経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

2015年10月

 昨日、金融政策会合が開かれましたが、追加の金融緩和は見送られました。

 貴方の予想は当たりましたか?

 さて、それはそうと、私はここのところ何度か日本型量的緩和策の矛盾点について解説しているのですが…どうしてもご理解を頂けない人がいるようです。

 昨日も、このブログで懇切丁寧に説明させて頂きました。

 しかし、それでも分からない、と。というか、私の言うことが間違っているのだ、と。

 では、その理由は何かと言えば…

 やっと分かりました。その人、完全に思い違いをしていることが。

 ひょっとしたら、そんな考え方をする人がネトウヨには多いのでしょうか。

 もし、そうであれば間違っていますので、この際、しっかり考えかたを改めて欲しいと思います。

 では、その人はどんな考え方をするのか?

 ≪貸出額の計算≫

 銀行は、預金から法定準備預金を除いた部分を貸し出しにまわします。預金歩留まり率(μ:ミュー)と法定準備率(β:ベータ)から、銀行が貸し出しにまわす金額が求められます。

 貸出額=元の預金×μ(1−β)

 μ(1−β)は、貸出率を表します

 (法定準備預金(金融大学))

 
  例えばある銀行の日銀当座預金(法定準備預金)が100億円で法定準備率が1%だったとします。この銀行が貸し出せるMAXは?1兆円。
  日銀当座預金(法定準備預金)が2倍の200億円になって法定準備率が1%のままだったとします。
 この銀行が貸し出せるMAXは?2兆円(2倍)に増えます。

  細かい話は抜きにして、簡単にいうとこういうことでしょう。(ツッコミ歓迎)

  しかも、民間銀行が日銀当座預金に預けるのは、元々銀行が持っていた国債を日銀が買い取ったものです。なぜ、貸出が減るのでしょうか?さっぱりわかりません。


 如何でしょうか?

 実務に精通した方、否、実務について知らなくても、常識があればおかしいと気が付く筈ですよね。

 先ず、それまで1兆円程度しか貸出能力がなかった銀行が、ある日、準備預金が100億円から200億円に増えただけで貸出能力を2兆円に伸ばすことができるのか、と。

 例えば、準備預金が100億円から200億円に増えた理由が、日銀に手持ちの国債を買ってもらったことによるものとしましょう。

 そうすると、直ぐ貸し出しに回せるお金が100億円出現するでしょうが、その100倍の1兆円増えるなどということはありません。

 この人、勘違いしているのです。原因と結果を混同していると言うべきでしょうか。

 確かにこの人の言うように、準備率が1%のとき200億円の準備預金を有している銀行の貸出能力が2兆円になるのはそのとおりです。

 でも、その場合は、2兆円の預金を持ってるからです。つまり、2兆円の預金を預かっているので、その1%を準備預金として保有しなければいけないので、準備預金は200億円になる、と。

 では、預かっている預金が1兆円の銀行が、自らの意思で準備預金を100億円から200億円に増やしたからといって、預かっている預金が2兆円に増えるのでしょうか?

 そんなことはあり得ません。

 つまり、預かっている預金が増えない限り、どんなに準備預金が増えようとも市中銀行の貸出余力が増えることなどないのに、この人は、増える、しかもどれだけでも増えると思い込んでしまっているのです。

 今現在、日本国内にある銀行に適用される預金準備率は、概ね1%を切っているものと思われますが、仮に1%だと仮定しましょう。

 そして、その一方で、準備預金(日銀当座預金残高)は、2013年末の47兆円から240兆にまで増えているのです。

 つまり、200兆円弱も増えている、と。

 ということは、この人の説に従うのならば、日本の民間銀行の貸出余力は、その間、200兆円の100倍も増えていなければおかしいのです。

 でも、実際には200兆円の100倍どころか、200兆円増えるなんてこともありませんでした。

 当たり前ですよね。民間銀行の預かっている預金が急にそんなに増える訳はないのですから。

 どうしてそんな考えに嵌ってしまったのでしょうか、私には分かりません。




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 私が先日書いた「日本型量的緩和策の論理的矛盾点」という記事に対し、またしてもご批判を頂きました。

 批判は結構なのです。でも、また、バカだなんだという中傷が多すぎるのです。

 それに、批判するなら正々堂々と名乗るべきでしょ? でも誰かは分からない。

 rxtypeのブログ 「【小笠原誠治】あまりにもお粗末な量的緩和策へのイチャモン」への批判を試みたいと思います。

 先ず、記事は次のような文言で始まります。

 「大蔵省出身の小笠原誠治氏の記事があまりにお粗末すぎてびっくりしました。
こちらの記事です。」

 (私の記事の引用個所は省略)

 バカはこの人自身です(笑)

小笠原誠治プロフィール
1953年長崎県生まれ。1976年3月九州大学法学部卒。1976年4月北九州財務局(大蔵省)入局。
大蔵省国際金融局開発金融課課長補佐、財務総合政策研究所研修部長、中国財務局理財部長などを歴任し、2004年6月退官。 

 マネタリーベースを増やしてもマネーストックは増えないという主張ならまだしも、まさか、日銀当座預金を増やすことがマネーストックを減らすことになるなどというトンチンカンな論を展開するとは思いもしませんでした。

 預金準備率操作が何かもわかってないようです。
 預金準備というのは、担保みたいなものです。その預金準備の率を下げることで、担保が少なくても人に多く貸し出すことができるようになるわけです。レバレッジ規制みたいなものですね。
 一方、マネタリーベースを増やすというのは、担保自体を増やすようなもの。預金準備率がそのままなら、当然、多く貸し出すことができるようになるわけです。金融機関が持ってる国債を日銀が高値で買ってくれるのだし、当然、貸出を減らす理由はありません。

 世の中に出回ってるお金(マネーストック)を増やす二通りの方法があります。(他にもありますが)
 (1)預金準備額はそのままで預金準備率を減らす
  →銀行が貸し出しにまわせる金額が大きくなる
 (2)預金準備額を増やし預金準備率はそのまま
  →銀行が貸し出しにまわせる金額が大きくなる

