経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

2014年09月

 安倍総理が、政労使の会議で年功序列型の賃金体系を見直すことを要請したと報じられています。

 どう思いますか?

 安倍総理は、年功序列型の賃金体系が見直されれば、子育て世代の賃金が上がるので好ましと考えているようなのですが…

 確かに若手の賃金が上がることは容易に想像できますが…そして、自分の能力に自信のある若手などのなかには、年功序列型の賃金体系の見直しを歓迎する人たちが多いかもしれませんが…でも、どうなのでしょうか?

 能力が劣る年配の労働者が可哀想だって、ですか?

 否、そうではないのです。それもありますが、能力のある年配の労働者も気の毒なのです。

 能力のある年配の労働者は、その能力に応じて高めの給与が支払われるのだから、何も気の毒なことはないと言いたそうですね。そうでしょう?

 でも、そのように考えたとしたら、既に経営者側のマジックにかかっているのです。

 よ〜く考えてください。

 仮に、入社後2、3年の若手の社員と、50歳代の年配の社員がいたとして、彼らは、能力や実績の観点から考えて、どのような処遇を受けていると言えるか?

 年功序列型の賃金体系の下では、若手は、能力や実績から判断したら不当に安い賃金しかもらえない一方で、年配の社員は、逆に割高な賃金をもらっているのです。

 でしょう?

 では、実力主義に移行したらどうなるのか?

 若手も年配も、能力や実績に応じた賃金を得ることになるのです。間違いないですよね。ですから、企業側からすれば、どちらの制度を採用しようとも損も得もないことになるのです。

 しかし、ここで思考を止めてしまってはいけません。

 というのも、年配の社員は、若手のときには割安の賃金をもらい、そして、年配になってからは、能力や実績に応じた賃金をもらうということになれば…

 あれれ、変でしょう?

 つまり、年配の社員は、若かりし頃の損失を取り戻すことができないのです。

 では、企業側にとっての損得勘定はどうなのか?

 先ほど考えたように、企業側にとっては一見、損も得もないように見えるのですが…実はそれは錯覚なのです。

 つまり、企業側は、年配の社員に対しては、若かりし頃には割安の賃金を払っていた分、年配になったら割高の賃金を支払う義務があるのに、それを途中で打ち切る訳ですからその分が企業側にとっては得になるのです。

 でしょう?

 ですから、年功序列型の賃金体系を仮に改めるとした場合、既に入社済みの社員は例外扱いとするか、或いは過去の未払い相当分の賃金を支払う必要があるのです。

 そうでしょう?

 しかし、年功序列型の賃金体系を見直すことが必要であると主張している経営者側が、そうした例外を認めたり、未払い相当分の賃金を支払うなんてことはないでしょう。

 だって、少しでも得をしようとして賃金体系の見直しをしようとしている訳ですから。

 そのような抜け目のない資本家側の作戦に自ら加担する安倍総理!

 残業代ゼロ法案もそうですが、いろいろと理屈をつけても、結局は、労働者側への支払いを少しでも削ろうとしているだけの話なのです。


  安倍政権は経済界とべったりの関係になっていると思う方、クリックをお願い致します。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ

 

 

 
このエントリーをはてなブックマークに追加

 相変わらず消費税増税に反対する人々がいるのですが…まあ、確かに今年8%に上がったばかりなのに、またかよと言いたくなる気持ちは分からないではありません。でも、他方で、10%の方が計算が楽だなんて思っている人もいるようです、なんて言うと、お前は貧しい人の気持ちが理解できないのだな、と恐らく言われるのでしょうね。

 いずれにしても、本来ならば増税に賛成する人などいない筈。私だって嫌なのです。でも、増税しないとそのツケが将来世代に回わされるだけだから…つまり、自分たちの子や孫が大変な目に遭わないようにしたいから、止むを得ないとなるのです。

 ということで、増税に根強く反対する人たちに対しては、そのことについて聞いてみたいものなのです。自分たちの子や孫に負担を押し付けていいのか、と。

 ただ、いずれにしても今、私は、消費税増税を予定通りに実行するかどうかよりも大切なことがあると痛感しているのです。

 それは何かって、ですか?

 それはですね、政府が長期的な財政の見通しを国民に示して理解を得ることなのです。消費税を増税することを決定することも大事ではありますが、その先がどうなるかを国民に示して理解を得ることはそれよりももっと大切なのです。

 というのも、仮に来年10月に再度消費税を引き上げたところで、それで増税が打ち止めになる可能性はないからです。借金が実質的に増えないようにする(プライマリーバランスを均衡させる)という控えめな目標を達成するためだけでも、消費税率を最低25%程度まで引き上げる必要があるなどと言われているではないですか。

 それに、どんな理由であろうと来年10月の消費税増税実施を延期した場合には、財政健全化の軌道に乗せることが遠のく訳ですから、益々その後の財政見通しについて説明する必要性があるのです。

 つまり、増税反対派の人々は、この先日本経済がどのようなコースを歩み、そしてどのようにして税収が増えて行くかを説得力を持って説明できないのであれば、ただ単に問題を先送りさせるだけの無責任な人々になってしまうのです。

 消費税増税反対派の人々はよくこんなことを言います。

 消費税を増税したって、それで我が国の財政が健全化するには程遠い、と。

 どう思います?

 それは私も率直に認めます。何故ならば、繰り返しになりますが、基礎的財政収支を均衡させるためには、消費税率を最低25%程度にまで上げることが必要であろうと言われているからなのです。

 10%に税率を引き上げるのでさえこんなに反対に遭っているのに、果たして、25%にまで税率を引き上げることなどできるのか、と。

 正直言うと、そんなこと考えたくもないのです。

 でも、だからと言って財政健全化の努力を初めから放棄してしまっていいものかどうか? そうでしょう?

