経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

2012年05月

あのー、ローカルな話題で恐縮なのですが‥

 私の家のそばの電柱に、突如オール電化ののぼりがガムテープで張られていたのです。

 そののぼりには、ちゃんと九州電力と書いてあるのです。

 うーむ、これはどういうことなのか?

 九州電力は、この夏の電力不足が心配で、消費者には電気の節約をお願いしているところではなかったのか?

 これは何かの間違いではないのか? 幾ら、九州電力が担当大臣の考え方に反対であっても、まさか今頃オール電化を宣伝するなんて。

 もし、本当に九電が、オール電化を敢て今宣伝するのであれば、街の電柱にのぼりを棚引かせるだけではなく、地元の支社にものぼりを立てる筈だと思い、九電の支社のあるところまで出かけていったのです。案の上、オール電化ののぼりはなし。

 どうも、のぼりが棚引いているのは、ある特定の街路に集中しているように見えるのです。

 これはどういうことなのか? オール電化の住宅とも書いてあるのもあるから、近くで住宅の販売でもやっているのか?

 そこで、ネットでオール電化の文言をチェックすると、なんと電力会社からオール電化ののぼりをもらったという工務店などの相当過去の記事が目に入ったのです。

 ということは、推測する限り、今回のオール電化ののぼりの件は、電力会社が自ら街路にぶったてたものではなく、オール電化の新築住宅を売り込もうとする住宅販売会社がやったことなのでしょう。

 折角作った住宅を売り込みたいという個別の会社の気持ちも分からないではないのですが‥しかし、それにしても今は、皆に節電を求めているときなのに。

 オール電化ということを敢て強調しなくても‥例えオール電化の住宅であったとしても、そのことはあまり目立たないようにして売り込むこともできるのに‥と、ここで思考を停止してしまえば、我々に進歩はない訳です。

 事情通の方にとっては常識みたいなものかもしれませんが、では何故電力会社が全国一斉にこんなにオール電化の住宅を勧めたのか?

 「沢山電気を売ることができれば、それだけ儲けが多くなるから」

 確かに、電気を沢山売ることができれば、コストが一定である限り儲けは多くなるもの。では、どうやったら沢山電気を売ることができるのか?

 電気を使用して生産活動を行っている企業などは、コスト削減を常に考えているので、企業にもっと電気を使ってくれと頼んでも、そう簡単に電気の販売が増える訳ではないのです。そしてそれは、一般の家庭にしても同じこと。オール電化の住宅が如何に快適に見えても、電気の使用量が増えれば電気料金も増える訳であり‥

 しかし、そこには電力会社の殺し文句があるのです。

 オール電化にすれば電気代が安くなりますよ、と。つまり、光熱費の多くは給湯に使われるのですが、夜間電力を利用する電気温水器を使えば、お得な夜間の電力が使用できるので経費が安くつく、と。

 まあ、我々一般の消費者は、この安いという文句には大変弱いので、安くなると言われるとつい跳びつきたくなってしまうのでしょう。電気を沢山使っても、ガス代も含めた料金が増えないなら、こんな得なことはない、と。

 で、綺麗なオール電化の住宅に住み、快適な生活を送っていたら‥ご承知のように、電気が足りないなんて言われてしまっているのです。オヨヨ‥

 でも、ここで我々は気が付かなければいけません。今、こんなに節電節電なんて言っているのに、つい1年ほど前までは電気が余っていればこそ、ガスは止めてオール電化にしませんか、なんてことを電力会社は言っていたのです。何という変わりよう。

 では、何故電気は余っていたのか? そして、何故夜間の電気は安かったのか?

 そこには原子力発電所の存在があるのです。

 何故、夜間の電気は安いのか?

 皆さんは、電力会社のサイトに、こんな文言が躍っていたのを憶えていらっしゃるでしょうか?

 「電気は貯めることができない」

 そうなのです。電気は蓄えることができない。もちろん、電池などに充電したり、揚水発電の仕組みを利用することによってエネルギーを蓄えることは可能であるのですが、一般的には、一旦発電した電気は、その瞬間に使わないとパーになってしまうのです。

 だったら、夜中の発電量を抑えればいいものをと考えるでしょうが、特に原子力発電の場合には、安全性の問題があり、運転を簡単に止めたり再開したりすることができないので、一旦稼働するとずっと発電を続ける訳なのです。

 だから、どうしても夜間の電力が余ることになり、従ってその夜間の電力を買ってもらうことが電力会社にとって大いに利益になるのです。

 電力会社が、自腹で工務店などが宣伝に使うのぼりを配布したのも、まさにそれが理由。

 しかし、そののぼりを制作する費用も当然、我々が支払う電気代のなかにカウントされていて‥ついでに言えば、全国の電力会社が開いているクッキングスクールや趣味の講座などの経費も、我々の電気代にカウントされているのです。もう少し言えば、原子力はこんなに安全で、地球温暖化の防止にも役立つというパンフレットの作成費用も我々が払う電気代に含まれているのです。

 さらについでに言えば、テレビのワイドショーで、東電は電気料金の値上げを打ち出す前に、もっと経費の削減をすべきだと言えば言うほど、テレビ番組のスポンサーから降りてしまう可能性があるのです。もう現に全国でそのような動きが出ているのだ、とか。

 で、電力会社にスポンサーから降りられて一番慌てるのは、やはりテレビ局自身であるので、そうなると自然に電力会社批判もマイルドなものになってしまうのです。

 しかし、そうなると誰も電力会社をコントロールすることができないのか?所管の経済産業省は何をやっているのか?

