麻生副総理が、新年度になったら予算を早期に執行するようにと、各省庁に指示しています。

 具体的に言えば、来年度予算のうち、支出の時期を動かせないものを除く12兆円分について、6月末までに4割以上、9月末までに6割以上を実行せよ、と。

 どう思いますか? そして、何故そんなことを副総理が言うのでしょうか?

 それは、4月から消費税が増税になり、そうなると消費が落ち込み、景気が悪くなることが懸念されるので、少しでも政府部門で下支えしようということなのです。

 まあ、そういう話なら、それはもっともなことだろう‥

 なんて、今、貴方は考えませんでしたか?

 そんな貴方に、喝!

 しっかりしろ! と言いたい。

 そうやってみんな騙されるのです。日本のマスコミもです。だから、予算の早期執行を財務大臣が指示をしても、何もおかしいとは感じない。

 確かに、4月以降、消費税増税に伴い景気が悪化することが懸念されているのはそのとおり。また、だからこそ、どうにかして景気が落ち込むことを回避すべきだという声が出るのです。

 だったら、いいではないかって、ですか?
 
 でも、よく考えてみて下さい。今、雇用市場がどうなっているか、を。特に公共事業に必要な労働力のことを。

 そうなのです、深刻な人手不足が発生していて、賃金が高騰しているのです。

 そんな状況で、どうやったら予算の早期執行というか、早期に公共事業を実施することができるのでしょうか?

 財務大臣のご指示どおりに、早期に公共事業に着手しようとしても、人件費が高騰しているものだから、なかなか落札までに至らない。否、そもそもどれだけ賃金を出そうとも、作業員が確保できないような状況になっているのです。

 そんな状況で、各省庁及び地方公共団体が、必死になって公共事業を実施するための入札行ったとして、どんな結果が得られるのでしょうか?
 
 落札されない案件が続出するのではないでしょうか。そんなことは、考えればすぐ分かる筈。

 でも、それを知りながら、敢えて財務省は予算の早期執行を打ち出した。何故か?

 もちろん、表向きは景気の悪化を防ぐため。そして、それは決して嘘ではありません。しかし、本音は別のところにあるのです。つまり、財務省は、この4月以降景気が悪くなると、第二段階の10%へ引き上げる消費税の増税が実施しづらくなるので、ここはなんとしても景気を下支えする必要があると考えているだけの話なのです。

 本来、予算はどのように使うべきものなのでしょうか?

 折角ついた予算です。国民の血税が少しでも無駄にならないように、事業の目的が効果的にそして効率よく達成されるように使うことが望まれるのです。

 つまり、実際に個別の事業を実施するに当たっては、よく内容を精査し、どのような方法で実施したたらよいかを十分に検討することが必要なのです。場合によっては、地域住民や、関係者等の意見をよく聞くことも必要とされるでしょう。

 しかし、期限が切られてしまうと、そうした大切な手続きを踏むことができなくなってしまう恐れがあるのです。そうして、急いで中身を十分に検討することもなく事業に着手したとして‥結果は分かっているではないですか?

 つまり、お金を使えと財務省から言われたから使ったとしか言えないような無駄なお金の使い方になるだけの話です。

 それに、繰り返しますが、今は人手不足で人件費も上がり、資材の調達コストだって上がっているのです。そのような状況で、全国的に一斉に仕事が発注されたとしたら、どのようなことになるのか?

 確かに、そうすれば少しは経済成長率を押し上げる効果があるでしょう。しかし、言ってみれば、無駄にエンジンをふかして急発進をするようなものなのです。後には黒い煙が残るだけ。

 決して理想的なお金の使い方とは言えないことが分かっているのに、無理してでも早くお金を使えと言う財務省。

 おかしいのではないでしょうか?

 私は、基本的には、長期的観点から増税も止むなしとの考え方を持っていますが、こうしてお金を無駄に使ってでも見た目の経済成長率を引き上げようとするやり方は邪道だとしか思えません。

 マスコミ関係者に皆さんには、そのことをよく理解頂いて、国民に事実を報道して欲しいのです。

 最後に、もう一度念のために言っておきます。

 今でも多くの土木作業員が仕事がなくて困っているというのであれば、政府のやり方をとやかくいうことはないのです。しかし、現実には人手不足が深刻で、外国人労働者の受け入れ枠を拡大すべきだというような声まで上がっているので、私は異議を申し述べているのです。


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