 流動性の罠の状態では貨幣需要が旺盛なので、単純にマネタリーベースを増やしたり預金準備率を引き下げるだけじゃ効果は薄いのは確かです。
 で、リフレ政策は何かということ、インフレ予想を上げることが目的。インフレ予想が上がれば実質金利が下がるのですから。日本銀行の誘導金利は基本的にゼロ以下にはできないので当たり前の政策です。そして、そのインフレ予想を操作するために非伝統的金融政策をやってるわけ。もちろん、消費税増税はリフレ政策とは無関係です(逆に足を引っ張るだけ)。
 リフレ政策をバカとか言う前に、せめてリフレ政策が何なのか理解してほしいものです。私のようなバカにでも簡単に理解できるのですから、元大蔵官僚のバカにだってきっと理解できるはずです。ちなみに、リフレ派は財政政策も重視している人がほとんどです。消費税に賛成しているリフレ派は皆無です。(元財務省・黒田総裁らの財務省におもねるための
トークは例外)

 理解できますか? この人の言うこと。

 念のために入っておきますと、私は、大蔵官僚と言っても、秘書課採用のピカピカのエリートではないのです。地方課採用の、幹部候補生として採用された国家公務員に過ぎません。

 この人、こんなことを言っています。

 「マネタリーベースを増やしてもマネーストックは増えないという主張ならまだしも、まさか、日銀当座預金を増やすことがマネーストックを減らすことになるなどというトンチンカンな論を展開するとは思いもしませんでした。」

 しかし、私は、少しも「日銀当座預金を増やすことがマネーストックを減らすことになる」などとは言っていません。

 念のために、改めて私の記事を読み返してみます。
 
 「もっとも、念のために言っておきますと、私はそのようなリフレ政策を支持しません。今、ここで言わんとしていることは、仮に私がリフレ政策、具体的には物価目標政策を支持する立場にあったとしても、今の日銀のやり方には問題があるということなのです。

 もう一度言いますが、緩和策を強化するために国債の買い入れ額を増額するというのは基本的に問題はありません。(でも、本当なら、国債よりも信用度に劣るおんぼろ債券などを日銀が買い入れる方がどれだけ効果があることか! しかし、それをやると日銀の資産内容が悪化するという別の問題が生じてしまいます。)

 では、何がいけないかと言えば、マネタリーベース(簡単に言えば日銀当座預金残高)を増やそうと懸命に努力しているのがいけません。」

 (中略)

 「幾らマネタリーベースを増やしても、特にそれが日銀当座預金の増加によるものである場合には、殆ど効果がないのです。」

 殆ど効果がないというのは、マネーストックを増やす効果が殆どないということであり、減らすことになるというのではないのです。

 次にこの人はこう言います。

 「預金準備率操作が何かもわかってないようです。」

 分かっているつもりです。

 そして…

 「預金準備というのは、担保みたいなものです。その預金準備の率を下げることで、担保が少なくても人に多く貸し出すことができるようになるわけです。レバレッジ規制みたいなものですね。」

 私、このような見解を聞いたのは初めてです。

 預金準備(日銀当座預金)が担保みたいなものというのは、全く意味不明。だって、その預金は市中銀行のものなのですから。自分の資産が、どうして自分が他人に行う融資の担保になることがあるのでしょうか?

 この人こそ、預金準備率操作が分かっていない。

 預金準備というのは拘束された資金であり、従って、預金準備率操作というのは、預金準備率の引き下げにより拘束されていた資金の一部を開放することによって融資に回すことのできるお金を増やそうという仕組みなのです。

 そして…

 「一方、マネタリーベースを増やすというのは、担保自体を増やすようなもの。預金準備率がそのままなら、当然、多く貸し出すことができるようになるわけです。金融機関が持ってる国債を日銀が高値で買ってくれるのだし、当然、貸出を減らす理由はありません。」

 マネタリーベースを増やすのは、担保を増やすようなものだ、と。

 全く意味不明。理由は上述のとおりです。それに、日銀から手持ちの国債を買ってもらった市中銀行からすれば、資産の一部が国債から日銀当座預金に変わっただけ。

 「預金準備率がそのままなら、当然、多く貸し出すことができるようになるわけです。」

 この文章を読んで、この人が言いたいことが少し分かった気がします。この人のいう「担保」とは利用可能な資金ということかもしれません。つまり、マネタリーベース(日銀当座預金)が増えるということは、市中銀行にとって利用可能な資金が増えることを意味するから、だから貸出が増える可能性があるのだ、と。

 そういうことですか?

 まあ、それなら少しは分かります。しかし、いずれにしても仮に市中銀行が利用な可能な資金を日銀当座預金を取り崩して捻出するならば、今度は日銀が掲げているマネタリーベースの倍増という計画が達成できなくなってしまうのです。

 私が言いたのはそこなのです。日銀にとって真に重要なのは、マネタリーベースの倍増計画を達成することではなく、市中銀行が日銀当座預金をどんどん取り崩して融資に回すようなことでしょ?

 だとしたら、日銀がジャンジャン国債を買い上げるのはいいとしても、マネタリーベースを増やすなんて計画は必要ないと言いたいのです。

 しかし、実際には、日銀は、日銀当座預金に金利をつけてやることによって、市中銀行が日銀当座預金を取り崩さないようにしている。

 そこがおかしいと言っているのです。

 さらに言えば…もし、市中銀行が本当に融資を増やしたいと思うのであれば、何も日銀に国債を買い取ってもらわなくても、市場で国債を売却すれば必要な資金は確保できるのです。というよりも、融資したいと思う魅力のある企業が少ないからやむなく国債を保有しているのです。

 この人、「世の中に出回ってるお金(マネーストック)を増やす二通りの方法があります。(他にもありますが)」と言います。

 (1)預金準備額はそのままで預金準備率を減らす
  →銀行が貸し出しにまわせる金額が大きくなる

 (2)預金準備額を増やし預金準備率はそのまま
  →銀行が貸し出しにまわせる金額が大きくなる

 この人、やっぱり実務が分かっていないとしか思えません。

 というのは、通常であれば、預金準備率を下げれば、それに応じて預金準備が減るからです。

 何故預金準備率を下げると預金準備が減るかと言えば、本来であれば準備預金(日銀当座預金)に金利が付くことはないので、市中銀行は必要以上のお金を預けておきたいとは思わないからです。コールローンとか国債で運用すれば、なにがしかの金利が稼げるでしょう?

