落で半分しかなくなった、と。

 もし、貴方が年金基金を運用する立場であったら、どうしましょう?

 年金基金は、長期的な視点で安全確実な運用に心掛けるべきだから、国債に投資すべきだと考えますか?

 確かに、年金基金に積み立て不足が発生していないなら、安全第一の道を選ぶことが賢明かもしれません。しかし、既に大変な損失が発生してしまっている、と。それなのに国債に投資して、年間1%を下回るかもしれない利回りにどうして満足することができるでしょう。

 そうなれば、多少リスクが高くても高い利回りが期待できる方法を選ぼうとするのではないでしょうか?

 つまり、今回被害に遭った企業のなかには、過去の損失を取り戻そうとして、旨い話に跳びついた企業もあるのです。

 それに、そもそも年金基金の予定利率は幾らに設定されているかご存知でしょうか?

 そうなのです。5.5%というこのゼロ金利の時代としては途方もない利回りを確保することが求められているのです。今から25年ほど前だったら、それも可能であったのでしょうが、今は、そんな利回りを確保するのは殆ど無茶苦茶な話であるのです。

 しかし、その5.5%という利率を見直そうとは政府はしない。それこそが悲劇に始まりであったのです。

 では、何故見直しをしないのか?

 予定利率が高ければ高いほど、国民は引退後に多くの年金をもらえることができ、その反対に利率が低ければ低いほど、将来もらえる年金が少なくなってしまうのです。

 見方を変えれば、利率が高ければ高いほど、毎月納める保険料は少なくて済む、と。

 つまり、今の金利水準を素直に保険料に反映させるとなれば、保険料はべらぼうに高くなってしまうのです。しかし、そうなれば国民は保険料の支払いを拒否するようになるでしょう。しかし、保険料を上げることができなければ、将来支給する年金を大幅に引き下げざるを得ないのです。

 つまり、5.5%の予定利率を引き下げることになれば、国民は毎月納める保険料の引き上げを求められるか、或いは、将来支給される年金の減額を余儀なくされることになるのですが、そうなれば国民が納得しないでしょう。

 で、そうやって国民が納得しないと分かっているから、国民の支持を失いたくないと考える政治家は本当のことを国民にいう勇気がなく、そして、政治家がそうであるから厚生労働省の役人も使命感を喪失しているのです。

 野田総理は、一体改革を不退転の決意で取り組みと言ったのですから、この予定利率の見直しも断固手を付けるべきであるのです。それをしないでおいて、何が一体改革なのか?

 5.5%という現実離れした予定利率などを求めるから、無責任な投資顧問業者が跳梁跋扈する土壌を作ってしまうのです。

 どじょう総理、土壌の改善に取り組んで欲しい!


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私思うのですが、今企業の年金担当者と、そして、企業から年金の運用を任された投資顧問業者の双方は大忙しではないかと思うのです。そして、会社の従業員自身も気が気でない、と。

 まあ、そのようなこともあり、投資一任業者の年金の運用状況をまとめてみました。

 如何様にでもお好きにお使い下さい。

 データ元は、日本証券投資顧問業協会のサイトです。転載ミス等がある可能性がありますので、計数等については、ご自分で再確認の上利用して下さい。


■投資一任業

 RCMジャパン(株)                   私的年金 5件 175億円             
 アイエヌジー投信(株)                私的年金ゼロ
 藍澤証券(株)                    私的年金ゼロ
 ITCインベストメント・パートナーズ(株)        私的年金 1件  20億円
 アクサ・インベストメント・パートナーズ(株)     私的年金 6件 134億円 
 朝日ライフアセットマネジメント(株)         私的年金136件 3307億円
 あすかアセットマネジメント(株)           私的年金 15件 296億円
 アストマックス(株)                 私的年金 6件  19億円
 アッシュモアジャパン(株)              私的年金ゼロ
 アバディーン投信投資顧問(株)            私的年金ゼロ
 アマデウスアドバイザーズ(株)            私的年金 6件  17億円
 アムンディ・ジャパン(株)                            私的年金 64件 2329億円
 (以上12社)

 アライアンス・バーンスタイン(株)                    私的年金 71件 5365億円
 アラディン・キャピタル投資顧問(株)         私的年金 6件  75億円
 アリコアセットマネジメント(株)           私的年金ゼロ
 池田泉州投資顧問(株)                私的年金 1件   6億円
 いちよし証券(株)                  私的年金ゼロ
 いちよし投資顧問(株)                私的年金 11件  84億円
 インベスコ投信投資顧問(株)             私的年金 38件 1350億円
 ウエスタン・アセット・マネジメント(株)       私的年金 8件  216億円     
 上田八木証券(株)                                    私的年金ゼロ
 ウエリントン・インターナショナル・マネージメント・
  カンパニー・ピーティーイー・リミテッド        私的年金 72件 5468億円  
 AIJ投資顧問(株)                   私的年金120件 1861億円
 HSBC投信(株)                    私的年金ゼロ
 HCアセットマネジメント(株)             私的年金 34件 1891億円
 (以上13社)

 AIFAMアセットマネジメント(株)            私的年金 2件  357億円
 SMBC日興証券(株)                                    私的年金 2件  38億円
 SBIアセットマネジメント(株)             私的年金 1件   4億円
 エピック・パートナーズ(株)             私的年金  4件  43億円
 FX invest advisers (株)                            私的年金ゼロ
 FGIキャピタル・パートナーズ(株)           私的年金ゼロ
 (株)MAM                       私的年金ゼロ
 MFSインベストメント・マネジメント(株)        私的年金 79件   4178億円
 MU投資顧問(株)                   私的年金119件  4161億円
 OIM投資顧問(株)                   私的年金  2件     20億円
 オークス投資顧問(株)                私的年金ゼロ
 岡三アセットマネジメント(株)            私的年金 14件     98億円
 オリックス・インベストメント(株)          私的年金ゼロ
 (以上13社)

 カスタマイト(株)                  私的年金ゼロ
 キャピタルアセットマネジメント(株)         私的年金  2件      9億円
 キャピタル・インターナショナル(株)         私的年金 35件   3081億円
 クレディ・スイス証券(株)              私的年金 13件   148億円
 K2アドバイザーズ・ジャアパン(株)          私的年金 9件  322億円
 (株)ケートス・キャピタル・パートナーズ       私的年金 11件     62億円
 ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント(株) 私的年金105件  7034億円
 国際投信投資顧問(株)                私的年金ゼロ
 (以上8社)

 さわかみ投信(株)                  私的年金ゼロ
 (株)GCIアセット・マネジメント            私的年金 20件  197億円
 (株)GCSAM                      私的年金ゼロ
 GCMインベストメンツ(株)               私的年金 4件  256億円
 JPモルガン・アセット・マネジメント(株)       私的年金220件 1兆2152億円
 シオズミアセットマネジメント(株)          私的年金ゼロ
 JAICアセット・マネジメント(株)           私的年金ゼロ
 ジャナス・キャピタル・インターナショナル・
 リミテッド東京支店                  私的年金ゼロ
 ジャパン・ウェルス・マネジメント証券(株)      私的年金ゼロ
 ジャパンオルタナティブ証券(株)           私的年金ゼロ
 シュローダー証券投信投資顧問(株)          私的年金 43件  1621億円
 (以上11社)

 しんきんアセットマネジメント投信(株)        私的年金 3件   713億円
 新光投信(株)                    私的年金ゼロ
 新生インベストメント・マネジメント(株)       私的年金 32件   435億円
 シンプレクス・アセット・マネジメント(株)            私的年金 18件   225億円
 (株)スタッツインベストメントマナジメント      私的年金  2件   11億円
 ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(株)私的年金 23件  3041億円
 ステート・ストリート・グローバル・マーケッツ證券(株)私的年金 1件   21億円
 スパークス・アセット・マネジメント(株)       私的年金 17件   420億円
 住信アセットマネジメント               私的年金 14件   348億円
 住友信託銀行(株)                  私的年金 5件  2637億円
 損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント(株)    私的年金 32件  1322億円
 (以上11社)