 でも、長年経済産業省は、天下りなどで電力会社にはお世話になっているというか、一心同体みたいな関係であるので、電力会社の気に入らないことなど本気で言える筈がないのです。

 つまり、今の電力産業を巡る日本のシステムは、非常に不完全であり、持続可能なものではないということなのです。いってみれば、北朝鮮の権力機構のようなもの。

 しかし、今の基本的な電力産業の仕組みをいじられると既得権益が侵される、と。原子力発電所を廃止することになれば、三菱重工や日立や東芝なども大きな痛手を受けることが直ぐ予想されるのです。でも、原発の問題がテレビで議論される際、そのような固有名詞が口にされることは滅多にない。それは、やっぱり大口のスポンサーであるからです。

 民間企業が、その規模の大きさや金にモノを言わせて、世論をコントロールしようとすることはある意味、どうしようもできない面のあるのですが、そうした民間をチェックする筈の役所までが、天下りと引き換えにチェック機能を失ったのでは何もいうことはありません。

 そこに天下り問題の本質が見えるのです。





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 本日午前中、次長課長の河本氏の記者会見があるらしいということを知り、お昼のワイドショーでその記者会見の模様をみたところ、大体予想の範囲内でした。

 神妙な面持ちで涙ながらに説明し、深々と頭を下げる。そして、なかなか頭を上げることをしない。

 何と素質のある役者でしょう。こんな上手な演技ができるのであれば、私が1週間前に言ったように何故早く記者会見をして事実を説明しなかったのか?

 やっぱり、先ずそのことがひっかかるのです。

 ただ、それでも、このような真摯な姿勢を見せられると、視聴者のなかにも少しは河本氏のことを許してあげようと言う人が出てくると思うのです。

 実によく練られた会見内容。

 恐らく弁護士とも十分相談し、そして、弁護士はネットでどのような批判が河本氏に対し寄せられているかをよく分析して、今回の会見に臨んだと思うのです。

 芸人は一発屋という言葉があるように安定していないから、などという言い訳は通用しない、と。世間には同じように不安定な立場にいる人がどれだけいることか、と。

 そんなことを河本氏から聞けば‥少しは許してやろうと言う気がするかも知れません。

 但し、私は河本氏に言いたい。

 まだまだ率直さが足りない。つまり、正直に話していない部分がある。

 確かに、生活保護の支給を受け始めた頃や、芸人として認められ始めた頃の話は、彼が言うとおりだとしても、十分に稼ぐようになってからの彼の心の内については話してはいない。

 もらえるものはもらっておけ、という気持ちがどこかになかったのか? ひょっとしたら、他方では多額の税金を納めており、生活保護は、言ってみれば税の還付みたいなものだ、なんて都合よく解釈していたのではないか?

 でも、そんなことをありのままに話してしまえば、またバッシングを受ける恐れがあるので、そのことについては触れずに、ただ頭を下げるのみ、と。

 作戦は多分成功しているのでしょう。

 でも、問題がもう一つあるのです。それは、もらった生活保護のうち、どれだけ返納するのか、と。

 どうも雰囲気では、彼が売れる前にもらった「もらう権利のある生活保護」については、このままもらっておくとの気持ちだと推測されるのですが、それでいいのか?

 確かに、法律的に見れば、彼が売れる前の生活保護の受給については、他人からとやかく言われる必要のないものですが、しかし、ここは法的にどうこうということではなく、一人の人間として考えてもらいたい。

 生活保護をもらったのは、河本氏ではなく河本氏のお母さん。しかし、そのお母さんが生活保護をもらうことができたので、自分は芸能界で成功するという夢を追うことができたのです。そして、その夢が叶ったのであれば、そしてなおかつ今大金を稼いでいるのであるから、法律論とは関係なしに「お世話になってありがとう」という気持ちで全額を返すべきではないのか?

 でも、まだそれでも足りないのかもしれない。

 こうやって自分が芸能界で売れることができる一助になったのが生活保護の制度だとすれば、彼は率先して貧しい人のために貢献すべきではないのか。

 「お前に食べだせるタンメンはねえ」ではなく、貧しい人が飢えないですむように河本タンメン基金を作るようなことを考えては。


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 フジマキ氏は言います。諸悪の根源は円高だ、と。 

 既にこのフジマキ仮説についての私の考えは説明済みですので、それ以上フジマキ仮説のことについて論ずる気はないのですが‥それにしても我が国の経済界からは、円高をどうにかして欲しいと言う声が途絶えないのも事実です。

 まあ経済界からすれば、戦後1ドル360円で始まった円レートが今や80円とか70円台を付けている円は余りにも高すぎる、と。それに、日本経済が他の国々より高い経済成長と遂げるなかで円高が続くのであれば理解できなくもないが、この20年間余り日本の名目GDPは殆ど増えていないのに、何故その間にこんなに円高が進むのか、と。

 まあ、ちょっと考えてもリーマンショック以降の円高のスピードは尋常ではないでしょう。

 但し、名目為替レートで判断するのではなく、物価の変動も加味した実質実効為替レートでみると、円は、かつてほど円高の水準にあるのではないことは承知しておく必要があるのです。つまり、実質的には1990年代の方が、もっと円高の水準にあった、と。

 それはそれとして‥でもどうして最近、こんなに円高の水準にあるのか?