 確かに、この先の道のりは茨の道と言うべきでしょう。だから、政治家はそれを口にしたがらない。でも、国民は、これから先に茨の道が待っていることを十分予想している。だから、政治家の言うことを信じない。そして、だから将来に備えて少しでも無駄遣いをしてはいけないと考える、と。

 私は、来年の10月に予定されている消費税増税を何が何でも実施すべきだと主張するつもりはありません。国民の多くがそれを受け入れたくないというのであれば、民主主義の国である以上仕方がないでしょう。

 しかし、その場合でも、どういう将来が待っているのかを政府は国民に十分説明することが必要なのです。仮に来年10月の消費税増税を先延ばしにしたとして、その後、どのような手順で財政健全化を進めるのか、と。

 逆に言えば、仮に来年10月の消費税増税実施を決定したとしても、その後どのような将来がまっているかを国民に説明しなければ、それは国民に対する背信だと言ってもいいでしょう。

 誤解のないように言っておきますが…何も消費税の増税だけが財政健全化の手段ではないのです。法人税を引き上げたって、或いは相続税を引き上げたって、或いはまた歳出をこの際思い切ってカットしたっていいのです。

 でも、人気を気にする政治家にはそのようなことは決断できない、と。そして、月日ばかりが経過し、爆弾が大きくなって行くのです。

 ですから、本来であれば、財政健全化を道を歩むのは早ければ早いほどよかったのです。

 いずれにしても、増税反対派の人々は、どうやって景気をよくして、どうやって税収が増えるかを説得力を持って説明できないとすれば、単に希望を述べているに過ぎないのです。

 私は、1970年代後半以降の日本の経済と財政の歩みを振り返って、仮にどれほど景気がよくなっても税収不足を回避できないと考えるから増税はやむを得ないと言っているのです。

 あのバブルの頃でさえ、税収不足が発生していて、新発国債の発行を余儀なくされていたのです。そして、その頃の法人税率は今よりも高かったことを考えるならば…どんなにバカ景気になったところで、がばっと法人税収が増えるなんてことは考えられないのです。

 それでも景気をよくさえすれば、財政は健全化するなんて言うのでしょうか?

 いずれにしても、将来の展望を示して国民の理解を得ることなしには消費税増税の判断はできないと思うのです。


 本日も、暗い話で大変恐縮です。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ
このエントリーをはてなブックマークに追加

 安倍総理が言いました。

 「皆さん、地球温暖化は、疑いのない事実です」

 開いた口が塞がりません。安倍さんは本当にそう思っているのでしょうか? むしろ次のように言ってくれたらインパクトを与えたものを!

 「地球温暖化の議論は根拠がありません!」

 本当に、まったくもう今更何を言っているのか、と。遅かりし由良之助だ、と。

 どう思います?

 誤解されるといけませんので早めに言っておきますが、私は、地球温暖化は着実に進展しつつあると思っています。だから、昨今、異常気象が増えているのです。ですから、本当は安倍さんの発言を支持したいのです。しかし、安倍さんや自民党や財界は、地球温暖化なんてどこ吹く風だと言わんばかりの行動をしてきたではないですか。

 そうでしょう?

 それが、どういう訳か急に「行動を起こしましょう」などと白々しいことを言う。

 まあ、いいでしょう。

 ところで、疑いのないことと言えば、もう一つ頭に浮かぶものがあるのです。

 それは我が国が財政破綻するリスクが少しずつ大きくなっていることです。

 そうでしょう? だから、我々は嫌々ながらも増税に協力しているのでしょう?

 しかし、世の中には絶対に財政破綻はしないと言い張る輩がいる!

 それは、私だって本当はそう願いたいのです。財政破綻の懸念が少しもないというのであれば、増税など必要なくなるからです。

 でも…そのようなことを言い張る人というのは、少し無責任すぎるのではないでしょうか?

 それに、いろいろなことを考えていくと…つまり、社会経済構造の変化などを考えていくと、今後益々財政破綻のリスクは高くなるとしか思えないのです。

 次の質問に先ず答えてみてください。

 (1)近い将来、日本は人口増加に転じる。イエスかノーか?

 (2)日本の貿易赤字は今後それほど長くは続かず、もう少しすると黒字に転換する。イエスかノーか?

 (3)日本の製造業が復活し、日本経済は再び高度成長の軌道に乗る。イエスかノーか?

 (4)日本政府は、遠からず公的年金制度や公的医療保険制度を廃止ないし縮小する。イエスかノーか?

 (5)日本の企業は法人税の引き上げを受け入れ、また、お金持ちは相続税の引き上げを受け入れるようになる。イエスかノーか?

 では、一つずつ考えていきましょう。

 先ず、長期的にみて日本の人口構造がどうなるかという問題ですが…誰だって人口減少を食い止めたいと思ってはいるものの、なかなか名案はないのです。いずれ何かをきっかけとして、また子供を沢山産むことが流行らないとは言えませんが、それでもなかなかそのようなことが起こるとは思えません。

 もし、そうであれば、医療費や年金の支給の対象となる高齢者が増える一方で、税の主要な負担者である労働者世代が減る訳ですから、財政事情は悪化するだけ。

 貿易収支に関しては、これだけの円安が起きていながらもなかなか輸出数量の回復につながっていないことを考えれば、貿易収支が今後改善するとは期待しにくいでしょう。そして、今後貿易収支どころか経常収支まで赤字に転落してしまうと…そうなれば、否が応でも海外の投資家が保有する国債の割合が増えて行くでしょう。