 DIAMアセットマネジメント(株)            私的年金219件 1兆0499億円
 第一投資顧問(株)                                    私的年金 2件   82億円 
 大和証券(株)                    私的年金ゼロ
 大和証券投資信託委託(株)              私的年金 17件   319億円
 大和住銀投信投資顧問(株)              私的年金192件 1兆1891億円
 (株)大和ファンド・コンサルティング         私的年金 27件   273億円
 タワー投資顧問(株)                 私的年金 32件   550億円
 ちばぎんアセットマネジメント(株)          私的年金 1件   17億円
 中央三井アセットマネジメント(株)          私的年金ゼロ
 (以上9社)

 中央三井信託銀行(株)                私的年金ゼロ
 中銀アセットマネジメント(株)            私的年金 2件   20億円
 T&Dアセットマネジメント(株)             私的年金 44件  3504億円
 TFM Asset Management AG                私的年金ゼロ
 TTグローバル・アセットマネジメント(株)       私的年金 13件   260億円
 T.ロウ・プライス・インターナショナル・
 リミテッド東京支店                  私的年金 16件   653億円
 ドイチェ・アセット・マネジメント(株)        私的年金 23件   440億円
 東海東京アセットマネジメント(株)          私的年金ゼロ
 東京海上アセットマネジメント投信(株)        私的年金238件 1兆5618億円
 トヨタアセットマネジメント(株)           私的年金 83件  1765億円
  (以上10社)

 ナティクシス・アセット・マネジメント(株)      私的年金 35件  1498億円
 南都投資顧問(株)                  私的年金ゼロ
 21世紀アセットマネジメント(株)           私的年金 4件   40億円
 日興アセットマネジメント(株)            私的年金 89件  3052億円
 日興グローバルラップ(株)              私的年金  1件   10億円 
 ニッセイアセットマネジメント(株)          私的年金344件 1兆4714億円
 日本バリュー・インベスターズ(株)          私的年金ゼロ
 ニュースミス・キャピタル投資顧問(株)        私的年金  1件    4億円
 ニューバーガー・バーマン(株)            私的年金 37件     442億円
 (以上9社)

 農中信託銀行(株)                  私的年金 13件   139億円
 農林中金全共連アセットマネジメント(株)       私的年金  2件   73億円
 ノーザン・トラスト・グローバル・インベストメンツ(株)私的年金 12件   950億円
 野村アセットマネジメント(株)                        私的年金307件 1兆0694億円
 野村證券(株)                    私的年金ゼロ
 野村信託銀行(株)                  私的年金 7件   141億円
 野村ファンド・リサーチ・アンド・テクノロジー(株)  私的年金 18件   1496億円
 野村不動産投資顧問(株)               私的年金 17件   375億円
 野村プライベート・エクイティ・キャピタル(株)    私的年金 6件    66億円
 (以上9社)

 パインブリッジ・インベストメンツ(株)        私的年金 54件   1329億円
 パナソニックペンションファンドマネジメント(株)   私的年金 6件   2523億円
 ばんせい投信投資顧問(株)              私的年金 1件    9億円
 BNPパリバインベストメント・パートナーズ(株)     私的年金114件   2218億円
 BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパン(株)     私的年金 21件   482億円
 BFCアセットマネジメント(株)             私的年金 70件   693億円
 PCAアセット・マネジメント(株)            私的年金ゼロ
 光証券(株)                     私的年金ゼロ
 ピクテ投信投資顧問(株)               私的年金 22件   369億円
 日立投資顧問(株)                  私的年金 56件   4002億円
 (以上10社)

 ビバーチェ・キャピタル・マネジメント(株)      私的年金 5件   210億円
 ひびき証券(株)                   私的年金ゼロ
 ピムコジャパンリミテッド               私的年金 97件   8690億円
 (株)ファイブスター投資顧問                          私的年金ゼロ
 ファンネックス・アセット・マネジメント(株)     私的年金 5件   112億円
 フィデリティ投信(株)                私的年金 86件   3592億円
 フィノウェイブインベストメンツ(株)         私的年金 4件    37億円
 富国生命投資顧問(株)                私的年金 12件   1334億円
 物産アセットマネジメント(株)            私的年金 3件   267億円
 プラザアセットマネジメント(株)           私的年金 17件   103億円
 (以上10社)

 (株)プラチナムグローブアセットマネージメント
 ジャパン                       私的年金 15件      262億円
 ブラックロック・ジャパン(株)            私的年金260件  2兆5967億円
 フランクリン・テンプルトン・インベスターズ(株)      私的年金 8件   147億円
 プリンシパル・グローバル・インベスターズ(株)    私的年金  5件   122億円
 ブルーベイ・アセット・マネジメント・
 インターナショナル・リミテッド            私的年金ゼロ
 プルデンシャル・インベストメント・マネジメント・
 ジャパン(株)                    私的年金 1件    43億円
 ベアリング投信投資顧問(株)                          私的年金 22件   965億円
 ベイビュー・アセット・マネジメント(株)       私的年金 34件   538億円
 ヘンダーソン・ガートモア・ジャパン(株)       私的年金 41件   756億円
 ホライゾン・アセット・インターナショナル(株)    私的年金ゼロ
 (以上10社)

 マイルストンアセットマネジメント(株)        私的年金ゼロ
 マニュライフ・アセット・マネジメント(株)      私的年金 2件    34億円  
 マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ(株)    私的年金ゼロ
 みずほインベスターズ証券(株)            私的年金ゼロ
 みずほグローバルオルタナティブインベストメンツ(株) 私的年金ゼロ
 みずほ証券(株)                   私的年金ゼロ
 みずほ信託銀行(株)                 私的年金 2件   3838億円
 みずほ投信投資顧問(株)                              私的年金 75件   2521億円
 三井住友アセットマネジメント(株)          私的年金245件   9144億円
 三菱商事アセットマネジメント(株)          私的年金 39件   452億円
 三菱UFJ投信(株)                   私的年金ゼロ
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券(株)         私的年金 8件    34億円
 水戸証券(株)                    私的年金ゼロ
 ミレー(株)                     私的年金ゼロ
 Millennium Capital Management Asia Limited      私的年金ゼロ
  ムーンライトキャピタル(株)             私的年金ゼロ
 明治安田アセットマネジメント(株)          私的年金148件   7409億円
 メッツラー・アセット・マネジメント(株)              私的年金 4件   267億円
 モルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信(株)私的年金 72件   1978億円
 (以上19社)

 ユービーエス・グローバル・アセット・マネジメント(株)私的年金 73件   2152億円
 UBPインベストメンツ(株)               私的年金 3件    27億円
 (株)ユーロ・ジャパン・コーポレーション              私的年金ゼロ
 (株)ユキ・マネジメント・アンド・リサーチ      私的年金ゼロ
 ユナイテッド投信投資顧問(株)            私的年金 7件   132億円
 ユナイテッドワールド証券(株)            私的年金ゼロ
 (以上6社)

 楽天投信投資顧問(株)                私的年金ゼロ
 ラザード・ジャパン・アセット・マネージメント(株)  私的年金 61件   3075億円
 ラッセル・インベストメント(株)                      私的年金 59件   3524億円
 ラクソー投信(株)                  私的年金 1件    89億円
 レオス・キャピタルワークス(株)           私的年金 3件    41億円
 レッグ・メイソン・アセット・マネジメント(株)    私的年金 20件   1729億円
 ロンバー・オディエ・ダリエ・ヘンチ信託(株)          私的年金 1件   103億円
 (以上7社)

 
 合計167社


■ファンド運用業
 アセットデザイン(株)                私的年金 4件    19億円
 エー・アイ・キャピタル(株)             私的年金 1件    12億円
 グローバルリンクアドバイザーズ(株)         私的年金ゼロ
 (株)ジャフコ
 大和企業投資(株)
 日本エンジェルズ・インベストメント(株)
 (株)HIKARIプライベート・エクイティ
 (株)フラッグシップアセットマネジメント
 (以上8社) 