 だから、金融危機でも起こって手持ち資金を潤沢に持つ必要性が生じない限り、預金準備が増えるなんてことは普通、あり得ないのです。

 今、預金準備(日銀当座預金)が増えているではないかって、ですか?

 ですから、それは日銀が日銀当座預金に金利を付けるという通常時には行わないことをしているから増えているだけなのです。

 確かに、日銀が市中銀行からジャンジャン国債を買い上げれば、その分、市中銀行が融資に回すことのできるお金が増えるのは事実。

 でも、仮に融資にお金を回せば、預金準備は減ってしまうではないですか。

 だとしたら、預金準備(マネタリーベース)が2年で倍増するなんてことはあり得ないのです。だから、私は、リフレ政策を採用するのであれば、マネタリーベースを増やす目標は却って有害だと言っているのです。


 いずれにしても、どうしてリフレ派の人々って、こう口が悪いのでしょうか?

 岩田氏然り、原田氏然り。



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 先日、米海軍のイージス駆逐艦が中国が造成した人工島の12カイリ内を航行したと報じられました。そして、中国はそれに強く反発し、南シナ海をめぐる緊張が高まっている、と。

 きな臭い動きですね。

 オバマ大統領は本気なのでしょうか? そして、中国は米国の警告をこのまま無視し続けるのでしょうか?

 中国の態度に関して、BBCは、次のように報じています。

 The Global Times - which is owned by the Chinese Communist Party's newspaper People's Daily - published an English-language editorial titled "After the show, it's time for US destroyer to leave".

 「中国共産党の人民日報の子会社のグローバルタイムズは、『ショーが終われば、米国の駆逐艦は去る』と題した社説を掲載した」

 "We should stay calm. If we feel disgraced and utter some furious words, it will only make the US achieve its goal of irritating us," it said.

 「冷静であるべきだ。侮辱されたと思い、怒りの言葉を発するならば、それは米国の思うつぼだ」とも言う。

 It added that Beijing should deal with Washington tactfully and "prepare for the worst".

 「ワシントンとは上手に対応し、『最悪の事態に備える』ことも必要だと、加えている」

 "This can convince the White House that China, despite its unwillingness, is not frightened to fight a war with the US in the region, and is determined to safeguard its national interests and dignity."

 「これによって、中国は、そうしたいと望むわけではないが、この地域において米国と戦うことを恐れはしないということ、そして、国益と権威を守る決意でいることをホワイトハウスに分からせることができる」

 如何でしょうか?

 私の受けた印象では、中国は、米国と衝突したいとは決して思っていない。しかし、その一方で、南シナ海における中国の権益を確保することは決して譲れない、と。

 でも、米国としても、中国が南シナ海の岩礁を埋め立てて軍事基地にするようなことは決して許されない、と。岩礁は岩礁であって島ではないのだから、と。

 では、黙認できないことをする中国に対して、米国はどうやって言うことを聞かせるのか?

 お分かりになりますか? だから、米国としては、その埋め立てがなされた岩礁の12カイリ内を航行する作戦に出たのです。

 中国は、そこに軍事基地を建設して、その地域一帯に対する権益を主張するつもりだろうが、その地域は、国際法で船舶の自由な航行が認められた地域なのだから、駆逐艦を航行させるぞ、と。

 中国としては、軍事基地を作ったものの、米軍の駆逐艦がそのすぐそばを始終うろついていたら面目丸つぶれ!

 それを米国は狙っているのです。つまり、中国の軍事基地の建設を実力(武力)で阻止することまではしないが…その地域を米軍の駆逐艦が航行することによって精神的なプレッシャーをかける、と。

 この後、どういう展開になるのでしょうかね?

 なんかかつての西部劇の決闘シーンを見ているような気もします。

 相手が先に拳銃に手を掛けたから、俺は反撃しただけだ、と。

 多分、米国はどんなことがあっても、岩礁の埋め立て工事程度で軍事行動に踏み切ることはないでしょう。

 両国の武力衝突があるとしても、そうした米国の行動に業を煮やした中国が米国の駆逐艦を追っ払うために短気な行動にでた場合だけでしょう。

 でも、だからこそグローバルタイムズは、「冷静であるべきだ。侮辱されたと思い、怒りの言葉を発するならば、それは米国の思うつぼだ」と言っているのです。

 では、米国と中国は、このまま睨みあった状態を続けるのでしょうか?

 多分そうなるのではないでしょうか。つまり、岩礁の上に中国の軍事基地が建設され、そして、そのそばに米国の駆逐艦が停泊する、と。

 なんと皮肉なことではないでしょうか?

 私の言っていることはおかしいですか?

 確かにおかしい。

 しかし、よく考えたら幾ら米国が中国の国際法を無視した行動に憤慨したからといっても、中国は、世界一の米国債の保有国ですから、言うなれば中国は米国の債権者。

 その債権者に対して、多少不満があっても、軍事的行動に訴えるなんてことがあり得るでしょうか?

 絶対にないとも言えないでしょうが、でも、やったら米国債が売却され、米国経済のみならず世界経済が大混乱してしまうのです。

 ということで、そう簡単に軍事衝突は起こらないと私は考えています。


 

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 安倍総理が名目GDP600兆円を目標に掲げたことは皆さんご存知のことと思います。

 しかし、当初、600兆円の目標を掲げるのはいいが、いつまでにそれを実現するかという疑問の声が上がったのです。 総理は、期間に関しては何も言っていないではないか、と。

 すると、誰が言い出したか知りませんが、いつの間にか、それは2020年頃までに実現すべき目標だということになってしまいました。

 そうですよね?

 2020年までということは、あと約5年。

 でも、殆どの国民は、その目標が実現されることはほぼなかろうと思っています。否、殆ど関心がないと言うべきでしょうか。

 或いは、希には名目GDP600兆円の目標も達成可能であろうが、それはインフレにすればいいだけの話だなんて意見もあります。

 ということで、名目GDP600兆円なんていう話には殆ど関心をなくしていた矢先、名目GDP600兆円は可能だ、しかも3年で実現するなんてことを言い出している学者が現れました。

 一体誰なのでしょう、その人は?