 しかし、海外の投資家については、かつてのアジア通貨危機を思い出せば分かるとおり、いつ資金を引き上げるか分からない存在であるのです。つまり、当てにはならない、と。

 三番目は、我が国の経済、就中製造業が復活するかどうかですが、最近の動向をみれば、これもなかなか期待薄。少なくても、日本の景気がよくなって、その結果税収が増え、国債の発行に頼る必要がなくなるなんてことはどう考えても起こるとは思えません。だって、あのバブルのバカ景気のときでさえ、我が国政府は国債の発行を余儀なくされていた訳ですから。

 四番目は、国の支出を削減することの可能性です。例えば、国民が公的年金や国民健康保険の廃止、縮小を受け入れると思いますか? そんなことは政治的に無理でしょう。 だとすれば、その点でも財政事情が改善する可能性は殆どないとしか言えません。

 五番目は、企業やお金持ちが自らの負担になるような増税を受け入れる可能性です。そんなこと受け入れる訳ないでしょう?

 そうやって考えて行くと、今すぐという訳ではないものの、少しずつ財政破綻のリスクは高まっていることは確実なのです。私は、経常収支が赤字に転落する辺りからこのリスクが世界的にも意識されるようになるのではないかと思っています。

 では、経常収支の赤字転落は何時頃起こりそうなのか?

 どう考えても、それほど先の話ではないのです。

 グッチーさんは、フジマキさんが生きている間は財政破綻は起こり得ないと言っていましたが、経常赤字転落はフジマキさんがまだまだ元気なうちに起こりそうなのです。

 いずれにしても、その時になって慌てても遅いのです。

 日本銀行が国債を買い上げれば破綻は起こり得ない、なんて名案を披露している人もいますが、日本銀行がそのような行為に出ざるを得ないことこそが、破綻した証拠でもあるのです。

 
 

 日本銀行が国債をどれだけでも買い上げれば破綻は回避できるという主張は、全く意味をなさないと思う方、クリックをお願い致します。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ
このエントリーをはてなブックマークに追加

 突然ですが、貴方は原発の再稼働に賛成ですか、それとも反対ですか?

 2011年3月11日の事故直後には圧倒的多数の人々が…もちろん自民党の政治家も含め、本当に殆ど全ての人々が原発はもう止めようという意見であったのに…時間が経つにつれ原発再稼働派が勢いを増しているのは皆さんご承知のとおりです。

 でも、原発再稼働を支持する人々も、よく見てみるといろんな考えに分かれるのです。

 誤解を恐れずに言えば、私は大きく二つのタイプがあるように思います。

 一つは、何が何でも原発は稼働させるべしという考え。電力会社、原子力の専門家、経産省、原発プラントメーカー等の人々の考えと言っていいでしょう。

 では、今一つの考えとは?

 それは、
原発の危険性を考えれば本来は原発に頼らない方が望ましいが、発電のコストや利用可能な代替エネルギーが限られていることを考えると、原発を稼働しない訳にはいかないだろうという考えです。

 一般の国民であって原発の再稼働を支持する人は、何が何でも原発を再稼働すべきというのではなく、このように考え方をする人が多いと言っていいでしょう。

 では、このような消極的ながらも原発再稼働を支持する人の考え方は、説得力があると言えるのでしょうか?

 そういった人々がよく口にする議論があります。

 「原発の稼働を止め、そして火力発電の比重を増やしたせいでどれだけ電気代が上がっていることか」

 それだけではありません。次のようなこともよく言われます。

 「火力発電に対する依存度を増やさないようにしようとしても、太陽光発電など再生可能エネルギーの全体に占める割合は微々たるもので当てになるものではない」

 どう思いますか?

 私は、原子力発電のコストが安いなんて言われても、それは電気代として企業や消費者が実際に支払う電気代を比較するからそのように見えるだけの話であると思うのです。仮に実際に国が負担する様々な費用を含めれば原子力発電のコストの方がむしろ高くつくことは明らかなのです。

 だって、実際に福島で原発事故が起きたせいで、どれだけの支出を政府は余儀なくされていることか?!

 そうした費用は、電力を使用している企業に直接請求されることがないので、原発を稼働した方が安いと企業は信じ込まされているだけなのです。

 次に、太陽光発電や風力発電、或いは地熱発電などがどれだけ頼りになるかということについて考えてみたいと思います。

 この点について、原子力村の関係者は一貫して再生可能エネルギーの貢献度は微々たるものでしかないと主張してきました。つまり、少々太陽光発電が盛んになったとしても、それで電力不足を解消する切り札にはなり得ない、と。

 では、昨日(9月24日)、九州電力が発表したことはどのように理解したらいいのでしょうか?
 
 産経新聞:九電、再生エネ受け付け中断 供給過剰で停電リスク
 
 「九州電力は24日、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づく契約の受け付けを、九州全域で25日から中断すると正式発表した。太陽光発電の導入が急増し、送電設備の容量が足りなくなり、大規模な停電になる恐れがあるためだ」

  「申し込み分のすべてが発電した場合、供給力が消費電力を上回り、送電設備の容量がパンクして安定供給に支障が出る恐れがあるという」

  「九州は、土地が比較的安く購入できるほか、日照時間が長いなどの利点があり、太陽光を中心に再生可能エネルギーの普及が進んでいる。固定価格買い取り制度による太陽光と風力の設備認定量は、全国の約4分の1を占めている。九電によると、平成26年度から買い取り価格が下がるのを前に、今年3月だけで過去1年分に当たる約7万件の申し込みが殺到したという」

 停電リスクなんて言葉が躍っていますが、電力の需要に供給が追い付かないから停電しそうだと言っているのではないのです。そうではなく、供給過剰が原因で停電のリスクがあると言っているのです。

  いいですか、供給が多すぎると言っているのです。

 原子力村の人々に聞きたい。

 これは一体どういうことなのか、と。原発を再稼働しなければ、電力は不足する筈ではなかったのか、と。しかし、少なくても九州では太陽光発電の設備が増えているせいで供給過剰になっているのです。

 それで、どうして九州で原発を再稼働させる必要があるのでしょうか?