■投資一任業(不動産関連特定投資運用業)
 アール・エー・アセット・マネジメント(株)
 アイ・キャピタル・インベストメント・アドバイザーズ(株)
 (株)アヴァルセック
 アジリティー・アセット・アドバイザーズ(株)
 アトラス・パートナーズ(株)
 アルファアセットマネジメント(株)
 ASAアセットマネジメント(株)
 (株)AS-SZKi
 (株)エーエム・ファンド・マネジメント
 (株)エーマックス
 SBIエステートマネジメント(株)
 SPCアセットマネジメント(株)
 (株)エムケーキャピタルマネジメント
 LCR不動産投資顧問(株)
 オリックス不動産投資顧問(株)
 (以上15社)

 GALILEO JAPAN(株)
 キャピタルアドバイザーズ(株)
 クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・アセットマネジメント(株)
 クリックシス(株)
 グロブナー・ファンド・マネジメント・ジャパン・リミテッド
 KW Investment(株)
 ケネディクス・アドバイザーズ(株)
 (株)玄海キャピタルマネジメント(株)
 興和不動産投資顧問(株)
 (株)ゴーグ・キャピタル・アドバイザーズ
 (以上10社)

 サヴィルズ・ジャパン(株)
 燦アセットマネージメント(株)
 (株)GCM
 ジェイ・レップ・ファンド・マネジメント(株)
 ジャパンアセットトラスト(株)
 シンプレクス不動産投資顧問(株)
 住信不動産投資顧問(株)
 セキュアード・キャピタル・インベストメント・マネジメント(株)
 (以上8社)

 ダイヤモンド・リアルティ・マネジメント(株)
 タッチストーン・キャピタル・マネージメント(株)
 中央三井トラスト・リアルティ(株)
 (株)ティーエルディビーパートナーズ
 東急不動産キャピタル・マネジメント(株)
 東京海上不動産投資顧問(株)
 東京キャピタルマネジメント(株)
 東京建物不動産投資顧問(株)
 トーセイ・アセット・アドバイザーズ(株)
 (株)トップストリームAM
 (以上10社)

 日土地アセットマネジメント(株)
 (株)日本グローバル・インベストメント
 野村不動産インベストメント・マネジメント(株)
 (以上3社)

 Vermilion Capital Management(株)
 (株)ハリファックス・アセットマネージメント
 BMSアセットマネジメント(株)
 (株)BIZ
 (株)ヒューマックス
 ファーストブラザーズ(株)
 ファンドクリエーション・アール・エム(株)
 ファインテックアセットマネジメント(株)
 (株)フォーカスキャピタルマネジメント
 プルデンシャル・リアルエステート・インベスターズ・ジャパン(株)
 プロファウンド・インベストメント・マネジメント(株)
 ヘルスケアマネジメントパートナーズ(株)
 (以上12社)

 (株)マックスリアルティ
 三井物産リアルティ・マネジメント(株)
 三井不動産投資顧問(株)
 三菱地所投資顧問(株)
 森ビル不動産投資顧問(株)
 (以上5社)

 安田昭栄不動産投資顧問(株)
 (株)ユニファイド・キャピタル・ジャパン
 (株)リオ・コンサルティング
 (株)レガロキャピタル
 One World Asset Management(株)
 (以上5社)

 合計68社


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 今回のAIJ投資顧問の件で、企業年金側にも責任があるという批判が聞かれるのですが‥確かに、会社の従業員の大事な年金の原資を預かる身であることを思えば、責任があるのはそのとおりです。しかし、当局の責任を放っておいて彼らを責めるのは少しばかり酷ではないのでしょうか。

 だって、運用で失敗したなんて話は、大企業、大銀行、否、国にだってあるからです。それに、投資顧問会社に対しては、金融庁にちゃんと監督の責任がある訳ですから。また、だからこそ急に投資一任会社263社の一斉検査をやることにしたのです。

 ところで、このブログを読んで下さっている方のなかには、為替の先物予約は、投機などでは断じてないと憤慨する人もいるのですが‥そして、私も言いたいことはよく分かるのですが、しかし、改めて冷静に考えれば、幾ら円高リスクを回避するためとはいえ、将来円が強くなることに賭けた事実は否定できないのです。

 でも、私がそれを何回繰り返しても、恐らく理解できないでしょう。では、ある例を示しましょう。例えば、今から数十年前のこと、鶴のマークで有名な日本の航空会社が、海外で社債を発行していたことがありました。そして、その借金はドル建てであったために円建てベースでの元利払い総額が確定できず、そしてまた将来円がそれほど強くならなかったときに備えて、予めドル建ての債務を円建ての債務の交換したとしましょう。これを専門的に言えば、通貨スワップと言います。そして、この場合、円がスワップレートよりも安くなることに賭けているのです。

 つまり、その会社はある金融機関からの申し出に応じて、通貨スワップを行うことにしたのです。例えば、その時点で1ドル=250円であったのに、7年後には1ドル=180円でそれぞれの通貨を交換しましょう、と。交換額は、社債に元本に合わせることにするのです。

 まあ当時、円が将来的に強くなるとは予想されていたとしても、まさか1ドルが180円の水準にまで円高になるとは考えなかったその会社は、この申し出がとても魅力的に思えてスワップ契約を結んだのです。

 しかし、実際社債の元本を償還する7年後になってみると、1ドルは180円どころか、150円より高くなっていた、と。

 つまり、この会社が為替リスクを回避しようとしたのは事実であり、実際、為替リスクを回避したとも言える訳ですが、同時に、スワップ契約を結ばなければ、元本の償還は、円建てベースでみて大変に少なくなっていたのですから、結果として為替リスクを被っているのです。

 この話、当時は新聞で大きく取り上げられたものでした。

 それに、かつては大蔵省に負けないほどのプライドを持っていた日本興業銀行様も、どこかの女将に騙されてしまったではないですか?

 さらに言えば、国の機関である○○事業団だって、株式投資をして大損を被り‥

 で、今回のAIJの事件に関して、各企業の担当者は厳しく責められているのです。まあ、少しは責任を感じてもらわないといけないのでしょうが‥

 でももう少し言えば、世間の人は知らないでしょうが‥全国の数多い、信用金庫や信用組合のなかには、証券会社のセールストークに乗せられて、大変リスキーな商品に手を出し、大損をこいている例があるのです。知らないでしょう?

 つまり、本当のプロである信用金庫などでも騙されるのですから、建設会社や運送会社の年金担当者が騙されたとしても、余り責められないのではないか、と。

 だいたい、彼らもそのポジションにふさわしいように研修を受けた訳でもないし‥そもそも専門知識がないから、だから専門家である投資顧問業者に頼ろうとした訳ですから。

 で、専門家の投資顧問業者のいう事を信じたら、「話が旨すぎるだろう」だなんて。

 それに投資顧問業者と言っても、立派な信託銀行を介して運用を実行しているようでもあり‥それに、投資顧問業者には金融庁の幹部が講話をしたり‥或いは、OBの方も再就職されている訳で‥

 まあ、言い訳を探せば幾らでもある訳です。それに、今回AIJに運用を委託したことが判明してる企業の年金運用の状況をみると、何も全額をこの会社に任せているのではないのです。少ないところでは、数パーセント程度。

 全ての卵を同じかごに入れるな。

 Don't put all your eggs in one basket.

 同じバスケットに全ての卵を入れておくと、万が一の時に全部割れてしまう恐れがあるので、危険を分散しましょうという投資の教えなのですが、まあ、この教えは最低限守っていたと言えるのです。

 不幸中の幸い!

 いずれにしても、何故AIJは大金を失ってしまったのか? そして、大金を失ったことに対し責任があるのか?

 私は、AIJが正直に言っていたら、それほどの責任はなかったと思うのです。私の会社は、オプション取引を主体にした相当にリスクの高い運用を心掛けます、と。そして、調子がいいときにはガンガン儲かりますが、運が悪いと大損なんてこともあります、と。

 しかし、そこの点でこの会社は虚偽の事実を報じた節があるのです。10年間で250%の運用実績を示しているなんて。

 では、改めて、この会社は、どんな運用方針で臨んでいたのか?

