経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

2015年03月

 突然ですが、日銀のインフレターゲットをどう思いますか?

 インフレターゲットというのは、インフレ率の目標値を日銀が正式に掲げ、その実現のために金融政策を展開するという…

 私、はっきり言って、インフレターゲットというのは失敗というか、全然機能していないと思うのです。それに言ってはなんなのですが、日銀はもはやインフレターゲットを放棄しているとしか思えません。

 そう思いませんか?

 だって、2年間でインフレ率を2%に持っていくと豪語していたのに、今や、消費税増税の効果を除けばインフレ率はゼロに戻ってしまっているだけではなく、それに対して何の対策も打とうともしない、と。

 2015年度の物価見通しも1%に引き下げられていますし、さらに、当面はゼロ%程度で推移するだなんて。

 何が何でもマイルドなインフレを起こすことが先決だと言っていたのに、もはや何もしない、と。

 私は、政策の変更というか、日銀の基本的な考え方が変わったのであれば、それを正直に国民に向かって説明する義務が日銀にはあると思うのです。

 でも、日銀の黒田総裁は、本当のことは何も語らない。そして、物価の基調は変わっていないのだから、追加の緩和策を講じることはしない、と。

 どう思いますか?

 黒田総裁は、要するに筋金入りのリフレ派ではなかったということなのでしょうか?

 私は、この日銀の変節には政治家が大きく関与している可能性があるのでは、と推測します。

 どういうことかと言えば、折角民間企業が賃上げに前向きになっているのだから、この際、インフレ率は低めの方がいい、と。もちろん、インフレが起こり、そして、それに伴いインフレ率以上の賃上げが行われればそれに越したことはないのでしょうが、賃上げ率に限度がある以上インフレ率が低い方が実質ベースの賃上げ率は高くなるからなのです。

 そう思いませんか?

 というのも、安倍内閣は、いつも野党から、幾ら賃上げがなされたと言っても実質ベースでは下がっているではないか、と批判をされているからです。

 つまり、政治家は、国民の感情に割と敏感である、と。ということで、政治家が日銀に釘を刺したのではないでしょうか。一般論として、マイルドなインフレを実現する政策は正しいが、今は無理してインフレ率を高める必要はないではないか、と。それに、仮にインフレ率を高める手段があるとして、どんなことが考えられるのか、と。

 2年間でマネタリーベースを2倍にすれば、必ずやインフレ率は2%に達するであろうと言っていたのに…そればかりか昨年の10月末には、そのペースをさらに加速したのに一向にインフレ率は上がりません。

 まあ、そういうなかでリフレ派の中心人物の一人の原田教授が日銀審議委員に就任した訳ですが…その原田氏も、物価が上がらなくても必ずしも悪くないと言い出す始末。

 考え方を変えたというのであれば、それはそれで結構なのですが…だったら、インフレターゲットを止めると言えば済むことなのにと私は思います。



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 安倍総理が、国家公務員の夏の勤務に関し、今までより1-2時間早めに出勤させると報じられています。

 いいのでしょうか、そんなこと組合側とも相談せずに一方的に決めても。

 或いは、組合側とは話し合いがついているのでしょうか?

 いずれにしても、今回の措置は、全国一律に行う訳ではなく九州や沖縄は対象外なのだとか。何故かと言えば、九州や沖縄は日の出の時刻が遅いからだ、と。

 安倍総理にしては、極めて冷静な判断。その点は、評価したいと思います。そうなのです、福岡で5時に帰庁するとどのようなことになるか、と。その後、一杯飲みに行って、そして7時前に店を出ようとしてもまだ外は明るい、と。否、明るすぎると。

 沖縄だったらなおさらです。だから、一旦帰宅しても、飲み会は8時頃始まる訳ですから。

 いずれにしても、私は、幾ら霞が関に限ったところで、朝方勤務に移行するからといっても残業はなかなか減らないと思うのです。

 何故か?