 実は、その人の名は高橋洋一。

 まあ、この人の評価は、皆さん自身にお任せします。

 一部の人には相当人気があると言ってもいいでしょう。しかし、全く信用していない人も同じように多い。

 いずれにしても、何故高橋洋一氏は、名目GDP600兆円が、たった3年で達成可能だなんて途方もないことを言うのか?

 高橋洋一氏によれば、但し、3つの条件が満たされなければならないと言います。

(1)20兆円補正予算

(2)10%への消費再増税の凍結

(3)インフレ目標3%(日銀法改正)

 これらのうち一つでもかけては目標の達成はできない、と。

 どう思います?

 私、(3)の条件はおかしいと思います。というのも、幾らインフレ目標値を2%から3%へ引き上げたところで、実際にインフレにならなければ意味がないからです。

 では、どうやってインフレ率を上げると高橋氏は言うのでしょうか?

「マネタリーベースを今のペースより増やせば、インフレ率3%も達成できる、ということだ。ざっくりと試算すると、今の年間60−80兆円のマネタリーベース増加を100兆円程度に増やせばいいだろう」

 なんですって。

 しかし、幾らマネタリーベースを増やしたからといって、そう簡単にインフレが起きないのは、先日の「日本型量的緩和策の矛盾点」で私が指摘したとおりです。

 繰り返しになりますが、マネタリーベースを増やすことを目標にする限り、その目標値を設定した日銀としては、日銀当座預金勘定からお金が降ろされては困るのです。

 だって、お金が降ろされてしまうと、マネタリーベースの目標が達成できませんから。しかし、その一方で、日銀当座預金勘定からお金が降ろされないことには、世の中に出回るお金の量が増えることもないので、インフレを起せない、と。

 百歩譲ってというか、千歩、否、一万歩譲って、3%のインフレ率が実現できたとしましょう。では、それで3年後に名目GDPは600兆円に達成するのか。

 今現在の名目GDPが500兆円だと仮定すると…

 1年後:500×1.03=515
 2年後:515×1.03=530
 3年後:530×1.03=546

 546兆円にしかなりませんね。

 高橋洋一氏は何を考えているのでしょう?

 「インフレ率が2〜3%になると実質成長率も2%ぐらいになるということが経験則でわかっている。経済環境がいいとそれなりに実質成長率も伸びるのだ」

 経験則で分かっている? 経済環境がいいとそれなりに実質成長率も伸びるのだ?

 しかし、そのようなことが当てはまるのは、戦後の日本のように人口が急増しているような場合だけでしょう。

 一体どうして労働力人口が減っている日本で、インフレが起きただけで
潜在成長率(実質)が高くなるなんてことがあるでしょうか?

 一国の経済成長率を規定するのは、人口の増加率と資本の増加率、それに生産性の3つであるというのは、経済学の基本中の基本。

 でも、ここでも一応、高橋洋一氏の主張を受け入れて、インフレ率が3%に達した結果、実質成長率が2%ほどにまで高まり、名目GDPの成長率が5%程度になったと仮定してみましょう。

 再び、今現在の名目GDPが500兆円だと仮定すると…

 1年後:500×1.05=525
 2年後:525×1.05=551
 3年後:551×1.05=579

 579兆円にしかなりません。おかしいですね。

 しかし、ここで20兆円の補正予算が効いてくるのです。

 つまり、20兆円分の財政出動で、需要を20兆円追加すれば、名目GDPがほぼ600兆円に達する、と。

 いずれにしても、全く実現性のない条件を幾つも掲げ、それが満たされれば600兆円の達成が可能だなんてよく言えたものなのです。

 というよりも、本人は、どうせそれらの3つの条件が満たされる筈はないと見越した上で、この先、名目GDPがなかなか増えないことが確認されたとき、「俺の言うことを聞かなかったからだ」と言いたいだけなのではないでしょうか。



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 「日本型量的緩和策の論理的矛盾点」と題して記事を書きましたところ、コメントを頂きました。

 投稿者は、sugawaraと名乗る人です。この人、多分北海道で高校の政経を教えている教師だと思います。経済学の書物も書いています(想像どおりの人だったら)。

 いずれにしても、本当に言葉遣いが酷い。酷いの一語に付きます。

 本来なら無視すべきコメント。しかし、よく読むと、リフレ派的な意見も垣間見られたので、そのことについて、意見を述べたいと思います。

 先ず、寄せられたコメントをそのまま掲載します。

 「本当にバカですね。ブロゴスコメント見ました。
 一般の人など関係ありません。不況=投資減のことです。家計消費は変かないのです。だから、需要面から投資を刺激するのが金融政策。
 インフレ予想で、実質利子率を下げる。
 これらは短期AD需要に働きかける政策で、なおかつ短期ASにも働きかける政策=供給GDP増にも働きかけられる、唯一の政策です。マンキューすら読んでないのですか?
 あくまでも、「短期」で、長期のGDP増など、どんな政策でも実現できません(齋藤誠マクロ経済学)」
 家計消費じゃなくて、投資に働きかける政策。本当に、どうしようもないほど、アホ=つまり、今の教科書、全然読んでいないんでしょう?大学図書館に行って、手あたり次第、最新の教科書を勉強しなさい。
 アホ論など、アホ論とわかるから。」

 この人、本当にバカだとかアホだとかと言うのがお好きなようですが…それはさておき、

 先ず、「一般の人など関係ありません」、「家計消費は変化ないのです」と来ました。

 しかし、リフレ派の大御所とも言えるクルーグマン教授も言っているように、デフレになると人々はモノの価格が価格が下がることを予想するので、モノの購入を先延ばしする、と。逆に、モノの価格が上がると予想すれば、モノの購入を急ぐであろう、と。従って、マイルドなインフレをもたらすことができれば、消費が刺激されるというのがリフレ派の考えなのです。

 つまり、一般の人々の消費行動を変えることを前提にしているのが、インフレターゲットなのです。

 次は、「需要面から投資を刺激するのが金融政策。インフレ予想で、実質利子率を下げる」

 いいでしょう。まさに、クルーグマン教授も、そう言っていたのです。実質金利を下げることによって企業の投資活動が刺激されるであろう、と。

 では、2013年4月に黒田総裁が量的・質的緩和策をスタートさせて以降、暫くの間はインフレ率が上がるとともに、長期金利が下がる状況が出現したのですが、それによって民間設備投資は刺激されたのでしょうか?