 おかしいでしょう?

 結局、原子力村の人々は、原発の再稼働を行うという結論ありきで、いろいろと理屈を並べているに過ぎないのです。

 今九州では佐賀県や鹿児島県を中心に、原発事故を想定して避難方法の確認などがなされているようなのですが…本当に恐ろしい話なのです。何故、そこまでして原発を再稼働しなければいけないのか、と。

 これが原発を再稼働しなければ人間が生きていけないというのなら分かります。しかし、原発を再稼働すれば、人間が安全に生きていけなくなるリスクが高まるのです。そしてなによりも、こうやって太陽光発電が急増していて、電力の供給が過剰になっているのに…


 
 太陽光発電による電力の買取りを中断するというのは、原発を再稼働するためとしか考えられないと思う方、クリックをお願い致します。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへへ
このエントリーをはてなブックマークに追加

 突然ですが、我が国の長期金利は今どの程度の水準にあるかご存知でしょうか?

 そうですよね、0.5%を僅かに上回る水準にあるのです。なんとまあ、低い水準であることか!

 でも、そのことについて何か不思議に思いませんか?

 我が国の貿易収支や経常収支の黒字額が依然として大きいために国内で資金がだぶつき…或いは、政府の財政事情が改善の方向にあり…或いはまた、景気が悪化を続けているというのであれば分かるのです。

 そのような状況が重なれば重なるほど国債に対する需要は増えるからなのです。

 いずれにしても、国債に対する信頼や人気が高まった結果、国債の利回りは低下するのです。つまり、長期金利は低下する、と。

 では、我が国の経済や財政の状況は今どうなっているのか?

 その前に、この15年間ほどの間に長期金利がどのように推移してきたかを見てみましょう。グラフをご覧ください。

国債(残存期間10年)利回り
(資料:財務省のデータにより作成)

 如何でしょう?

 長期金利(残存期間10年の国債の利回り)は、2003年頃に一時特殊な理由で大きく低下したことがあるのですが、それを除けば2010年頃までは概ね1.5%を中心として上下に変動を繰り返してきたのです。

 しかし、その後はどうでしょうか? 2011年頃からはパターンに変化が生じ、基調的に低下を続けていることが窺がわれるのです。

 何故最近になってこんなに長期金利が低下しているのでしょうか?

 長期金利が低下しているということは、とりもなおさず長期国債の価格が上昇しているということになりますが、それは、長期国債の供給よりも需要が上回っているからそうなるのです。

 では、何故長期国債に対する需要が高まっているのか?

 これが、最近になって、国債の発行額が急速に減少しているとでもいうのであれば分かるのです。

 長期国債に対する絶対的な需要額が増えていなくても、相対的な需要が増えれば国債の価格が上がる、と。

 でも、ご承知のように近年、新発国債の発行額は減るどころか増えているのです。

 では、長期国債の絶対的な需要額が増えているのでしょうか?

 これも、近年、景気がどん底に落ち込み、民間企業の資金需要が全くないというような状況が発生しているというのであれば、結果として国債に対する需要が増えることもあるでしょう。

 しかし、これもご承知のように、最近になって急に景気が悪化しているような状況にはなっていないのです。

 さらに言えば、最近は、貿易赤字が定着してきているので、輸出で儲けたお金のために資金が余剰気味になるということはないのです。

 では、何故長期金利は低下を続けているのでしょうか?

 それは、日本銀行が市場で大量の国債の購入を続けているので…その結果、そうなっているだけなのです。つまり、長期国債に対する需要が増えているのは事実ですが、その殆どは日銀によるものなのです。ということは、こうして長期金利は低下しているとはいうものの、それは自然に形成されたものではなく政府が介入した結果なのです。

 では、仮に政府がこのような大量の国債購入を行っていなかったとすれば、長期金利はどうなっていたでしょうか?

 私は、当然のことながらここまで長期金利が低下することはなかったと思います。

 だって、過去2年間の間に日銀が保有する長期国債の残高は、62兆円から181兆円と3倍もの規模に達しているからです(2012年9月20日→2014年9月20日)。つまり、この2年間でネットベースで120兆円もの長期国債を購入していることになる訳ですから…ということは、120兆円もの追加需要が起きていなければ、こんなに国債の価格が上がることはなかったでしょう。

 要するに、今我が国の国債の利回りがこんなに低い水準にあるとは言っても、それは市場で自然に形成されたものではないので、それを額面通りに受け取ることはできないのです。

 にも拘わらず、我が国の国債の利回りはこんなに低いのだから、財政破綻などあり得ないと暴論を吐く人々がいるのです。

 おかしいのではないのでしょうか?

 それに、ついでに言っておきますと、仮に今行っている異次元の緩和策が成功を収め、そして、我が国のインフレ率が消費税増税の影響分を除いて2%を超えるような状況になったら、どんなことになるのでしょうか?

 リフレ派の人々は、万歳三唱でもしますか?

 いずれにしても、そうして目標を達すれば、遅かれ早かれ日銀は大量の長期国債購入を停止する事態になるでしょう。

 しかし、そうやって長期国債に対する日銀の下支えがなくなってしまえば、国債の価格低下が始まるのです。

 そのような事態になったときに、日銀や安倍政権はどう対応するのでしょうか?