 ウォールストリートは、次のように報じているのです。社長の言葉です。

 Our profits will not depend on rises or falls in the market.

 We will achieve our goal through a strategy that employs highly sophisticated financial technology, selling high and buying low.

 ほう、そんなことを言っていたのか、と。

 で、日本証券投資顧問業協会のサイトには投資運用会社要覧というのがあり、そこには、この会社の運用戦略が書かれているのです。

 「投資哲学

 先進国株式市場は、成熟化が進んだ結果、これまでのような高い成長性が期待しにくくなっており、また世界経済のグローバル化の進展により各国経済の同調性が高まり、従来型分散投資によるリスク軽減効果も著しく低減しています。

 当社は、国内外の株式や債券など伝統的資産に替わる「オルタナティブ運用」に特化することにより、市場の方向性に左右されない「絶対収益」の「安定確保」を目指します。

 運用戦略

 「絶対収益の追及」と「安定的収益の確保」というふたつの命題を、「派生商品による運用」戦略等により実現します。

 日経225オプション売り戦略を中心に、株式や債券等の派生商品による運用(市場価格と理論価格との乖離を利用した様々な裁定取引など)で毎月少しずつ収益を確保していきます。

 リスク管理については、独自に開発した「MI指数」などを駆使して、多元的な管理を徹底して行います。」

 イマイチ分かりにくい面もあるのですが、要するに伝統的運用手法である、国債への投資や株式への投資は行わないと言っているのです。では、その代り何をするのか?

 で、言っているのは、「オルタナティブの運用です」と。

 大体このようなカタカナ用語を使われると、地方の素朴な担当者たちは、質問ができなくなってしまうのです。でも、なんとなく洗練されていそうで格好いい、と。

 でも、オプション取引をするということは、先に挙げた鶴のマークの会社がやったことと同じですから、得をすることもあれば損をすることもある、と。まあ、還元率が100%近い宝くじを買ったと思えばいいでしょう。全体でみれば、誰も損得なしだが、個々のケースでみれば、大損をする人や得をする人が出てくる、と。

 でも、この会社は、それを正直にいうようなことをしなかったばかりか「絶対収益」などという言葉まで用い‥でも、まだ、そこまでなら罪は軽いかもしれません。

 この会社がやったことは、海外の私募投信で運用して、運用の実態をブラックボックスに入れてしまったことなのです。つまり、私募投信で、透明性が確保できないから、幾らでも虚偽の運用実績を主張できる、と。

 いずれにしても、年金の運用は安全第一であるので、本来はリスクの高い運用は回避すべきであるのです。

 急に263社の投資運用会社の一斉検査が行われることになりましたが、この機会に企業の年金担当者も考え直した方がいいでしょう。





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 2000億円近い大金が消失してしまったのに、テレビの扱いは極めて地味なのです。

 被害に遭っているのが、地方の中小規模の企業の年金であるから? AIJが馴染みがないから?それともいい映像がないから?

 3億円事件が起きたときには、あんなに日本中の人が注目したのに‥

 今回はそれの600倍はあるのです。幾らお金の価値が下がっているとはいえ、2000億円というのは尋常な数字ではないのです。まあ、大人の日本人が全て2000円ずつ取られたのと同じほどの意味があるのですから。

 それにしても、テレビや新聞は何かを遠慮したようにしか報道しない。

 それは、まだ事件と言っていいのか確信が持てないからでしょうか。いえ、事件といいましょう。

 浅川社長が、会社として何も悪いことをしていないとか、何も過失がないというのであれば、堂々と事実を述べるべきではないのでしょうか。しかし、現実には何も話さない。

 浅川氏は、大手証券出身とだけ紹介されていますが、また野村さんではないですか。野村の京都支店や熊本支店を経験し、個人営業部門で実績を挙げた、と。

 まあ、業界に詳しい人なら、それだけ聞いて思うでしょう。個人営業部門といえば、頭より足で稼ぐというタイプではないのか、と。そんな人がどうして、他社では実現が不可能な運用実績を挙げることができたのだろうか、と。

 いずれにしても、AIJさんは、未だに悪いことをした訳ではないという態度でいるようなのです。何故ならば、AIJさんのサイトはちゃんと公開され続け、第22期事業報告書まで掲載されているからです。

 その事業報告書というのをちょっとみてみましょう。

 第22期事業報告書。 期間は、2010年1月から2010年12月まで。その報告書が2011年3月28日に役所に提出されている、と。

 役員数4名。使用人8名。合計12名。

 たった12名で大金を運用するので、成功すれば大変に効率はいいのです。

 契約件数は、全体で122件。うち国内の年金が118件。運用資産は、全体で3902億円。うち国内の年金が1821億円。

 肝心の貸借対照表はどうなっているでしょう。

 資産合計5億7885万円。負債1304万円。

 資産が6億円近くあるのに負債はたった1300万円だなんて、なんと固い経営であるのでしょう。そうなればその差額の純資産は、5億6千万円ほどになるのです。

 でも、これだけで判断してはいけません。資産の内容をみてみましょう。

 現金・預金が1億6820万円。そして、未収入金が3億2892万円。

 どうして3億円以上ものお金が未収入金になっているのでしょう? 直ぐに入ってくるお金だと立証できなるのであれば別なのですが。
 
 次は、損益計算書。

 投資顧問料や業務委託料などの営業収益が約79百万円。そして、人件費などの営業費用が約3億48百万円。差し引き、約2億7千万円の営業損失。でも、営業外収益が約3億34百万円もあり、経常利益は約65百万円の黒字。

 まあ、いずれにしても、この損益計算書はAIJ投資顧問自身のものであるので、それをどれだけ眺めていても、運用を任された資金がどんな収益を挙げたかということは分からないのです。

 私思うのですが、AIJが身の潔白を証明したいと思うのであれば、任された資金の運用実績をはっきりと示すべきだと思うのです。

 何故、2000億円近いお金が消失してしまったのか、と。運用に失敗して穴を開けたのか、或いは、そうではなく他の用途に使ってしまったのか、と。

 にも拘らず今回の件に関しては、腑に落ちない新聞の解説が目立つのです。

 それは、どういう事かと言えば、運用を任せた企業年金側の方もプロの投資家なのだから、と。
そして、当局の監視にも限界がある、と。

 確かに、運用を任せた結果、損失が発生しても、企業年金の側がそれに文句をいう事ができないのは原則そのとおり。

 でも、今回、企業年金の側は、運用の結果損失が出たことに対して苦情を言っているのではないのです。それに、そもそも消失した1800億円ほどの理由について、会社側は何にも言っていないのです。そうではなく、問題は、1800億円ものお金が消失してしまったことについて、何故今まで黙っていたのか、と。そして、これは推測ですが、何故運用実績に関し、虚偽の報告をしてきたかと言うことに文句を言っているのです。

 それから当局の責任論についてですが、何から何まで当局の責任にするつもりはないのですが、
これまでに分かった情報によれば、もうかなり以前からこのAIJ投資顧問の運用実績については疑問の声が相当寄せられていたのに、何故当局の行動が遅れたのかということであるのです。そういう意味で私は、敢て異議を唱えているのです。

 当局側は、これまでAIJ投資顧問の運用実績について疑問を持たなかったのか、答えるべきだと
思うのです。もし、何も考えたことがないというのであれば、最初から投資顧問業を監督の対象にすべきではないのです。監督の対象にしてそれなりの人員と予算を獲得しておきながら、いざとなると責任はないなどという態度を取るのでおかしいと言っているのです。



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 AIJ投資顧問が、企業年金から預かった2000億円ほどの資金の9割ほどを消失してしまったとして、業務命令が下されました。

 しかし、何故それほどの大金が消失したかは謎に包まれたままなのです。何故ならば、大手証券出身の社長が何も語らないから。

 AIJ投資顧問とはどんな会社なのかと言えば、何とこの10年間ほどに245%ほどの高収益を上げているのだ、と。リーマンショックの後も、運用実績がマイナスになることはなかった、と。

 まあ、私たちがそんな話を聞かされると「本当なの?」と疑いたくもなるものですが‥

 騙されたのはどんな会社かと言えば、中小規模の企業年金が主流なのだとか。

 あれれ、私にとっては地元というべき福岡県・佐賀県トラック厚生年金基金も運用を委託していた、と。それに、産業用ロボットで有名な安川電機も。そしてまた、半導体検査装置大手のアドバンテストも、と。

 いずれにしても、大事な年金の原資がなくなってしまい、被害企業はどうするのだろうと心配になるのですが、安川電機は、AIJに運用を委託している分は全体の2%未満であり、またアドバンテストは約5%ということで、今回の事件によって決定的なダメージを受けることはない、と。

 でも、そうであってもAIJを信じていた企業の年金担当者などは自分の不明を恥じていることでしょう。

 いずれにしても、何故関係者たちは、AIJの運用実績を信じてしまったのか? おかしいとは思わなかったのか?