 答えは、殆ど影響はなかったとしか言えません。つまり、幾ら(実質)金利が下がろうと、国内需要が盛り上がることが期待できない以上、企業経営者は設備投資に積極的になれなかったのです。

 それに、国際的にみれば、リーマンショック以降、さらに中国が様々な産業分野で過剰投資に走ったせいで、世界的な設備過剰が生じてしまっていた訳ですから、どうしてそのような状況で日本の企業が設備投資に積極的になることなどあり得たでしょう(新商品の開発に成功したような場合は別です)。

 要するに、リフレ派は、実質金利を低下させることによって企業の投資活動を刺激することを期待した訳ですが…そして、その社会実験をこの2年半以上にかけて行ってきた訳ですが、結果は、殆ど効果がなかったのです。

 そして、効果がないからこそ、麻生副総理などは、企業経営者に対し、お金は眺めるものではなく、賃上げや設備投資に回すものだと口を酸っぱくして言っているのです。

 要するに、笛吹けど踊らず。

 それに、麻生副総理自身、金融政策の効果は限定的だと先日、言っていたではないですか。

 それにしても、このsugawaraと名乗る人。何を言いたかったのでしょうね。

 私のことを本当にアホだと思うのであれば、無視しておけばいいものを。それとも、自分はマンキューも読んだし、齋藤誠の「マクロ経済学」を読んだことをひけらかしたのでしょうか。

 いずれにしても、私が上げた日本型量的緩和策の論理的矛盾点について何も言及してないのが寂しい限りです。



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 黒田総裁がバズーカ3を放つのではないかと噂されています。

 つまり、10月30日の金融政策決定会合で追加の金融緩和策が打ち出されるのではないか、と。

 どう思います?

 先日、麻生副総理は、金融政策でできることは限られているなんて言っていましたよね。それに、黒田総裁は、物価の基調は回復しているなんてことも言っています。

 まあ、それらの発言からすれば、ここで追加策が打ち出されるとはとても考えられないのですが…しかし、バズーカ2が放たれたときの状況を考えれば…ないとも言えない。ですが、そうやって追加緩和策の期待が高まると…やっぱりないかもしれない。

 ところで、私思うのですが…市場関係者が追加緩和策を望むのは彼らの自由なので、どうぞご勝手にという立場ですが、それにしても、日本型の金融緩和策をこれ以上強化したところで何の効果が期待できるのか、と思うのです。

 そのように思いませんか?

 では、何故期待できないのか、本日はそれをご説明したいと思います。

 先ず、追加緩和策ということになれば、さらに国債の買い入れ額を増やすということになろうかと思いますが…そして、国債の買い入れ額を増やすということ自体には異存はないのですが、それ以外の措置が非常にまずいのです。

 もっとも、念のために言っておきますと、私はそのようなリフレ政策を支持しません。今、ここで言わんとしていることは、仮に私がリフレ政策、具体的には物価目標政策を支持する立場にあったとしても、今の日銀のやり方には問題があるということなのです。

 もう一度言いますが、緩和策を強化するために国債の買い入れ額を増額するというのは基本的に問題はありません。(でも、本当なら、国債よりも信用度に劣るおんぼろ債券などを日銀が買い入れる方がどれだけ効果があることか! しかし、それをやると日銀の資産内容が悪化するという別の問題が生じてしまいます。)

 では、何がいけないかと言えば、マネタリーベース(簡単に言えば日銀当座預金残高)を増やそうと懸命に努力しているのがいけません。

 私が、こんなことを言えば、何故それがいけないのかと疑問に思う人も多いでしょう。

 マネタリーベースを増やすことによって世の中に出回るお金の量(マネーストック)が増える筈ではないか、と。

 マネタリーベースとは、具体的には、キャッシュと日銀当座預金の合計です。

 なお、日銀当座預金とは、市中銀行が日銀に預けているお金のことで、いつでも引き出し可能であるのでキャッシュと同等に扱うことができるのです。

 一方、マネーストックとは何を指すかと言えば、キャッシュと預金通貨の合計です。

 そして、このマネーストックとマネタリーベースとは、

 マネーストック=マネタリーベース×貨幣乗数

 という関係が成り立っているとされています。

 ねえ、従って、貴方もこの式をみれば、マネタリーベースを増やすことで確実にマネーストックが増えると思ってしまうでしょう?

 でも、そう思った方は、残念!

 確かに、貨幣乗数が一定であれば、マネタリーベースを増やすことによってマネーストックは増えると言っていいでしょう。

 しかし、貨幣乗数は一定ではないのです。というよりも、マネタリーベースの何倍、マネーストックが存在しているのかを示すのが貨幣乗数と言われているだけなのです。

 幾らマネタリーベースを増やしても、特にそれが日銀当座預金の増加によるものである場合には、殆ど効果がないのです。

 それに、本来、中央銀行が金融緩和策を打つ場合、日銀当座預金を増やすのではなく、減らすことによるのが本筋です。

 預金準備率を引き下げることによって、市中に出回るお金の量を増やすことができると、経済学のテキストに書いてあったでしょ? 今回の中国の預金準備率引き下げも、その教えに従っただけなのです。

 預金準備率が下がると、市中銀行が中央銀行に預けておく預金(日銀当座預金)は減ります。ということは、今日銀がやっているマネタリーベースを増やすという作戦は、経済学のテキストの教えに反しています。

 それで、どうして市中に出回るお金が増えるでしょうか?

 おかしいでしょ?

 バカじゃないか、と。

 つまり日銀当座預金の目標を掲げるのでなく、日銀当座預金をどんどん融資などに向かわせることこそ重要であり、それなくして市中に出回るお金の量は増えないのです。

 しかも、日銀は、その日銀当座預金に金利をつけてあげているので、なお一層、その当座預金が市中に出回る可能性は小さいのです。

 2013年の4月、黒田総裁は、マネタリーベース(日銀当座預金)を2年で2倍にしてインフレ率2%の目標を達成すると宣言しました。

 しかし、日銀による国債の買取りと同じペースでマネタリーベース(日銀当座預金)が増えるということは、日銀当座預金が引き出されることがないことを前提にしている訳ですから、それでどうして世の中に出回るお金が増えるでしょうか?