 異次元の緩和策をなお継続すれば、国債の暴落を先延ばしすることができるかもしれません。しかし、そうなればマイルドなインフレどころではなくなり、国民からインフレをどうにかしろという声が起きるでしょう。

 では、インフレをストップさせるために急に異次元の緩和策を停止するとどういうことになるのか?今度は本当に国債の暴落が始まるのです。



 政府(日銀)が市場に介入し過ぎると、ろくなことはないと思う方、クリックをお願い致します。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ
このエントリーをはてなブックマークに追加

 先週末、オーストラリアでG20が開催されましたね。そして、その際、米国のルー財務長官が日本と欧州の成長率の低さに失望していると発言しましたが、ご存知でしょうか?

 ご存じない?

 いずれにしても米財務長官が失望したと発言しているのですが、どう思いますか?

 まあ、そんなことを言われると普通の日本人なら、他国のことをとやかく言う暇があったら自分の国の心配でもしていろと言いたくなるでしょう。

 そうでしょう? だって、米国だってこれまで財政の崖だとかなんだとかあって、散々世界に心配をかけたではないか、と。

 ということで、このルー財務長官の発言に対して反発する人々は多いものの、彼の発言の真意を理解している人が見受けられないのが現実。

 もとい、彼の言いたいことはこうだと、勝手に理解している人はいるのです。

 どのように理解しているのでしょうか?

 それは、米国が日本の成長率の低さに失望しているということは、消費税の増税を延期しろということだ、と。

 どう思いますか?

 まあ、増税反対派の皆さんの立場に立てば、そのように理解したいところでしょうが…でも、それは違うのです。

 何故かと言えば、欧米は一貫して日本が健全財政路線の軌道に乗ることを求めているからです。もっと分かりやすく言えば、日本が財政破綻をきたして世界経済に深刻な影響を及ぼすようなことだけは絶対にしてくれるな、と言っているのです。だから、IMFもそしてOECDも日本が増税することを強く勧めているのです。

 では、何故ルー財務長官は、日本の成長率に失望していると言ったのか?

 はい、そこの貴方! そう貴方です。貴方は今、アメリカの財務長官か何かは知らないが、自分の国のことを心配しておけ、なんて思いませんでしたか?

 そう思いたい気持ちはよく分かります。でも、ルー財務長官はアメリカのことを心配すればこそ、日欧の成長率の低さに失望しているなんて言っているのです。

 仮に、アメリカの成長率が高くて、その一方で、欧州や日本の成長率が低ければ、アメリカとしてはニンマリしたくなる。そうでしょう? だとすれば、アメリカとしては、別に欧州や日本を批判する必要はないのです、本当なら。

 でも、アメリカは今、いつゼロ金利政策を解除するかというような段階に至っている一方で、日欧の成長は覚束ない、と。そこで、アメリカの長期金利が徐々に上昇するとともにドル高が起きているのです。

 まだ分からないでしょうか?

 実は、アメリカとしては、ドル高が起きていることが本音としては嫌なのです。ドル高になれば、輸出を促進して雇用の機会を創出しようというオバマ大統領の戦略に水を差してしまうからです。

 今のままの流れではドル高の勢いが強まるばかりなので、そこでルー財務長官は警戒をしているということなのです。仮に、日欧が財政出動をすることによって成長率を高めることができれば、これほど一本調子でドル高が進むことはなくなるでしょう? だから、ルー財務長官は日欧の成長率に失望したと発言して、財政出動を促しているのです。

 お分かりになりましたか?

 でも、このルー財務長官の発言を聞いて、私が失望しました。

 というのは、仮に日本がまたまた財政出動をしたところで、日本では既に人手不足が発生しており、そして、未消化の公共事業が山積しているので経済を下支えする効果は殆どないからです。

 そんな日本の事情をルー財務長官は知らないのでしょうか? 或いは、知らないというよりも自国の都合しか考えていないということなのでしょうか?

 いずれにしても、日本のマスコミも、もう少しイマジネーションを働かせるべきではないのかと思わずにはいられないのです。


 
 結局、アメリカは、なんだかんだと言いながら自国の利益ばかり考えていると思った方、クリックをお願い致します。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ

 
このエントリーをはてなブックマークに追加

 突然ですが、貴方は安倍総理のことをどう思いますか?

 そんな質問をされては困りますか? それともどうも思わない? それとも大いに評価している?

 私は、はっきり言って、安倍総理にはどうもついていけないという感じなのです。彼が自民党に所属しているからというのではないのです。自民党の政治家であっても共感する人は幾らでもいるのです。

 早い話、経済政策に関しては全く違う意見を有している麻生副総理の方がまだ、私としてはシンパシーを感じる部分があるのです。

 どうしてかと言えば、麻生副総理は私とは経済政策に関する意見が大きく違いながらも、自分の信念に忠実であるからです。周りがどういう意見であるとか、偉い学者がどういう意見であるとか、そのようなことに気を囚われることなく自分の意見をズバリと述べる、と。

 だとすれば、彼の意見が正しいかどうかは別として、少なくても彼は故意に嘘を言っている訳ではないのです。

 では、安倍総理はどうか?

 原発は完全にコントロール下にある、なんて発言がありました。

 その発言も、全くそう信じているから出た発言なのでしょうか?

 しかし、どう考えてもそうは思えません。だって、コントロールできるように四苦八苦しているのが現実ですから。しかし、そうでも言わないと、オリンピックが誘致できない、と。

 安倍総理のリフレ派的な考えについては、信念に基づいた発言のように思えないこともないのですが…でも、よくよく考えると麻生副総理のように自分の経験を基にした意見には思えません。何故かと言えば、安倍総理は、何故マイルドなインフレにすると景気によい影響を与えるかについて、一つも具体的な説明をしないからなのです。

 あと、安倍総理が青いバッジをしているのも私にとっては理解不可能です。

 あの青いバッジは拉致被害者の一刻も早い救出を祈ってしているものなのでしょう? そのくらいのことは私にも分かるのですが、何故そのようなバッジを一国のリーダーがわざわざする必要があるのか、と。

 だいたいバッジやリボンなんてものは、市民レベルで、或いは労働者レベルで身につけるものではないのでしょうか? 一人一人の発言や行動には限度があるから、同じような考えを持った人が団結して、或いはそういった意見を幅広く広めようとして身につける訳でしょう?