 それには3つの大きな理由があると思うのです。

 先ず、国会の待機がなくならない限り、霞が関の官僚たちは退庁することが許されないからです。ご承知のとおり、議員が国会で質問する事項については、原則、政府側に通告する習わしとなっています。もちろん、通告せずに質問をしてもいいのですが、通告をしていないと政府側も質問に手際よく答えることができず、そうなると質問と答えがちぐはぐになって、質問する側としても限られた時間のなかで政府側を十分に追及することができないのです。

 ということで、質問する者は、国会で質問する前日に質問事項を政府側に通告することが習わしとなっているのです。しかし、なかには通告が大変遅くなる議員がいて、そのために答弁の作成がどうしても深夜までかかってしまうようなことがあるのです。

 ですから、その意味では、役人側に残業は止めろと指示するだけではなく、そうした国会の習わしを改めることが先決なのです。

 残業が減らない理由はそれだけではありません。

 役人が残業を余儀なくされるもう一つの大きな理由としては、財政当局に対する予算要求の仕事が関係しています。

 お分かりですよね。どこの省庁も、或いはどこの局も自分たちの管轄する予算が増えることに一生懸命になる、と。つまり、予算を沢山ぶんどってくると手柄になるのです。

 そして、その予算は、先ず7月に入った頃から概算要求の準備が始まり、そして、8月末に概算要求を財政当局に行い、そして、12月の下旬に政府案がまとまるというのが通常の日程です。

 いいでしょうか? どんなにスジの良い案件であっても、政府案が固まる前に予算要求の仕事が済むなんてことはないのです。

 各省庁が概算要求を提出した後は、財政当局の呼び出しにはいつも即座に応じなければいけない、と。深夜だから説明にいけないなんて言うことはできないのです。「あっ、そう。予算は要らないんだね」と言われてしまうからです。

 これでどうやったら残業が減るでしょうか。但し、何も査定官庁も、意地悪で深夜に呼び出している訳ではないのです。沢山の要求があり、それらを丁寧に聞いていたら、どうしても時間がかかってしまうのです。だから、深夜まで作業が及んでしまう、と。

 でも、本当はそれだけの理由ではないのです。

 というも、誤解を恐れずに大胆に言えば、筋の良い案件とそうではない案件など、すぐに区別がつくからです。これには予算を付けて良さそうだ、これは付けるべきではないという大体の判断はつくのです。しかし、要求があった以上、査定当局としても一応話は聞く必要があり、そして、要求する側も、これは要求官庁全体としては優先度は低いと思っても、要求した以上は、最後まで要求を続けなければいけない、と。

 お分かりになります? つまり、予算や定員や機構(課や係の増設)の要求に関しては、最初から実現可能性が低いものが相当含まれている反面、それらの要求も、一旦行った以上、最後まで引っ込めることができない仕組みになっているのです。つまり、それらの実現性の薄い案件も、12月の下旬までは、無駄と分かりつつ要求を続けることが求められているのです。

 何故、そんな無駄なことをするのかって、ですか?

 それは、どうしても要求を実現させたいと考える人がいるからです。時には、要求をした課の課長であったり、時にはその局の局長であったり…

 だから、担当者(補佐クラス)としては、これは実現不可能であるとどれだけ事前に察知していても、査定官庁に対する要求を止める訳にはいかないのです。それどころか、ダメであると分かっているからこそ、連日深夜まで残業をしている姿を見せ、そうすることによって仮に要求が通らなくても、部下は最後まで頑張ってくれていたのだからと上司を納得させなければいけないのです。

 12月下旬に政府案が決まる前に、大臣折衝というのがあるでしょう?

 要求官庁の大臣がわざわざ財務大臣に直談判する儀式が。

 何であんなことをするかご存知ですか?