 でも考えてみたら、アメリカにおいても、バーナード・マドフ氏によるこれよりも遥かに大きな詐欺事件があったのです。そして、その被害者のなかには、我が国の有名な企業も多数含まれており‥
やっぱり、巧い話にはつい乗ってしまうのでしょうか?

 それに、例えば地方の中小規模の企業からすれば、同じく運用を任せている会社のなかに全国的に有名な大企業が名を連ねていれば、そして、AIJ投資顧問は当局の検査監督も受けていると聞けば、AIJのこれまでの運用実績を信じたとしても、自分たちに過失はない、と。

 では、そもそも金融庁や証券取引等監視委員会は、AIJの運用実績について不審に思うことはなかったのか?

 実は、その件について、ウォールストリートジャーナルが興味深い事実を紹介しているのです。

 なんと、ある格付け会社がAIJ投資顧問の運用実績について、名指しこそしなかったものの、疑問の声を挙げるレターを顧客に配布していたのだ、と。

Japanese credit rater Rating & Investment Information Inc. warned in a 2009 newsletter to clients that AIJ had "unnaturally stable returns" despite a down market.

 「相場が下がるなかで不自然に安定した運用実績を得ている」

Although AIJ wasn't named in the newsletter, the description given was enough to identify it for most pension-industry experts, says Hidekazu Nagamori, the managing director in charge of the newsletter.

「AIJと名指ししていないものの、年金関係者ならAIJのことだとすぐわかる」

The warning came a year after AIJ, which has a staff of 12 employees, had been ranked No. 1 by Japanese pension funds in a customer-satisfaction survey conducted by R&I. Bankers familiar with the investment industry say AIJ was known among bigger asset managers for boasting consistently high returns.

「年金基金関係者の間では、AIJが顧客満足度ナンバーワンになり、その1年後に警告が発せられた」

 私、思うのですが、このAIJ投資顧問というのが、数百社あるなかの単なる一会社であって、目立つほどの実績を示していなかったというのであれば、当局を責める気もしないのですが、このように企業年金の関係者の間では大変に有名な存在であり、しかも他に類をみない運用実績を示していて、しかもその運用方法が、ケイマンなどの租税回避地を利用したものであるという事実もあったのですから、何故当局がもっと積極的にこの会社のことを調べようとしなかったかと思うのです。

 本当に職務に熱心な役人であれば、少しは気になったと思うのです。何故ならば、こうして格付け会社が顧客向けレターのなかで警告を発するほどであったからです。

 でも、役人たちは動かなかった。或いは動けなかった。何故? 検査の体制が十分ではないから?

 それもあるかもしれませんが、仕事に対する熱意と誇りがなくなってしまっているのではないでしょうか?

 そういえば、ここ数年、金融庁の大臣は国民新党から輩出され、厳しい検査をするのではなく貸し渋りをするなと金融機関を指導しろ、なんてことばかり言われていましたから、役人は大臣の顔色ばかり伺い本来の仕事に気が回らなかったのかもしれません。

 

 事件の全容を解明するだけではなく、当局の管理体制も徹底して反省すべきだと思う人、クリックをお願い致します。
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 オバマ大統領が法人税の減税に乗り出すということで、我が国のなかにも関心を寄せる人が多いと思うのですが‥

 貴方もそうでしょ? 円安に向かっているのは結構なことだが、この際、日本は法人税率を下げ、空洞化に歯止めをかけるべきだ、否、一歩進んで海外に脱出した企業を日本に呼び戻すべきだ、なんて。

 但し、法人税を仮に引き下げるとすれば、益々税収不足が発生し、そうなればさらに消費税を引き上げる必要が出てきます。 

 いずれにしても、日本と米国は世界で最も法人税率が高く国としてよく知られているのですが‥
何かおかしいとは思いませんか?

 そんなに企業が税金を支払っているのであれば、どうしてこんなに巨額な税収不足が発生するのか、と。

 それに、もし、企業が法人税率だけで判断するのであれば、もっともっと企業の国外脱出が起きてもいいものをと思うのに、案外国内にとどまることを選択する企業が多いのです。

 さらに法人税というのは、利益を計上した企業にのみかかるものであるので、仮に利益がないかあっても微々たるものであれば、法人税の痛みなど殆ど感じる必要もないのです。

 法人税が高いと言われる米国で、今回のニュースはどのように受け止められているのでしょうか?

 アメリカの公共ラジオ放送局のNPRの番組から有益と思われる情報を抜き出してみます。

Let's look more closely now at President Obama's proposal to overhaul the corporate tax system. His plan would sharply cut the taxes that U.S. companies pay and also eliminate many loopholes.

「法人税制度を総点検しようというオバマ大統領の提案をもう少し注意してみてみましょう。彼の提案は、米国の企業が支払う税金を大幅に引き下げるとともに、税を支払わずに済む抜け穴を防ごうというものです」

White House spokesman Jay Carney says the proposals should have broad appeal.

「ホワイトハウスのカーニー報道官は、その提案は幅広い支持があるだろうと言います」

JAY CARNEY: We believe that the reception so far has been positive and will be positive, because it does what so many people say is important to do, which is - and this is Democrats and Republicans - which is lower the rate, broaden the base, eliminate the underbrush of unnecessary subsidies and loopholes and special provisions that complicate the tax code.

「これまでのところ反応は肯定的であり、今後も支持が得られるであろう。というのも、多くの人々が重要だと考えることをしようというものであるからだ。つまり、民主党員であれ、共和党員であれ、法人税率を下げること、課税ベースを拡大すること、そして不必要な補助金、税法の抜け穴、特別措置、そういったものが税法を複雑にしている訳であるが、それらをなくすことが重要であると考えているのだ」

MONTAGNE: But listen carefully to a few of those words Carney just spoke, you'll hear why the plan faces an uphill battle in Congress. He said broaden the base. That phrase means making more income from more people subject to taxation. Business lobbyists know that means eliminating popular tax breaks.

「しかし、カーニー報道官が今言ったことをよく聴いて下さい。そうすれば、何故その案が議会で反対に会うのかが分かるでしょう。彼は、課税ベースを広げると言っているのです。その表現が意味するところは、課税対象になる人々を増やし、そして課税対象になる所得を増やすということであるのです。企業のロビイストたちは、それが、人気のある減税措置を止めてしまうことであるのを知っているのです」

JIM ZARROLI, BYLINE: At least on paper, U.S. companies pay a tax rate of 35 percent, higher than just about any other advanced country. And Scott Hodge, president of the Tax Foundation, says that leaves U.S. corporations at a big disadvantage.

「少なくても形式的には、米国の企業は35%の税率を払うことになっており(国税分として)、それは他の如何なる先進国の税率よりも高い。税財団のスコット・ホッジ総裁は、このため米国の企業は大変不利な状況にあると言っている」

SCOTT HODGE: Seventy-five countries have cut their corporate tax rates. And if we look at the rest of the world, it's a very competitive place compared to the United States.

「75の国が法人税率の引き下げを行っている。そのような国々は米国に比べ競争力がある」

ZARROLI: But at the same time, the U.S. tax code is larded with exemptions, deductions and credits of all kinds. And Bob McIntyre of Citizens for Tax Justice says most big companies know how to take advantage of them.