 欧州において、マイナス金利のマイナス幅が大きくなっていると報じられています。何故だかお分かりでしょうか?

 欧州では、日本とは逆に、準備預金(日銀当座預金に相当するもの)に金利をつけるではなく、マイナスの金利が課されるのです。

 つまり、市中銀行が中央銀行にお金を預けたままにしておくと損になるので、それなら市中銀行は、企業に融資した方がマシだと考えることを期待しているのです。

 日本と全く逆でしょ?

 皆さんは、米国も欧州もそして日本も皆、量的緩和策を採用した、或いはしている、と考えるでしょう。しかし、同じく量的緩和策と言いながらも、マネタリーベース(準備預金)の目標値を設定しているのは日本だけなのです。



 確かに日銀当座預金を増やすだけの緩和策では効果はない筈だ、と思った方、クリックをお願い致します。
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 BBCの記者が習近平に辛辣な質問をしたとして注目を集めました。

 質問の内容はご存知のとおりです。
 
 で、それに対する習主席の答えも簡潔に報道されていたので、大体のところはご存知だと思いますが、では、キャメロン首相はなんと答えたのでしょう?

 ということで、本日は、記者会見の詳細を振り返ってみたいと思います。

Question

Thank you very much, Prime Minister. Prime Minister, if you were a steelworker who had lost their job yesterday, at the same time as seeing President Xi being ferried down Whitehall in a golden carriage, how would you have felt? Is there any price that’s worth paying in order to further our business interests with China?

「ありがとう首相。首相、もし貴方が昨日失業した鉄鋼メーカーの労働者だったとして、そしてまた、習近平主席が金の馬車に乗ってホワイトホールを通る様子を見たとしたら、どんな気持ちになるだろうか。中国とのビジネス関係を深めるためなら犠牲にしていいものがあるのか?」

And President Xi, why do you think members of the British public should be pleased to do more business with a country that is not democratic, is not transparent, and has a deeply, deeply troubling attitude towards human rights?

「習近平主席、何故英国の人々は民主的でなく、透明でもなく、人権に対し問題のある国とのビジネス関係を深めることを喜ばないといけないと思うか?」

Prime Minister
Well, let me deal very directly with the issue about steel, because we discussed today the importance of the steel industry, and I want a strong and robust British steel industry, and we discussed the problem of global oversupply. And China itself has plans to reduce that supply. But I would completely reject the premise of your question that either you can have an exchange with China about the issue of steel, or indeed about human rights, or you can have a strong relationship with China, which is good for business investment and growth.

<キャメロン首相>
「鉄鋼の問題について答えさせて欲しい。というのも、我々は本日、鉄鋼産業の重要性について議論したからであり、また、私は英国の鉄鋼業が強くなければいけないと思うからであり、さらに、世界的な鉄鋼の供給過剰について議論したからである。中国は供給を削減する計画を有している。しかし、私は、鉄鋼の問題、或いは人権問題に関して中国と話し合いをするのであれば、英国の投資や経済成長にとって好ましい中国との関係強化を放棄するしかない、或いはその逆、つまり、二つの要求の一つしか満たされないという貴方の考えは全く受け入れることができない」

My argument, and my contention after 5 years of doing this job, is that you can have both. Indeed, you must have both. The stronger our economic trading, business and other partnerships, the stronger our relationship and the more able we are to have the necessary and frank discussions about other issues. And it’s those discussions and that relationship that leads to that greater understanding that makes that positive.

「この立場に就いて5年経過した私の主張は、どちらの要望も満たすことができるというものだ。事実、そうでなければいけない。我々の経済的取引が盛んになればなるほど両者の関係は強化され、他の問題に対しても率直な議論ができ易くなる。生産的な結果を生み出す相互理解を深めるのはそうした率直な議論であり両国の関係である」

And what I would say to steelworkers in Britain is: we will take action here in Britain. We will take action on energy costs. We’ll take action to help make sure that we procure British steel for British projects. Where we can take action on tax and other issues, we will take that action. Where we can take action in the European Union, we will take that action.

「英国の鉄鋼産業の労働者に対して言おうとすることは、我々は英国内で措置を講ずるということである。エネルギーコストに関して措置を講ずる。英国のプロジェクトに対しては英国産の鉄鋼を使用させるようにする。税制面での措置も講じる。EUでもできることはする」

But actually, the investment we’re talking about today, we’re going to build a nuclear power station in Britain that’s going to have British steel. We’re building Crossrail under the streets of London right now, the biggest construction project anywhere in Europe, employing almost exclusively British steel.

「しかし、我々が本日話をした投資とは、英国内に原子力発電所を建設することに関するものであり、そのプロジェクトで英国産の鉄鋼を使うことになる。我々は、今まさにロンドンの通りの下にクロスレールを建設している。ヨーロッパで最大のプロジェクトであり、殆ど英国製の鉄鋼を使用している」

The infrastructure partnerships we’re talking about, the investment that we’re opening up, means more demand for British steel, because that’s the way we’re going to make sure procurement works in Britain. So, I totally reject the idea you either have a conversation about human rights and steel, or you have a strong relationship with China. I want both, and we’re delivering both, and it’s when you have that strong relationship and the strong partnership that we have, you’re able to discuss all of these issues.

「我々が話をしているインフラ・パートナーシップや開始しようとしているそのための投資が意味することは、英国産の鉄鋼需要が増えるということだ、何故ならば、そうすることによって調達を機能させようとしているからだ。従って、人権や鉄鋼の問題に関し中国と話をするか、或いは、そのようなことはせず中国との関係強化を図るという貴方の考えを私は全く受け入れない。両方が必要なのだ。我々は両方を実現する。そして、そうした力強い関係を築いたときにこそ、こうした問題を議論することができるようになるのだ」

President Xi Jinping
This journalist did not ask me, but I want to say something about the thing that you asked the Prime Minister, the iron and steel issue. The world is facing the overcapacity of iron and steel, not just the UK. This is because of the impact of the international financial crisis, the reduction of demand, and China’s iron and steel industry is also facing excess capacity and the challenge of how to absorb those capacity.