 確かに大臣が直接要求をしてくれると迫力はあります。しかし、それが本当ならもっと早い時期にすればいい訳です。でも、早い時期の大臣折衝は認めない、と。あくまでも政府案が決まる直前に行う、と。

 そうやって、皆が予算要求入関わり全力を尽くしたということで、どのような査定結果になっても諦めがつくようにしているのです。

 要するに、本来であれば、予算の政府案なんてもっと早く取りまとめることも可能であるけれども、政治的日程で12月下旬に政府案をまとめるということになっているので、それより早くまとめることはできないのです。つまり、仕事をやっているふりをしている部分もある、と。

 
さらに言えば、そもそも役所が要求する予算には、意味のないようなものが含まれることもあるのです。例えば、省庁の立場を離れて、本当に国民のことを考えれば、自分が所属する省庁の予算は増やす必要は少しもないとある官僚が考えても、他方でその所属省庁のプレゼンスを高めることが求められるので、筋の悪い要求もやってしまう、と。

 第三の理由としては、部下にどれだけで残業させてもなんとも思わない上司がいることです。この場合の残業は役所で行う残業に限りません。つまり、幾ら当局が、残業の減少に躍起になっても、課長やそれよりも上のクラスで部下に無理な仕事を要求するようなことを続ければ、実質的な残業が減ることはないのです。

 それに、役所の仕事というのは、課が違えばやることも全く違うことが多いので、職員の実績を評価する場合に、客観的な基準になり得るものが少なく、超勤をしていることが、イコール真面目で仕事に熱心であることの証になりがちなのです。

 以上のようなことから、私は、政治家や役人が本当に変わらない限り無駄な残業はなくならないと思うのです。


 

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 本日、日経が次のように報じています。

 「消費者物価、増税分除き横ばい 2月2.0%」

 2月の消費者物価指数の伸び率、つまりインフレ率が2%にまで落ち込んでいる訳ですが…それでも1年前と比べれば物価は2%も上がっているのだから、横ばいというのはおかしいと思う人がいるかもしれませんが…消費税率の引き上げで物価が2%引き上げられていると考えるので、その効果を除けば物価は上っていないとも言える訳です。つまり、インフレ率はゼロになった、と。

 どう思います?

 私思うのですが、最近、リフレ派も変わったな、と。

 だって、こうしてインフレ率がまた低下し始め、ついに伸び率がゼロになったというのに全然以前と言うことが違ってきているからなのです。

 だって、リフレ派の考えに従えば、これではまたデフレに逆戻りではないですか?

 違いますか?

 でも、私は、そのようなリフレ派を歓迎したい。まともな考え方になったな、と。

 だって、そうでしょう? やっと名目賃金が上がり始めているのだから、インフレ率は低ければ低いほど実質賃金の上昇率は上がることになる、と。だったら、この際、インフレ率は低いほどいい、と。

 やっと考え方がまともになりましたね。

 でも、筋金入りのリフレ派であれば、ここで本当は嘆かなければいけない。だって、彼らの理論によれば、インフレ率がマイナスになれば人々は消費を先送りし、景気が悪くなるからです。

 インフレ率がまたマイナスになるようなことはなんとしても回避しなければいけない、と。

 しかし、昨日日銀の審議委員に就任した原田氏も、今や、インフレ率が目標を達成するのは相当時間がかかると平然と言う有様。

 私は、日銀やリフレ派に改めて問いたい。インフレ目標はどうなったのか、と。壮大な社会実験はどうなったのか、と。

 私としては、この際、インフレ目標政策という社会実験は失敗だったと認めるべきだと思うのですが…

 それに、インフレ率が2月になって横ばいになったというような認識では、そもそもインフレ目標を掲げる資格がないと思うのです。

 何故かと言えば、足元のインフレ率は、もう相当前からマイナスに逆戻りしているからなのです。

 グラフをご覧ください。 

インフレ率の推移 2

 消費税増税の効果を除いてインフレ率を表示していますが、前月比でみれば、もう4か月も連続してマイナスを記録しているのです。

 このようなことが起きているのに、未だに物価の基調は変わっていないなんて平気で言う黒田総裁はどうかしているとしか思えません。


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 フィナンシャルタイムズが「中国主導のインフラ銀行を拒絶する愚」という記事を掲載しています。

 批判の対象は米国であり、米国を批判することによって英国の判断が正しいと言いたいようなのです。
 
 アジアインフラ投資銀行について関心のある向きには、是非この記事を読むことをお勧めします。フィナンシャルタイムズといっても、日経のサイトに翻訳が掲載されているので心配することはありません。

 では、フィナンシャルタイムズは、何故アジアインフラ投資銀行への参加しようとしない米国を批判しているのでしょうか?