「しかし、同時に米国の税法には、あらゆる種類の例外措置や減免措置が備わっている。公正な税・市民の会のボブ・マッキンタイヤー氏は、殆どの大企業は、そうした減免措置の利用の仕方を心得ていると言う」

BOB MCINTYRE: Right now, we have a 35 percent nominal corporate tax rate. But our big corporations, on average, pay about half that, about 18 percent.

「現在、名目の法人税率は35%となっている。しかし大企業は平均して、その半分の約18%の税率しか払っていない」

ZARROLI: The plan unveiled by the Obama administration would cut the corporate tax rate to 28 percent. But it would also get rid of a lot of those loopholes. The plan would impose a minimum tax on the money that companies make overseas, something proponents say would cut down on the use of offshore tax havens.

「オバマ政権によって発表された提案は、法人税率を28%に引き下げようというものである。しかし、同時にそれらの抜け穴も塞いでしまおうというものである。また、企業が海外で稼いだ利益に対しても最低限度の課税をしようというものであり、タックス・ヘイブンの利用を減らすものであると、その案の支持者たちは言う」

Administration officials say a simpler tax code would save a lot of companies money. Joel Slemrod is a professor of economics at the University of Michigan.

「政府関係者は、税法が簡素化されれば、企業のお金の節約につながると言う。ジョエル・スレムロッド氏は、ミシガン大学の経済学の教授である」

JOEL SLEMROD: Companies spend an enormous amount of money not just complying with the tax system, but planning about how to make use of these complexities and the differences in tax systems across countries to their best advantage.

「企業は単に税法に従うためだけではなく、諸外国の税法の違いを巧みに利用するために膨大な額のお金を使っている」

ZARROLI: To Scott Hodge of the Tax Foundation, which lobbies for lower taxes, the effort to reform the system has come none too soon.

「法人税の引き下げを主張する税財団のスコット・ホッジ総裁にすれば、税制度改革に取り組みこと
が早すぎるということは決してないという」

HODGE: Well, I think at least the administration should be given some credit for recognizing the U.S. corporate tax rate is well out of step with the rest of the world and needs reform.

「少なくても、米国の法人税制度が世界の他の国々とは歩調が取れておらず、改革が必要であると所が認めていることは評価すべきである」

ZARROLI: But Hodge said the tax cut didn't go far enough. He also took issue with one part of the proposal that would cut the tax rate even further for manufacturers. Administration officials said they want to promote the creation of manufacturing jobs because they pay better and because they tend to lead to other kinds of job creation.

「しかし、ホッジ氏は、減税は十分であった訳ではないと言った。そして、製造業者に対して一層の税率の引き下げを行うという提案に関して異議をさしはさんだ。政府関係者は、製造業における雇用の創造を促したいからというのであるが‥何故ならば、製造業は高い賃金を支払い、他の業種における雇用の創造にもつながる傾向があるからだ、と言う」

Conservatives say that amounts to the government picking winners and losers, instead of letting the market do it. The U.S. Chamber of Commerce warned yesterday that it would vigorously oppose efforts to pit one industry against another. The idea is opposed by some liberal groups, too.

「保守主義者は、そのようなことをすれば、勝者と敗者を市場が決めるのではなく政府が決めることになると言う。全米商公会議所は昨日、業種間で競争をさせるようなことには強く反対すると警告した。また、その案は、リベラル派のグループも反対している」

<中略>

MCINTYRE: You take a company like Boeing, for example, the president was just out to visit them last week. Boeing hasn't paid a nickel in federal income taxes over last 10 years. I don't know how you can cut their taxes any further. You really ought to be raising them.

「例えば、大統領が先週訪れたボーイング社を例に取れば、過去10年間国税の法人税を全く払っていない。どうやったらその会社の税を引き下げることができるのか。本当は引き上げなければならない」


 さあ、このニュース報道を聴いてどのようにお感じになったでしょう?

 諸外国の法人税率をそのまま単純に比較することが適当でないことが分かったと思うのです。それに、複雑な仕組みになっている税制度を簡素化することが如何に必要か、と。

 しかし、世の中には税制度が複雑であるから職が確保されている人々もいるのです。

 つまり、それは今大忙しの税理士さんたちであるのです。税制度が複雑であるから、税理士さんたちの知恵を借りて、少しでも納税額を少なくしたい、と。

 アダムスミスの4つの税の原則というのがあるのをご存知でしょうか?

 そしてそのうちの一つが、人々のポケットから取り上げる額が国庫に入る額を上回る分が、少しでも少なくなるような方法によるべきだ、というものなのです。

 つまり、今の世の中は、税制度が複雑になっているせいで、税関係の仕事をしている人に多くのお金が流れる仕組みになっていて、アダムスミスが考えた理想的な税制度にはなっていないということなのです。

 

 アメリカでも、法人税を引き下げると言いながら、課税ベースの拡大を狙っているのか、と感じた方、クリックをお願い致します。クリックされた方は、レベル高いですね!
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 ドル円が80円台に戻しているのに、何故か喜びの声が小さい気がしませんか?

 もちろん消費者にしてみれば、円安より円高の方が海外のブランド品なども安く買え‥ということで、円安には魅力を感じないでしょう。

 一方、あれだけ円高を何とかしてほしいと言っていた日本の輸出企業!

 1円円高になれば、○○億円の損失になると騒いでいた輸出企業!

 何故、円安局面では、1円円安になれば○○億円の得になると世間に公表しないのか?

 おかしいとは思いませんか?

 実は、それには訳があるのです。儲けたことなど他人言うものはいない? それも少しはあるかもしれませんが‥

 というのも、先日私が書いた通り、日本の輸出企業は投機をしているからなのです。もちろん、投機といっても、ヘッジファンドなどの投機とはわけが違い、飽くまでも自己防衛のためのものであるのですが、ドル円が将来どうなるかということに賭けたことには間違いがないのです。

 あれほど円安を望んでいた日本の輸出企業が、いざ円安になっても喜ばないのは何故か?

 それは、円安を望むと言いながら、その一方で、彼らは円高に賭けていたからなのです。つまり、近い将来もっと円高になっても利益が確保できるようにと、為替の先物予約をしていたりオプション取引をしていたということなのです。

 では、そうやって円高を予想していた輸出企業にとっては、今回のように円安が進めば彼らの利益はどうなるのか?

 つまり、為替の先物予約などをしなければ、もっと利益を計上できたものを、実際には先物予約のせいで高い円を購入せざるを得ない羽目になっているのです。

 ということで、もし、為替リスクに対して何の対策も講じていない企業があったとしたら、そのような企業は今回の円安で大変な利益を得ることができるのですが、円高に備えていた企業にとっては、円安による利益をみすみす失う羽目になっているのです。

 まあ、そういうこともあり、輸出企業は、今回の円安について余り多くを語りたがらないのでしょう。

 でも、3月末決算の企業にとっては、まだまだ時間があるのです。今後為替がまた、円高に振れることにでもなれば、ああやっぱり為替予約をしていてよかったということもあり得るのです。

 いずれにしても、日本の輸出企業も投機をしているのです。


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 ドル円がとうとう80円台に戻しました。昨年8月以来の水準なのだとか。

 人間って面白いものなのです。というか錯覚に陥りやすいというべきか?

 騙し絵っていうのがあるでしょ? あれと同じです。ドル円が90円から80円になると、とんでもない超円高に思えるのですが、こうして75円の水準を一度経験した後だと、同じ80円でも、相当に円安になったと感じるからなのです。

 菅さんが財務大臣に就任した頃、1ドルが90円台の半ば程度の水準であれば望ましいと、あんなにはっきり言っていたのに‥今となっては、1ドル=80円が恵みの雨に映るのがあら不思議!