<習近平国家主席>
「この記者は私には質問しなかったが、キャメロン首相に質問した鉄鋼の問題に関して少し話をしたい。世界は鉄鋼の供給過剰に直面している。何も英国だけではない。これは、国際金融危機の影響でもあり、需要が減少したためでもある。そして中国の鉄鋼産業も供給過剰に直面しており、なんとかしてその過剰能力を吸収する必要がある」

And China has taken a series of steps to reduce the capacity. We have reduced it more than 700 million tonnes of production capacity, and you can just imagine our task of finding jobs for those workers. And the UK is an important partner for China for industrial cooperation. We should not just focus on the competition in this area.

「中国は、過剰設備の処理のために様々な措置を講じている。7億トン以上も生産設備を減らしてきた。そうした労働者が職探しをしていることが容易に想像できるであろう。そして、英国は重要なパートナーであるのだ。この分野における競争にばかり焦点を当てるべきではない」

We should see that by the end of our 2014, our investment in the UK totalled $12.8 billion, and we created 6,000 jobs in the UK. And this – during this visit, we’re going to sign a number of documents – cooperation documents, and such agreements will create even more jobs for the UK. We appreciate UK’s commitment to free trade. We hope that will further our industrial dialogue and cooperation. Through collaboration and cooperation, we will be able to resolve trade disputes and frictions, avoid protectionist measures, so that we will move forward our trade relations.

「2014年末までに、中国の英国における投資は128億ドルとなった。英国内で6000件の職を創造している。そして、今回の訪問期間中も多くの協定書に調印し、それによってさらに多くの職が創造されるであろう。我々は自由貿易に対する英国のコミットメントに感謝する。それがさらなる経済対話を進化させることを望んでいる。こうした協力のお蔭で貿易摩擦の問題を解決することができるようになるし、保護主義の台頭を回避することもでき、そうなればさらに我々の貿易関係は前進する」

And coming to the human rights issue that you asked, China attaches great importance to the protection of human rights. We combine the universal value of human rights with China’s reality, and we have found a path of human rights development suited to China’s national conditions. With regard to protection of human rights, looking round the world, we know that there is always room for improvement. All countries need to continuously improve and strengthen human rights protection to meet the needs of the time and the people. And on the issue of human rights, I think the people of our respective countries are in the position – in the best position to tell. And China is ready to, on the basis of equality and mutual respect, increase exchanges and cooperation with the UK and other countries in the area of human rights. Thank you.

「質問のあった人権問題については、中国は人権の擁護を重視している。我々は人権の普遍的な価値と中国の現実を同時に扱っている。中国の現状に適した人権保護の道を我々は見つけ出したのだ。世界を見回すと、人権の擁護に関して改善の余地が常にあることを承知している。全ての国が耐えず時代のニーズに合うように人権の改善、強化に努めなければならない。私は、それぞれの国の国民が人権について一番ものが言える立場にいると思う。そして、中国は、平等と相互尊重を基にして、英国やそれ以外の国々と意見交換の機会を増やす用意がある。ありがとう」


 如何でしょうか?

 キャメロン首相の考えは、AIIBに英国が参加することを決めた時と同じです。

 つまり、中国との関係を深めてこそ、中国に対しても建設的なことが言えるようになる、と。

 但し、そういってしまえば、取り敢えず現状を認めるしかなくなってしまうのです。

 そして、また、その考えが正しいとすれば、例えばロシアとの関係においても、ロシアに経済制裁をするのではなく、ロシアとの取引を益々盛んにする必要があるのですが…

 やっぱり二枚舌と言うべきではないでしょうか。

 だからこそ、英国国内でも批判が多いのでしょう。




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 麻生財務相が23日、日銀の2%物価目標について、原油価格の下落に触れた上で次のように述べたと報じられています。

「金融(政策)でやれる範囲は限られている」

「今すぐ日銀の金融緩和だけで、本来の目的にはなかなかゆきにくい」

 二番目の発言は、やや分かりにくいところもありますが、要するに金融政策に大きな効果は期待できないと言いたいのでしょう。

 驚きましたか?

 だって、言ってみれば、安倍総理の肝いりで始まったインフレ目標政策を否定しているようなものだからです。

 でも、驚かない人も多いと思います。

 何故なら、麻生氏は元々そのような考え方であったからです。金融政策の効果は限られている。だから、むしろ需要不足には財政出動で対処すべきというのが麻生氏の考えなのです。

 ただ、アベノミクスが鳴り物入りでスタートしてしまったので、敢えてインフレ目標政策を否定するようなことはこれまで口にしなかっただけと言うべきでしょう。

 いずれにしても、こうして麻生氏にあっさりと効果を否定されたインフレ目標政策。黒田総裁は今後どうするつもりでしょう? そして、安倍総理は?

 これ、閣内不一致ではありませんか?

 私は、国民の1人として、麻生氏のこのような見解に対して総理はどう考えるのか、そして、黒田総裁はどう考えるかを知りたい。

 しかし、国会が開かれないと、そのようなことを議員が質問することもできないのです。

 外交日程が入り組んでいるから国会が開けない、なんて声が聞こえてきます。
 
 バカを言ってはいけません。

 憲法53条で、両院のいずれかの議院の1/4以上の議員から請求があれば、内閣は国会の召集を決定しなければいけないとされているのです。

 要するに、どんな理由があるにせよ、内閣が国会の召集を決定しないのは憲法違反になるのです。

 そして、憲法99条は、国務大臣等全ての公務員の憲法遵守を義務付けています。

 しかし、NHKのニュースを見聞きしていると、年明けの通常国会を早めに開けばそれで足りるかのような報道をしている、と。

 どうなっているのと、言いたい。


 TPPの交渉結果についても、国会で説明する義務が政府にはあるだろうが、と思う方、クリックをお願い致します。
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 本日の日経新聞には、次のようなタイトルの記事がデカデカと掲載されています。

 「物価2%上昇の品目2割超す 食品など値上げ増」

 2が2つ続くと、2013年4月の黒田総裁の記者会見を思い出しますよね。

 マネタリーベースを2年間で倍増すれば、2%の物価目標は達成される、と。

 しかし、実際にどうなっているかはご承知のとおり。物価上昇率は今、ゼロ%前後で推移しているのです。

 日経さんは、そのような苦境にある黒田総裁に助け舟を出したつもりなのでしょうか。

 こんな風なことを言っています。

 「モノやサービスの一部に価格上昇の波が広がっている。消費者物価指数の伸び率を支出額に応じた品目割合でみると、約4分の1が前年同月より2%以上、上昇している。品目の数でも上昇が下落を上回る。原油安が物価全体を下押しする一方、パンやセーターなど生活実感に近い物価が上がる形だ。」

 そこまでしてリフレ政策を支持しますかね?