 そうなのです、ユーロ危機のせいで、セーフヘイブンの円に世界の資本が流れてくる、と。

 では、どうして日本がセイフヘーブンの役割を果たすことができるのか?

 一言で言えば、日本経済、或いは円、或いは日本国債がそれほど魅力のあるものではないが、それでも他の国々、他の通貨に比べたらまだましなのか、と。そういうことであるのです。

 では、世界の常識からすれば円高になるのは当たり前のことであって、日本はそれを耐え忍ぶしかないのか?

 実はそうでもないのです。

 ということで本日は、何故超円高(名目為替レートでの話ですが)になっているのかについて、少し考えてみたいと思います。

 もう一度、問います。何故円高なのか?

 それは、ユーロ危機が起こり、他の通貨に比べて円が相対的に魅力的に見えるから。

 しかし、それは少しばかりおかしいのではないでしょうか?

 というのも、今世界で一番輸出によって荒稼ぎをしている国と言えば、中国。従って、本来であれば、中国の人民元こそもっともっと価値が高騰してしかるべきであるのです。ユーロ危機で安全資産に回帰する動きが出るとしても、何故人民元に向かうことがないのか?

 それは、ご承知のとおり、中国が資本取引についてしっかりコントロールしているからです。

 決して必要以上のお金が中国に流れ込むようなことは許さない、と。そしてまた、ドルと人民元の価値が徐々にしか変化しないように為替介入を行っている、と。

 その結果、何が起きているかと言えば、中国の人民元と円の関係で、急速に円高人民元安が進んでいるのです。

 先ず、その事実に気が付く必要があるのです。そして、その事実に気が付いたら、貴方はどう思うか?

 世界で一番高い経済成長率を謳歌し、そして構造的に経常収支の黒字を計上する中国の人民元が、ここ数年、大変なスピードで価値が低下しているのです。

 ねえ、おかしな話でしょう?

 尖閣が中国の固有の領土だという主張もおかしなものであるのですが、人民元の価値がここ数年、円に対して急速に低下しているなんて、どう考えてもおかしなことであるのです。

 つまり、中国が経済大国になったにも関わらず資本取引の規制をしているから(中国がパクリや偽装の多い国だからという事情もあって)海外からの資本の流入が制限されているので、人民元が高くならずに済んでいるのです。

 で、その結果、中国の人民元ではなく我が国の円にセーフヘイブンの役割が回ってきて、円が高くなる、と。

 アメリカは中国に対し、あれだけ口を酸っぱくして、人民元を切り上げろと言い続けているのです。でもよく考えたら、人民元の切り上げのスピードは大変に遅々としたものであるのですが、それでも少しずつ上がってはいるのです。

 では、円との関係ではどうなのか?  

 人民元は円に対して、急速なスピードで価値を下げている、と。しかし、日本は、そんなことに殆ど言及することはないのです。

 何故日本の経済界や日本政府は、そのことに対し中国に異議を申し立てることをしないのでしょう。

 もちろん、人民元が安くなると、日本の消費者は他の国々の消費者よりも、円高人民元安のために、さらに安く中国製品を輸入することができる訳ですが‥

 だとしたら、円高の原因は日本銀行の金融緩和策がtoo little だなどと非難するより、中国を批判した方が筋が通っている気がするのです。

 それから、最後にデフレの関係について一言言って置きたいと思います。

 日本は何故、世界で類を見ないデフレに陥ったかと言う問題に関して、中国などからの安い製品の輸入が影響しているのではないか、という一部の人々の意見に対して、日銀叩きの好きなリフレ派の人々は、中国から製品を輸入するのは日本だけではない、と言って反論をしていたものなのです。

 ご記憶がおありでしょうか?

 確かに日本だけが中国から輸入するのではなく、アメリカもヨーロッパも中国から安い製品を輸入しているのです。しかし、今見てきたように、人民元が日本の円に対してはむしろ安くなれば、なお一層日本では中国からの輸入によって、物価に下押しの圧力がかかるのです。


 私は日本銀行を擁護しようとは思わないのですが、日本銀行と中国のどちらが、円高やデフレの原因となっているかを考えたら、やはり後者になると思うのです。


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 また、ユーロが対円で100円を切ってしまっていますが、この先ユーロはどうなってしまうのでしょう?

 ギリシャがユーロからの離脱を余儀なくされ、その影響がユーロ圏全体に及び、ユーロは崩壊してしまうのでしょうか?

 まあ、そこまで至らなくても、今後ユーロの価値は益々低下してしまうのでしょうか?

