オバマ大統領が、再び富裕者層への増税を訴えています。
みなさん、覚えているでしょうか? この夏の日米のすったもんだの騒動を! アメリカは、債務上限引き上げ問題、日本は特例公債法。どっちも、政治的な妥協に至らなければ、政府がデフォルトを起こす可能性があったのです。
事態を甘く見てはいけないと、私も警告を発し続けたところですが、結果としては、どうにか妥協が得られた、と。
しかし、その妥協というのが、どうも玉虫色であったのです、特にアメリカの場合。共和党としては、決して富裕者層への増税など認めることはないと言い、それに対して、オバマ大統領の側としては、富裕者層への増税の可能性は当然に残されているのだ、と。
しかし、その点にこだわり続け、デフォルトに至ることになれば、国民からバッシングを浴びるのが確実であったために、どちら側も、その点を敢て明確にしない選択肢を選んだのです。
で、その時点で、私は言いました。この妥協案では、あまりにも大統領側が妥協しており、遠からず民主党の支持層から不満が出るであろう、と。
ブログを振り返ってみましょう。
<2011年8月1日>
で、どんな合意内容かと言えば、はっきり言って、共和党の案を丸呑みしたようなものなのです。つまり、限度枠を引き上げるとはいっても、ガーンと一気に引き上げるのではなく、最初は、4000億ドル分、まあ、日本円に直せば30兆円分程度、そして第2弾として5000億ドル分、そして、来年早々に1.5兆ドル、合計2.4兆ドル引き上げを行おうというものなのです。これで2012年末までの資金繰りは確保されるらしいのですが、今後10年間かけて1兆ドルの歳出削減を行うこととがセットになっているのです。まあ、これで取り敢えず一息つくことができるでしょう。でも、この結果、どう考えても共和党側の勝利でしょう。何故ならば、引き上げが小刻みであり、また、大統領が主張していた増税案が入っていないからなのです。
税制度については、本当に双方で合意ができているのでしょうか?
いずれにしても、何を今後削るかについて詰めを行わなければなりません。それは大きな痛みを伴うでしょう。つまり、今後民主党を支持する層が反発する可能性が強いでしょう。その一方で、共和党は、「債務限度」が強力な交渉のカードになることを知った訳です。今後は、何度もこのカードがちらつかせることでしょう。取り敢えず、デフォルトを回避することができても、問
題は先送りされたままなのです。二つに割れたアメリカ、そんな思いが致します。
要するに、オバマ大統領は、50日間の小休止を置いた後、また、反撃に出たということであるのです。共和党があれだけ富裕者層への増税に反対していることを知りながら、オバマ大統領は、再び富裕者層への増税を訴えているのです。
何故、そこまでするのか?
一つには、そうでもしないことには、財政赤字の削減が実現できないということと、もう一つは、そうやって民主党の支持層の声を大切にしないことには、次の大統領選が戦えないからです。
こうなると、このねじれ現象は、少なくても来年末ごろまでは続くということでしょう。そして、幾らオバマ大統領が、自分の考えを反映しない法案には拒否権を発動すると言っても、共和党が富裕者層への増税をそう簡単に認める筈がなく‥、そうなると、再び債務引き上げ問題が浮上してくる可能性もあるのです。
アメリカの政治経済の雲行きが、さらにおかしくなるような気がします。
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