 しかし、日銀が目標値を掲げている物価とは、あくまで「生鮮食品を除く総合」指数のことなのですから、個々の品目で幾ら価格が上がったものがあったとしても、なんの意味もないのです。

 なんの意味もない! なんの意味もない!

 おっぱっぴー!

 そ、れ、に…

 この日経の記事は決定的なミスを犯しています。

 経済の専門紙を名乗る資格が問われると言ってもいいでしょう。

 もう一度タイトルを見て下さい。何かおかしいとおもいませんか?

 物価が2%上昇の品目が2割を超す?

 そんなバナナ!

 物価とは、世の中に存在するモノやサービス全ての価格を総合的に表したものなのです。ですから、少なくても個々のモノやサービスの価格について言及する際、物価とは言わないのです。

 従って、この記事のタイトルは、「価格2%上昇の品目2割超す」とならなければおかしい!

 何故この記事を書いた人は、そのように書かなかったのでしょうか?

 或いは、元々はそう書いたものの、デスクから訂正が入ったのでしょうか? 価格2%上昇と書くよりも物価2%上昇と書いた方がインパクトがあるだろう、と。

 いずれにしても、日経がこんなミスを犯すなんて。

 クライマックスシリーズの直前、ロッテがホークスに向かって「タカ狩りの前に、札幌へ寄ってハム食べていこう」と言ったことくらい、おかしい。だって、鷹狩りは鷹が獲物を狩るのだから。

 麻生太郎副総理が「河野太郎とかけて釧路ととく」と言ったくらい、おかしい。だって失言(湿原)は麻生さんの専売特許だだから。



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 軽減税率の適用の問題を巡って、ああだこうだと揉めています。

 ああ、なんと意味のないことに政治家は貴重な時間と労力を費やするのでしょう…なんて私が言うと、「貧しい人たちのために政治家が頑張っているのが分からないのか!」とお叱りを受けるかもしれません。

 確かに、公明党さんは、貧しい人たちのために軽減税率の適用を主張しているのだとは思いますが…

 でも、貧しい人々は本当に軽減税率の適用を望んでいるのでしょうか?

 もちろん、他の条件が全く同じであれば、軽減税率が適用される場合の方が、適用されない場合よりも貧しい人々にとって好ましいのはそのとおり。

 しかし、貧しい人々含む納税者全体にとってより本質的なことは、軽減税率が適用されるかどうかとは関係なく、自分たちの負担する税金が幾らになるかということだけなのです。

 つまり、負担する税金が少なければ少ないほどいい。従って、幾ら軽減税率が導入されようと、トータルとして負担する税金が多くなってしまえば、何の意味もない。反対に軽減税率が導入されなくても、トータルとして負担する税金が少なければそれでいい、と。

 さらに言えば、食料品を軽減税率の対象にしろだとか、或いはそれに新聞も加えろだとか、今議論になっていますが、別に食料品が軽減税率の対象にならなくても、その代わりに例えば衣料品や電気、ガス、水道代などが軽減税率の対象になり、そして、その結果軽減される税金の額が多くなれば、納税者にとってはその方が有難いのです。

 だとすれば、どんな品目を軽減税率の対象にすべきかなんてことを議論するのは、納税者にとっては殆ど意味がないのです。もっとも、貧しい人が殆ど買うことのない商品を軽減税率の対象にするのでなければの話ですが。

 しかし、政治家たちは何を軽減税率の対象にすべきかを議論したがる。

 何故でしょうか?

 それは、生産者にとっては、自分たちの商品が軽減税率の適用になるかどうかによって売り上げが大きく影響を受ける場合があるからです。

 新聞社が、新聞も軽減税率を適用するようにとしつこく要望しているでしょ?

 何故でしょうか? 新聞は貧しい人々の生活に欠かせないものだから…とでも言うのでしょうか?

 そんな、バナナ! 本当に貧しい人が新聞を買う筈がない。

 では、何故新聞社は、新聞に軽減税率を適用して欲しいと要望するのでしょうか?

 なんと、活字文化を守りたいからだ、と。そしてまた、新聞は民主主義の礎となるものだからだ、と。

 どうも嘘くさい。百歩譲ってそれがそうだとしても、それならそれで少なくても貧しい人のために軽減税率を適用する訳ではないことは明らかです。

 では、活字文化を守るというような理由で軽減税率を適用することが望ましいことなのでしょうか?

 でも、活字文化を守るためなんてことになると、一応全ての出版物が対象になってしまうでしょうが、書物といっても様々なものがあり、全てを軽減税率の対象にすることには国民の納得が得られないでしょう。

 新聞社は、活字文化とか民主主義だとか大層なことを言っていますが、1997年頃をピークとして新聞の売り上げ部数が減り続けているのに、その上また消費税率が上がれば売り上げがさらに落ちる恐れがあるからというのが、本当の理由でしょう。

 要するに、新聞が増税の結果値上げになると売れ行きに影響するのでなんとかして欲しい、と。

 しかし…そんなことをいうのであれば、どこの業界だって同じようなことを言い出すでしょう。

 例えば、絵の具やクレヨンを生産している業界は、日本の芸術を発展させるために軽減税率を適用して欲しい、と。ピアノやバイオリンやギターを生産している楽器屋さんも、日本の芸術の発展のために、と。

 野球のボールやサッカーのボールを生産している業界も、オリンピックも近づいており日本のスポーツの発展のために、と。

 そんな要望を全部聞いていた日には、殆ど全てが軽減税率の対象となってしまい、意味ないじゃん!

 結局、貧しい人のための軽減税率の導入だった筈が、いつの間にか特定の業界を守るためのものとなっているのです。

 そして、公明党の主張がそれほど合理的なものではないことが分かっていても、安保法制で借りがあるので、ここは協力するしかないと思っている自民党。

 まさに国民不在の政治が続いていると言っていいでしょう。

 新聞社のなかにも、一社ぐらい、新聞への軽減税率の適用は反対というところがあってもよさそうなものをと思います。


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