 つまり、最高の権力者に自分たちの意見を知ってもらいたいからバッジやリボンをつけるのです。

 一国の最高責任者がバッジをつけたとして、それは誰に対してアッピールしているのでしょうか?

 北朝鮮? アメリカ? それとも国民?

 おかしいでしょう?

 一国のリーダーに必要なのは、そのようなバッジを身につけることではなく、不言実行。つまり、一刻も早く拉致被害者を救済することなのです。

 今回の北朝鮮側の拉致再調査報告書の提出が遅れている最大の理由も、日本側が5月以降、日本と北朝鮮の間で事態が進展しつつあることをプレイアップし過ぎたばかりに、米国や韓国などから横やりが入ったからなのではないのでしょうか。

 総理は黙って行動すべきだったのです。

 地球儀を俯瞰する外交なんて言うキャッチフレーズも気に入りません。

 地球を人工衛星から俯瞰したというのであれば分からなくはありません。しかし、普通地球儀を眺めるのは、自分の目の前においたのを見る訳ですから、それを俯瞰するなんていうのは理屈に合わないのです。地球儀を俯瞰するというのを文字通りに理解すれば、例えば、総理が地球儀を官邸の庭に置き、自分は官邸の屋上から眺めているような状況になりますが、まさかそのようなことをしているとはとても思えません。

 恐らく、地球儀を俯瞰するというのを通訳する人は苦労することでしょう。

 英語で何というべきか、と。

 いずれにしても、地球儀を俯瞰するとは言っても全く地球温暖化の問題には関心がないとしか思えない安倍総理。もっとも、地球温暖化の問題について関心を失っているのは内外の多くの政治家も同じようなものであるので安倍総理だけを責めても気の毒な面はあるものの…でも、安倍総理は次のようなスピーチを近々するそうです。

・読売新聞:温暖化対策、1万4000人を育成…首相表明へ

 「23日にニューヨークで開かれる「国連気候サミット」で、安倍首相は、地球温暖化対策を担う途上国の人材を今後3年間で約1万4000人育成する方針を表明する」

 私は、もう開いた口が塞がりません。というのも、そんなことをしても温暖化の進展自体は少しも食い止めることができないからです。何故かと言えば、地球温暖化対策を担う専門家を世界的に育成するとは言っても、その人たちは気象の予想をしたり、高温に強い作物の品種を作ったり、或いは護岸工事などに携わったりするだけだからです。

 要するに、専門家の養成は、地球温暖化は今後ともどんどん進展しくであろうと認めてしまった上での話なのです。

 それに、何故そのような専門家の育成に日本が金を出さなければいけないのでしょうか?

 


 安倍総理のやろうとしているのは、温暖化進展の阻止ではなく、温暖化をネタとした事業の推進ではないのかと思った方、クリックをお願い致します。地下深く穴を掘って、そこに二酸化炭素を封じ込めるという計画もありますよね。
 ↓↓↓
 
人気blogランキングへ
このエントリーをはてなブックマークに追加

 もうすぐ本格的な秋がやってこようとしているのに、拉致問題がなかなか進展しませんね。

 本当に被害者の家族がお気の毒でなりません。

 でも、それにしてもマスコミの報道の頓珍漢なこと!

 そう思いませんか?

<各社の報道ぶり>

 読売新聞: 拉致再調査で北「まだ初期段階で説明できない」

 毎日新聞: 北朝鮮 拉致再調査「初期的段階」と回答

 産経新聞: 拉致再調査「北朝鮮の最初の報告時期は未定」と菅官房長官

 NHK  : 拉致被害者家族「焦らず誠実な報告を」


 細かいことまでは紹介しませんが、いずれも交渉が遅れている理由は、一方的に北朝鮮側にあるという報道ぶりなのです。

 どう思いますか?

 もちろん、北朝鮮が積極的にならないから事態は進まない。それはそのとおり。

 しかし、それでは何故ここにきて北朝鮮が交渉のスピードを遅らせているのか?

 でも、そう思うこと自体が間違いなのです。そうではなく、交渉の進展を遅らせているのは日本側なのです。

 私がこんなことを言うと、お前は何を言うだ、お前は北朝鮮の味方なのかと、叱られるかもしれませんが…

 私は、何を言おうとしているのか?

 そもそも何故北朝鮮は、今年になってから拉致の再調査をするなんて前向きの態度を取ったのでしょうか?

 それは簡単なこと。拉致問題の全面解決に向け北朝鮮側が協力すれば、日本側としては経済制裁の解除だけではなくそれなりの経済支援を行うと仄めかしたからではないのでしょうか?

 でしょう? 

 そうですよね。あのしたたかな北朝鮮が何の代償もなしにそんなことをする筈はないではないですか?

 もちろん、日本政府が明確な約束をした訳ではないでしょう。明確な証拠を残してしまえば、米国などから非難される可能性があるからです。

 しかし、なんとかして拉致された人々を取り戻したい、と。だったら、少々お金を出したっていいではないか、と。

 私は、拉致された人々を取り戻すことこそ優先されるべきだという考え方なので、理屈が通るかどうかなんて関係なくお金を出して何が悪いという立場です。

 恐らく北朝鮮は、日本が対外的には明らかにならない形で、相当の支援をしてくれると期待をしたのでしょう。

 そして、そのような暗黙の了解の下、「夏の終わりから秋の初め」に第1回の調査結果が提出されることになったのでしょう。

 そのような政府の発表を受け、拉致被害者の家族とともに期待に胸をふくらませた国民も多かったと思うのです。しかし、そうした期待に水をかけるようなことを言った国があったではありませんか?