 私には、どう考えてもフィナンシャルタイムズの言い分が理に適っているとは思えないのです。フィナンシャルタイムズの言っていることは、力には逆らうことはできないと。そして、力を奮おうとしている者をよい方向に導こうとするならば、その者と対峙するよりもその者と協調関係にあった方がいいという論理だからです。

 具体的にはこんな風に言っています。

 「外部の資金を必要としない金融機関に外部の者が影響力を及ぼすことはない。影響力を行使したいなら、内側に入り込むしかない」

 「確かに、中国の主導する銀行が清廉潔白な金融機関であればそれに越したことはない。しかし、この世界はもう汚れてしまっている。少なくとも、多くの国々が参加する方が、そうでない場合よりもましだ」

 以上から分かるとおり、 フィナンシャルタイムズは決して中国の振る舞いが立派だと認めている訳ではないのです。中国の振る舞いはいつも正しい訳ではないが、しかし、だからと言って中国と対峙してなんになるというのが、フィナンシャルタイムズの論理なのです。

 要するに、中国のご機嫌を損ねると損をする、と。長いものには巻かれて何が悪い、と。

 もっとも私は、英国が、自分たちは損得計算の上に行動をする国であるということを認めるなら今更何も言うこともありません。そうではなく、英国は、常日頃は人権問題などで他の国々を散々批判するのに、こうして中国が経済的に発展を遂げるや、手のひらを返したような態度を取るから呆れてしまうのです。

 しかも、ただ静かにこのアジアインフラ投資銀行を支持するだけならともかく、何を血迷ったか、自分と考えの違う米国の態度をこうして非難する、と。

 フィナンシャルタイムズは、こんなことも言っています。
 
 「アジアの発展途上国は、このようなインフラ投資を切に必要としている。リスクがあって期間も長いプロジェクトとなれば、そこに投じられる民間の資金は存在しないか金利が高いかのどちらかである場合が多い。世界銀行とアジア開発銀行の資源は、途上国のそうしたニーズに比べればかなり不足している」
 
 アジアの発展途上国が、世界銀行やアジア開発銀行の他にこうした組織を必要としているのでしょうか?

 私にはそうは思えません。それに、仮に世界銀行やアジア開発銀行の財源だけでは不足するというのが本当であるのなら、だったら中国が今後はアジア開発銀行から一切融資を受けないだけではなく、これまでに借りたお金をさっさと返せば、直ぐにそうした財源は確保できるのです。

 だって、中国は長らくアジア開発銀行の第一の融資先であったからなのです。逆に言えば、中国がアジア開発銀行を卒業することになれば、アジア開発銀行の業務がむしろ縮小してしまうほどなのですから。

 そうでしょう?

 つまり、アジアインフラ投資銀行は、そこからお金を借りる国のために存在するというよりも、中国がその銀行を事実上支配することにより、中国がこんなに立派な国になったと認めさせるための装置に過ぎないということなのです。

 日本がそのような機関に参加する意味がどこにあるのでしょうか。


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 今年9月に中国では抗日戦争勝利70周年を祝う記念行事を開催するらしいのですが、中国がその行事に我が国の安倍総理を招待したと報じられています。

 どう思います?

 もちろん、安倍総理は出席しないと思われているのですが…

 では、招待状を出した中国は、安倍総理が出席すると思って…或いは、安倍総理に是非とも出席して欲しいと思って招待状を出したのでしょうか?

 そんなことはありませんよね。

 中国と戦争をして負けた日本の総理を多くの海外の要人とともに、「敗戦国の総理だ」と笑いものにしたいということですよね。

 ほんとうに中国という国は…

 ため息がでそうです。

 その一方で、中国の国民は、日本に来て炊飯器などを買って帰る、と。

 どうなっているのか、といいたい!