 そんなことになれば、欧州に対する輸出比率の高い中国や日本としては、相当の痛手になることも懸念されるのですが‥

 でも、結論から言えば、ユーロが今後も低下し続けるなんて考える必要はないでしょう。何故ならば、ユーロは米国のように恒常的に経常収支が赤字の国(地域)ではないからです。

 つまり、貿易収支や経常収支の段階で、ユーロ圏全体としては、それほど多額の黒字を計上することもない代わりに赤字を計上することも殆どない、と。まあ通常であれば収支トントンである、と。

 しかし、そのユーロ圏が、ギリシャなどの債務問題を解決するために、IMFを無理やり引きずり出し、多額のお金を融資させている訳です。

 そして、一般の方からすれば、ユーロ圏はIMFに頼らざるを得ないほどだから、経常収支の赤字の規模も大変大きいに違いないなんて思うかもしれないのです。確かにギリシャ自体の経常収支は芳しいものではありません。しかし、ユーロ圏には輸出の稼ぎ頭のドイツが存在しており、そのドイツのお蔭でユーロ圏の経常収支は収支トントンをキープすることができているのです。

 では、近年のユーロ圏の経常収支の推移をみてみましょう。

<ユーロ圏の経常収支>
     
2001年 −239億ドル
2002年  452億ドル
2003年  258億ドル
2004年  716億ドル
2005年  112億ドル
2006年 −156億ドル 
2007年   85億ドル
2008年 −2150億ドル
2009年 −350億ドル
2010年 −147億ドル
2011年  −59億ドル

 ご覧のとおり、リーマンショックの起きた2008年は経常赤字の額が比較的大きくなっているのですが、それを除けばユーロ圏の経常収支は、やや黒字か収支トントン程度であることが分かるのです。

 でも、これだけだとイマイチピンとこない方もいるかもしれませんので、さらに米国とドイツの経常収支を並べてみることに致します。

<3か国の経常収支>

         米国        ドイツ       
2001年 −3966億ドル   −2億ドル
2002年 −4572億ドル   400億ドル
2003年 −5191億ドル   465億ドル
2004年 −6285億ドル   1249億ドル
2005年 −7458億ドル   1379億ドル
2006年 −8006億ドル   1802億ドル 
2007年 −7103億ドル   2497億ドル
2008年  −6771億ドル   2258億ドル
2009年 −3766億ドル   1961億ドル
2010年 −4709億ドル   1960億ドル
2011年 −4734億ドル   2052億ドル

 
 改めて言うまでもなく、何と米国の経常赤字の規模は大きいのか。 そして、ドイツは我が国と同じように経常黒字の地位を保ち続得ている、と。

 ということで、ユーロ圏の経常収支がどのように推移してきたか、よくお分かりになったと思うのです。

 では、ここでドルに対するユーロの価値の推移をみてみることに致しましょう。

<ドル/ユーロ>

2001年末 0.8901
2002年末 1.0485
2003年末  1.2597
2004年末  1.3538
2005年末  1.1842
2006年末  1.3197
2007年末  1.4603
2008年末 1.3919
2009年末  1.4332
2010年末  1.3269
2011年末  1.2973

2012年5月18日 1.2721


  さあ、ユーロ・レートの推移をご覧になって何かお感じになりませんか?

 ユーロの価値が最近下がってきているとは言っても、2001年頃の水準に比べるとまだ随分高い価値を保っていることが分かるのです。

 しかし、対円で見ると、ユーロは歴史的な水準にまで落ちてきている、と。

 結局、我々は自国通貨の円を通してユーロの価値を判断するものだから、ユーロの価値が大変に下がっているように見える訳ですが、ドルを通してみればそれほどの話でもないということなのです。

 確かにユーロは再び100円前後の水準にまで落ちてきているのですが、これはあくまでもセーフヘーブンとしての円に世界のお金が向かっているからに他ならないとうことであり、円高の結果、ユーロがより一層安くなっているように見えるだけの話です。

 つまり、対ドルで円高が修正される局面になれば、当然にユーロ安も解消される、と。

 
いずれにしても、ユーロ圏の経常収支がどうにかトントンの状況を続けているので、今後対ドルでユーロ安が進む可能性は小さいと思うのです。




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 こんなタイトルで記事を書くと、次のように早合点する人がいると思うのです。

 日本国債の格付けを引き下げる→日本が増税をし財政再建を果たす→日本政府の破たんが免れる

 でも、私が言わんとしているのは、そういうことではないのです。

 日本国債の格付けを引き下げる→国債の価格が暴落し、円安が起きる→日本の輸出企業が復活する

 いずれにしてもまた、日本国債の格付けが引き下げられたのだとか。

 今回の格下げは主要格付け会社の一つのフィッチが行ったもので、他の格付け会社も同様に格付けを引き下げるかどうかは定かではないのですが、いずれにてもフィッチ・レーティングによれば、日本国債の格付けは、これまでのダブルAマイナスからシングルAプラスに引き下げれた、と。

 貴方は、このニュースを聞いてどうお思いでしょう。

 「どう思うって言っても、無責任な格付け機関のことだから‥」などと感じている人も多いと思うのです。過去、格付け機関の格付けが、どれほど経済混乱のきっかけを作ったことか。

 しかし、格付け機関の側からすれば、過去のミスもあるから、だからなおのこと厳しく格付けをしているのだという思いがあるのかもしれません。

 いずれにしても、日本人としては釈然としないのです。何故日本だけが?

 まあ、確かに政府の債務残高は、対GDP比でみる限り日本は断トツに高い! それはそのとおり。しかし、反面日本の国債ほど低い利回りはあるのか? なんて言ったって、10年物国債に対して1%を切る利回りで満足するのは、それだけ債権者たちが日本国債に魅力を感じているからではないのか、と。

 それに、どうも他国との横並びの上でも釈然としない、と。

 ドイツ国債の格付けが高いのは納得ができるとしても、何故米国の国債の格付けはそんなに高いの? 

