今朝、NHKのニュースが耳に入ってきたのですが…

 安倍総理大臣は政府の未来投資会議で、人口の減少が見込まれる日本が経済成長を続けるためには、技術革新により生産性を飛躍的に向上させる「生産性革命」に挑戦する必要があると強調し、関係閣僚に対して具体的な施策の取りまとめを指示しました。

 政府は、先月の内閣改造後初めてとなる未来投資会議を8日、総理大臣官邸で開き、新たな成長戦略を策定するための議論を再開しました。

 この中で安倍総理大臣は「日本経済は力強い成長が実現している。この成長軌道を将来にわたって確固たるものとするために、アベノミクスはこれからも挑戦あるのみだ」と述べました。

 そのうえで、安倍総理大臣は「生産性を飛躍的に向上させる『生産性革命』こそが、デフレ脱却への確かな道筋となると確信している。生産性の向上に向けて、税制や予算、規制改革など、あらゆる政策を総動員していく」と述べ、関係閣僚に対して具体的な施策の取りまとめを指示しました。


 如何でしょうか?

 言っていることはまともなことが多いと思います。

 しかし、安倍総理がこんなことを言うことに疑問を感じるのです。

 どういうことかお分かりでしょうか?

 安倍総理のアベノミクスの柱はなんであると考えますか?

 3本柱と言われますが、その最大のポイントはなんといってもインフレターゲット伴う大胆な金融緩和であることは論を待ちません。

 というよりも、何故日本が長い間デフレから脱却できないかという理由をすべてかつての日銀の生ぬるい金融政策に押し付けたのです。

 物価をコントロールできない日銀総裁など辞めてしまえ!

 これがリフレ派の常套句だったのです。

 一方で、当時の白川総裁は、日本の社会経済構造の変化とは関係なく物価だけを目標にするのは好ましくなく、また、物価は簡単に日銀がコントロールできるものではないと主張しました。そして、デフレ脱却の根本的対策は生産性の向上にあるとも主張したのでした。

 この生産性の向上と言う言葉を聞いて、おバカな人々は、生産性を向上させると益々人手が過剰になって景気が悪くなるなんて批判したものなのです。

 覚えていますか?

 覚えていない。まあ、いいでしょう。

 いずれにしても、白川総裁が生産性の向上こそ取り組むべき道なのだと説いたとき、安倍氏を含むリフレ派は、インフレターゲットを設定することこそ必要だと主張した。そして、さらに付け加えるならば需要不足の構造にある日本経済には需要の追加こそ必要だとも主張した。

 要するに、サプライサイドを軽視していたのです。

 上の安倍総理の発言をもう一度ご覧になって下さい。

 デフレ脱却のために一番必要なことはインフレターゲットを設けてマイルドなインフレを起こすことであると言っていた目玉の政策がすっぽり抜けているのです。

 あの考えはどこへ行ったのか、と。

 で、恥ずかしげもなく、デフレ脱却には生産性を向上させる生産性革命こそ必要だと来た!

 自分の考えを改めるのがいけないとは言いません。

 でも、それだったら、先ず自分の今までの考えが間違っていたことを明らかにし、そして、非難罵倒した白川元日銀総裁に謝罪するのが筋だと思います。

 しかし…多分…安倍総理は、そんなこと少しも気が付いていないのでしょうね?

 そうに違いありません。自分が何を言っているかが全く分かっていない。

 こんな人に経済を任せていいのでしょうか?


 折角の機会ですから、需要重視の経済政策と供給重視の経済政策について紹介したいと思います。

 需要重視の経済政策は、不況の原因を需要不足に求める考えだと言っていいでしょう。歴史的にはリカードと同時代のマルサス(人口論で有名なマルサスです)やケインズが需要サイドを重視した経済政策を主張しました。

 それに対して、リカードやセーは供給重視の経済政策を主張したのです。せーは、供給は自ら需要を作り出すというセーの法則を提唱しました。

 しかし、このセーの法則の本当の意味を理解した人は本当に少なく、徹底的に批判されたのです。

 供給過剰で需要不足が問題であるときに、さらに供給を追加したらどうなるのか、と。

 需要不足が酷くなるだけではないのか、と。

 でも、セーが言いたかったのはそういうことではなかったのです。

 需要を生み出すものはなにか、と。需要とは欲しいものを購入したいという欲望であり、その欲望を満たす力です。幾ら、あれが欲しいこれが欲しいと思っても、お金がなければ買えない。では、そのお金はどうして手に入れるのか?

 決まったことなのです。他の人が欲しがる何かを生産することによってお金が得られる、と。そして、そうやって生産したものがお金に変わるから、そこに需要が発生するのです。

 生産性を向上させることは、労働者のお金を稼ぐ能力を高めることを意味します。

 そうして労働者の懐が豊かになれば消費が高まり、それがさらに生産に結びつき、景気がよくなる訳です。

 そうしたことが白川元総裁の頭のなかにあったと推測される訳ですが、それをリフレ派が無視というか非難、罵倒してアベノミクスが始まったのです。

 そのようなことを少しも理解せず、生産性革命なんて言っているのが…




 

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