 私たちは、そんな国とどうお付き合いしたらいいのでしょう?

 私が、最近、中国が主導して創設しようとしているアジアインフラ投資銀行への参加に反対する理由が分かるでしょう?

 どうして、そんな中国と巧くやっていくことができるでしょう?

 にも拘らず、外務省は中国への技術協力を続けているのです。研修員を中国から受け入れているでしょ?日本側が費用を負担しているのですよ。

 どうしてそんなことをする必要があるのか、と言いたい!

 抗日戦争勝利を祝う式典ではなく、平和を願う式典というのであれば、それなら日本の総理を招待しても分かるのですが…

 私は、このような率直な気持ちをダイレクトに中国側に伝える努力が必要だと思います。

 やっぱり世の中おかしくなっているような気がします。



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 アジアインフラ投資銀行に対する主要先進国の態度がここにきて大きく変わり始めたようなのです。

 だって、米国までもが参加の可能性を仄めかしているのです。

 米国のシーツ財務次官が次のように述べたと報じられています。

 「国際金融の強化につながる新しい金融機関は歓迎する。世界銀行やアジア開発銀行などの既存の機関と共同で融資事業を行うことが高い基準の徹底につながる」

 この米国の態度の変化を受けてかどうか知りませんが、麻生副総理の発言も微妙になってきています。

 「われわれがこれまで申し上げていることがきちんと確保されるかどうかを見極めないといけない。参加には極めて慎重な立場だ」

 「インフラの絶対量が足りないということに関してはみんな認めている。アジアの開発、インフラに関して、両方で一緒にやっていくという関係が最も望ましいが、ルールが全然違えばなかなかそういったことにならない」

 「(参加の可否について)マルとかバツとか言える段階にはない」

 どう思いますか?

 私は、マルかバツかを問われるならば、はっきりとバツと言うべきだと思うのです。だって、マルをつける理由が何も見当たらないからです。

 私が、こんなことを言うと、そうなれば日本が孤立化してしまうという人がいると思います。

 確かに、欧州勢はこのアジアインフラ投資銀行への参加に積極的になっているのは事実ですが、しかし、それは我が国と全く状況が違うからそのような態度でいられるのです。

 つまり、英国を始めとする欧州勢は、このアジアインフラ投資銀行に参加することによって何も失うことがないどころか、もし参加しなければ中国のご機嫌を損なう恐れがあるのです。

 では、我が国はどうか? 我が国は、もし、このアジアインフラ銀行に参加するならば、我が国が中心となって運営を行っているアジア開銀の存在意義を薄めてしまい、また、それによって我が国のプレゼンスも大きく低下してしまうでしょう。

 そして、その一方で、中国としては、アジアインフラ投資銀行に日本が参加しなくても全然構わない、と。

 つまり、中国は敢えて日本の利益を侵害する行為に出ているのに、その中国の利益になるようなことをするのか、ということなのです。

 いいでしょうか? 欧州や米国は、アジアインフラ銀行だから、まあ設立を認めてもいいやとなっているのです。これが自分たちの利害に大きく関係する世界銀行やIMFと競合する組織であれば、こんなに容易く賛成するはずがないのです。

 つまり、欧米は、日本との関係よりも中国との関係を重視したいということなのです。

 ですから、欧米がアジアインフラ銀行に参加するからといって、日本も参加すればいいなんて話にはならないのです。むしろ、アジアインフラ銀行に参加することによって、アジア開銀の存在意義は低下し、日本のプレゼンスも低下する、と。

 しかし、麻生副総理は、アジア開銀とアジアインフラ投資銀行の関係は「ゼロサムではない」と言っています。
 
 貴方もそう思いますか?

 私はそうは思いませんし、誰の目からみても中国の意図は、アジアにおける開発金融のリード役を日本から奪おうとしていることは明らかではないですか。

 自分たちが散々お世話になったアジア開銀に対して恩返しをするどころか、その競争相手を作り上げようとしている中国。

 これでいいのでしょうか?