 米国の国債は、格付けが遥かに下の中国や日本が大量に保有しているというのに。つまり、格付け機関の評価が正当であって、日本国債がデフォルトに陥る可能性が相当にあるというのであれば、仮にその懸念が現実のものになったときには、日本は資金繰りを維持するために保有する大量の米国債を処分する可能性もあるのだが、だったら米国も日本と運命を共にすることになりはしないのか、と。

 つまり、米国の国債の格付けが、中国の国債や日本の国債を超えるなんて論理的に見ておかしい、と。

 それから、もっと癪に障ることはと言えば、今回の格下げの結果、日本は中国や韓国よりもランクが落ちてしまったのですが‥そのことに納得がいく国民がどれほどいるというのでしょう。

 本日のニュースでも、韓国が為替介入に動いているなんてことが報じられているのですが、ご存知でしょうか?

 そこの貴方、ご存知?

 「輸出に有利になるように、ウォンの価値を下げているの?」

 ブー。その反対! ウォンの価値が下がり過ぎるので、ウォンを買い支えているのです。そんなことが日本で考えられるでしょうか?

 では、何故ウォンが下がるのか?

 それは、またしてもギリシャ・リスクが嫌気され、資金の巻き戻し現象が起きているからに他ならないのです。日本の円、そして国債は、セーフ・ヘーブンとして買われているです。

 つまり、日本の国債の方が明らかに信用が高いと海外勢にも見られているということなのに、その日本の国債が韓国よりもランクが下だなんて!

 一体全体どうなっているのだ! なんて、多くの人が憤慨していると思うのです。

 私もそう思うのです。

 しかし、何とかにも三分の理と言うか‥

 仮に、格付け機関が、日本の国債の利回りが非常に低いことや、ユーロ危機が起きて以来、円がドルとともに買われることが当たり前のようになっている事実に着目して、日本の国債をトリプルAに引き上げたとしたら、どんなことが起きるでしょう?

 そうなれば、益々円高に拍車がかかることになりはしないか?

 だとすれば、格付け機関が日本国債の格付けを引き下げる行為は、円安を促すものとして、円安を希望する経済界や政府関係者はもっと歓迎してしかるべきなのか?

 でも、仮に政治家がこのように日本国債の格付けをいとも簡単に引き下げる格付け機関を支持するような発言をすれば、たちまち総スカンを食ってしまうでしょう。

 ということで、日本としては格付けが引き下げられることはプライドが許さないが、だからといって
格付けが引き上げられることにでもなれば、益々円高を招いてしまうというジレンマに陥ってしまっていると言えるのです。


 いずれにしても、ここまでお読みになって、何かお感じになることはないでしょうか?

 そうなのです。このフィッチによる日本国債の格付け引き下げを一人よろこんでいる人がいるのではないか、と。

 それは誰?

 先日来何度か取り上げているフジマキ氏なのです。そう、円安が諸悪の根源と言って憚らないフジマキ氏。

 では、何故フジマキ氏は、日本国債の格下げを歓迎するのか?

 それは、もし日本国民の多くや日本の金融機関が、少しでも日本国債に対し警戒心を持つようになると、資金の運用先を今後は外貨建て資産へシフトさせることになり、そうなると円安が加速化すると予想されるからなのです。

 でも、本当に円安の流れが定着してしまうことになれば、今度は日本政府が、今韓国がやっているように急速な円安を食い止めるために為替介入をすることが余儀なくされ、それはそれで大変困ったことであるのです。

 ということで、私は、過度な円高や過度な円安を起こしかねない政策はくれぐれもとるべきではないと思うのです。


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 誰かが新聞の社説のことを書いていたのですが、私も気になっていたのです。

 先日、朝日新聞のサイトを訪れたら、「社説」のところにこんなことが書いてあるのです。

 「大学入試問題に非常に多くつかわれる朝日新聞の社説。読んだり書きうつしたりすることで、国語や小論文に必要な論理性を身につけることが出来ます。」

 ほほー、それが朝日の社説というものか。確かに今から40年ほど前にも、朝日新聞の社説などが入試の題材に使われるということがまことしやかに言われていたのを記憶しているのです。

 しかし、どうなのでしょう? 真実を問う役割を担う新聞社が、幾ら部数を伸ばす必要があるといえ‥真っ先に「大学入試問題に非常に多く使われる」なんてことを言うなんて。

 書くとしたら、次のようになるのではないでしょうか?

 1.わが社の社説が、これまで何度政治の方向性に影響を与えたか? 誰もが気が付くことのない事実を指摘し、我々日本人が進む方向を示すわが社の社説。

 2.その論理構成は、学生諸君が文章力を伸ばすに大いに参考になるであろう。

 3.ついでにいうと、大学入試にもよく使われる。
 

 でも、私の価値観からすれば、社説が入試によく使われるので朝日を読んでみては‥なんて言うことはどうも照れくさい。

 それに、社説の題材っていうのは、政治性や専門性の強いものが多く、入試の題材には適さないと思うのですが‥

 まあいずれにしても、朝日さんがどのように自社を売り込もうと、それは朝日の自由。だから私が何を言おうと、どうぞ御勝手に。

 ただ、私と朝日の関係について率直に述べるならば、私が長いこと朝日の読者であったのも事実。ただ、この何年かは自然と朝日は読まなくなっているのです。

 まあ、朝日の記者のなかにはいい人もいるし‥そうでない人も。

 それから、朝日は給料が高いので有名だったです。実際に年上の記者の人から聞いた話ですが、地方支社勤務のときに、毎日酒を飲んでもお金が貯まって家を建てたなんて話を聞いた記憶があるのです。

 最後にもう一つ。朝日はかつて、日本の入試問題は丸暗記タイプの問題が多く、思考力を試す問題が少ないのがよくない、なんてよく批判していたものなのです。

 ご存知でしょうか?