 少し前までよく言っていました。ドル円が、1円分高くなるだけでも弊社の利益は○○億円少なくなるなんて。1ドル=80円などとんでもないレベルだ、と。

 でもどういう訳か、多くの輸出企業は、今は1ドル=78円程度でそこそこの利益が計上できるような体質になっているのです。

 輸出企業っていうのは、そんなに簡単に円高に対応できるものなの? 輸出企業に同情してしまってバカみたいなんて思っている人が多いと思うのです。

 いずれにしてもこんなに急速な円安が起き、多くの市場関係者が円安の理由について考えているのです。

 一体何故、ここにきて急速な円安が起きているのでしょう? ということで、本日は、ネット上で確認できた円安の理由についてまとめてみることに致します。

 1.「日銀の物価目途」仮説

 2.「日米金利差」仮説

 3.「貿易赤字」仮説

 4.「為替介入」仮説

 
 以上のように私がざっとネット上をチェックしたところ、以上の4つの仮説を確認することができたのですが、それぞれについて考えてみることに致します。

 先ずは、「日銀の物価目途」仮説についてです。これはいうまでもなく、日銀が2月14日に発表した所謂「実質物価目標値」政策が、市場にサプライズを与え、それが円安の動きを作り出しているというものです。

 この考え方を支持する人は、国内にも多いようです。相場というのは、投資家の主観も大きな役割を果たす訳ですから、その主張が正しいかどうかは別にして、実際にそうした考えを多くの投資家が受け入れるのであれば、もちろんそのことが今回の円安の主因になり得るのです。

 ただ、どうしても不自然な点が残るのです。

 というのも、これまで日銀は似たような政策を何度も実施してきたのに、何故今回だけこのように市場が過敏に反応しているのかという点なのです。

 物価の目標にしたって、飽くまでも「目途」という控えめな表現であり、また物価の想定水準もこれまでと同じ1%であるのに、何故そのことがこれほどまでの反応を引き起こしているのか、と。

 それに、「日銀の物価目途」仮説を採用する人々は、日銀のこの発表以降円安に振れ始めたと言っているのですが、事実はそうではないのです。円安は2月の初めごろから少しずつ進展しているのです。

 次は、「日米金利差」仮説

 これは、今回日銀が、さらに10兆円分長期国債を買い入れることを決定したことにより、例えば2年物国債の利回りの低下が引き起こされ、それによって日米金利差が拡大することになるため、円の魅力がなくなったからだというもので、相当に説得力を持つと言っていいでしょう。

 ということで、この仮説は部分的には正しいと私も思うのですが、ただ、日米の金利差だけでこれほど急速な円安を説明することが可能であるのかという疑問も付きまとうのです。また、仮にこの説が正しいとすれば、今後米国において更なる金融緩和策が採用された場合には、今回とは逆に急速な円高が起こらなければなりません。

 3番目は、「貿易赤字」仮説です。これは言うまでもなく、昨年の日本の貿易収支が31年ぶりの赤字になり、また今年に入ってからも1月は単月でこれまでの最大の赤字を計上していることから、実需面で円売りドル買いが起きているというものなのです。海外では、この説を支持する向きが多いように思えるのですが、意外に国内では多くないような気もします。

 最後は、「為替介入」仮説で、現在、日本政府が秘密裏に為替介入を続け、その結果このような円安が起きているのではないかというものですが‥そして、私も少し前に、その可能性について考えたこともあるのですが、今までの政府の言動や、円安の進展のペースから考えて、その可能性はほぼないでしょう。

 以上が、ざっと見た感じでの、現在考えられている円安の原因なのですが、私は、もう一つ重要なものを挙げたいと思うのです。

 それは何かと言えば、中国が円買いを控えているという事実です。敢て名づけるなら「中国の円売り」仮説。

 中国が大量の外貨準備を保有し、それを様々な方法で運用していることはご存知のとおりです。そして、中国は、この1、2年において急速に日本国債を保有するようになっているのです。

 しかし、ここにきて中国は態度を変えているのではないかと思われる節があるのです。それは、温家宝首相のスピーチの表れているのです。中国は欧州を買収しようなどという気はない。ユーロ圏が安定し発展することが、中国にとっても重要である、と温家宝は言いました。

 中国は、ユーロ危機が起こり、ユーロが安くなることによって迷惑を受けていると感じているのです。何故かと言えば、ユーロが安くなり過ぎ、中国からユーロ圏向けの輸出が伸び悩んでしまうからなのです。だから、どうしてもユーロ安には歯止めをかける必要がある、と。では、どうしてユーロを支えるか? ユーロが安くなりすぎているのであれば、もう少しユーロを買おう、と。そして、ユーロを買うために円売る必要がをあるのです。

 それ以外にも、日米の金利差が拡大すれば、中国にとっても日本国債を保有するより米国国債を保有する方が有利に見える訳なのです。

 ということで、私としては、この中国の動きが急速な円安の背景にあると思うのです。

 



 それしても、政府は今回の円安の原因についてどこまで正確な情報を持っているのだろう、と感じた方、クリックをお願い致します。
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 今回の第二次ギリシャ支援について、どう思います?

 「It's all Greek to me」

 そうですよね、私も同感です。「全くちんぷんかんぷんだ」と。

 でも、新聞などを読む限り、これで第二次支援が合意され、注目されていた3月20日の国債の大量償還もこれでどうやら乗り切れる、と。つまり、混乱が回避される、と。

 どう思います?

 「どう思うって言われても、危機を回避することができたので、よかったんじゃないの?」

 でも、何度も何度も‥何度も同じようなことを繰り返しているではないですか?

 「ギリシャが、債務比率を目標通り引き下げることが難しいと言いたいの?」

 それ以前の問題です。

 「というと?」

  確かに、今回、EUとIMFにより合計1300億ユーロの支援がなされることが決定されたのは分かるのですが‥思い出してみて下さい、前回ギリシャについて報じられたときの状況を。

 「いつのこと?」

 2月10日頃のニュースです。ギリシャは追加の緊縮措置を決定したが、年金改革について抜本的な見直しがなされるかどうかであんなに騒いでいたではないですか。年金改革が実行できないようでは追加支援には応じることはできなかった筈ではないのでしょうか。

 今回、1300億ユーロの支援が決まった訳ですが、ギリシャの年金改革は一体全体どうなったというのでしょう? それについては何も報じられていないのです。つまり、今回の合意は、先に結論ありきではなかったのか、ということです。最初から追加支援をすることは決まっていた、と。何故ならば、追加支援をしなければ3月20日の大量の国債の償還は不可能であり、ギリシャはデフォルト宣言をせざるをえないことが明らかであったからなのです。もし、ギリシャがデフォルトを起こし、それがポルトガルやスペインやイタリアに飛び火するようなことにでもなれば、一大事だ、と。

 そうやって、大事な点を詰めないままに追加支援を決めるので、何度も何度も同じようなことが繰り返し、ギリシャ問題が解決しない、と。

 それに、2020年の時点のギリシャ政府の対GDP債務比率を120.5%にまで引き下げるという目標についても、120.5%なんていうコンマ以下の端数までつけて、もっともらしく見せているようにしか思えないのです。何故、120%ではないのか? 

 目標の達成が実現できるようにEUがギリシャに常駐して監視するなんてことも書かれてあるのですが、そのようなことをしなければいけないということは、結局、今回の目標達成が大変に困難であることを自ら認めているということではないのでしょうか。つまり、責任逃れのアリバイ工作でしかない、と。

 それから、日本人として言いたいと思います。

 ギリシャがデフォルト宣言をし、ユーロ圏から離脱しようと、或いはこのままユーロ圏にとどまろうと、それはギリシャの自由であるし、欧州の人々が決めればいいことですが、過去日本市場で起債をした債券に関し、その取り扱いがまだ未定であるというのはどういう訳なのか?

 海外の発行体(借入人)が日本市場で発行する円建て債券をサムライボンドと呼ぶのですが、何でもギリシャは、サムライ債の残高が約1100億円もあるというではありませんか。 一体、この借金は耳をそろえて全額返済されるのか? それとも元本の削減は当然だと決め込んでいるのか?

 欧州が一つであり、ギリシャに監視団まで送るというのであれば、EU自身がギリシャに代って責任を負うべきではないのでしょうか?