 お忘れですか?

 米国のケリー国務長官は7月に、安倍総理が北朝鮮を訪問する場合には事前に米国に相談しろと言って、事実上北朝鮮訪問に釘を刺したではないのですか。しかも、8月に入っても同様の趣旨の発言をして再度念を押しているのです。

 私は、安倍総理は判断を誤ったと推測します。どういうことかと言えば、安倍総理は、集団的自衛権の発動を政府として容認したことで、日本が拉致問題解決のために北朝鮮にアプローチをしても米国は黙認してくれる筈だと思ったのではないのでしょうか?

 米国側も、当初は日本が北朝鮮にアプローチすることに対して特に釘を刺すような発言をしなかった可能性があります。何故かと言えば、先ずは集団的自衛権の発動が可能になる体制を整備することが優先されたからなのです。しかし、一度日本側が集団的自衛権の発動を認めれば、もう米国にとってはこっちものだ、と。だから、その後は、ずけずけと日本にモノを言うようになったのでしょう。

 米国からここまで明確に北朝鮮に接近していけないと言われ、どうして北朝鮮に拉致解決の見返りとして代償など与えることができるでしょう。それに、そもそも夏の終わりか秋口には安倍総理が北朝鮮を訪問する筈であったのが、それが今や無期延期の状態になっているのです。

 北朝鮮からすれば、誠意のないのはどちらなのだと言いたいところだと思います。

 そうでしょう?

 もちろん、悪いのは北朝鮮です。

 でも、いつも日本が途中で態度を変えるので、いつまで経っても拉致された人々を取り戻すことができないのです。

 私が、ここに書いたようなことは、少し考えたら誰だって分かる筈ではないですか。

 しかし、テレビや新聞は、アメリカに言及することは殆どなし。

 仕方がないので、中国や韓国が北朝鮮に接近をしているので、北朝鮮が日本との距離を取り始めているのではないか、だなんて。

 

 日本のメディアの米国への気の遣いようは異常だと思う方、クリックをお願い致します。
 ↓↓↓
 
人気blogランキングへ
このエントリーをはてなブックマークに追加

 円安が進んでいますね。1ドル=110円も時間の問題と言っていいかもしれません。

 何故、そのようなことが言えるか?

 だって、米国では今、いつゼロ金利政策が解除されるのかに焦点が当たる一方で、日本の場合には量的緩和策がまだまだ続くと思われているからです。

 そうでしょう?

 一旦は2%を切っていた米国の10年物国債の利回りは、今や2.6%程度まで上昇する一方で、日本の10年物国債の利回りは0.5%台にある訳で、これだけ金利差が拡大するならばドル高円安になって当たり前。

 それに日本の場合、貿易赤字は完全に定着してしまった感さえあり、これでさらに経常収支が赤字に転落すれば、円安が加速することは必至でしょう。

 そして、そうやって内外の投資家が円を手放すようになれば…そのとき、我が国の財政問題が改めて深刻味を帯びるのです。

 将来の円安が確定的なものとなれば、誰だって円をドルや他の外貨建て資産に交換しておいた方が安全だと考えるでしょう?

 だとすれば、今は円建ての国債を有難く保有している我が国の金融機関でさえ、いつ日本国債から米国債、或いは他の外貨建て資産に切り替えようとするかもしれないのです。

 なんと恐ろしいことか!!

 そうなって、慌てて健全財政の必要性を説いても遅いのです。

 そうでしょう? だから、私は、手遅れにならないうちにできる限り手を打っておくべきだと言っているのです。

 でも、悲しいかな、理解する人が少ないのです。

 いずれにしても円安のスピードが増しているのですが…しかし、その割には国内物価が上がるスピードが遅いと思いませんか?

 もちろん、かつてと比べれば物価は上がっています。そして、仮に消費税増税が実現されていなかったとしても、円安もあり物価は上がっていたことでしょう。

 しか〜し、かつては1ドル=80円を下回るほど円高だったのが、今や1ドル=110円に近づくほどになっているのに、増税の影響を除いて考えると物価上昇率は1%程度のものでしかないと言うのです。

 これが仮に増税の影響を除いて、物価が2%、或いは3%上がっていたとしても、これほどまでに円安が加速していることを考えると、小さすぎる値だと思いませんか?

 つまり、輸入物価の上昇は起きていながらも、それが国内物価にはなかなか転嫁されにくい状況にあるのです。

 どう思いますか?

 でも、これだけ円安になっても国内の物価が上がらないのであれば、消費者にとっては大助かり!

 では、その分の負担は誰の肩にのしかかっているのか?

 結局、原材料を輸入した業者やその加工業者が製品価格に転嫁することを躊躇い、自分たちで損を被っているということになりそうなのですが…

 では、本当にメーカーなどが売れ行きが落ちることを懸念して値上げができないから…つまり、損をある程度被っているから国内物価の上昇につながっていないということなのでしょうか?

 でも、一時的に損を被ることをしたとしても、それが長期間続けばメーカーはその負担に耐えかねて倒産してしまうでしょう。

 では、何が起こっているのか?