 若かった私は、それはそうかも‥なんて思っていたのですが、成人した後で新聞社の入社問題集をめくってみたことがあるのですが、この問題が、大学の入試以上に丸暗記タイプの問題ばかりで
面食らった記憶があるのです。

 まあ、それが新聞社の実態というものでしょう。

 新聞社の社説を入試問題の題材に使う大学の方にも問題があると思うのですが‥



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 本日の日経新聞には、日経・CSISバーチャル・シンクタンクの政策提言というのが掲載されているのですが、ご覧になられたでしょうか?

 まあ、いろいろなことを提言されてはいるようですが‥どうも詰めが甘い、としかいいようのないものが目立つのです。

 その一つは、IMFが債券を発行して、必要な資金を市場などから調達できるようにしてはどうかとの提言なのですが、どう思われることでしょう?

 そもそも何故このようなことを提言したのか?

 「それはIMFが必要な財源を捻出することができないからよ。ユーロ危機を収束させるためには膨大な資金が必要だけど‥欧州や日本ははっきりと資金拠出を表明しているけど、アメリカは全くお金を出さないようだし、新興国も態度をはっきりさせていない‥」

 確かに、そういう事情があるのは誰もが知っていることなのですが、でもちょっとばかりおかしいとは思わないのでしょうか?

 「IMFが助けてあげることができないと、誰が助けるの?」

 とは言っても‥

 「IMFは、困った国を助けるラストリゾートよ」

 ですから‥

 「そのラストリゾートがお金が足りないでは、IMFの役割が果たせない」

 それはそのとおりなのですが、しかし、IMFが加盟国の出資以外のお金に頼るようなことになれば、つまり債券を発行して資金調達をするようになれば、その債券を購入する人、つまりIMFにお金を貸す人が、ラストリゾートになるという変な結果になってしまうのです。

 というよりも、銀行も見放し、市場も見放し、誰もお金を融通してくれる状況にないときに、仮にIMFを一枚かませることによって、国際収支に困難を来している国は必要な資金を調達することができるようになるのか?

 もちろん、そのときにはIMFという第三者が強力な保証人の役割を果たすことによって、一旦は銀行や市場から見放されたと思われた国も再び必要な資金を借り入れることができるようになるかもしれないのですが‥

 いずれにしても、そうやってIMFがしっかりとした自己資金というものを持たずに絶えず市場からお金を調達せざるを得なくなれば‥もちろん、そのような資金は短期資金としてではなく、例えば、償還期間が5年とか10年の中長期債を発行せざるを得ないのは当然だと思うのですが‥いずれにしてもそうやってIMFが資金を市場から調達することになれば、今度はIMF債の保有者が、IMFが融資する国の財政や経済に深い関心を持つようになるでしょう。

 そして、そうしたIMF債の保有者が、IMFが融資をしている先が全て財政内容がでたらめであり、当該国の国民も余り勤勉な働き手ではなく、絶えずデモばかり繰り返し、またその国の政治家は自分たちの都合ばかり述べ、お金を貸してくれた海外の銀行にさらに借金の棒引きを求めるようであれば、どう思うでしょう?

 仮にIMFが、今後ギリシャに対する支援のお金をIMF債を発行して調達するとしたら、当該IMF債を購入すべきかどうかと迷っている投資家は、ギリシャがいつの日にかIMFに対しお金を完済することができるのか、なんてことに大変深い関心を寄せると思うのです。

 でも、考えれば考えるほど、そう簡単なものではないな、と。だとすれば、IMFがギリシャに貸したお金が返ってこない可能性もあるだろう、と。そのとき、自分が購入したIMF債の価値はどうなるのだろうか、と。

 そうなれば、IMF債は、格付け機関からトリプルAどころか、シングルAの格付けを付けてもらうことも不可能であるかも知れないのです。

 地上で最大の信用を誇る最後の砦のIMFが、格下げの対象になるなんて‥とほほ!