 こんなことでは世の中益々おかしくなるばかりです。


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 本日の日経新聞の2面には、大きな字で「景気『よくなる』36%」と出ています。なんでも、日経新聞とテレビ東京が世論調査を行ったのだとか。

 私、このタイトルをみて、世の中の人々は景気がよくなると感じている人が多いのかと一瞬思いました。

 貴方もそう思いませんか?

 ただ。その大きな字の隣に「内閣支持・不支持で差」とも書いてあります。

 さらに本文を読んでいくと…

 「今後の景気について、内閣支持層では57%が『よくなると思う』と答え、『よくなるとは思わない』の26%を引き離した」とも。

 しかし、その後、「不支持層では『よくなると思う』は10%にとどまり、『思わない』は79%に達した」と。

 では、全体としてはどうなのかと言えば…なんと「よくなるとは思わない」が47%であり、「よくなると思う」が36%なのだとか。

 どう思います?

 この結果を一言で言うならば、景気「よくならない」が47%と書くのが普通なのではないのでしょうか?

 ところで、この世論調査では賃上げによる所得増の期待に関しても質問をしています。

 では、その結果はどうなったかと言えば…内閣支持層でも、69%の人々が「期待できない」と。全体でも77%の人々が「期待できない」と答えているのです。

 流石に、これでは賃上げによる所得増への期待について大きな字で報じない訳だと思いました。

 こんな報道をすれば、日経は相当安倍内閣に気を使っているなと思いたくなるのですが、如何でしょうか?

 賃上げによる所得増への期待が大きいということが分かったならば、恐らく大きく取り上げていたと思うのですが…



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 突然ですが、FRBには2つのマンデートが課されているとよく言われますが、ご存知でしょうか?

 マンデートは、ミッションと言い換えてもいいでしょう。つまり、2つの指令、或いは2つの任務が与えられているということです。

 では、何がその2つの任務になるのか?

 そうです、雇用の最大化と物価の安定が米連銀の2つのマンデートなのです。

 FOMCの声明文などを読んでも、この2つのマンデートという言葉が頻繁に出てきます。

 先日、発表になった声明文を見てみましょう。

 Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability.

「FRBの法的な任務に従い、当委員会は雇用の最大化と物価の安定を追求する」

 The Committee expects that, with appropriate policy accommodation, economic activity will expand at a moderate pace, with labor market indicators continuing to move toward levels the Committee judges consistent with its dual mandate.

「当委員会は、適切な緩和政策の下で、雇用市場の指標は当委員会が2つの任務に合致していると判断するレベルへ向かって改善を続け、経済活動は緩やかなペースで拡大すると予想する」

 ということで、声明文の内容をみれば、次のように雇用と物価に関することが大半を占めているのです。
 
 Labor market conditions have improved further, with strong job gains and a lower unemployment rate.

「雇用の創造が力強い他、失業率が低下し、雇用市場はさらに改善を示している」

 A range of labor market indicators suggests that underutilization of labor resources continues to diminish.

「一連の雇用の指標が未利用の労働資源が引き続き減少していることを示している」

  Inflation has declined further below the Committee's longer-run objective, largely reflecting declines in energy prices.

「インフレ率は、エネルギー価格の低下を主に反映して当委員会の長期目標を大きく下回っている」

 では、FRBは、今後の利上げを考える際の判断材料として雇用と物価のことだけを考えると理解していいのか?

 でも、どうもそうではないようなのです。

 というのも、イエレン議長が次のようなことを言っているからです。

 Export growth has weakened. Probably the strong dollar is one reason for that.

「輸出の勢いが落ちている。多分、ドル高がその理由の一つであろう」

  On the other hand, the strength of the dollar also in part reflects the strength of the U.S. economy.

「他方、ドル高はある意味、米国経済の力強さを反映してもいる」

 (A strong dollar also) is holding down import prices and, at least on a transitory basis, at this point pushing inflation down.