 よく言われますよね、円安などのために原材料価格が上がると、お菓子の内容量が減るなんてことが。

 私は、それに似たこと、或いはそれをさらに進めたことが密かに横行しているのではないかと思うのです。

 だって、日本も中国や韓国と似たところがあるからです。つまり偽装をしやすい体質にある、と。

 お菓子の内容量を減らしますなんて、ちゃんと公表するところは立派な会社だと思います。でも、全てがそのようなことを公表するとは限らない。

 内容量が100gから80gに減ったチョコを前のままの価格で売っているメーカーがあったとして、そして、それを世間が全く気が付かなければ、チョコの価格は全く変わらないままなのです。円安で原料の輸入価格が上がっているのにも拘わらず、チョコの価格は今までと同じだ、と。

 しかし、実際には内容量が2割減っているので、価格は25%も上がっているのです。

 そうでしょう?

 或いは、輸入する肉が期限切れ寸前のものばかりになれば、当然質が落ちているので価格も安くなる筈なのに、以前と同じ価格で、例えばハンバーガーに加工して売る、と。

 この場合も、肉の質が落ちているので、価格は実質的には上がっているのです。

 要するに、この手のことが日本国内で横行すると、本当は物価は上がっているのに見た目には上がっていないように…場合によっては下がっているように見られるのです。

 デフレは、日本に特有の現象だと世界中から見られています。

 そして、何故欧米ではデフレは起こらかなったのに日本ではデフレが起きたのか、と。

 それに対し、それは日本銀行の金融緩和が不十分であったからだという主張がなされることが多かったのは、ご承知のとおりです。

 でも、私は、そうは考えません。日本では、ある種の偽装工作が横行した結果、物価が上がっていないように見えただけかもしれないのです。つまり、消費者が買わされている商品の質が落ちていたり、量が減っていたりした可能性があるのです。(それ以外にも、中小零細の下請け業者などに犠牲を強いたり、或いは業界全体での血のにじむような経費削減の努力もあったでしょうが…それについては、本日は触れません)。

 私の話、信じられませんか?

 では、中国について考えてみて下さい。

 中国では、近年、すごい勢いで賃金が上昇していることはご承知のとおりです。そして、経済成長率も、最近でこそ鈍化はしてきていますが、それでもまだまだ高い数値を維持していると言っていいでしょう。

 では、そんな中国で、物価はどのように推移しているのか?

 信じないかもしれませんが…せいぜい数パーセントだと言うのです。

 低すぎるでしょう?

 では、何故そんなにインフレ率が低いのか?

 それは、内容を偽装して品質の悪いモノを消費者に買わせているので、それで表面的には価格が安く見えるだけなのです。


 日本と中国のインフレ率が低いのは、確かにそんな理由があるかもしれないと思う方、クリックをお願い致します。
 ↓↓↓
 人気Blogランキングへ
このエントリーをはてなブックマークに追加

 麻生副総理は、昨日都内で行った講演で次のように述べたと報じられています。

 「企業はため込んだ内部留保を使って設備投資をしている。銀行からカネを借りて設備投資をするところまで景気はよくなっていない」、「本格回復というところまでよくなっていない」、「引き続き、景気を良くしていくために、経済対策をおこなっていく必要がある」

 麻生副総理が景気を良くしたいと思う気持ちが分からないというのではありません。でも、どうやったら景気がよくなると言うのでしょうか?

 その前に、少子高齢化が進み人口がじわりじわりと減少しているこの日本において、どの程度の成長率が実現可能であると、麻生副総理は考えるのでしょうか?

 消費に力強さがないのが景気が悪い原因だなどと言われますが、今言ったように日本の人口はじわりじわりと減っているのです。しかも、その一方で高齢者の人口は増えているので、同じ1億人でも、かつての1億人とは意味が違うのです。

 だって、高齢者は、食べる量も、飲む量も若者に比べればはるかに少ないからです。

 そう考えれば、消費に力強さがないと言っても、それは当たり前のことであると考えるべきでしょう。

 しかし、そうした社会構造の変化に目を向けず、単純に海外と成長率を比べてしまうので、如何にも日本経済が調子悪くなっているとしか考えない。

 そして、日本経済が調子が悪いと思い込みすぎるので、政府が無用な介入を続けることになるのです。

 いずれにしても、麻生副総理は今後も経済対策を行っていく必要があると言っているのですが、私は、麻生副総理が考えていることが分かりません。

 一体全体、何を行う必要があるというのか?

 一方で、消費税をさらに引き上げ、その一方で、家計の消費を促すためにまた給付金でも配ろうというのでしょうか?

 それだったら、消費税増税の実施を遅らせればいいだけの話です。

 或いは、景気の落ち込みを防ぐという目的で補正予算をまた組むとでも言うのでしょうか? つまり、公共事業をさらに追加する、と。

 しかし、皆さんは、建設業界が国や地方自治体から発注した工事で未だ消化されていない残高が、今年の7月末現在で16兆7千億円分もあることをご存知でしょうか?

 年度途中だからそのような額になっているだけであって、年度末になればゼロ近くになるのではないかって、ですか?

 そうではないのです。もう何年間も、年間を通じて未消化の工事高が10兆円を上回っているのです。

 2013年度には景気の悪化を防ぐためにということで5.5兆円の補正予算を組みましたが、そんなことをしなくても、未消化の工事が10兆円以上もあったのです。

 おかしいでしょう?

 だとすれば、少なくても景気対策のために公共事業を行うという選択肢は当然排除されなければいけません。で、そうなるとあとは、家計部門にお金をばら撒くか、企業にお金をばら撒くしかないと思われるのですが…いつも言うように、そんな無駄遣いを続けてきた結果が莫大な政府の借金となっているのです。

 また、同じことを繰り返す訳ですか?

 私は、政府が財政出動の面では何にもしないという選択肢があってもいいような気がするのですが…


 それだけ未消化の工事残高があるのなら、公共事業の追加だけは止めておくべきだと考える方、クリックをお願い致します。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ
このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