 もちろん法的手続きに従い、ギリシャがデフォルト宣言をするのであれば、サムライ債についてもそれなりの元本の削減が求められることは理解できるのですが、しかし、欧州の政治家は、ギリシャは飽くまでもデフォルトを起こした訳ではないと言い張っているのですから、それならそれで筋を通すべきだと思うのです。

 そもそも破綻もしていないのに債権者に元本の削減を求めること自体がおかしなことであるのです。でも、それもユーロ圏内のことであれば、何も外部の日本がとやかく言う必要もないのでしょうが、事はギリシャが発行したサムライ債にまで及び、そしてIMFの原資には、日本国民の税金も含まれている訳ですから、欧州勢はもっと真剣になってもらわないと困るのです。

 ドイツのメルケル首相などは、もしギリシャがユーロ圏を脱退すると、それが他の国々にも波及すると言っているのですが、必ずそうなるとも思えないのです。

 私は、筋を通して、ギリシャは秩序だったデフォルトの手続きを踏むことが一番すっきりしていて、将来の見通しも立つと思うのです。その証拠に、先に破たんしたアイスランドの場合には、アイスランド・クローナがピーク時に比べ最大6割も切り下げられた結果輸出にドライブがかかり、経済が順調に回復しているというではありませんか。

 何故、ギリシャの人々は、そのような道を選択しないのでしょう?

 ユーロ圏から離脱をすれば、ドラクマの価値が下がる分、借金の実質的な重みが増すと考えるから? 

 そして、何故ドイツのメルケル首相は、頑なまでにギリシャがユーロ圏から離脱するのを拒むのでしょう?

 ギリシャがユーロ圏にいてくれていた方が、ユーロの価値の上昇に歯止めがかかるので、ドイツとしては輸出の面で好都合であるから?




 
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 円安が続いています。本日もドル円は、80円台目前のレベルです。

 あんなに円高圧力が強かったのに、これは一体どういう訳なのかと不思議に思っている人も多いことでしょう。

 で、数日前、私はおかしなことを考えていたのです。もしかして政府が、「実質インフレ目標」の採択とともに秘密裏に為替介入に動いているなんてことはないのだろうな‥なんて。

 ありませんよね、そんなこと。あれば必ず発覚するでしょう。

 では、一体何故ここにきて円安に?

 本日の日経はそれに対する解説を試みようとしているのですが、半分しか解説には成功していないと言っていいでしょう。でも、有意義なデータを与えてくれていることも確か。

 で、日経はどんなデータを与えているかと言えば、通貨オプション取引に異変が生じているというのです。もう少し具体的に言えば、円を買う権利の取引(コールオプション)が最近減ってきている一方で、円を売る権利の取引(プットオプション)が増えているのだ、と。

 では、何故コールオプション取引が減っているかと言えば、例えば、3月末期末の決算に備えて、日本企業のなかにはこれまでであれば、想定レート以上に円高になることに備えコールオプションを保有するところが多かったのに、これだけ円安が進むとコールオプションを保有する動機がなくなってしまっているからである、と。その一方、先々さらに円安が進むとみる原油やLNGの輸入業者にしてみれば、先々どんなに円安になっても困らないようにプットオプションを保有する動機が大きくなっている、と。

 どう思います、この解説?

 文句のつけようがありません。というのも、それは単に事実を述べたに過ぎないからであるのです。つまり、円を売る人が円を買う人よりも少なくなっているために、円安が進む、と。オプション取引などというので少しばかり複雑に見えるだけなのです。

 でも、問題は、では何故円を売る人が増えているのか?

 「先々円安になると思う人が増えているからでしょ?」

 では、何故先々円安になると思う人が増えているのか?

 人の心の中なんて誰も分からない。投機筋がどんなシナリオを描いているのかも誰も分からない。でも、何故最近になって急に流れが変わってしまったのか?

 この問題をさらに考える前に、もう一度、政府の為替介入の可能性について考えてみたいと思います。

 今回は、本当に政府は介入をやっていないのか?

 それは、2月に入ってからの為替の動きをみれば、為替介入がなされていないことが容易に確認できるのです。というのも、円安の動きが極めてなめらかであるからです。2月1日以降、急激な動きを示したことは殆どなく、ほぼ一貫して円安が続いている、と。

 ということは、これは経済のファンダメンタルズを率直に反映した結果と見た方がいいような気がするのです。

 「投機筋が円安のシナリオを描いている可能性はないの?」

 これは大変に難しい質問だと思います。でも、これだけ一本調子で円安が進んでいる訳ですから、以前のような円高シナリオは影を潜めている可能性が大きいと思うのです。

 では、何故円高シナリオが影を潜めているのか?

 ユーロ危機のせいで、円が逃避先の通貨として選ばれるというシナリオは消失したのか?

 私は、日本の昨年の貿易収支が31年ぶりに赤字になったというニュースが大きな影響を与えていると思うのです。日本が輸出で稼ぐ時代は終わりつつあるのではないか、と。そして、そうやって貿易収支が赤字になるのが当たり前になれば、当然のことながらドル売り円買いの圧力は弱まる筈だ、と。

 いつもは日本のことなど報じないアメリカの公共ラジオ放送が、次のようなニュースを流しているのです。

 Japan is seeing its exports take a hit. Economists blame the slump in exports on a stronger yen, the global economic slowdown, as well as ongoing problems from last year's earthquake and tsunami. Numbers just released by Japan's government show the country logged a record trade deficit in January.

「日本は、輸出が打撃を受けています。エコノミストたちは、輸出の落ち込みは、昨年の地震と津波の影響に加え、円高と世界経済の減速が原因だとしています。政府が発表した数値によれば、この1月は、過去最大の赤字になっています」

 アメリカからみたら、日本は輸出の優等生であったのに、今や貿易赤字に転落してしまったというので、他人事とはいえ大変な驚きであるのでしょう。

 こんなことがニュースで報じられる訳ですから、投機筋の見方にも大きな影響を与えていると思われるのです。それに、そもそも貿易赤字になるということは、単に心理的な影響にとどまらず、実際為替市場におけるドル売り円買いが減少することを意味している訳ですから、円安が進むのは当然と言えば当然。

 それに、投機筋というものの定義を広げると、今や、日本の輸出企業、或いは日本のエネルギー輸入業者が、円安シナリオを描いていることが窺えるのです。

 かつて円高が急速に進んだときに、海外の投機筋だけが悪者にされ、日本の輸出業者は被害者であるかのように報じられていた訳ですが、実は、日本の輸出業者自身が円高を後押ししていた事実をご存知でしょうか?

 一般の方からすれば、そんなバカな話と思われるかもしれないのですが‥実は、日本の輸出業者も円高を後押ししていたのです。それは、どういうことかと言えば、例えば、この3月期に円高が進むことによって決算が組めなくなる事態を懸念する輸出業者は、万一円高が進んでも大丈夫なように、円を一定の価格で買う権利、つまりコールオプションを取得しておいて、例えば円が1ドル78円以上の水準になっても、予め定めた例えば1ドルで78円を購入することができるようにしておいたのです。

 で、多くの輸出企業がこのような行動に出れば、益々円が高くなってしまうのです。

 お分かりになるでしょうか?

 例えば、ドライバーの立場で考えてみましょう。

 もし、近い将来ガソリンの価格が上がると多くのドライバーが思えば、ガソリンを買いだめしたいと思うでしょう。しかし、ガソリンを買いに走るのは、何も投機のためではなくガソリン価格高騰に対する自衛手段に過ぎない訳なのですが、そうやって皆が自衛手段に走るので、益々ガソリンの価格は上がるのです。

 今まで円高になっていた背景には、これと同じような行動があったのです。

 では、逆に将来ガソリンが安くなるとドライバーたちが思い始めたらどうなるでしょう。そうなれば、逆にガソリンを買うのを先延ばししようとするのではないでしょうか。そして、そうなればガソリンが益々売れなくなり、価格は急落する、と。

 つまり、今起きている円安の現象は、これと似たようなものなのです。

 その意味で、円高円安の投機の主役は日本の企業であるとも言えるのです。

 ただ、では何故今円安の予想が強まっているかと言えば、その根底には、日本の貿易収支が赤字になっているという現実があるのです。






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