「強いドルは、輸入価格を引き下げ、少なくても一時的にはインフレ率を低下させる」

 如何でしょうか?

 ドル高が自国経済にとってマイナスだなんて露骨な言い方はしませんが、輸出にとってプラスでないことははっきり認めているのです。その上、ドル高はインフレ率を引き下げるとも。

 私は、以上のようなイエレン議長の発言から、今後ゼロ金利解除のタイミング決定に当たって為替の動向が重要な要素になると考えます。

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 昨日、私は、かつての知人とアジアインフラ投資銀行に英国が参加表明したことに関してネット上で話をしていました。英国にはプライドはないのか、と。そこまで英国は落ちたのか、と。

 否、私はなにも中国がやることに全て反対をしようというのではないのです。中国が新たな国際金融機関を作りたいのであれば、ご勝手に、と。でも、何故にそのような新たな組織が必要なのか、と。アジア諸国の多くが、アジア開発銀行のやり方に不満を持っているのか、と。結局、借り手のことを考えているというよりも、中国がええ格好をしたいだけの組織ではないのか、と。

 上品な言い方をすれば、アジア開発銀行というものがありながら、何故敢えて屋上屋を重ねるようなことをする必要があるのか、ということなのです。

 さらに言えば、今でも中国はアジア開発銀行の主な融資先国であるのです。つまり、中国は、アジア開発銀行からお金を借りながら、他のアジア諸国にお金を貸したいと言っているのと等しいのです。

 他国に貸す金があるのなら、アジア開発銀行からの借り入れを止めるべきなのです。

 そう思いませんか?

 しかも、中国に対しては、近隣諸国の一つとして言いたいことが山ほどあるではないですか。

 人権問題については敢えて触れませんが、実際に西日本を中心に影響が及んでいる大気汚染問題。それに、中国は様々な国と領土を巡る問題を抱えているのです。

 どうしてそのような国が創設しようというアジアインフラ投資銀行なるものを支持することができるというのか?

 英国やそれ以外の欧州諸国が中国の肩を持ちたいというのであれば、ご勝手に。

 でも、天安門事件の問題を持ち出すまでもなく、あれだけ中国の人権問題に対して注文を付けていた欧州諸国が、そう簡単に態度を軟化させることができるものだ、という気持ちを禁じ得ません。地球温暖化の問題に関してもそうです。世界が一致して地球温暖化問題に対処することができない最大の原因の一つは、中国にあることは明白。それも不問に付するつもりなのか、と言いたい。

 まあ、いいでしょう。でも、日本だけはアジアインフラ銀行なるものを支持するべきではないと考えていたところ…

 麻生副総理が次のようなことを言っているのです。

 「誰が融資を決定するかなどは極めて重要だ」、「こういうところが確保されれば、少なくともこの中に入って協議になる可能性はある」

 いいでしょうか? 麻生副総理まで、条件付きながら日本のアジアインフラ投資銀行への加盟の可能性を示唆しているのです。

 どう思います?

 アジアインフラ投資銀行なるものが創設され、仮に日本の参加することとなれば、血税がその銀行に出資金として投入されることになるのです。

 おかしいではないですか? 貴重な血税なのに。アジア開発銀行があるのに、何故そのような新しい組織が必要なのか、と。しかも、その銀行は中国が主導権を握る訳ですから。

 損得勘定で動く欧州勢にもうんざりですが…日本もそれに追随するとは、私は呆れて開いた口が塞がりません。



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 本日は、株価が下げています。どうしてなのでしょう? 昨日、NYダウは上げているにも拘わらずです。

 でも、そのように考えるのは適当ではないかもしれません。そうではなく、NYダウが下げたからこそ、日本株が下げているのです。

 では、何故NYダウは昨日値を上げたのか?