 そんなことになれば、もう笑うしかないのです。決してそんな事態を招いてはならない。だから、IMFが必要な財源は、加盟国が力を合わせて苦しくても自力で捻出する他はないのです。

 「でも、そうは言ってもアメリカはお金を出すことができないと言っているし‥」

 どうしてもお金を出せないところは出せなくてもいいのです。しかし、IMFの投票権は、各国の出資金の額に応じて割り当てる仕組みになっているので、もしアメリカがこの先IMFに出資しないようであれば、それに応じてアメリカの投票権を低下させるだけのことなのです。

 「しかし、それはアメリカが承知しない‥」

 IMFというのはアメリカのためにあるのではないのです。世界経済が安定化するために世界の利益のために行動するのがIMFであるのです。

 今回の提言は、どうもアメリカの事情を配慮する余り、本質を忘れてしまった議論としか思えないのです。

 それにギリシャなどの問題は、何もギリシャがドル資金の調達に困っているという訳ではなく、単に域内のユーロの調達に困っているだけの話ですから、欧州中央銀行がその気になれば、どれだけでも対応は可能であるのです。

 もちろん、欧州中央銀行がユーロを無制限に発行するようなことになれば、近い将来インフレが発生することも懸念されはするのですが‥それにしても、ユーロ圏自体は、経常収支が構造的に赤字になるような体質でもない訳ですから、本来IMFに外貨の融通を頼ること自体が本当は筋違いなのです。

 その意味では、アメリカのいうようにユーロの問題は、もっと欧州自身がしっかり対応しなさいというのが適当であるのかもしれないのです。

 

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 福岡市の市長さんがよほど市職員の飲酒にまつわる不祥事に嫌気をなしたのか、とうとう市職員に対し外出先での飲酒を禁止してしまいました。

 どう思います?

 気持ちは分からないでもありません。何故ならば、事あるたびごとに市幹部は記者会見で謝罪を繰り返しているからです。ときには飲酒運転で人命まで奪う場合もある訳ですし‥

 でも、冷静に考えてみて、そんなことしても本当に効果があるのか?

 早い話、どれだけ飲酒運転がいけないと口を酸っぱくして言っても、いつになっても飲酒運転が絶えることはないのです。

 つまり、飲酒運転という違法行為さえ防ぐことができないのに、どうやって単なる飲酒を取り締まることができるのか、と。

 飲酒にまつわる事故と事件を何とかしなくてはいけない、という気持ちは分かるのですが‥

 確かに、市職員が市長の気持ちを大切にして、皆飲酒を控えることになれば、多分、飲酒にまつわる事故は減るでしょう。

 でも、毎日毎日お酒を飲む習慣がついた人々が、一体全体お酒を止めることができるのか、と。もちろん、自宅に帰ってからの飲酒は許されるそうですが、サラリーマンの憂さ晴らしは、職場を離れてからの仲間との一杯に限るのです。

 「なに言ってやがるんだ、あのくそ課長!」なんて言ってお酒を飲んで悪口を言えば、次第にほとぼりも覚め、また、次の日になれば仕事をやる気にもなるのです。

 つまり、これはいいお酒。

 しかし、当然のことながらお酒には悪いお酒というか悪い飲み方もあり、そのような酒癖の悪い人は、皆から敬遠されてしまうのです。反対に、幾らお酒を飲んでも全然乱れない人もいるのです。そんな静かにお酒を飲むことができる人まで、禁酒の対象にしていいのもなのでしょうか?

 はっきり言って、今福岡市長がやろうとしていることは、教育委員会や学校のその場しのぎのやり方と大変似ていると思うのです。

 お酒にまつわる事故が起きたから、お酒を自粛しろ、と。

 でも、そんなルールを全員に守らせることはできないのです。当然、一部の職員はルールに反してもお酒を飲み続けることでしょう。そして、そのような職員は、そうやってルールを破っても、どうせばれることなどないから‥それに良く考えてみたら、自分のお金で飲み屋で酒を飲むことのどこが悪いのか、なんて思ってしまうでしょう。しかし、そのようにルールを破る職員も、改めて職場で禁酒のルールを守っているかと聞かれれば、自分も酒は最近飲んでいないと答えるでしょう。

 つまり、こんな実現不可能なルールを強いることによって、職員に嘘をつかせることになるのです。

 嘘は泥棒の始まり!

 そうやって嘘をつくような習慣を付けさせてしまうと、組織は堕落してしまうのです。

 何故、日本や中国などは偽装が多いかと言えば、建前ばかり大切にするからに他ならないのです。

 どうぞ福岡市長は、効果的でないだけでなく弊害があると思われる禁酒例を解いてもらいたいと思うのです。

 やるとしたら、美味しい酒の飲み方、乱れない酒の飲み方の講習会でもした方が、よっぽど効果的であると思うのです。

 プラス、酒を飲んで問題を起こしそうな職員というのは大体想像がつくものであるので、市としては、そのような職員を対象に重点的に指導した方がよっぽど効果があると思うのです。

 市職員に禁酒令を出しておけば、万一また酒にまつわる事故や事件が起きても、それは禁酒令を破った本人が悪いと責任逃れができるなんて思っているとしたら、本当に救いがないとしか言いようがありません。

 
 市民の生の声もよく聞いた上で、考え直してみては如何でしょうか?


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 先日、フジマキ氏の「円高が諸悪の根源」とする仮説を検討しました。ご承知のように内容的にはいろいろ問題がある仮説だったのですが、ただ韓国のウォンが、戦後対円で1/13の価値しかなくなっているという指摘については改めて驚かされたのです。はっきり言って私の認識不足でした。

 そんなにウォンの価値は下がっているのか? では、この10年ほどの動きではどうなのか?