 それは、FRBのゼロ金利解除の時期が少しばかり先送りされそうだという見方が広がったからなのです。つまり、ゼロ金利政策が長引くということで、市場が歓迎した、と。そして、それによってドル高円安の圧力が弱まり、それを東京市場では嫌気したということなのでしょう。

 でも、ここで違和感を感じた人がいるかもしれません。というのも、FOMCは、今回声明文のなかからpatientという語句を削除したからです。patientという語句が削除されたということは、ゼロ金利政策の解除が早まるということではないのか、と。

 これだけでは何のことか分からない人が多いと思いますが、要するに、ゼロ金利を解除するに当たって忍耐強く待つ気持ちであるとFRBがこれまで言ってきたのに、その「忍耐強く」という語句が削除されたということは、ゼロ金利の解除が早まると理解するのが普通だということです。

 そうでしょう?

 でも、FOMCはわざわざpatient という語句を削除しながらも、他方で、イエレン議長は次のように述べているのです。

 Just because we removed the word ‘patient’ from the statement doesn’t mean we are going to be impatient

「声明文から「忍耐強く」という文言を削除したからといって、我々がせっかちになるということを意味しない」

 私思うのですが、だったら削除をしなければよかったものを、と。

 いずれにしても声明文がどのように変わったのか、先ずそれを確認することにしましょう。

<前回の声明文>

To support continued progress toward maximum employment and price stability, the Committee today reaffirmed its view that the current 0 to 1/4 percent target range for the federal funds rate remains appropriate.

「雇用の最大化と物価の安定を支援するために、当委員会は本日、フェデラルファンドレートを0%〜0.25% の範囲に誘導する現在の政策を維持することが適当であると再確認した」


In determining how long to maintain this target range, the Committee will assess progress--both realized and expected--toward its objectives of maximum employment and 2 percent inflation.  

「この政策をどの位維持するかを決定するに当たって、当委員会は雇用の最大化と2%のインフレ目標に向け、どの程度進展が見られ、また、見られる見通しがあるかを評価することとする」

This assessment will take into account a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments.

「この評価に当たっては、雇用状況、インフレ圧力、インフレ予想、及び金融並びに国際情勢の進展を含む幅広い情報を勘案することとする」

Based on its current assessment, the Committee judges that it can be patient in beginning to normalize the stance of monetary policy.

「当委員会は、現下の状況判断に基づき、金融政策の正常化を開始するに当たって忍耐強く待つことができると判断する」

<今回の声明文>
To support continued progress toward maximum employment and price stability, the Committee today reaffirmed its view that the current 0 to 1/4 percent target range for the federal funds rate remains appropriate.

In determining how long to maintain this target range, the Committee will assess progress--both realized and expected--toward its objectives of maximum employment and 2 percent inflation.

This assessment will take into account a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments.

Consistent with its previous statement, the Committee judges that an increase in the target range for the federal funds rate remains unlikely at the April FOMC meeting.

「当委員会は、前回の声明文に一致し、フェデラルファンドの誘導目標の引き上げが4月のFOMCで決定されることはありそうにないという判断を維持する」

The Committee anticipates that it will be appropriate to raise the target range for the federal funds rate when it has seen further improvement in the labor market and is reasonably confident that inflation will move back to its 2 percent objective over the medium term.

「当委員会は、雇用市場がさらに改善し、インフレ率が中期的に2%の目標値に復帰することに合理的な自信が持てたときに政策金利の引き上げを行うことが適当であると予想する」

This change in the forward guidance does not indicate that the Committee has decided on the timing of the initial increase in the target range.

「フォワードガイダンスに関するこの変化は、当委員会が政策金利の最初の引き上げ時期に関して何か決定したことを意味しない」

 如何でしょうか?

 私としては、ああそうですか、という感じです。

 確かに、インフレの予兆がある訳でもないし、ドル高の悪影響が懸念されている現状からすれば、ゼロ期金利解除に慎重になるのはやむを得ないことかもしれません。

 でも、こうしていつまでも異常な金融政策が続くために、異常なことが普通に思えるようになっているのです。

 私は、そのことの弊害が大きいような気がします。

 株価が全てだと言わんばかりの考えが怖いです。


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