 流石に1/13ということはありませんが、それでもここ数年の円高などを反映して、ウォンは対円で半分近くまで価値を下げているのです。

 つまり、日本の輸出企業にとっては韓国が強力なライバルなので、余計にウォン安の動きが気になってしょうがない、と。こんなに円高にならなければ‥或いは、こんなにウォン安にならなければ、もう少し日本は健闘ができる筈なのに、と。韓国のウォンが対円で半値近くまで下がっている訳であるから、これでは日本の輸出企業は太刀打ちできない、と。何故ならウォンが半値になれば、韓国の輸出品の価格はドル建てで半値にすることが可能であるからだ、と。

 もし、これが本当であればフジマキ氏の主張は相当に説得力を持つのです。

 しかし、実際にそうなのか?

 でも、ウォン安がそこまで有利に作用することはないのです。何故? その訳を以下考えてみることに致します。

 例えば、円安が急激に襲ったと仮定しましょう。円が80円/ドルから160円/ドルに低下したとして、日本の輸出企業にはどんなメリットがあるのでしょうか?

 その時には例えば、1万ドルの価格の自動車を一台売り上げると、今までは80万円の売り上げがあったのが160万円になり、一挙に売り上げが倍増するということで、輸出企業にとっては笑いが止まらなくなるのです。

 或いはこの際、その自動車の販売価格を下げて一気にシェア拡大に走ることもできるでしょう。つまり、輸出企業としては、1台80万円で売り上げればペイするとすれば、円安の結果、今まで1万ドルで売っていた自動車を5千ドルで売ることも可能であるのです。5千ドル×160円=80万円であるからです。

 つまり、今まで1万ドルで売っていたものを5千ドルにまで引き下げることができれば、諸外国のライバルたちに比べ圧倒的に安い価格で自動車を市場に出すことができるでしょう。

 しかし、1ドル=80円が1ドル=160円にまで円安になったら、日本の輸出メーカーはドル建ての製品価格を半分にまで引き下げることが本当にできるのか?

 答えはノー。

 でも、何故?

 というのも、仮に日本の輸出企業が自動車を生産するための原材料をドルで購入しているとすれば、円安になったせいで海外に支払う原材料費が倍になってしまうからです。話を単純化するために、全ての原材料費がドルで支払うものだと仮定すれば、円がドルに対し半分の価値しかなくなったのならば、結局、今まで1万ドルであった自動車はやはり1万ドルで売らないとペイしないということになるのです。

 もっとも、実際には、原材料費の内の相当の部分は円で支払うものであるために、円安にともないドル建ての製品価格をある程度は引き下げることが可能です。

 ということで、急激に起こる為替相場の変動は、輸出企業の決算に一時的に相当な影響を与えるのですが、長い目で見た場合には、今言ったようにコスト面にも影響を与えるために、思ったほど有利になったり不利になったりする効果はないのです。

 まあ、そういうことで、こうして日本を円高が襲っても、日本の輸出企業は時間をかけてそれに耐えうるような調整に励み、どうにか今日まで持ちこたえているという訳なのです。そして、日本の輸出企業がそうやってしぶとく耐えているので、円高が止むことがないとも言えるのです。

 もし、日本の輸出企業がもうギブアップということになれば、その時に円高はストップするでしょう。

 


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 お笑いの次長課長の河本氏とその母親のことが問題になっています。

 私の第一印象は、あんなに稼いでいるのにとんでもない、というものでした。そんなことをしているから日本の政府は借金がかさみ、そして益々増税が必要になってしまう、と。

 ただ、この問題を考えていると、少しばかり河本一家の考えも理解できないでもないな、と感じるようになったのです。

 先ず、生活保護を受けるようになったのは、まだ河本氏が売れない時代の話だから問題なし。

 しかし、徐々にタレントとして売れだして、母親が生活保護を受ける必要がなくなった、と。

 で、問題になるのは、この時の彼らの判断だったと思うのです。もはや多額のギャラを稼ぐようになったのだから、役所に事情を説明して、生活保護の打ち切りを自ら申請べきではなかったか、と。

 しかし、お笑いの世界には一発屋という言葉があるのです。

 つまり、急に売れるようになり、あちこちのテレビ局がからお呼びがかかるようになっても、ひょっとしたらその翌年にはテレビからおさらばしているかも‥と。

 つまり、一瞬多額の収入を稼ぐようになったと思っても、それが2年先、3年先も続くがどうか保証がない、と。

 だとしたら、余り急いで生活保護の打ち切りを役所に申請しなくても、少し様子をみるか、と。それに、もし生活保護を受け取る資格がなくなったというのであれば、役所の方から何か言ってくるだろうから、と。

 もし、そうしたことが本当であったとしたら、ねえ、河本一家をそうワルと決めつける必要はないでしょ?

 でも、そうした事情はともかく、今は大金を稼ぐようなタレントになった訳だし、悪意はなかったとしても、受け取るべきではない生活保護を受け取っていたのだとすれば、ここは潔くファンに対して事情を包み隠さず説明したうえで謝罪をしたら如何でしょう? 河本一家の行為が違法であるかどうかに拘わらずです。

 片山議員や世耕議員が生活保護の不正受給をなくそうと努力しているのは分からないではありませんし、私も一般論としてそのような動きを支持したいと思うのですが、まあ、河本一家の事情も少しは斟酌して上げたら如何でしょう。

 彼らにお仕置きをするとしたら、「お前らにあげる生活保護はねえ!」と言ってやれば、それで十分でしょう。

 そうすれば、彼らも反省して、もらうべきではなかった生活保護手当はちゃんと国に返すことだと信じます。


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